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未来ロボット技術研究センター所長の古田貴之さんと考える、ロボット技術の今とこれから

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。
このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。
今回の放送は、ゲストに未来ロボット技術研究センター所長の古田貴之さんをお招きしてのゲスト回。古田さんの開発したロボットが何を見据えて開発されたのか。そして、古田さんが見据えるロボット技術の未来とは。

オトナの花道!

鈴木 改めて早速ご紹介いたします。本日のお客さま、未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長です。よろしくお願いします。

www.furo.org

古田 はい、よろしくお願いいたします。

残間 私は、いろんなもので古田さんの本を読んだり、テレビを見たりしていて、うんと真面目な感じで。真面目っていうか。真面目なんですけど、講義をしていただいたんですよ、club willbeで。そしたら、本当に、これだけ長く生きてきて、結構いろんな人にお会いしてきましたが、こんなにイメージが違う人はなくて。でも素敵だなと思ったので。どこかでって言っていたんですけど。きょう、大垣さんに頼んで、呼んでいいただいたという次第です。

古田 ありがとうございます。

残間 いやいや。

古田 多分、世界一博士っぽくない、頭が蟹味噌の男です。

残間 (笑)。いやいや。

古田 予想以上にバカですよ。

残間 いやいや。だけど、青山学院大学理工学部なんですよね。

鈴木 そうですよね。

古田 大垣さんとは青学繋がりですよね。

残間 大垣さんは、青山学院大学の教授だし。ねえ。

大垣 こんな方もいるんだとかって。素晴らしい。

古田貴之所長ってどんな人?

鈴木 簡単にプロフィールをご紹介しますと、1968年東京生まれ、青山学院大学理工学部助手、科学技術振興機構のロボット開発グループリーダーを経て、千葉工業大学未来ロボット技術センター所長に。福島第一原発で、全フロア踏破可能な災害用ロボットを開発されて。

大垣 あのロボットか、うんうん。

鈴木 政府の原発冷温停止ミッションを成功させました。2018年には、機械生命体CanguRo(カングーロ)」を発表。ロボットの研究開発、機能とデザインの一体化を目指しておられるという。

CanguRoとは・・・?

大垣 CanguRoって何ですか。

古田 CanguRoですか。これは実は、フォーブスにも扱ってもらって、2020年に、Beazley Designs Awardsっていう、ロンドンの大きなデザインアワードを獲ったんですけど。こんなのです。ちょっとラジオなので、あんまり分かりづらいんですが。こんなのです。

www.furo.org

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大垣 でも、普通に、キャンパス。

古田 これは、研究所。で、今、この青年が出てきますけど、これはロボットじゃないんです。

残間 これは人間ですね。

古田 CanguRoというのは、実は、ドロイドというか、知能ロボット。このあと、ご主人様を呼び止める知能ロボットが。これ、人工知能がついていて、ご主人様の表情を認識して。

大垣 ああ、こいつか。へえ。犬みたい。

古田 そう、犬みたいな感じの三輪車。三輪車犬。やれやれって顔をするとついてくるんですよ。

残間 心配で?

古田 そう、心配で。で、相手してやるかっていう顔をすると、空気を察して、自動で変形をしだして、ロボットからバイクに変形するんですね。

残間 乗ってくださいって?

古田 そう、乗ってくださいと。

大垣 本当だ、バイクになるんだ。

鈴木 ええっ。

古田 で、この状態になると、これはグーグルカー一の10倍のパフォーマンスを持っている自動操縦の技術が入っているので。

大垣 乗ると、運転しないで走ってくれるんですか。

古田 乗ると、自動で運転してくれるし。これ、左右にモーターで。ロボットが左右に傾くんですね。そうすると、高速のスラロームが出来たりする。で、走りながらお尻に振動スピーカーがついていて、「おいおいお前、スピード出しすぎだよ」とか、「おいおい、右前方にコンビニがあるよ」って話しかけてくる。結構うるさい。

大垣 そういうやつ。これはバイクになるだけ?

古田 バイクにもなるし、ロボットにもなる。ロボットの状態だと、人のパートナー。

残間 話し相手になる。

大垣 散歩に連れていかないとギャーギャーいう、とかそういうことはないんですね。

古田 ある。

大垣 あるんですか。鬱陶しいですね(笑)。要するに、犬っぽいのね。

「乗り物って、イノベイティブじゃないな」

古田 そうなんです。だから、つまり何かというと、僕、元々いろんな乗り物を作ってたんですよ。でも、乗り物を作ってるときに、思ったんです。これはイノベイティブじゃないなと。

大垣 なるほど。

古田 うちの妻はかつて、ちょっと変わった乗り物を作った時「これさ、買う?」って聞いたら。「10万ちょっとするんだけど、買う? かっこいいし自動操縦もついてるしさ」って言って、別の乗り物を作ったときに、提案したんですよ。そしたら、うちの妻が、「そんなもん買うわけないじゃない」って。グッドデザイン賞を獲ったものを。

大垣 新しいものを作る人は常にそうです。私の新商品も常にそうです。

古田 何かっていうと、ただの乗り物を作ったんじゃダメで、乗り物の定義を変えて、ときにはロボット、ときには乗り物。

高齢者とロボットの関わり合い、どう思う?

大垣 あれがありますよね。老人用のやわらかいロボット。猫みたいな。

古田 うーん。

残間 動きが曲線的な。

大垣 これ、頑張らないといけないじゃないですか。母が、年頭に飼い猫が死んだんですけど、大変で。フォローが。

残間 ロスで。

大垣 で、でも、今からもう一匹ってやると、もうダメな感じがするんです。次にそいつが。

古田 なるほど。

大垣 猫とか犬とかは20年ぐらいでしょう。

残間 そんなに生きないけど。

大垣 でも、欲しくなる年が70とかじゃないですか。だから、結構やばいわけ。どっちが先かっていう。

古田 分かる。分かる。でも、僕は声を大にして言いたい。それは本当の生き物にしておこうよ。人と付き合おうよって。

大垣 おばあちゃんはそうはいかないよ。

残間 ばあちゃんでも、生身の人と。

大垣 人とは付き合うんですよ。だから、ペットロスに対してね。

残間 そこに機械を持っていっても。

大垣 ごめんなさいね、いいです、いいです(笑)。

大人の一曲

鈴木 ちょっとここで音楽を挟みましょう。きょうは残間さんの一曲です。

残間 古田さんなので、「春よ、来い」ですね。

大垣 なんで?

