「降水確率50パーセント」ってどんな意味?
水谷 きょうはどんなお話ですか。
残間 きょう、家とお金じゃないじゃん。
大垣 家とお金関係ないんですけど、今年の梅雨は大変だったですよね。
残間 被害もね。いっぱいあって。犠牲になった方もいらして。
大垣 ほんとうに大変だっただろうと思います。で、よく天気予報では「降水確率」っていうのをやってるじゃないですか。あれ10%って聞いてどういう行動を取りますか。
残間 降水確率10%だったら・・・。
大垣 どういう意味だと思う。
水谷 まぁ傘持たないで平気みたいな。
大垣 あれ、なんの意味。
残間 8割雨降るよ。
大垣 じゃあ、50パーセントだったらどう。50パーセントって、人間語に言い換えると、降るかもしれないし降らないかもしれないって言ったのと同じでしょ。
残間 あれは普通、ときどきって言わない? 天気予報上は。一時と、時々があるじゃない。
水谷 そうですね。ただ、どっちも50パーセント。
大垣 というわけで、意外と降水確率何パーってわかってないんじゃないかと思って、私もわかってなかったんで調べてみました。これ、知ってる。一般気象学。
残間 どうしてそんなの探してくんの。
水谷 なんでも買うんですね。
大垣 でもね、これ、面白かった。やっぱり僕、お天気やってるお姉さんとかいらっしゃるじゃないですか。僕はあれは尊敬した。気象予報士。
残間 みんな試験大変なのよ。
水谷 難しいんですよ。
大垣 数式ばっかり入ってるんですよ。
水谷 無理。残間さんも、もう。
残間 なにこれ。
大垣 汚いものを触るみたいに。すごい難しいんですよ。
残間 信じられない、こんなものをやるなんて。
大垣 降水確率って、1ミリ上の降水がある確率なんだって。いつも50ミリ降ったとか言ってるじゃないですか。パラッとでも降ると、それが10回そういう予想をやると、同じ10%の予想した10日間のうち、1日は雨が降りますよという意味なんです。
残間 そんな大雑把なことなの。
大垣 それで、それ以外にカテゴリー予報っていうのがあって、それが昔の予報で。これは「今日は雨」とか言ってる時は、この確率が50パーセントを超えたときに雨ですと言って、逆に42パーセントだと、50パーセントいかないので、「今日は晴れ」とか「曇り」とかって言うふうになると。わかります。ついていけてます。
水谷 いまいち。
残間 アナウンサーだったりすると、時々とか、一時とかっていうのね。
大垣 昔の予報は、オンかオフだったのね。じゃあ今日は雨が降る確率が10パーと言う時に、これは一体どういうふうに考えてほしいと気象系の人々は思っているかっていう説明が難しく書いてあるのを簡単に言うとですね、「今日はもし傘持たずに出ちゃって雨に降られちゃったらタクシー乗ったり、それから背広濡れてクリーニングに出したりしないといけなくなるので5000円損するとしますよね。そうすると雨のコストは5,000円。それで、今、万が一に備えて傘を買って毎日持ち歩くことにするとしますよね、降らなくても。そうすると傘に1,000円。それで煩わしいので1日200円のコストがかかると。
残間 すごく煩わしい、2000円ぐらいかけたい。
大垣 ということで、昔の天気予報だと今日の雨の降る確率は10パーなので、50パーセントいってませんから今日は晴れとか今日は曇りとかしか言ってくれないんですね。で、あ、そうかと思って家を出るわけです。そういう日が10日間あると、1回は雨にやられるので、その10日間のうち1日では雨に降られて5,000円損する。それで、さっきみたいに10パーセントと言われていると、10パーセントと言われたときに10パーセントだけど傘は持とうと思ったとしますよね。そうすると傘代1,000円と、持つ煩わしさの200円×10日分で2000円なので、3,000円のコストですよね。でも3,000円のコストをかけると雨に濡れないので結局この10日間で3,000円で済んだことになりますよね。そうすると、2,000円得したことになりますよね。
こういう時は傘持っていってくださいと判断してくださいと天気予報では言ってるつもりなんですって。
残間 忘れてきたりしたら。
大垣 いいんだって、そういうのは(笑)。そうすると3,000円で10日だから、1日300円でしょう。どういうふうに考えたらいいかっていうと、こっから途中全部省略して結論だけいうと、10パーセントって言われたら、そのひっくり返しで10倍と考えてください。傘を持つコストは300円ですよね。1000円と2000円を足して10で割って300円。そうするとその300円を10倍してください。そうすると3,000円ですよね。それが濡れたときのコストより低かったら、傘を持っていったほうが良いと判断してくれと言うことになると。
残間 そんなの皆いちいち計算しないじゃん。聞いてる人が。
大垣 だから、でも、そういうことを人間と言うものはするはずだと言う前提で。
残間 というふうに気象学の世界では言ってんの?
大垣 というわけで、あんまりやってる人が考えてるほど庶民は気にしてないと。
残間 こういうことに疑問を持つ大垣さんという人がいて。私はこれすごいと思う、この資料。
大垣 これテレビで聞いたことあります。
残間 ないです。
大垣 なんか突如始まったと思いません。
残間 どうでもいいと思ってるもん、雨にぬれても別にいいやって。
大垣 まあね。いいんだって、そういう人は。
水谷 勉強になりました。
残間 これ、いいね、記念にとっておこう。
水谷 そうですね、分かりやすいですからね、この資料。家とお金を・・・考えてはいなかったんですけれども、大人ライフアカデミーでした。