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株や投資信託を買うことって、そこまで「自己責任」ですか?

鈴木 聞いて得する家とお金のお話です。大垣さん、きょうは。

 

大垣 シリーズもので金融消費者問題ってのやってみようかなと。

 

残間 難しくない?

 

大垣 いやそうじゃなくてね。消費者だって思ってません? 投資信託とか買った人って。

 

残間 そうか。あれ?

 

鈴木 消費者ではないんですか?

 

残間 物を買ってないもんね。

 

大垣 そうだけど。要するに、消費者っていう言葉には守られてる人みたいな。やっぱみんな、よく分かんないから。

 

残間 なんかあったら消費者庁に。

 

大垣 ね。行くしねパッケージが綺麗でも結局中が分かるわけじゃないから、やっぱりそういう、そのまま。

 

残間 そうね。守られる感覚でしょうね。

 

大垣 だから、その事業者vs消費者みたいな。それで言うと金融ってあんまりそういう消費者っていう概念が出てこないんですね。

投資家か消費者かでどのぐらい違うかって言うと、消費者は法律的には守ってあげないといけない。なぜかと言うと情報格差っていう言い方をするんですけど、作ってる側は全部わかってるんだけど、買ってる人はあまり情報がない。投資家も、じゃあ、投資信託、違う? わかる? 知らないですよね、何を買ってるか。で、なんですけど、金融だけは金融商品取引法っていう法律でやるんですけど、ここは投資家っていうのは守るんですけど、投資家って言葉が出てきた瞬間に合理的に判断できる人になるわけ。株をやるような人はリスクわかってるよね、だから、絶対下がりませんって言ったら嘘だからそういうことやっちゃ怒られるんですけど、株を買う以上下がりますよ、そんなことぐらいわかってますよねって言えば、どんだけ激しく動くかとかそういうことは当然分かってる人ですよねっていうことになるので。守るっていう守り方が、知らないから守るんじゃなくて、知るべきことを教えればリスクが自己責任で取れたはずの人だっていう、そういうことになるので、思ったよりも守られないんですよね。でも、今株を買う方と、昔株をやってるって言い方したじゃないですか。

 

残間 確かに、そうそう。

 

大垣 そういう方とでは、だいぶ違ってると思いません? NISAだiDeCoだってなってくると。ところが、消費者庁金融商品っていうのは基本は扱わないわけですよ。それは金融庁だっていうことになってるんですけど、金融庁は金融機関を規制する人たちで、口で言ってるほどにはそんなに考えてないのね。それは、やるなとはおっしゃいますよ。でも、消費者庁みたいな人たちじゃないんですね。それで、両方見てるから。そうすると、意外と皆さんもしかしたら他の商品買うときみたいに守られるんじゃないかと思ってると、意外と「やってる以上はお前って分かってる、自己責任取れるやつなんだよ」っていうところから始まっちゃうっていうことがあって。これが一点ですね。だから、あえて僕なんかは今そんな人いないよっていうことを言っていて、なんだかわからない複雑なものを買ってるのと同じぐらいわからないで投信買ってるよみんな。最後に重要事項説明をしましたってハンコをいっぱい押させられるんですけど、それって、買うって決めてからでしょう。住宅ローンなんかすぐおかしくて、融資承認が出たあと家建てだして、家完成して登記するときにこれから重要事項説明をしますから聞いてくださいって言われるんですけど。そんな時にもういりませんって言っても家できちゃってて、戻れないじゃないですか。でも、そういう規制なの、割と金融って。それが1ね。

 

それはどんな時にヤバイかって話をこれからちょっと具体的に時々していこうと思います。

 

もう一個はね、金融機関てね普通に銀行とか証券会社から買ってるぶんには違法な事ってまずないんです。でも、不当なことはいっぱいある。

 

鈴木 違法と不当。

 

残間 違法と不当は違うと。

 

大垣 うん。だから、合法だけど、どうなの? それってっていうね。これはわかりやすい例で言うと、住宅ローンって年収の35%に返済が収まるなら貸してくれるんですよ。でも年収の3割も住宅ローン返したら、生活できなくなります。だから本当は2割ぐらいじゃないといけないって言われてるんだけど、でも銀行的にはたくさん借りてくれた方がいいわけだし、それは自己責任だし、それから家を売ってる人は高い家を買っていただいた方がいいので、それは自己責任だしってなると35%で融資承認が取れるんだったらパンパンで貸そうっていうことになりがちじゃないですか。その時にそれは不当ですけども全然違法じゃないわけ。その時、不当なことは誰が指摘してくれるんだっていうのが1ね。で、じゃあそんなのわかるよねって言われても、分からないですよね。金融のことって実は不当なことがものすごくたくさんあって、でも、例えば自動車買う時に違法な自動車と不当な自動車って、不当な自動車ってそんなにないと思うんですよね。でも金融の場合は違法でない商品で売っていいのに不当なことって無茶苦茶たくさんあるので。

 

残間 本当。

 

鈴木 気をつけないと。

 

大垣 だから買うなと言わないんだけどそういう意味で賢くならないといけないんだけど、リテラシーって呼ばれてる奴は国を挙げて株を買おう運動っていうのがこのところある中で、「貯蓄から投資へ」。投資をさせる以上リスクがあるということを分からせねばならないみたいな議論なんですよ。割と。だから、まあちょっと今日は出だしなんですけどそんなことをちょこちょこお話ししようと。

 

残間 不当と違法の間に生きる私・・・。そんなことはないね。笑

 

大垣 そんなことはないですけど(笑)。



リスナーメール:親の住みかえ、子供としては不安。応援するべき?