残間 いつも春みたいな人だから。

大垣 そうかも。

鈴木 確かに、雰囲気が。

残間 希望と夢を叶えてくれる。

鈴木 松任谷由実さん「春よ、来い」。

www.youtube.com

鈴木 松任谷由実さん「春よ、来い」でした。

大人ライフアカデミー2021

鈴木 引き続き、未来ロボット技術研究センター所長、古田貴之さんにお話をうかがっていきます。

ロボット掃除機「ルーロ」に埋め込まれた驚きの技術とは

大垣 古田さん、最近、パナソニックとやってますね。ちょっといい感じの、すごく売れてる掃除機を使ってらっしゃるでしょう。

古田 ルーロっていうロボット掃除機です。

panasonic.jp

あれは僕が開発したものですね。

実は、僕の開発したロボット掃除機は、最先端の自動操縦の技術が入ってる。グーグルカーっていうでっかい車がありますでしょう。あれの、グーグルカーの自動操縦の10倍のパフォーマンスを持っている自動操縦のシステムを我々は作って、人工知能というソフトウェアなんですけど。これは学会賞を2年連続でもらっていて。それを、あの小さい掃除機にガチョッと。

大垣 もったいない気がするな、そんなに賢いのに。

古田 いやいや、ロボット掃除機って、結局、床のタオルとかにつかえて野垂れ死するんですよ。

残間 うん。

大垣 確かに、道走ってるより難しいのかもね。

古田 難しい。だから、みんな今は、ロボット掃除機に掃除させる前に前処理で掃除するんですよ。

大垣 なるほどね。

残間 結局、全部どこかで止まってるんだよね、帰ると。ぶつかって。

古田 そう。で、僕のロボット掃除機は、知能があると、人に優しい。つまり、片付けなくても、どこに何が落ちているかを人工知能で見て、さらに、タオルやなんかがあるときには、あるいやラグやなんかがあるときには、体をモーターでググッと上げて乗り越えちゃう。

大垣 ああ。

古田 全部の床にあるものが。

大垣 これ、自分でディープラーニングみたいなことをするんですか。

古田 ディープラーニングしている。

大垣 じゃあ、最初にプログラミングしているように動くだけじゃなくて。そうすると、例えば大垣先生の、足の踏み場もないようなひどい部屋でも。

古田 いける。

大垣 だんだん学習してきて。

古田 いける。

大垣 このへんには本が落ちてるっていうのが分かるんですね。

掃除機を作るときに、古田さんが考えたこと

古田 実は、僕、これ、ロボット掃除機から始めたんですね。パナソニックさんの掃除機の。で、二つ考えたんです。まず一つ目が、多くの日本企業って、いつの間にか改良しかできなくなっている

大垣 それはあるよね。言っちゃ悪いけど、パナさんなんかその典型。それは答えにくいと思いますけど。

古田 実はそうだと思うんですよ。昔は、安くて良いものを作れば世界で戦えたんですけど、今はもうそれ、アジア諸外国が通ってきている。だから、本当は、誰も作らない高度な技術が入ったものを作らないといけないのに、みんな、昔は「10年後の我が社を」って松下幸之助も言ってたのに、最近は、「10年後は経営者じゃないし失敗したくない」とか「株価の上がり下がりが」。

大垣 みんなサラリーマンになっちゃった。

パナソニックからは、お金をもらわずにルーロを開発?!

残間 ねえ、聞いてる人って、どうして古田さんって、クライアントのことを言えるんだろうと思うでしょう。だけどクライアントじゃないんだよね。

古田 そう。

残間 お金もらってない。

古田 お金もらったら対等じゃないから。

残間 業者扱いされるから。私、思ったの。お金って、いらないことはない。お子さん二人いて。お嬢さん、可愛いお嬢さんがいるんだけど、1.3倍でいいって言ったのよね。1必要とすると、1.3ぐらいあればいいと。

古田 1.0は嫌だから。でも、倍はいらないねと思って。

残間 2倍は要らないと。

大垣 買うだけあればいいのよね。

古田 そうそう。

残間 さらにね、私は、言うと嫌がるかもしれないけど、14歳のときに、脊椎の難病にかかって、余命8年って宣告されたんだよね。

古田 されましたね。

残間 奇跡的に助かって。でも、3歳ぐらいからずっとロボットをやりたいと思っていて。それもすごいでしょう。

古田 僕、桐原書店っていうところが出してる高校生向けの英語の教科書、長文読解の。それの、一つが、僕の半生の物語だった。

鈴木 ええっ、そうなんですか。

古田 大学の現役の先生が載るのは異例中の異例らしいんですけど。

残間 もっと驚くよ。祖先が古田織部19代目だっけ。

古田 すみません。

残間 織部好みよ。

大垣 それで、へんちくりんなものが好きなのね。

古田 ちなみに、織部はお家断絶したんだけど、織部のお父さんの、お兄さんの家系が直系なの。いいんだけど。でも、僕は、本当に、いろんな外国ができないような、日本ならではのものを。

ロボットも人間も、心と体も全て一緒に動いている

大垣 本当ですよね。ロボットっていうと、機械的に動く部分と、考える部分ってあるじゃないですか。どっちが、古田さんの。

古田 僕のメインは、元々知能系なんですが、ただ、人間の体と同じ。心も体も全て一体で一つのもの。

大垣 なるほど。

古田 だから、動く部分と知能っていうのは、僕は、両輪のものだと思っている。人間もそうですよ。これは声を大にして言いたい。

ビッグデータだけがあっても、それを役立つ形で扱えなければ意味がない

大垣 AIって、よくよく考えてみると、ただひたすらビッグデータがあって、それをちゃんと処理をして動いていくっていう意味で、あとはそれをどれだけ速くやれるかとか、臨機応変にやれるかみたいな話になってきてません。

古田 先生、とっても良いところをついてくださいました。今までは、ビッグデータを元に、知能っていうか、知識を解析してきました。でも、これからは違うんですよ。多分、これから、伸びる会社、発展する技術。これはビッグデータじゃないんです。

大垣 なんなんだろう。

古田 ビッグデータってスタティックなんです。ビッグデータって、これからダイナミックになっていきます。日々、時々、刻々と変わるデータになる。

今は、単なる固定したデータを集めている。だから、これからは、センサー情報を使って、いかにデータを収集し、そのデータからデータマイニングして、データ会社。あとは、センサー情報と紐づくIOTの会社。このあたりが伸びます。

だから、大手の企業のデータを扱う会社も、一生懸命ロボット技術やセンサー技術を。

ロボット掃除機でやりたかったことは、データの収集

実はパナソニックのロボット掃除機って、二つやりたいことがあったっていうのはまさにそこで。一つは、先端的なもの。

もう一つは、ロボット掃除機って、家の中に入れる数少ないロボットものなんです。動き回れる。実は、ダイナミックなデータを家中で動き回って収集する。

すると、その家の全てがわかる。すると、何が起こるかっていうと、あのロボットは、実はソフトウェアを書いてる。老人が倒れている。あるいは、知らない人が入ろうとする。そういうセキュリティとか、人の健康とか人命を作るという機能にまで及ぶ。

そういうダイナミックなデータを収集するエージェントになるというのは、これからの家電の未来への一撃だと思って始めたんです。

大垣 なるほど。

古田 だから、これからは家電も、車メーカーも、ダイナミックなデータをいかに整備し、サービスに繋げるかっていうのが重要だから、車メーカーがだんだん電気自動車に移行してますよね。すると、もうだんだん、車メーカーから主戦場は家電メーカーが車を作る方向になってきてるんです。

