リスナーメール：建築会社によって建物の安心度は変わる？
水谷 きょうはどんなお話でしょうか。
大垣 はい、また質問いただきました。揺れるアパートの住人さんから。
「みなさんこんにちは。先週、週刊誌で、関西中心の大手建築会社を建てた家が欠陥だらけだ、という記事がありました。パワービルダーと呼ばれるタイプの建築会社だそうですが、実際のところ、会社ごとの差はあるものなんでしょうか。また、それはどうやったら分かりますか。予算が乏しいので、値段のリーズナブルな建売を買おうを思っているのですが、ちょっと気になっています」というご質問なんですね。
残間 これ、週刊誌、私読んだ。
大垣 あ、そう。
残間 結構深刻な。平米数がすごく安いんだって。一平米につき、とかね。
大垣 多いです。やっぱり、今建ってる家を借り上げるときに、中を見させていただくじゃないですか。大手とか、そういうのはよく分かりませんけど、欠陥かどうかは分かりませんけど、手抜きは、あることはありますね。これは、なかなか難しくて。
会社ごとに差があるかは分かりませんけど、変なのがあることは事実で。建売だと分からないので。
残間 どうやったら分かりますか？ って。
大垣 まずね、あんまり期待できないけど、JTIって、私がやってるようなところ、私のやっている団体に協賛していただいている中では、品質の証明書があるんですね。性能評価っていうのがあるんですけど、これを建てるときに取ることができるので、それを付けて売ってらっしゃったり、それから、認定長期優良住宅っていう、もう少し長持ちするやつですね。これは、安いかどうかは分かりませんけれども、だいぶ普及してきていますので。これの認定証を取ってたりするものは、設計でもチェックしますし、できたときにもチェックしますので、基本的には安心していいんですけど。
もしも、お金がちょっと足りないかも、とかって思ってらっしゃるんだったら、新築で安いから建売っていうより、中古を探されて、直して住まれたほうが、ずっと安くなりますね。特に建売は、建売をやられている会社さんから怒られちゃうかもしれないけど、やっぱり、土地を先に買うわけですよね。土地を仕込んでおいて、建てて、それからお客さんを募って売るわけだから、その間土地を買うためのお金に利子が付いたりしますよね。
残間 回収しないといけない。
大垣 それとかが、必ず乗ってきますので、やっぱりちょっとは割高にならざるを得ないわけですね。でも、もちろんピカピカのいいお家がいいところに買えるから、いいことはいいんだけど。もしなんでしたらですけれども、例えば、JTIのサイトに入っていただくと、再生住宅安心検索webっていうのを作ってあります。これは、そこに飛んでいただくと、こういう、中古を上手に見つけて、綺麗に直そうっていうのをちゃんとやろうよっていう業者さんがみんなそこに登録をしてくださっていて。もう、100社か200社、全国にいくつかありますので。そういうようなところに声を掛けてご覧になって、中古から入られるのも一つだと思います。
住宅機構でフラット35に、リノベっていうのがあって、きちっとした直しをやると、金利が0.6パーセント引いてくれる。最初の5年、10年ですけれども。そういう制度もあったりします。中古のほうが今、結構いろんな制度があってお得なので。
住宅機構のローンなんかを借りると、やっぱり必ず直したかどうかをチェックしないといけなかったりするので、欠陥とかは、基本的には安心だったりします。もちろん信頼できる業者さんとかがあれば、その方にお任せするのが一番いいんだと思いますけど、なんとなく不安っていうときは、人の目が入るほうがいいと思いますね。
残間 確かに一般の人から見ると、テレビコマーシャルとかでものすごく安いよ、とか言って、有名人が来て宣伝してくれたりすると、やっぱり信用して買うもんね。
大垣 でも、安い、安くなる理由なんですよね。本来高いものが、普通、本当はこのぐらいの値段なのに、ものすごく高くなってるので抑えました、だったらいいんですけど、やっぱり家って、ある程度以上は安くならないものだし、それを抑えていくと、今は割と、材料費を下げるよりは、職人さんのところで手間賃を削るっていうようなことをやっていたりするんですね。そうすると、どうしても、職人さんの質がそれでいいよって思われるような方だったり、経験が少なかったりすると、私らでもそういうことがあるんですけど、もう、分からないで手抜きになっていることがあるんですよ。
普通やらないだろ、みたいなことを。
残間 悪意じゃなくてね。
大垣 そう。悪意じゃなくて、知らないから、やらない、みたいな大工さんも、最近はいるんですね。そうするともう、壁を張っちゃったら分からないことが多いので。一応、外の目が入るようなもので。
残間 そうよね。壁貼ったら分からないもんね。
大垣 一方で、そういうメーカーになればなるほど、広告をどんどんしているっていうことはどういうことかっていうと、広告費が掛かってるということで。
残間 それは原価に上乗せなのよね。
大垣 そう。だから、多少は割高なものを買うことになるんですね。ブランドのものを買えば。それは、それがいいっていうのは、もちろん安心が買えるのでいいことなんですけど。そこをなんとかって思われるんだったら、いまだと、割と中古のいいものを探されたほうがいいかもしれませんね。
水谷 揺れるアパートの住人さん、是非参考にしてください。大人ライフアカデミーでした。