鈴木 聞いて得する家とお金のお話のコーナーです。大垣さん、今日は。

 

大垣 きょうは、横浜市港北区の、ラジオネームみりんさんから。

 

鈴木 はい。

 

大垣 30代の女の方なんですけど。「皆さんのざっくばらんなトーク楽しいです。」どちらかの親の方が「住み替えを考えているようです。私としては住み慣れた環境からの住み替えは不安なんですが、住み替えの候補地は病院も遠いし、いつ身体が不自由になるか分かりません。皆さんはどう思われますかっていうこと」なんですけども。これは結論から言って絶対に反対しないでくださいって感じですよね。是非支援してあげてくださいと。大体自分ご自分で積極的に住み変えられた方で不幸になってる方はまずいらっしゃらないですし、最後は、住み替えを考えられいるということはまだ元気なんですよね。だから、元気なうちはできるだけ環境を変えられた方が結構いいことが多くて。また、本当に病院が近くでないと困るって思われたら戻って来ればいいわけですよね。いろんなパターンがあります。お二人で戻られることもあるし、ご夫婦で行かれてお一人になって戻られることもありますし、それはまたその時のことなので。その時、あとは我田引水ですけど、今お住まいになってる家がもしご両親だけでお住まいになってるんであれば、その間JTIにお預けいただいたら家賃もずっと払えますし、戻られる時はちゃんとフォローできますし。これまでも一番忙しかった方っていうのは、東京から佐賀県のほうに行かれた方がいらっしゃいましてね。柏に住んでらしたの。千葉のね。すごく夢見て行かれたんだけど、この方はまあちょっとそういうことで悩まれてる方にそういうことを言っていいかわかんないけど、癌が見つかっちゃったんですよ。それで、ほどなく、やっぱりがんセンターがこっちの方がいいのでっていうことで戻られるっていうことで。こういうことはまあ、しょうがないんですね、あるんで。その時には僕らのほうで、今お住まいの方は早く出ていってあげないといけないので、次のとこまた考えて、帰って来られた時には途中アパートを、こちらでちょっとフォローしたりとかそういうことは、、何て言うんですかね、別に金もうけでやってるわけじゃないので割と丁寧にやりますので、安心して行かれてもいいんじゃないかなというふうに思いますし。残間さん、行ったほうが幸せだよね。

 

残間 そりゃそうよ、ステージが変わらなきゃドラマも変わらないもん。

 

鈴木 名言ですね。

 

大垣 どういうドラマなのかってことだけど。

 

残間 共演者がずっと同じだからね。

 

鈴木 ああ。

 

大垣 またそういうことを。

 

鈴木 でも、せめてドラマがね。

 

残間 でも、脇役の周りの人たちが変わるから。

 

鈴木 そうですよ。

 

大垣 あと、やっぱり不便なとこ行った方がいいんですよ。お隣が遠かったら、歩きますもんね。

 

鈴木 なるほど。

 

大垣 スーパーが遠かったら歩きますでしょう。

 

残間 それもある年齢までだよ。

 

大垣 だから。

 

残間 まだね。

 

大垣 行ったきりっていうふうに考えてはいけない。

 

残間 それはそうね。

 

大垣 ライフステージだから。

 

残間 うちの母も、70代の中盤ぐらいから、ちょっと小高い山のほうの集合住宅行った時に1日25分歩かないと食料が手に入らなかったの。でも、運動大嫌いだったのになんであんなに99まで生きたんだろうと思った時に、あの75から85ぐらいまでの間の山登りが。山登りっていうか、しょうがないわけね、食料の買い出しに。それで重いもの持ってあがってくるでしょ。あれで多分、元気になったんじゃないかと思う。

 

大垣 田舎だったりすると、空気もいいし。

 

残間 いいよね。

 

大垣 なんか思いません? だんだん年取ると機能が減ってきますよね。

 

残間 減るんじゃなくて、劣化してくる。衰えてくる。

 

大垣 だから、なまるっていう言葉があるんだけど、戻らなくなるんだよね、使わないと。

 

残間 うん、それはそう。

 

鈴木 使う機会が多いとね。

 

大垣 だから、いろいろ体を使ってないと。

 

残間 全部やってもらう人って早く老けるっていうじゃないね。

 

大垣 そうそう、それそれ。

 

残間 自分でこれはやらなきゃって思うと、煮炊きも含めて。家事仕事も含めてね。そうするとみんな元気でいる。

 

大垣 ちょっと不安なとこに行かれるぐらいがちょうどいいんじゃないかしらと思って。若いうちはね。

 

残間 だって、行きたいっておっしゃってるんでしょう。

 

大垣 大きいよね。

 

残間 だいたい、子供が行かせようと思っても、親が嫌って言うと難問だけど、行きたいっていうならどんどんね。

 

大垣 というわけでみりんさん、後押ししてあげてください。



家を賃貸に出したいとき、どんな手続きが必要?




鈴木 聞いて得する、家とお金のお話、お届けします。大垣さん、今日は。

 

大垣 きょう、家の貸し方。実際どんなふうになるかって意外とご存知ないですよね。例えば、私がやってる移住住み替え機構というとこの「マイホーム借上げ制度」って具体的にどうやるんだろうっていうことで、ちょっとイメージをお話ししてみようかと思って。

 

残間 貸してって言って、どうなるの?

 

大垣 そうそう。ぜひ、住み替えっていう言葉はもう忘れて欲しいんですよ、移住とか。今、とにかく、2軒お家のある方。自分の住んでる家以外にもう一軒どっかにお家があって、その家に住める状態だったら、コロナのこともありますし、置いとくと迷惑空き家になっちゃいますから。でも運用すると結構お金がもらえるわけ。それで、絶対に手取りで5万か6万にはなりますから、地方でも、貸せれば。そうすると、二月分でもう今回の給付金超えますから。

 

残間 本当よね。

 

大垣 もう、ほっとかないでください。

 

残間 1年で50万以上だしね。

 

大垣 で、電話してください。

 

残間 査定に行くの?

 

大垣 いかない。JTIからまず、いろんな情報を教えてくださいってきます。それまでにも色々ご事情があって、前回みたいに、土地が使用貸借なんですけど大丈夫ですかとか、いろいろご事情はありますからね。それは聞いてください。もう10何年やってますから、もう、起きそうなことは大抵経験してますから、色々ご相談乗れると思います。その上で、私んとこはこんなんですとか、あとは登記簿もいただいたりとかして、一度書類をお預かりするんです。

 

そっから初めて、●(01:48)なさりたくないということでしたら、JTIのほうから不動産屋さんを近くで見つけて、その方にだいたいどのぐらいかなっていうのを見ていただいたり。僕らのほうでデータベースもあるので、だいたいここで募集すると、たとえば、うまくいけば9万円。大体ダメでも、例えば8万円のこの間のどっかで決まると思いますから、これで募集します。それから、8万円でしか決まらないとしたら、そこの85パーセント引いたあたりの感じなんですけど、例えば7万円ちょっと。これは1回入られる方が決まった後、出られても、その金額を払いますからっていう。

 

残間 出られたらってことは、空き家になってもってこと。

 