残間 なるほどね。

古田 現に、テスラとか、その他もろもろはみんなそうです。だから、皆さんは、これから、家電関係と、データを収集する会社に注目すると伸びますよ。違う言い方をすると、車メーカーはちょっと危うい。

社会科学系のデータはセンサーで情報収集ができない

大垣 今度はこうやって出てきたものが、私の夢は、今、これで15年分で、10数万人分ぐらいの家賃が出てるんですよ。これを使って、今後50年間の家の価値を決めるっていうのを作った。

古田 おお、すごいな。

大垣 全然AIじゃないの。なんだけど、次出ていただきたいのは、社会科学系のデータっていうのは難しいんですよ。

古田 確かに。

大垣 センサーで取れないようなものなんだけど。

古田 その通り。

大垣 これが全然、ビッグデータって、多いだけで整備できてないわけ。

古田 それはもう、世の中にたくさんあるんだ。

大垣 あるだけって。いっぱい。

古田 それは、健康器具のメーカーもそうだし。だって、囲碁とか将棋は簡単にデータが作れる。日々の人間の行動って、データがもっとも取りにくい。だから、iPhoneなんかも、Mチップっていう、モーションチップを入れて、人の行動を取ろうとしたりするし、さっきのロボット掃除機もそう。これからはいかに、データから見えないものを取るかということなんです。

大垣 そうなんですよね。今度僕は、そうやって、価値っていう、モノじゃなくて。

古田 データをいかに価値にするか。

大垣 価値が分かるようなもの。

残間 一人で倉のなかでずっと計算してるんだよ、大垣さんは。

古田 でも、家って素晴らしいですよ。柱の傷は一昨年のっていうように、家は、人が最も長く付き合うものなんです。

大垣 そうです。

古田 かつて僕は、違う家のメーカーだけど、ある大阪の大手のメーカーと一緒に、家にいろんなバイタルセンサーを埋め込んで、人の健康状態を知らず知らずのうちに集め、健康診断をするAIシステムを。

鈴木 へえ。

大垣 (笑)。私はすみません、文化系なんで、そんな家嫌だなとか思っちゃうんだけど。

古田 妻に体重がバレるって怒られたけど。でもね、本当に家の価値って、住んでる人がどうかということまで分かるし、家を見れば、いろんなことが分かる。

大垣 今度一緒に何かやりましょう。私は金融技術研究所の所長で。

古田 いいですね。

20年後の「家」と「未来」を見るためのデータとは?

大垣 私の本当の夢は、要するに、20年しか所有しない所有権を作ることなんです。それをやろうと思うと、永遠にもつ所有権はお金を払いすぎるから。だから、20年しか所有しないでおこうと思うと、20年後にイグジットしないといけないでしょう。っていうことは、今買った瞬間に、20年後が確実に分かっていないといけない。

古田 なるほど。

大垣 それを今だいぶできていて。

古田 でも、予想はできそうだ。僕、サービスにつなげてほしい。いろんなデータを。

大垣 今、15年かかって、そのデータが、ようやく集まったわけ。それをやっていきたいなと思っていて。

技術者が技術って言ってるうちはダメですよ

古田 いいじゃないですか。僕、速く技術者から、技術を諦めさせて、サービスの方達に受け渡したい。技術者が技術って言ってるうちはダメですよ。

大垣 そう。

残間 よかったね、話が合って。時間がなくてみんな困ってるよ。

大垣 (笑)。そうか。

鈴木 この話、続きはぜひ。

古田 もう終わり? これから高齢者の話をしようと思ったのに。

残間 これから、また絶対、近々にお呼びしますよ。やっぱり、いいでしょう。古田さんは最高よって。

古田 技術者が技術なんて語ってちゃダメよ。はやくサービスに繋げようよ、先生。

大垣 そうなんです。

鈴木 次回また、続きをお願いします。未来ロボット技術研究センター所長、古田貴之さんでした。ありがとうございました。

一同 ありがとうございました。

リスナーメール:住宅の購入時、クレジットカードや電子マネーって使えるの?

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

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鈴木 聞いて得する家とお金のお話。大垣さん、きょうは。

大垣 きょうね、30歳の方から。聞いていただいてありがとうございます。横浜市保土ヶ谷区、ラジオネーム「レモン」さんから。男性の方なんですけど。住宅を買うときに、ローンの他にクレジットカードや電子マネーは使えますかっていう。これ、なかなか素朴な疑問っていうか。これ、使えないっていうか、普通買うときは住宅ローンを使いますので。

 クレジットカードっていうのは、どういうふうになってるかっていうと、きょう今欲しいものでクレジットカードで買いますよね。

そうすると、裏で何が起きてるかっていうと、カード会社さんのほうがお店にお金を払ってくれてるんですね。その立替払いをしたお金を皆さんのほうに翌月に請求しているっていうのがクレジットカードなので。

お金を1ヶ月ぐらい借りてるっていうことになるわけですよね。ですので、貸しているわけなので、カードは3000万円とかのカードを使っていいっていうことにはなかなかならなくて、1ヶ月分ぐらいっていうことで、普通は20〜30万円から。残間さんなんかはブラックカード持ってるんだっけ。

残間 もうやめた。

大垣 ブラックカードっていって、無制限っていうのもあるにはあるんですけど。

残間 限度額はないけど、年会費すごく高いのにある日気がついて。知らなくて。

大垣 そうですよね。10何万円するやつ持ってたんでしょう。持っていなかったかもしれませんが・・・。で、そういうのは、金額も大きいのがあるんですけど。普通は、日常の買い物用っていうことですよね。

電子マネーはね、やっぱり、毎日値段が。簡単にいうと、ドルで払っていいですか? っていうのと同じ。

残間 そうか。私の家のローン、ドルで払うみたいな。

大垣 金で払っていいかとか、そういうのと同じ意味なので、それはまずかろうと。ビットコインなんかはそうなっちゃいますよね。

で、もう一つは、やっぱり大事なものなので、登記をちゃんと移してもらって、鍵をもらうときまではお金を払いたくないわけですよね。だから、出来上がって、大体普通は銀行の支店の管理室とかに行って、それで、そのときに。

残間 でも、この質問はやっぱり30歳ならではだね。

大垣 そうですね。そうなんです。いい質問。

残間 30歳ぐらいの人みんなそう思ってるかもね、疑問に。いいのかな、なんて。

大垣 これって、大体、残間さんは分かんないけど、一生に1回しか普通はしないことなので、結局、経験が全然ないことなので。

残間 私だってローンやったことあるよ。

大垣 何回も買う人は少ないので。

残間 払ったけど。2回ぐらい。

大垣 1回目の経験が2回目にいきるっていうほど、そんなにやらないことなので。確かに、そうだよなって。

残間 なるほどね。

大垣 思ったんですけどね。

残間 なんでも今、電子マネーとかビットコインとかっていうと、これでローンもいいでしょうか? って言いそうにいなるよね。

大垣 今、ビットコインが、EVやってるイーロン・マスクが買ったりしてガーッと上がりましたよね。だから、そういうふうにして儲かったところでちゃんと円に変えて、お金儲けしたお金で買うとか、そういうことはあってもいいと思いますけどね。

あと、もう一つね。約束手形の廃止についてって。急に難しい話について、教えてくださいということで。

残間 同じ人? レモンさん?

大垣 うん。これはちょっとね、長い話になりますから、次回に。どうもありがとうございます。若い方でも、そうでない方でも、こういう素朴なやつが一番面白いので聞いてください。

残間 なるほどなと思った。

鈴木 ありがとうございました。大人ライフアカデミー2021でした。

 

コロナ危機を乗り越えるために。「つなぎの融資」、ブリッジファイナンスとは? 今後の課題も!

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。
このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 聞いて得する家とお金のお話。大垣さん、きょうは。

大垣 橋づくしということで、まとまらないかもしれないけど。金融でブリッジというと、ブリッジファイナンスっていうのがあるんですけどね。

残間 何それ。

大垣 別に、橋を作るファイナンスじゃないですよ。ブリッジファイナンスっていうのは、あることをやるのに、将来的にはお金が入ってくる見込みがあるときに、そこまでのつなぎですね。つなぎ資金をつけるっていうこと。

残間 融資するっていうこと。

大垣 うん。融資するっていうことをブリッジファイナンスっていうんですけど。今、全国的に行われているのが、コロナで、急に収入が減ったりして、今月の支払いをしないといけないけどどうしようかっていうときに、ブリッジをするんですよね。

残間 銀行が?

大垣 銀行がやりなさいっていうことで。

残間 貸してくれないらしいよ、最近。

大垣 そう。なんか、最近急に、だんだん偉そうになってきているという噂がありますよね。

残間 借りて借りてって言ってたのにね、ついこの間まで。

大垣 そういうところですからね。晴れの日しか貸しちゃいけませんって。しょうがないですね。銀行ですから。でも、そうは言っても今それをやってるんですけど。

普通のブリッジファイナンスっていうのは、そのさきに、例えばパーマネントファイナンスっていうんですけど、そこで株を出したりとか、それから、今度は社債で、今度は10年でちゃんと借りられますとかっていう見込みがあるときにブリッジをつけるんですけど、今回は先が見えない中でブリッジをしてきているので、おそらく、これから。

残間 それは、査定する人がいるわけ。

大垣 いや、査定っていうか。

残間 これは貸してもいいなとか。

大垣 普通のときはもちろん、3ヶ月後にお金が入ってきますから、そこまでつないでくださいって、本当に入ってくるのかいっていうことを見るっていうことなんですけど、今回はそういう問題じゃないので、国の考え方としては、ちゃんと対策をするのだから、そのうち終息はしてくるので、そこまで持てば大丈夫だと。それを短くするのも国の責任なんだから、国としてそこまでその間お金をつけてあげて、つけられるように日銀が銀行にちゃんとお金を供給してってやってるんですけどね。でも、だんだんそうでもなくなってきてますから。

残間 最近ね、そうは言ってもこんなに、もちろん偏りがあると感じてるんですよ、個人的には。融資しているっていうか、うまくお金を流している方向と、全然補填もしてもらえないで苦労している人との格差がずいぶんあるなと思っているんだけど。

大垣 そうですね。

残間 でも、総じて、一兆円ポンと出してみたかと思うと、こっち側は渋っていたりで、バランスがよくないんじゃないかと思う。専門家から見るとどうなんですか、大垣さんから見ると。困ってる人は本当に困っているのに。

大垣 困っている人を助けるのはまた別の話で。本来はブリッジは、本来なら困らないのに、つまり、基礎的な力があるのに、こういうことで今たまたまダメなだけなので、戻れば大丈夫なんだから今潰れるのは忍びないからお金をつけましょうっていう趣旨なんだと思うんですよね。ただ、期限がはっきりしていないじゃないですか。だから、だんだん、銀行的にも、期限はきちゃうので、そうすると、次またつなぎますかっていうと、だんだん不健全になってくるとか、民間の人はどうしてもそうなるので。

残間 そうですよね。

大垣 前、高田くんっていう人が来てくれたことがあったでしょう。経済の専門家で。彼なんかが提唱しているのは、あるところでそれを株に変えたらどうですかって。あれ、僕はすごくいいアイデアだと思っていて。実際そういう方向の議論もされていて。もちろん、何でもかんでも救っていいとは思いますから、ちゃんと選別はしたらいいと思うんですけど、もうそろそろそういうことを真剣にやりださないと、ずっと繋いでばっかりもいかないし、だからといって何かあげますっていうのをずっとやれるわけでもないし。

残間 銀行にも事情はあるし、いろんなところに、みんな事情があるんだけど、なんとなくアンバランスな感じがある、お金の動きに。

大垣 なかなかうまくいかないんだろうね。

残間 予期せぬ、何百年に一回みたいなことが起きるとね。

大垣 そうですね。僕なんかは、別の方の経済の取材を受けたりして言ってるんですけど、だんだんやっぱり会社にとって大事なことが、これまでは成長しないといけないよねとか、経費を効率よく回していかないとダメだよね、というものだったのが、万が一っていうことが毎月起こるので、もう、万が一対応っていうのがどれだけできているかで会社の価値、株価とか、そういうものが決まると。だから、手をこまねいていて、政府がなんとかしてくれるだろうっていうのと、キチッと私はやっていますっていう会社だとずいぶん違うっていうか。

残間 なるほどね。

大垣 いい例が、オリエンタルランド。あそこはすごいんですよ。万が一のときの備えっていうか、工夫するっていうのが。東日本のときでも。

残間 それって、リスクマネジメントとは違うの。

大垣 そうです。大きな意味でのリスクマネジメントなんですけどね。日本は、企業は、欧米に比べると非常に遅れているって言われているんですけどね。

残間 自社でお金を保留することはするじゃない、日本企業って。

大垣 それも、後からですよ。それはたまってきちゃってるだけのところと、意図的に貯める。でも、貯めるとやっぱり株の利回りが薄くなるので。

残間 株主からね。

大垣 言われるとね。

残間 そういうことをするなって言われるもんね。

大垣 そう。それがだんだんむしろ、貯まっているほうがよくなるんだったら、株主に保険料みたいな形でそれは払っていかないといけない、というふうに考えていかないといけないんじゃないかという方向で議論しているんですけど。ブリッジに関連してそんなことを話してみました。