大垣 そうです。出られてから、その方がまた退去なさっても、次の方が入られるまではいくら払いますと。ですから、上限と下限と保証の家賃と、この三つを一応、うちがハンコを押した査定書っていうのを先に差し上げます。ここまではタダです。

 

残間 いいね。

 

大垣 っていうか、そこだけでお金は取れないので。そこまでやってよっておっしゃる方には、結構面倒くさいんですけど、そこまではこちらで全部やることになってます。で、査定書を差し上げますので、それをご覧になってから申し込むかどうか決めてもらって。

 

残間 そうか、もっと高いのがいいなとか、こんなに高く借り上げてもらえるの、とか。

 

大垣 そういうのはあんまりないです。大体、こんなもんなの? っておっしゃるんですけど、こんなもんでもって言っても、下値で大体6万切るって事はあんまりないので。そうすると、さっき言ったように、それでもうあとはおまかせになりますので。もしかしたら、よーく考えてもらったら金融資産なんかよりは少なくとも儲かるし。今、月に6万入ってくる資産が急にポッと生まれたりしないじゃないですか。株とか。

 

残間 いつも教えてもらう、預金は6万円利息がくるっていうのは。

 

大垣 6万の利息っていったら、もう、何十億とか、そういうレベルなわけだよね。

 

鈴木 (笑)。

 

大垣 だから、余ってるんだったら、一回聞いてみてくださいよ、たとえ3、4万円でも、今の時代、あった方がいいかもしれない。それから、人が住んでくだされば悪くならないので、お家って。

 

鈴木 そう、痛まないんですよね。

 

大垣 そうすると、今度はそれ放置してると迷惑空き家って、今度はお金かかりますので。

 

残間 なるほどね。

 

大垣 せめて固定資産税とそれからその修繕をするお金ぐらい稼げてたら、マイナスになってないだけで実はいいんですよね。それから、意外と大変なのが、途中で入られた入居者のかたが大声出されて近所から文句が来るとか。

 

残間 なんか、結構器物を手荒に使って壊す人いるんだよね。

 

大垣 それから、何も言ってないのに猫を5匹飼ってるっていうことが起きちゃったりとか。そういうようなことっていうのは、やっぱり、確率的には起こるんですね。どんなにちゃんと見てても、きちんと審査するんですけど、審査してても、特にこういうコロナとかのことがあって職がなくなっちゃって離婚なさって生活が荒れちゃって、見に行ったら結構汚してられたりとかって。そうするとあの割と簡単に訴訟をしたりとかっていうことになるんです。これを一人でやるのは本当に大変です。

 

残間 そういうの、やってくれるの。

 

大垣 全部やります。ですから、弁護士さんの費用も全部こっちでもってやりますので。だから、やる前はわかんないんですよ。起こってからはもう二度とやらないって思うから。だから、結局わからないことなので、こうやって申し上げておきたいんですけど、意外とそういうことも全部考えると安いので。安いっていうか、結構いい制度みたいな気がしてきているので。私も自分でやってみて思うんですけど。

 

残間 何十回もいうんですけど、私もそうすればよかった。投げ売りしてしまったから。

 

大垣 いつもは、豊かな時代はまぁそうは言っても別に置いとけばいいよとなるんだけど、難しい時代になってきたので、給付金が来る来ないで一喜一憂するぐらいの感じだな、自分も、って思われる方で、もし家が空いてたら、それは絶対無駄にしないで。

 

残間 お金に変えたほうがいいよね。

 

鈴木 お電話してみてくださいね。

 

京都府の八幡市から滋賀県の大津市へ

鈴木 今週は、マイホーム活用大作戦。移住住みかえ支援機構JTIでは、マイホーム借り上げ制度を通じて大人世代の皆さんに安定した暮らしを提案しています。このコーナーでは JTI の斎藤道夫さんに豊富な事例の中からリスナーの皆さんの参考になるケースをご紹介いただきます。斉藤さん、よろしくお願いします。

斎藤 よろしくお願いいたします。本日はですね、京都府八幡市から滋賀県大津市の方に移住された方の話になります。基本的に、お仕事の関係で1990年に八幡市で中古の戸建てをご購入になられて、子供さんをお二人育てたということなんですね。大きくはないですけどとても使いやすそうな。

大垣 八幡市ってあれだよね、石清水八幡の。

斎藤 そうです。そちらでお子様を育ててきて。定年も近づいて、セカンドライフのために琵琶湖のほとりにちょっと行きたいなと。

残間 ああ。

斎藤 それで見つけてきたのが、この素敵なマンション。

大垣 かっこいいな。これはこんなのあるんだ、大津に。とか言ったら大津の人に怒られそうだけど。

斎藤 地図を見ていただくと、琵琶湖のほとりなんです。

残間 向こう側が琵琶湖?

斎藤 そっち側の写真がないのが残念なぐらい。

大垣 これでも、結構便利なところですよね。

斎藤 そうなんです。駅も近いのに琵琶湖が見えて、マンションが綺麗でですね。こんなところに第二の人生スタートしようと。ところがですね、その時にやっぱり問題になるのが今お住まいになられているマイホームをどうするのかというところなんですね。実をいうとこの方、事前にインターネットで移住住みかえ支援機構のことも知っていてちょっと使おうかなという風に思っていたそうなんですね。

鈴木 はい。

斎藤 実際その時が来たということでもう一度調べなおしましたら、京都府八幡市のちょっと脇に実は大阪府高槻市というところがあるんですが。

大垣 高槻市頑張ってるんだよな。

斎藤 日本でいちばん頑張ってる高槻市というのがあるんですけど。

残間 何を頑張ってるの。

大垣 移住住み替え。

斎藤 セミナーを2回やっていて、たくさんの方が。

残間 継続的にそういうのやると違うんだね。

大垣 ポスターあるんですよね、どっちも高槻。市のところと田舎のところを両方写してあって、中で動こうよって。

斎藤 そうですね。高槻市のやっているセミナーですに、高槻市の住民じゃないけど行っていいですかということで参加をされて、その後個別の相談会にも出て、これならいいなということで利用を決めていただきました。

大垣 この家、旧耐震だったんだよね。

斎藤 そうなんです。実を言うと、最初に買ったおうちが中古ということで、1980年に建てたお家だったんです。

大垣 ギリギリ旧耐震。直すの結構お金かかった。

斎藤 そうなんです。実を言うと、150万円ぐらい。

大垣 そんなもんで行けたんだ。

斎藤 そうですね。もとの家は旧耐震とはいえしっかりできていたので、それを150万円かけて耐震の工事をして、実は、市から補助金がなんと90万円。

残間 すごい。

斎藤 自分の家をしっかりとした建物にしたのに、市から補助が出るという、お得に感じるじゃないですか。こういった制度も利用されて。築年数が古くて床面積が小さいので100平米弱になってしまうんですけれども、それでも賃料がそれほど下がらずに評価が出たので良かったなと。直接お話を聞いてみるとこの制度を知らなければ安い値段で売却してしまってその後はお金がどんどん減るだけ。ところが今の、土地建物はそのまま持ちながら賃料もらえてるということで、安定的に住んでるよという。

残間 結構いい賃料。

斎藤 そうですね、8万円弱ぐらいのところで決まっていまして。5年ほどの利用で400万円ぐらいをお届けして。

残間 売ったら本当に二束三文になっちゃうもんね。

斎藤 今入居してる方が再契約をしていただいて3年以上住んでいただいてるんですが、5人家族で子供が3人ということで賑やかにね、暮らしていただいています。

大垣 便利なところだしね。

斎藤 はい。

鈴木 わかりました。JTIの斎藤道夫さんに、幸せな住み替えの実例をご紹介いただきました。ありがとうございました。

一同 ありがとうございました。

リスナーメール:コロナでもらえる給付金、どうして課税対象のものがあるの?

 

鈴木 聞いて得する、家とお金の話のコーナーです。大垣さん、今日は。

 

大垣 お便りいただいてて。東京都足立区「焼きそばサラダ」さん。

 

残間 美味しそうだね、焼きそばサラダ。

 

鈴木 (笑)。

 

大垣 コロナの影響で基本的にテレワークという名の自宅待機です。そうなんでしょうね、きっと。給料付きだから文句も言えません。困るのが、夜のお酒。家では何を読めばいいのでしょう。店で飲むより安いけど、領収書で落ちないから、そこそこのものにしてますが、と。

 

残間 そうだよね。最近ね、高級なお酒が売れないんだって。銀座のクラブが閉じてるとか、そういうのもあるんだけど、やっぱり店でじゃなくて家では、安いんだって。だから、やっぱり、レモンサワーとか、ああいうものが多いらしい。

 

大垣 そうかあ。でも、せっかく家で飲むんだから、お店で飲んだらバカみたいに高いやつをそうは言っても普通に買ったら半額ぐらいじゃないですか。

 

残間 まあね、ブランデーにしても。

 

大垣 それを買ってきて飲むっていうんじゃないの。

 

残間 たたずまいが結構大事だよ。

 

大垣 たたずまい。

 

残間 私もつい、冷蔵庫はいろいろ入ってるんだけど、やっぱり、レモンソーダみたいなのとか、サワーとかね。なんか、アルコール度数の高くない、ちょっとほろ酔い気分のものとかね、そういうのになっちゃう。だから、カサはあるんだけどあんまり酔わないっていうのになっちゃう。

 

大垣 家で飲むと酔いますよね。

 

鈴木 酔いますね。

 

大垣 全然酔いますよね。

 

残間 だから、強いものを飲まなくなった。

 

大垣 だから、凄くちょっとでいいからめちゃくちゃ美味しいもん飲んだ方が良くないのかな。

 

残間 それって大垣家みたいなさ、素敵なとこならいいけど。

 

大垣 素敵じゃないですけど・・・。

 

残間 そのへんの家に住んでたらさ。

 

大垣 安いもの飲むと、たくさん飲まないと満足しなくなりません?

 

鈴木 つい量が増えちゃう悪循環ね。

 

残間 若い人はやっぱりガーッて飲むんじゃない?

 

大垣 だから、濃いくて高いものをちょっとしか飲まなければ、結局安いかも。

 

残間 それは、酔うっていう効能のためにはね。よく私たちも、こんなにたくさん飲んでこれぐらい酔うんだったら、濃いのを少し飲んだほうがいいっていうんだけど、それは、酔うってことにね。

 

大垣 酔うっていうか、超美味しいのはたくさん飲まないでも大丈夫、みたいな。

 

残間 超美味しいのはそれなりに高いよ。何千円かするよ。

 

大垣 でも、チョチョッとしか飲まなければ、一回350円っていうふうに計算して。

 

鈴木 そうはいかないんですよ。

 

残間 美味しいものは。

 

大垣 一日に何回ぶんぐらいあるかとか計算して、これはビールより安い、とか。

 

残間 いろいろあるじゃない。山猫とか、山猿とか。でも、やっぱり、森伊蔵っていうのが出てくると、つい飲んじゃったりしちゃうじゃない。

 

大垣 あ、それで、領収書が落ちないっていう話でちょっと思ったんですけど、前、三木先生とお話ししてるときに、10万円の給付金は、非課税。それから30万円とか100万円の支援金は課税とかっていう話、ちょっと最近。あれって、なんとなく非課税じゃないとおかしいみたいな雰囲気の議論、なくないです?

 

残間 うん。

 

大垣 あれってどう思います? あれなんでそうなってるか分かります? 中小企業の場合は支援金もらうと所得になるって書いてありますでしょう。でも、所得にはなるんだけど、もう赤字だから給付してもらってるわけですよね。だから結局は税金出ないから、別に、税金計算するときの一番上の欄の所得に入るだけで、そこから経費引いて、利益が出て、利益に税金がかかるので、所得に入っても。

 

残間 所得が少ないから。

 

大垣 全体が減ってるので、おそらく赤字にならないんですね。むしろそういう人なのに黒字になったら税金かけた方がいいじゃないですか。

 

残間 うん、うん。

 

大垣 じゃあ何で個人はそうならないかって言うと、それはもともと個人に、特にサラリーマンの方には経費がないからですよね。だから、赤字にならないじゃないですか。でも本当は今年結構日本人赤字ですよね。

 

残間 赤字ですよ。

 

大垣 赤字って何かっていうと、もらった給料から、かかった生活費を引いて足りないと貯金下ろすじゃないですか。

 

残間 もらってないもん。

 

大垣 そうすると。

 

残間 お金も出ないもん。

 

大垣 そうすると、それはいいんですよ、あなたは自由にやってるんだから。

 

残間 事業が、だから。

 

大垣 給料もらってないでしょう。

 

残間 仕事がないもん。

 

大垣 だから、給料をもらってる人は、経費が引けないから、貯金取り崩してるのにその部分が赤字になってないわけね。だから、それは非課税にしないとおかしいっていう。

 

鈴木 合わないですよね。

 

大垣 そういうわけ。

 

鈴木 それは分かりやすい。

 

残間 学校の先生は全然引かれないの? お金。

 

大垣 引かれるのかな、嫌だな。

 

残間 通勤費は?