鈴木 ブリッジファイナンスについてうかがいました。大人ライフアカデミー2021でした。

住み替え事例のご紹介  埼玉県の熊谷市から、栃木県の大田原市へ

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

 埼玉県の熊谷市から、栃木県の大田原市

鈴木 今週は、マイホーム活用大作戦。移住・住みかえ支援機構では、マイホーム借上げ制度を通じて、大人世代の皆さんに安定した暮らしを提案しています。このコーナーでは、JTIの斉藤道夫さんに、豊富な事例の中から、リスナーの皆さんに参考になるケースをご紹介いただきます。斉藤さん、よろしくお願いします。

斉藤 よろしくお願いいたします。きょうは、埼玉県の熊谷市から、栃木県の大田原市移住された方のお話をいたします。

定年近くなって、親のことが心配に・・・

斉藤  1993年に仕事の関係で、熊谷市に地元の工務店でマイホームを建築されたと。ちょっと小ぶりですけど、角地で、日当たりのいいお家が写っていると思うんですけど。

それで、自分が定年に近くなって、やはり親のことが心配になってくるという年齢になってきました。

両親とはそれほど遠く離れているわけではないんだけれども、毎週行くとなると、それなりに大変だなあと。精神的にも大変というのがあって。

じゃあ、思い切って二世帯住宅にしてみるかと。建て替えようかなんてお話も出たんですけれども。

1993年、バブル崩壊直後に購入した家の思わぬ問題点とは?!

斎藤  そのときに問題になったのが、やはり、今住んでいる家をどうするかと。

実はそのとき、築19年ということで、20年経っていない建物でしたが、熊谷市のこの地域で、不動産業者さんに見てもらったところ、建物もゼロとは言わないけれども二束三文で。土地もけして高いものではなく。

大垣 これは(値段が)つかないだろうね。93年ですよね。まだ(土地の価格が)下がりきってないですよね。

残間 そうか。(バブル崩壊は)91年ぐらいからだから。

大垣 あの時期は、ずいぶん高かったから。あの時期に。で、金利も高いんですよね、まだこの頃は。

家の売却は、売却の値段に納得がいかないことも多い

残間 でも、結局、査定してもらって、その金額に納得がいくものではなかったっていうのは、やっぱり多いですよね。

斎藤 多いですね。今、ほとんどの方がそうですね。

残間 そういうことなんですよね、結局ね。家ってね。

斎藤 建物の評価が少しでも出てくれれば、それでも気持ちがおさまるんですけど、ほぼゼロと。

残間 いろんな思いもあるだろうしね。作ったときの。

大垣 木造で20年だと、基本ゼロですね。

残間 綺麗でもね。なかなかね。

賃貸に出せば毎月6万円が出ると言われ・・・!?

斎藤 はい。そんなときに、テレビを見て、移住・住みかえ支援機構のことを知りまして、インターネットで調べてみたら、自分たちの計画ともあっているんじゃないかということで。すぐに有資格者の方が来てくれて。

賃料も査定をしてもらったら、もっと安くなっちゃうって思っていたのが、それでも6万円を超える金額でいけるんじゃないかというお話が出て。ほぼゼロ円みたいなことを言われた家なのに、じゃあそれなら良いかなというようなことで、じゃあ、貸してみましょうと。

制度利用10年目、累計で受け取った家賃は500万円

残間 これも、(制度を利用してからの)年数は8年が経過しているんですね。

斎藤 そうですね。継続8年経っていまして、こちらの方も、近頃このぐらいの金額の方は多いんですけど、500万円。ぐらいですね。

大垣 10年ぐらいだとね、大体このぐらい。

残間 気がつくと500万円が通帳に入っているって良いよね。

鈴木 そうですね。

斎藤 そのへんのところの安心感もとてもあって、ありがたかったというようなお話もいただいていまして。

気になる入居者の方は・・・? どんな人が住んでいるの?

斉藤 こちらのおうちにも、やはり、子育て世代の方が入っていて。

残間 そうですか、よかったですね。

斎藤 入居者の方も、日当たりも良くていい家を借りられてよかったというようなお話をいただいております。

鈴木 ありがとうございます。JTIの斉藤道夫さんに、幸せな住みかえの実例をご紹介いただきました。ありがとうございました。

斎藤 ありがとうございました。

リスナーメール:家のサイディング(外壁)に青い藻が・・・。放っておいていい? メンテナンスはどうするべき?

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 聞いて得する家とお金のお話、大垣さん、きょうは。

大垣 お便りをいただいています。さいたま市の「君は10パーセント」さんから。

鈴木 ああ、「君は1000パーセント」っていう歌があるから、それにかけているんですね。

大垣 なるほど。君は10パーセントじゃなんの意味もないよね、怒るよね。「お前10パーセントだよな」とかって言われたら。

残間 そうか、君は、100あるうちの10しか好きじゃないってこと?

大垣 そういう意味?

鈴木 1000パーセントだから、めちゃくちゃ好きっていうことじゃないですかね。

大垣 10パーセントは?

鈴木 シャレてるんです、ひっかけて。

大垣 あっ、そういうことか。ごめんなさい、全く理解できなくて、本当に申し訳ございません。

残間 本当にこの、無骨な大学教授ですみません。

大垣 全く分からなかった・・・。

残間 で、質問は?

大垣 「いつも楽しく聞いています。細かい話ですが、家の北側のサイディング壁が青くなっています。藻がついている感じですが、放っておいて良いのでしょうか。今流行りの高圧洗浄機で洗おうかなとも思います。そのほか、外壁メンテナンスで気をつけることがあったら」ということなんですけど。

私も別に専門家ではないんですけど。ただ、色々聞いてみました。でも、聞いた人がハウスメーカーの人なので、目がキラキラッと輝いて、商売だぞ、となるのは避けられず。

残間 サイディングって何?

大垣 サイディングっていうのは、昔は家を塗っていただいていましたでしょう。今は、壁そのものを貼ってある。そっちのほうが頑丈で、メンテナンスもいいっていう話で、確かにそうなんですけど。ヒビも割れにくいし。

残間 素材は木?

大垣 それは色々です。

残間 合板? 瀬戸物?

大垣 そうそう、瀬戸物っぽい感じがしますよ。何、今石膏って言いました?(笑)。それで、サイディングが青くなっているのは、塗料が塗ってあるんですけど、それが禿げてきて、実際に藻がついたのか、そういうのが付いちゃったりしているので、高圧洗浄機で洗うのは構わないんですけど、どだい塗料が取れているので、またもっと取れちゃうっていうこともあったり。

残間 塗り直すときは、変えなきゃいけないのね。

大垣 で、塗り直しもできるし、サイディングって元々そんなもんだから。パコパコって変えられるので。やっぱり20年ぐらいしたら変えて欲しいんですって。でも、20年住んで、家の壁全部とっかえろって言われると、えっ? って思っちゃったりはするんだけど。

残間 区割りしてないの? 一面全部なの?

大垣 それは、もちろん。区割りっていうのかどうかは知らないけど、してあるんですって。

残間 そこだけ新しくなったら変か。

大垣 で、聞いてみたの。俺、全部変えるのはいいから、塗るだけはだめなの? って言ったら、それでもやっぱりそれなりにお金がかかるんですって。

残間 そうなの?