 

大垣 もらってますよ。

 

残間 たまにしか行ってなくても?

 

大垣 たまにしかいってなくても。でも、もともとたまにしか行ってないからいいんですよ。ダメか。

 

残間 定期券でくれるの?

 

大垣 いいえ。最近はもうみんな、お金じゃないですか? それで、ここを通るのでって言って申請するから、金額は正しいんだけど、買ってるとは限らないってことなんじゃないかしら。

 

残間 昔、ある広告代理店で、本当は市川が家なのに、愛人と、その広告代理店の横のマンションに住んでたのに、市川からずっと定期代を取って、それで懲戒になった人がいたよ。

 

大垣 そうですか・・・。

 

残間 徒歩のところに、本当は愛人と住んでるのに、妻子が市川にいたから。

 

大垣 なるほど。せこいですね。

 

鈴木 焼きそばサラダさんの質問は結局・・・。

 

大垣 すみません、焼きそばサラダさん。

 

残間 領収書が落ちないんですから。高いお酒をちょっと飲むか、私のように、満腹感で、ワッて飲んだな、みたいな、サワー系とかの、 そんなに強くない、9パーセントとかね。8パーセントのとかって飲んで、今日は飲んだなって言って満足感を得て眠る。

 

鈴木 どっちかにしてみてください。

 

大垣 1回何ミリリットルって決めて、何ミリリットルは、1本2万円だったから、この1ミリリットルは380円って計算して、それでビールより安いと。

 

残間 綺麗なグラスに入れて飲むんでしょう。

 

大垣 そう。

 

残間 私、グラスはいいのあるのよ。でも、中身はいいの。別に。そのへんの。美味しいよ、サワーもね。最近いろんなの出てて。

 

鈴木 どっちにするか、それ以外でも結構です。

 

残間 焼きそばサラダさんは、焼きそばサラダを酒の肴にしてるのかな。なんでも美味しいじゃん。焼酎でもね。

 

鈴木 回答になりましたでしょうか?

 

残間 ならないと思うけど、まあでも、気分転換にね。

 

鈴木 そうですね(笑)。いろいろ試してみてください。

 

リスナーメール:離婚する前に、夫の実家の土地に建てた家・・・賃貸に出せる?

鈴木 聞いて得する、家とお金のお話、お届けします。大垣さん今日は。

 

大垣 きょうはね、コロナなので、こういう問題でだんだん皆さんお金が、いつもよりはやっぱりボーナスも少なくなったりとか色々大変になってこられてると思います。ここで改めて、移住住み替え機構をなぜやってるかってことなんですけど。

 

住まなくなった家って、どんなに少なくてもね手取りで、だいたいですけど、地方でも5〜6万から7〜8万ね、元請けですともう10万円超える方もいらっしゃるので。

 

残間 貸せばでしょう。

 

大垣 今、給付金一回こっきり、お一人10万円っていうのを大騒ぎしてるわけでしょう。もし、お父様とかから相続されたお家で、住んでない家がねあって。

 

残間 空き家にしてる家ね。

 

大垣 空き家になったらもう終わりなんですね。だから、空き家前ぐらい、まだ住めるお家ね。空いてるお家。多分、空き家っていうと、皆さんぱっと頭に浮かぶのはかなりボロいやつだと思うんです。だから「うちの実家は、あれを空き家って言われると、いやそうじゃない住んでないだけの家よ」って思われていると思うんですけど、これがまさに空き家なので。それで、これって、貸してくだされば、毎月例えば、手取りで地方だって6万円入ってくるわけでしょう。

 

残間 うーむ。

 

大垣 そしたらこれ、2月もらったらもう給付金より大きいわけね。

 

残間 本当ですね。

 

大垣 だから、もう日本人やっぱりコロナのあとは、空いてる家を持ってるのにほっとくっていうのは、おかしいっていうか、そんな余裕のある時代じゃなくなってきてるという気もするんで。

 

残間 でも私、思うにやっぱり、JTIなんか、これから活用したいと思う人は増えてくるというか。

 

大垣 うん。

 

残間 もう、いるもの、いらないもの。親の思い出とともに家を放っておく、なんて人もいたんだけど、やっぱりそれも最近、何とかしなくちゃって気持ちが傾いてきてる。

 

大垣 そうだと思うんですよね。そんな中で、今日たまたま、タイコさんっていう方から非常に専門的なご質問いただいてるんでちょっと簡単にお答えしようと思います。長いメールなんですけど、要約すると、今、旦那様のお母さんがお持ちになってる土地に、結婚してる間に敷地内に建てられた家があるんですけど、実はその後に離婚をなさって、でも旦那様亡くなってしまって、でもなんとなく同じ所に住んでいらっしゃって。

 

残間 ああ。

 

大垣 で、お母様が亡くなられた後は、娘さんの方が家を継がれるという状態。

 

残間 家をね。

 

大垣 という状態にある中で、自分は、家は自分のものなんだけど、土地は、今もう基本的には縁のない、離婚した旦那様のお母様の物っていう状態で。

 

残間 そうか。

 

大垣 そろそろマンションに移りたいんですけど借りていただけますかっていう。

 

残間 そういう場合ね。

 

鈴木 どうなんでしょう?