大垣 うん。で、全部張り替えると、メーカーさんのやつだったりすると200万近くかかったりして。

残間 そんなにするの?

大垣 そりゃそうだわね、家の外壁だし。

残間 だって、外側でしょう。

大垣 外側だからちゃんとしておいてもらわないと困りません? どういう家の考え方してるわけ? 「外側だからいいわよ、適当で。トタンでも貼っといて」とかって言うのじゃないわけ。

残間 そうか。

大垣 もっとガチッとしてるから。でも、色々聞いてみると、上のスレートもそのぐらいでダメになるんですって。

残間 だから、一つの前兆なんだ。

大垣 おうちって、100年住宅だなんだって言ってますけど、ガタイが持つだけで、やっぱり、ケアしていかないといけないんですよね。

残間 そりゃ、人間だって何年も経てば、シワもできるしクマもできるしね。

大垣 張り替えられないしね。

残間 そうだね(笑)。張り替える女の人もいるけど。

大垣 というわけで、気をつけることがあるとすれば、ひび割れてきているとすると本当にヤバいので。

残間 災害なんかに関してもまずいんでしょう。

大垣 災害もそうだけど、水漏れ・・・いや、サイディングであんまり水漏れしたりって話は聞かないけど、やっぱりあるのはあるんだろうと思うんです。だから、やっぱり、だいぶ前の時代の製品ですから、余裕のあるうちに、替えられるんだったら思い切って替えちゃったほうがそのあと何十年また安心でしたっていうことは言ってましたが、言ってる人が売ってる人なので。

鈴木 ああ(笑)。

大垣 なんとも難しいんですけど、一回、どこか本当の大学の先生が。

残間 だから、言ってる人は、大垣さんに向かって言ったんでしょう。

大垣 そう。だから、本当のこと言ってるとは思います。

残間 そうよ、あなたに嘘をついたらあとが怖いもの。

大垣 まあね(笑)。でも、当然安いものじゃないですけど、やっぱり50年は全然持たないんですって。それは期待しないでくださいっておっしゃってました。

鈴木 いずれにしてもメンテナンスは必要っていうことですね。ありがとうございました。大人ライフアカデミー2021でした。

バレンタインは「為替が動く日」? 2月14日、バレンタインだけじゃない様々な記念日をご紹介

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

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鈴木 聞いて得する、家とお金のお話。大垣さん、きょうは。

大垣 明日がバレンタインデーだっていうので、ちょっとそのお話をしてみようかと思うんですけど。結構2月14日っていうのは、バレンタインデーだけじゃなくて、いろんな記念日みたいになっていて。一番のあれは、鈴木さんが知っていないといけない、文化放送の。これ、元々は、財団法人日本放送協会っていう財団だったんです。

鈴木 ああ。

大垣 これが、株式会社文化放送になったのが2月14日。

鈴木 へえ、そうだったんですか。

大垣 知ってましたか。

鈴木 知らなかった。開局記念日は知ってましたが。

残間 開局記念日はいつなの。

鈴木 3月の末です。

大垣 もう一つは、お金の関係でいいますと、1973年、覚えていらっしゃると思いますけど、360円から308円までは固定相場だったじゃないですか。

残間 知らない・・・。

大垣 知らないよな。でもちゃんと鈴木さんは頷いてくださいますから。ここが水谷だとこれで絶対もう終わりっていう感じで。

鈴木 そんなことはないですよ(笑)。

大垣 で、73年に、いわゆる毎日為替が動くっていう、変動相場になったんですけど、それが2月14日なんです。で、それ以外で、実は為替のワールドでは、最近またトレーダーの人と話をしてたんですけど、わりと2月14日っていうのは、為替が動く日だっていう妙なジンクスがあるんですって。それで、わりとこのあたりはみんな、為替をやっている方は注目をしているんだそうです。一人が言うには、2月14日に安くなっているほうの通貨を買っておいて、半年ぐらい経ったゴールデンウィークぐらいのときに売ると、大体儲かることが多いって言ってましたけど、それは全然当てにしないでください(笑)。

鈴木 個人の感想ですね。

大垣 そうです(笑)。でも、実際色々調べてみると、事件があって、アノマリーっていうんですけど、ポコンと連続でない形で動くようなタイミングがこのへんの前後にあるような気がします。あと、もう一個調べてたら、サンキストオレンジってあるじゃない。あれが初めて輸入されたのも2月14日なんだって。

鈴木 へえ。

大垣 色々。

残間 オレンジがね。

大垣 あれもちょっと、違うものだったですよね。思い出します。オレンジっていう食い物があるんだって。

残間 みかんばっかり食べてたから。

鈴木 みかんも美味しいけど、オレンジ。へえ。

大垣 チョコレートだけじゃなくて、お金にも関係ある日だと。

残間 今年はだけど、なかなか大変だね、チョコレートも。みんな、デパートも宅配したりするらしいよ。

大垣 そうですよね。

鈴木 日曜日だし、しかもコロナだから、なかなか差し上げるっていうのは。

大垣 義理チョコがなくなるから、いいんじゃないんですか、女の方は。いらないものを買わないでいいから。

残間 健康に、この頃は、気遣ったような、カカオがいいのとか。

鈴木 純度が高いのとかね。

大垣 ああ、はいはい。

残間 100パーセントカカオのチョコレートを食べる? 今度買ってきてあげるから。食べられたもんじゃないよ。苦くて。

大垣 うん。買ったことあります。

残間 85パーセントのやつとかね。

大垣 最近、売ってますもんね。75パーセントとか。なんでそんな売ってるよって自慢垂らしげな顔をするんですか。

残間 この間、ある人に送ったのよ。驚かしてやろうと思って。

大垣 威張ってるぺこちゃんみたいだった。

鈴木 腕を組んでね。

大垣 (笑)。

鈴木 バレンタインだけじゃない色々なことを教えていただきました。

残間 ちょっと苦手な人には100パーセントを送ろう。

大垣 なんだそれ、嫌がらせじゃん。

残間 体にはいいじゃん。

鈴木 大人ライフアカデミー2021でした。

雑誌『ハルメク』編集長・山岡朝子さんと語る「大人世代」の住まいや暮らし、文化のトレンドやこれから

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

今回は、ゲストをお招きしてのスペシャル回。雑誌『ハルメク』編集長・山岡朝子さんと「大人世代」の住まいや暮らし、文化のトレンドやこれからについて語りました。一昔前は「シニア」とひとくくりにされ、文化を生み出す対象としては考えられてこなかった大人世代。

そんな中、60代女性をメインターゲットに据えている雑誌『ハルメク』は、37万部数という、低迷の続く雑誌業界では驚異的な売り上げを誇っています。まさに大人世代の文化を牽引する存在となっている『ハルメク』が、今考えていること、それから、これから大切にしていきたいものとは。

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鈴木 早速ご紹介いたします。本日のお客様、雑誌『ハルメク』編集長、山岡朝子さんと電話がつながっています。山岡さん、おはようございます、よろしくお願いします。