 

大垣 これ、結論から言いますと大丈夫です。ただちょっと気をつけていただきたいのは、こういうのは使用貸借といって、親切で使っていいよと思って貸してもらってるものなので、原則は返してって言われたらすぐ返さないといけないので、それを、そんなことにはならないと思いますけど、言われた時は家を壊して出てかないといけないわけなので、一般的には借りられないってなるんですけど、民法が変わりまして、そういう使用貸借でもきちっと紙に書いて、いつまで使うよっていう。例えばあなたが亡くなるまでは使っていますとかね。そういうような形できちんと書いてあれば、少なくともそこまではそう書いたんだから出て行けとは言えない。自由に出ていけって言うほど緩いもんじゃないよというようなことが、曖昧だったのがきちっとしたんですね。だから、今の間にもしお義母さまが合意してくださるんであればね、そういうふうなところで、そういう形にしていただければ。

 

残間 いずれ相続する娘っていうのは孫ですもんね。おばあちゃんからしたら。

 

大垣 娘さんのほうも、おそらくそんなに意地悪はなさらないと思いますので、そうやって、キチッとした状況が分かるものがありますので。

 

残間 そういうのがあり得るね、今の話って。

 

大垣 使用貸借で家を建てられることってやっぱりあるので。それは諦めないでご理解されていただければ。

 

残間 一回相談していただくといいかもしれないですね。

 

大垣 そうですね。ですので、諦めないで、お一人ということですので。おそらくやっぱりあまり広いお家に住んでらっしゃるより、そろそろ、マンションに住まれたりっていうのはよく分かりますので。

 

残間 このおばあさまもそこに住んでいるんですよね。前の母屋みたいなところにね。

 

大垣 ええ、はい。

 

鈴木 そうですね。

 

大垣 ということで。いろいろフレキシブルに考えられますので、どうぞもう、こういう時代ですからどんどんと相談をしていただければと思います。

 

鈴木 JTIまでお問い合わせくださいね。大人ライフアカデミーでした 。

 

三木義一先生(前・青山学院大学学長、現弁護士)と語る、コロナ渦で知っておきたい税金の知識

鈴木 今週は電話でゲストにご登場いただきます。前の青山学院大学学長で、現在は弁護士、大垣先生そして残間さんと大の仲良しの、三木義一先生です。お電話つながっています。三木先生、よろしくお願いします。

 

三木 よろしくお願いします。

 

一同 こんにちは。

 

残間 なんかおとなしい感じ。電話だと。

 

鈴木 今どちらにいらっしゃるんですか。

 

三木 今ね、滋賀の山奥。

 

残間 えっ、山奥なの?

 

大垣 山奥ってこともないんじゃないですか。

 

三木 湖のそばに。

 

残間 湖畔のそばじゃないの。

 

三木 湖畔まではいかないの。少し山側に来てるところ。

 

残間 それはお家があるって事でしょ。そこに。

 

大垣 そう、そう。

 

残間 じゃあ、多忙な東京の学長生活から、そちらのほうに行ったわけですね。

 

三木 そう。しかもね、ギリギリで。学長の任期が終わって、すぐにこちらに引っ越したでしょう。去年の年末に引っ越した。

 

残間 あらま、そうなんですか。

 

三木 結果的にすごいタイミング。

 

大垣 完璧ですよね。今のめんどくさい状況を全部回避なんだね。

 

三木 うん。予知能力があるのかもしれない。

 

大垣 (笑)。

 

鈴木 あらあら。

 

大垣 危険予知能力が。

 

鈴木 でも、本当にタイミングがばっちりですよね。

 

残間 でもそちらから見るとまた、色々全国が見えますでしょう。

 

三木 いやあ、見えますよ。だから、東京も大変だなあと本当に思いますね。

 

大垣 そういう中で、今日はせっかく、税の大家の先生なんで、色々と税の話なんですけどね。こないだちょっと、残間さんともお話ししてたんですけど、実は巣ごもり状態で。

 

鈴木 コロナ離婚っていいますよね。

 

大垣 はい。私も家の仕事をさせていただいてますよね。もう、売りたいっていうお話が本当に出てきちゃって。

 

鈴木 ええっ。

 

大垣 それでちょっと思いついたのが、いつも先生のおっしゃってる財産分与ね。この辺の所をまずは気をつけてねってあたりからちょっと。

 

残間 夫婦の間の財産分与?

 

三木 そうね、 世間の常識は税法の非常識になるんですよね。

 

鈴木 へえ。

 

三木 残間さんね、もし、今、相手と別れることになって、相手が、現金、預貯金1億円と、土地家屋1億円。この土地家屋は昔結婚した当初1000万円かけて、今、1億円ぐらいしてると仮にしましょうね。

 

残間 ええ。

 

三木 で、どちらでもいいから持っててと、財産分与で。こう言った時に「相手をさらに懲らしめよう」と思ったらどっちもらう?

 

残間 私ね、今先生がおっしゃった通りの、そのぐらいを夫に渡して別れたんですよ。

 

三木 あら。

 

大垣 それは懲らしめられた側だよね。

 

鈴木 逆?!

 

三木 渡しちゃったほうなの。

 

大垣 (笑)。

 

残間 そうなの。バブルの時代でしたけど、そのぐらいの金額、土地も家も預貯金も全部渡して別れたんですね。

 

大垣 あらあ。

 

三木 そう。

 

残間 そうなの。

 

三木 そのあと大丈夫だったの、渡しちゃって。買ったときはいくらだったの。

 

残間 買ったとき、家はね、1億6000万ぐらいだったけど、ローン払ってました。

 

三木 渡したときは?

 

残間 バブルだったからな。

 

大垣 もうちょっと高かったかもね。

 

残間 全部で2億円ちょっとですね。

 

大垣 だから、三木先生の質問は、そのときに、キャッシュを渡したほうが、いいか、残間さん的に、渡す側としたら、キャッシュ渡した方がいいか、家を渡した方がいいか。

 

残間 渡すのは、私は全部渡すんだけど、もらうんなら。

 

大垣 それは分かりましたけど(笑)。

 

残間 もらうんなら、後腐れないから現金がいい。

 

三木 ああ。

 

大垣 わたすならね。

 

三木 現金だと、渡す夫のほうも、別れる相手の方も、現金渡すだけだから、現金1億は現金1億だから、所詮、何の課税問題も、基本的に起きないわけ。

 

大垣 よくあるのは、お金持ってないからしょうがないから家をくれてやるっていう話なんですよね。

 

三木 ああ。

 

大垣 この場合どうかっていう話。

 

三木 そうすると、家を、もし家をもらっちゃうと、もらった残間さんの方は財産分与でもらうんだから、夫婦で食べた半分ぐらいをもらうのは、贈与にならないわけ。もらったほうがいいよってだけ。

 

大垣 これは、夫婦財産は共有だから。どっちの名義になってても構わないんですね。夫の名義でも、半分は奥様のものなので。

 

三木 でも、だいたい普通夫のもんだっていうんでしょう。

 

大垣 名義はね。

 

三木 で、残間さんに渡しますと。こういうふうになった場合に、もらった残間さんのほうは、いずれにしても財産分与だから、これは課税なし。渡したほうは、1億円の土地を渡したことで、財産分与の債務を帳消しにしたわけでしょ。

 

残間 ええ。

 

三木 だから、1億円で売ったということになるわけ。

 

残間 そうなんですよね。あとでだから税金来ましたよ。

 

三木 来た? やっぱり。

 

残間 翌年。すっからかんになったのに税金が来て、全部ないのにどうしようと思いましたもん。

 

三木 どうしたの? 普通はそこで困っていろいろ相談したり、いろいろ、すったもんだするんだけど。

 

残間 しょうがないから、色々工面して返しましたよ。

 

鈴木 あらあ。

 

残間 何で全部あげたのに来たんだろうって思って、びっくりしたの。

 

大垣 ちょうど1億6000万の家を2億で売ったってことだからね。

 

残間 1億6000万もしなかった。でも、バブルだったからね。

 

大垣 要するに、儲かっちゃったと。

 

鈴木 三木先生、旦那さんを懲らしめるためには、土地家屋をもらった方がいいってことなんですか?

 

三木 もらうと、旦那は譲渡したことになるから。

 

鈴木 ああ。

 

三木 だから、取得した時の価格よりも渡した時の時価が高ければ、その差額を旦那はそれで儲けたっていうことになっちゃう。

 

大垣 鈴木さんがすごいいいことを聞いたっていう顔をしてますよ。

 

鈴木 (笑)。

 

残間 離婚には理由があるでしょう。そうすると、なんか、裁判所がね、財産分与がいいか慰謝料がいいかって言ったんですよ。

 

三木 ああ、慰謝料は大したことない。あったとしても。

 

残間 で、私は「めんどくさいから何だっていいけど慰謝料でいいわよ」って啖呵切ったんですね。その女の判事が感じ悪かったから。

 

鈴木 (笑)。

 

残間 あんたに言われる筋合いないみたいに思ってたから。そしたら何が何だか分かんないけど、翌年税金が来たんですよ。

 

三木 慰謝料でそんな高額なものを渡せないよ。

 

残間 そうですよね。

 

三木 だから、財産分与なんだよ。

 

残間 なったんですね、結局ね。

 

三木 財産分与として処理して、だけど、残間さんのほうがそれで債務を帳消しにしたって、こんな理屈なんだよ。

 

残間 そうなんですね。

 

三木 ちょっとおかしいんだよな、これな。その場合はもらったほうが、まんまもらっても、財産分与だからといって贈与課税から外されます。

 

大垣 これ、先生、そういう方もいるんだけど、大体はもう、けったくそ悪いからどっちも住みたくないわって話になっちゃって。

 

三木 うんうん。

 

大垣 そうなると両方で売られるとなるとこれまた別の話になるわけですよね。

 

三木 両方で売るっていうのはどういう状況?

 

大垣 すなわち、二人で共有してる。

 

残間 第三者にね。

 

大垣 そういうことをしちゃうとこれは両方にかかっちゃうわけ?

 

三木 いやいや、旦那も、家を旦那が売っちゃって、お金に変えて、で、お金を奥さんに渡す。

 

大垣 そうか、その順番っていうふうに考えてもらえるから大丈夫なんですね。

 

三木 そういうことになるね。

 

鈴木 三木先生、この後もお話を伺っていきたいと思いますので。

 

残間 なんか切実なる声をしている鈴木さん。もっと聞きたいみたいです。

 

鈴木 よろしくお願いします。我が家は共有名義なんですけどね、はい。あの、この後もよろしくお願いします。

 

残間 (笑)。

 

  • 大人ライフアカデミー2020

鈴木 今週は、前の青山学院大学学長、現在は弁護士、残間さん、大垣さんの大の仲良し、三木義一先生と電話がつながっています。三木先生、引き続きよろしくお願いします。

 

三木 はい、よろしく。

 

大垣 今度は、もう一つ質問が来てるんですけどね、先生。

 

三木 はいはい。

 

大垣 最近、在宅勤務でしたっけ。

 

三木 そうだね。テレワーク。

 

大垣 みんながテレワークって、たんに家にいるだけだって話もありますけど。

 

残間 することだんだんなくなってきてる。

 

大垣 結構素朴な疑問をいただいて、そうだよなと思ったんですけど、自分ちでやってるわけですから、会社のために自分の家を提供しているわけですよね。

 

残間 うん。

 

大垣 それから、光熱費も使ってますよね。こういうの、経費で落ちないんですかっていうことなんですけど。

 

三木 いいこと言ってくれるね、面白い論点でね。

 

鈴木 確かに。

 

残間 そうかあ。

 

三木 でも、同時に、通勤手当もらえなくなるよね。

 

残間 電車賃も出ない。

 

大垣 そうですね。だから、だんだん、働いてないやつは通勤代が浮くからもう来ないでいいって話なんじゃないかって最近噂になってますよね。

 

三木 僕も、テレワークが増えてきて、企業が通勤手当をどうするのかなってちょっと、考えていたんですけどね。今、通勤手当って、課税されてましたっけ。

 

大垣 15万円までは非課税とかそんなじゃなかったでしたっけ。

 

三木 さすが。そういうことよく知ってるね。

 

大垣 細かいことはよく知ってるんですよ、私は。

 

三木 元々、通勤して、所得税の対象になってたかっていうと、課税されてたか、非課税だったかっていうと、通勤手当が非課税になったのはねいつだと思う? 僕にとってはつい最近なんだけど。

 

大垣 じゃあ、70年代。

 

三木 えっ? 70年代?