山岡 おはようございます。よろしくお願いします。

鈴木 山岡朝子さんのプロフィール、私から簡単にご紹介いたします。1997年主婦と生活社に入社。『素敵な奥さん』『CHANTO(チャント)』など、ライフスタイル系の雑誌編集長を歴任。2017年に株式会社ハルメクに入社。50代からの女性に向けて、健康、料理、旅、ファッション、美容など、様々なテーマを取り上げる月刊誌『ハルメク』の編集長に就任され、就任後2年で実売部数を二倍に引き上げました。雑誌の中では、読者をシニアとは呼ばないんだそうです。山岡さん、きょうはよろしくお願いします。

山岡 よろしくお願いします。

残間 私も大人世代という、中途半端な言い方ですけど、シニアって言わないために結構苦労して、club willbeっていうのを立ち上げたんですけど、『ハルメク』は一貫してシニアっていう言葉を使ってませんよね。

山岡 そうですね。

大垣 いまだにシニアっていう言葉を平気で使う雑誌って多いんですか。

残間 だけど、最近は、英語的になってるから。『ハルメク』は読者の中心が50代ですよね。

山岡 中心は60代なんです。

残間 そうですか。50から60。

山岡 50代からお読みいただいている。

大垣 ちょっと50の人には歳を取りすぎている内容が多いですね。

山岡 (笑)。そうですね。

大垣 最初、思い出します。15年前、私が、シニアだの高齢者だのいうと、残間さんが毎回毎回突っ込んで。「ダメよ、シニアなんて使っちゃ」って。私はずいぶんしつけられましたよ。

残間 日本語的に、カタカナでシニアって書くと、あまりいいイメージがなかったですもんね。

大垣 でも、どうですか。最初に聞いてみたいのは、どう呼んだらいいかってのも意外と悩みませんか。シニアって呼ばないのは簡単なんですけど。

山岡 はい。

大垣 で、何? って言われると呼びにくくないですか。

残間 だから私は、しょうがないから大人世代って。

大垣 ね。僕らは大人って呼んでるんですけど。

残間 でも、山岡さんのところもそうですもんね。

山岡 そうですね私たちも大人女性とか大人世代とか。あと、読者であればハルメク世代っていう言い方を。

大垣 あー。

残間 ハルメクっていう雑誌は、雑誌だけで完結していないで、雑誌の外側にいろんな教室があったり講座があったりして非常に立体的なんですよね。

山岡 はいそうなんです。ありがとうございます。

大垣 だから、株式会社ハルメクっていうのでそういうシステム全体をやっていこうっていうことなんですか。

山岡 はい、そうなんです。雑誌の中に、残間さんにも出ていただいたんですけど、雑誌の中で読んだ情報が今度は講座で本人から直接聞けるような機会があったりとか、あとは、載っている情報に役立つ商品が通販で買えたりとか、そういった、全体的に世界観を楽しんでいただける。

大垣 それは新しい感じの動きですね。

残間 それと、生き方みたいなものと、生活のすべというか手段というか、実用記事とが非常にいいバランスで入ってますよね。

山岡 ありがとうございます、嬉しいです。

残間 聞きたくても誰に聞いていいのか分からないとか。最近、グレーの髪の毛にする人が、自然にする人が増えてるんだけど、私でもできるかしらみたいだと、すかさず次の号にそれが出てたりしますよね。

山岡 そうですね。すごく、いわゆる私たちがハルメク世代と呼んでいる方々が、今何に関心を持っていらっしゃるかとかを、ものすごく、外から想像できないぐらい、熱心に調べてます。

大垣 なるほど。

残間 よく、読者の方達を集めて、リサーチしたり、色々なさってますよね。

山岡 そうですね。ハルトモって呼んでるんですけど、ハルメクの友達っていう意味なんですけれども、モニターさんが3000人ぐらいいまして、常々座談会を開いたり、アンケートを取ったりして、交流しています。

残間 ついつい、私、女性誌の編集長の経験もありますけど、格好良く作ろうと思うばかりに、現実と乖離するっていうことってなきにしもあらずなのが女性誌なんですよね。

山岡 そうですね。それも一つの役割ですけどね。

残間 そうですね。ある種、引っ張っていくっていう意味ではそうなんだけど、山岡さんのところは、ちゃんと、現実の、今の現実を直視しつつ、ちょっと半歩先を見るっていうのが非常に。山岡さんの、編集長のセンスですもんね、基本的に。

山岡 ありがとうございます。

大垣 でも、最初にご入社なさった年とか考えてみると、ハルメク世代よりは下から見上げてらっしゃる感じなんですよね。

山岡 そうですね。ハルメクに行こうかなって決まった時に、両親に説明にいったら母親が読んでいたということが分かりまして(笑)。

残間 山岡さんって、お子さんがまだそんなに大きくないですよね。

山岡 まだ小さいです。

残間 そうすると、ちょっと、ハルメク世代の後輩なんだね。

山岡 そうですね、人生の先輩に色々教えていただける、お得な仕事だと思っております。

残間 私のところにも最近50代の中盤ぐらいの人がすごく相談に来るね、これからどうしようって。

大垣 すごいチャレンジだなと思うのは、普通、これまでだと、年取った人が若い子を向いて、やればいい話が結構多かったのが、これだけ大人世代が増えてきたときに、見上げて仕事をするって、割とどこの組織も経験がないことだから、上手にやるのって難しい。まだ確立されてないですよね、やり方が。

山岡 そうですね。確かに編集部員って誰もシニアになったことがないんですよね。シニアとあえていいますけど。その世代になったことがないんですけど、そこを埋めるために、ハルメクには社内にシンクタンクがありまして。ハルメクって定期購読という仕組みをとっているので。書店に置いていなくて、全員、申し込みをいただいてご自宅に届けているんですね。っていうことは、全員の住所がある意味わかるということがあって、たくさんアンケートを取らせていただいたり、読んでいてどうだったかとか、そういうことをお聞かせいただいて、それを集計したり、分析したりして、私たちもシニアの気持ちになれるように勉強していく、そういう仕組みが社内にあります。

残間 直販で40万部ぐらいいってましたっけ。

山岡 今、37万部です。

鈴木 すごいですね。

残間 なかなか、直販でっていうのは大変だよ。

鈴木 このあとも、雑誌『ハルメク』編集長、山岡朝子さんにお話をうかがっていきます。この後もよろしくお願いします。

山岡 よろしくお願いします。

鈴木 引き続き、雑誌『ハルメク』編集長の山岡朝子さんにお電話でお話をうかがいます。よろしくお願いします。

山岡 お願いします。

大垣 そういう意味では、せっかくの機会で、ハルメク世代のことをよくご存じなので、私、15年ぐらい前から、シニア層の住み替えのお手伝いをしてきているんですけど、最近、ハルメクの世代の方々って、だいぶ状況が変わってきていますよね。そういう中で、これまでに住んだ家から新しいところに移るっていうのは、昔から言われているけどそんなに広がっていないじゃないですか。そのへんのところをご覧になっていて何か感じたこととかありますか。

山岡 そうですね。やはり何度も、いわゆる終の棲家というものをどう考えるかっていうアンケートや調査はしていて、結局8割位の方が気持ちの上では最後まで自宅にいたい、今の家にいたいって。

残間 今の家に?