 

大垣 (笑)。

 

三木 昭和41年。

 

大垣 じゃあ、似たようなもんじゃん。65年、66年か。

 

三木 いや、●の開通で、初めて非課税になった。

 

大垣 そうなんですね。そのあとバブルになって、新幹線通勤でた時に、非課税の枠内でやってね、みたいな議論ありましたよね。

 

三木 そう、その枠を超えると課税されるっていう問題もいろいろあり。それ以前は会社が従業員に、通勤手当ね。定期を現物で渡すと、その陰で非課税になってた。そうじゃないと課税される。今は一応、15万円までは通勤手当などは非課税ってことになってるんだけど、考え方としては、原則課税だよと。

 

大垣 なるほど。

 

三木 でも、例外的に15万円までだったらやむを得ないっていうことで、非課税にしましょうと、こういう主張なのね。

 

大垣 そうすると、自分の家を使わせてあげてて、在宅手当ってもらったとすると、自分ち使わせたとこは費用で落ちないのに、もらった在宅手当は課税になっちゃうんですか。

 

三木 もらった在宅手当と、厳密にいうと、使ってる部分の減価償却費とか、そういうのは費用として落ちていくと。

 

大垣 これはいいんですか。でも、給与所得取るための経費なんだけど、そんなの落としていいんだっけ。

 

三木 だから、もう、まさに、理論的にいうとものすごい難しい問題です。

 

大垣 (笑)。

 

三木 と思います。

 

大垣 でも、よく考えてみると、そうすると、在宅手当も通勤手当の代替物だっていうことになってくると、15万円ぐらいまではもらっても非課税っていうことでいいんですかね。

 

残間 そんなにかからないよ。

 

大垣 そんなになりそうにないね、でも感覚的には。

 

残間 机がちょっとあってさ、そこにいて、トイレットペーパーが随分不足するって随分、最近私の女友達が。旦那が家にいるおかげでトイレットペーパーがなくなるっていう程度だよ。

 

三木 (笑)。

 

大垣 でも慰謝料もらわないと、こんな面倒くさいのが家にいやがってとか思ってらっしゃらないですか。

 

残間 それはそうだけどしょうがないじゃない。だって、公認してるんだから。

 

大垣 迷惑料みたいな感じ。

 

残間 それはしょうがないじゃない。帰ってこないの前提に結婚してないもん。

 

三木 迷惑料、というほど精神的なことだと、生活上のコストだよね。

 

残間 そしたら別れればいい。

 

三木 会社の所得を得るためのコストとはちょっと違う。

 

残間 違うよね、個人だもん。

 

三木 でしょうなあ。

 

残間 嫌なら捨てればいいんだから。

 

大垣 でも、これ意外とまだあんまり、プロの方も考えてなかった問題なんじゃないでしょうかね。

 

三木 そうですね、新しい問題ですよね。

 

大垣 在宅手当、いつまで。

 

三木 実際、制度を変えていくときに、今、大垣さんが言っていたことを、どういうふうに整理して、制度化するかって、それは議論しなきゃいけないでしょうね。

 

鈴木 それでは三木先生、この後のコーナーも引き続きご登場いただきますのでよろしくお願いします。

 

三木 そうですか。はい、よろしく。

 

鈴木 引き続き弁護士の三木義一先生にお話を伺っていきます。大垣さん、続いてはどんな。

 

大垣 せっかくですので、私からこんなしょうもない質問ばっかりしてるんですけど。

 

鈴木 いえいえ。

 

大垣 先生は税の大家でいらっしゃるから、こういうコロナのとき、先生の。

 

残間 ご見解を。

 

大垣 ぜひお伺いしたいなと思いますけど。

 

残間 一律10万円だの、最初の頃30万だのいろんなこと言ってましたが。

 

大垣 あれも一回ね、税金かかるなんて話がありましたもんね。

 

三木 あの30万円っていうのは確かにおかしいんだよね。基準が非常に不明確で、本来助けてあげなきゃいけない自動車も、大変実は漏れてたっていう。漏れちゃうっていうね。あれも非常におかしかった。

 

残間 うん。

 

三木 じゃあ、今度はそれに対して一律10万円にしたっていうのは、まだはっきりするんだけど、僕らからすると、そんなの課税上でやればいいので。

 

大垣 なるほど。

 

三木 高額所得者にはちゃんと税金で、後で返してくれればいいというふうにすればいいし。政府がそういうふうに決めたら、マイナンバーがあるんだから。あのときの考え方は、災害とかそういう時のために、国民の利便に資するためにこの番号を入れるっていうことにしたんだよ。ところが、そのあとすぐ民主党さんが崩壊して、自民党さんになって。

 

大垣 でも、あまつさえスマホでどこにいるか政府が全部把握できるようにしようなんて議論で、ちょっとこの際個人情報が色々漏れちゃうんじゃないかとみなさん不安に思ってるから。

 

三木 そういうことを、それは分かる。そういう懸念をする人たちもいっぱいいるしね、もちろんわかるんだけど、そういうことも重視してきたから結局できなかった、何も。

 

残間 学生も今困ってますよね。

 

三木 大変みたいだね。下宿代は払えない、家に帰っちゃいけないって言われるし。

 

三木 そうそう。

 

残間 実家に帰っちゃいけない。

 

三木 だから、学生たちが一番今、どうしていいか分かんない状況だと思いますね。それは僕なんかも、Zoomを使って、在宅で青学出身の人何人かと、それから原さんとかも巻き込んで、1分間メッセージを作って。

 

大垣 でも先生、早く逃げてよかったですよ。僕ら今、ずっと授業録画の毎日だもん。

 

三木 ああ。大変だよね。

 

大垣 もう大変。

 

三木 あれは録画すると大変だよね。

 

大垣 もう、何もかもオンラインでやってるとね、作ってるほうこんなに大変なんだから、聞いてるほう一日中こんなん見てて大丈夫かなと思いますけどね。

 

残間 聞いてないよきっと。

 

三木 大変だよ。画像っていうのはそんなに長い時間見られないよ。

 

大垣 ねえ。だから、先生ラッキーだったですよ。今はもう先生方も大変になって。

 

残間 そういうふうにあんた。

 

大垣 (笑)。

 

残間 先生がいてくださったらまたもっと違う局面になったって言いなさい。

 

大垣 すいません。

 

三木 (笑)。

 

鈴木 本当にまだまだ伺いたいことがあるんですけどね。

 

残間 またね。

 

鈴木 お時間になってしまったんです。

 

残間 また先生ときどき出てね。

 

三木 いろいろどうなるかっていうのもまたそのうち個別に相談したり、アドバイスされてみたり。

 

大垣 コロナ終わったらもうぜひスタジオへ来ていただいて、またお話しいただければと思います。

 

残間 帰りに一杯やりましょう。

 

鈴木 (笑)。

 

三木 期待してます。

 

鈴木 今週は前の青山学院大学学長で、弁護士の三木義一さんに電話でお話を伺いました。人生100年時代研究所でした 。