山岡 はい、今の家に。

大垣 若い子たちってちょっと田舎に行きだしてるじゃないですか。

残間 シェアハウスしたりね。

大垣 ああいう感じで、ハルメクの世代ももう一回ワンチャンスを。おっしゃっていたように、中核が60代ってなると絶対まだまだ若いですよね。ですからワーケーションがまだある年なんだけど、どうやってプロデュースされるんだろう。

山岡 そうですね。

残間 私の周りだとですね、女友達どうしで、一緒に暮らすっていうよりは近居というか。同じマンションの中に、それぞれの事情に合わせて。でも、近くに住もうよっていう、この指止まれみたいな。

大垣 そうね。

残間 私と一緒にそばにいたいっていう人、7人ぐらいいるもん。

鈴木 おお、すごい。

大垣 マンションじゃなくてもうちょっと別でもいいじゃんと思うんですけどね。

残間 そこに介護施設なんかが良い形で付属でついてたりするといいんですけどね。まだじゃあ、ハルメクの読者の皆さんはそこまでは真剣に、深刻に考えている感じではなくて、その手前で、まだ人生を楽しもうっていう感じの人が多いですか。

山岡 そうですね。でもサービス付きの住宅ですとか、そういった情報を載せるとすごくお問い合わせはくる。

残間 そうですか。やっぱり関心はあるんですね。

山岡 はい。今すぐ引っ越すというよりは、情報をたくさん集めて納得のいく選択をしたいというお気持ちがすごく強い。

大垣 僕はすごくビジネス側の怠慢じゃないかと思っていて。そうやって終の棲家って4LDKに2人で住んでて、次はその、話になってるような、ケアがついてるような話になるんだけど。

残間 あいだがね。

大垣 本当は、間にちょっと自然があって、豊かで、そういうところにみんなで住まないかっていうことでお金を儲けたいっていう人が出てきてもいいんじゃないかと思うんですけど、なんで出ないんですかね。そういうニーズって聞いても出てこないんだけど、作れば「良いな」と思うような話みたいな気がするんですけど。

山岡 そうですね。

残間 確かにそうね。それから、ハルメクの読者の方は、いわゆるお仕事してる方っていうのはどのくらいの比率ですか。

山岡 結構、半分以上が仕事を。

大垣 なるほど。

山岡 年々上がってますね、やっぱり。

鈴木 働き続ける人が増えているんですね。

残間 組織で働いている人が多いんですか、それとも個人で働いているとか。

山岡 組織で働いている方も多いですし、むしろ最近になってお仕事を始めたっていう方も。地域のコミュニティーの中で役割を得たりとか、今までの経験を生かして、例えば保育園にお手伝いに行っている方とか、図書館で案内をする係を始めたとか。そういうような方も多いですね。

大垣 37万部数も発行されていると、もう、日本中にいらっしゃるんですね、読者が。

山岡 そうですね。

残間 コロナの影響っていうのは、どういう形で出ていますか。

山岡 コロナの影響は、ハルメクにとってはすごく、ハルメクが必要とされる状況によりなったなと。というのは、書店に行かなくてもハルメクはお家に届くんですね。1年分先にご注文いただいているので、どんな状況であっても、決まった日にきちんと雑誌がおうちのポストに届くので、一番大変だった時期は、ハルメクだけがお家に外からやってくるお客様というか、楽しい。

残間 情報源でもあるしね。

山岡 そういうふうに言っていただいて。テレビをつけると、コロナのことばっかりやっていてちょっと気が滅入ったりで。そういうときに、普通に綺麗なお庭の写真とか、そういうのが届いて嬉しかったって言っていただいて。

残間 日頃から健康については、菊池体操とか、人気のシリーズもありますし、健康についてはすごく気配りしている雑誌ですよね。

山岡 そうですね。健康の特集も、この1年間はいつも以上に増やしまして。家でできることを。

大垣 私の、お金の話なんかはどうですか。

山岡 とても人気があります。

大垣 そうですか。やっぱりお金はやるんだ。どういう感じでご興味をお持ちになるんですか。

山岡 一番は、途中で貯金がなくなってしまったりとか、今、何歳で生きるか、いい意味でもよくない意味でも分からないので、やっぱり、備えるに越したことはなくて、それが、例えば自分が一人になった後暮らしていけるのかとか、あとは、ご主人がもし先立たれた場合に、年金だったりとかそういうものがどうなるのか。将来の、長い目で見たご不安がありますね。

大垣 僕は、専門の一つが、金融ジェロントロジーって呼んでまして、お金の老人学っていう名前で。おっしゃっている通りで、デキュミュレーションっていうんですけど、お金がなくなる前に死ぬっていうんですか。言い方は悪いけど。死ぬ前にお金が尽きないようにする技術っていうのが、すごく難しくて。

残間 日本ではそういうのはないんですよね。

大垣 世界的にまだ開発されていないんです。

残間 これからどんな方向っていうか、方針でやっていきたいなって。こんなこともやっていきたいなって山岡さんは思ってらっしゃるんですか。

山岡 今は、ハルメクも、紙の雑誌も37万人の方に読んでいただいて、好評なんですけど、一方で、これから、この世代の方も、最初の情報はwebで探すっていう方も非常に増えてきていまして、webの上でもハルメクは今発信しているような情報をお届けできるような体制を整えていきたいなっていうのが、今大事にしていることです。

残間 元々リテラシーの高い人たちが多いですもんね。

山岡 そうですね。ハルメクウェブっていう、ウェブ版のハルメクみたいなものを3年ぐらい前に作ったんですけれども、非常にたくさんの方に読んでいただいて、今はLINEとかYahooにも記事を配信して、月300万人ぐらいの方が見てくださっていますね。なので、この世代の方もwebでたくさんご覧になるようになったんだなと。

大垣 見てると、うちのカミさんなんかなるほどと思ったけど、流しっぱにしてますよね。YouTubeっぽいやつを。目はやっぱりキツいんですよね、字が小さいから。それで、ずっといろんな講義みたいなものが流れていたり。ラジオみたいになってきているんですね、スマホが。

山岡 そうですね。私たちも、雑誌に載っているようなことを声でお届けしたりできないかなとか、考えたり。実は。

残間 それ、流行るかも。

鈴木 今度うちの番組ともコラボしたりなんか。

大垣 ぜひ。

残間 ぜひ一度お会いしたいと思っていますので。

山岡 はい、こちらこそです。

一同 きょうはありがとうございました。

鈴木 雑誌『ハルメク』編集長、山岡朝子さんでした。