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「ビットコイン」の価値の決め方

水谷 今日はどんなお話でしょうか。

大垣 このところビットコインのね。質問がいくつかきてまして。

残間 そうそう。なんなの、あれ。

大垣 「最近、仮想通貨がかなり値上がりしました。美味しい思いをされている方がいるのは理解しますけど、ちんぷんかんぷんなんですけど」と。これは、ラジオネームココラテさんから。いくつかいただいているんですけど。

残間 年末年始ね、若い人たちのところに中継にいってて、「僕はもう億万長者ですよ」とか言ってる子がいて。

大垣 だいぶ上がったからね。

残間 なんでああいうふうに変動しちゃうの。

水谷 わかんないんだよな。

大垣 これはちょっと難しくて。ビットコインって何かっていうのを分かろうとすると、例えばですけど、お金に、金ってお金っぽいるじゃないですか。あれと紙切れの1万円さつってあるじゃないですか。あれ、どう違うか分かります。金はなんでお金だと思うか。逆にいえば、この1万円のペラペラ紙はなんでお金だと思われているわけ。

残間 お金だって言われているから。

水谷 お金だから。

大垣 誰が? そうすると、大垣子供銀行かなんかが発行しても、そんなもの紙切れじゃんって思うじゃないですか。

水谷 国が認めてるから。

大垣 そうそう。日本銀行が出していて、これは金だぜと。じゃあ、何かに変えてくれます。昔はこれ金と変えてもらえたわけ。だけど今は、ただそうだって言ってるだけなんですけど、国だからいいだろうっていう。国に、通貨貢献っていうパワーがあって、それを少なくとも日本の中ではみんながそうかなと思ってる。それは、国の信用が裏付けになっているお金なんですよね。ビットコインは何。

水谷 私、ビットコインが、何回説明を聞いても分かんないんですよ。

残間 さっきの大垣子供銀行のような感じがしちゃう。

大垣 どっちだと思いますか。誰かが支えている系だと思う。それとも、少ないから価値がある系だと思う。

残間 少なくはないでしょう。

水谷 誰かがやってる。

残間 どんどん作れない?

大垣 ビットコインっていうのは、やってる技術の話をすると長くなるからあれなんですけど、簡単に言うと、ビットコインていうのは、みんなで掘り出すんですね。ビットコインって作っていくものなんですよ。作っていくんだけど、だんだん出来る量が減っていくようになってて、ある程度以上は増えなくなってるわけ。ないから価値が出るっていう側のもの。

水谷 ええ。

大垣 だから、ネットの量で作れる量を限ってしまうことでそれに価値が出る。

残間 誰が限るの?

大垣 元々のプログラムがそうなっちゃってる。だから、ある程度以上は、ネットの世界だから見えないんだけど、量が増えないので、価値が出てくるっていうのが出発点なんですね。じゃあ今なんで上がるのかっていうと、量がないところにみんなが上がるぞと思って買いが入れば、買う人よりも売る人のほうが多いから、上がっていくっていう、そこが一つの側面ですよね。株でも、すごく稼いでいる会社があったりなかったりというのとは全然別に、みんなが株を買うぞというと上がりますよね。それと同じように、今はビットコインっていうのが上がっている。だから、人に言わせると、バブルだって言ってる人もいるんです。シューンと縮むよって。ところが、ビットコインのもう一つの特徴は、じゃあビットコインって、かぼちゃとかあずきとか、そういうものと同じかっていうと少し違いますよね。それを使って今度はものを買えますよね。それから、それがその、ドルでもなければ円でもなければユーロでもない、国と関係ないから、みんながこれはお金だなと思っていると、実際にそのビットコインを使ってものを買えちゃうわけですよね。現に、送金して、ものを買ってますよね。そうすると、最初にお金を入れて、ビットコインっていうのを手に入れるんですけど、手に入れたものでものを買うと、今度はビットコインの裏に、実際買ったものができますよね。「これ本当にお金になるかも」って皆が思い出すと、これ便利っぽいからビットコイン俺も使おう、と思ってお金が入ってきますよね。そうすると、最初、小さめで始まったものが、いろんな人が参加するから。そうすると、一個の価値がだんだん高くなっていって、膨らみますよね。膨らんだら、抽象的なもので分けちゃえるのね。

残間 うん?

大垣 だから、昨日まで1ビットコインが1万円だったのが、1ビットコイン100万円になったら、1ビットコインを100分の1にしちゃえば、切れないとかっていうものじゃないので。心の中でこれはビットコインと思ってるだけだから、100に割れば、100分の1ビットコインが1万円になる、みたいな、これで物を買おうと思えば、1万円のものが買えちゃったりすると、何が起こるかっていうと、ビットコイン自体で取引ができる経済圏が膨らんでいく。そんな狐みたいな顔しないで。なんでそんな。

水谷 全然ついていけないんですよね。

大垣 何が面白いっていうか、不思議なのは、初めてのものだからよく分からないんだけど、金っていうのは、本当は増えないので、それはただお金が上がっていくだけ。ビットコインは実際にそうやってものを買うので。そうやって、買うと、買ったものが裏付けになるのね。

残間 買わないでもってたら? 全員が。

大垣 みんながビットコインを買ってるだけだったら、それって、ビットコインの何が嬉しいって話だけど、ビットコインが、すごく、具体的に、なんとかのガンダムのフィギュアみたいなものだったっていうんだったら、それは単にそれの値段が上がってるだけなんだけど、それを使って物を買うっていうことが始まると、ビットコインの裏側で買っちゃったものっていうのが、うしろにくっつくじゃないですか。そうすると、このビットコインってただバブってるだけじゃなくて、バブった部分に、買ったものの裏づけができてくるじゃないですか。そうすると、もともと日本の金だって、1万円で、「これは1万円? 本当?」みたいな時代が、みんなこの1万円でものを買い出すと、1万円の後ろにくっついている経済活動みたいなもので1万円っていうのが現に支えられるっていうことが起きてくるんだけど。

 ビットコインも、おそらく、みんなが「これっていけるぜ」って思ってバブってる部分と、その、バブってるかどうかは知らないけど買っちゃったビットコインで物を買うので、裏側にものが裏付けられちゃって、現にビットコイン経済圏みたいなものが広がっちゃって、そのビットコイン経済圏みたいなものの何分の一がビットコインっていうふうにだんだんなってくると、今度は独立してビットコインに価値が出てくる。それが、別に国が「これは1万円ですから」って言ってるわけでもなんでもなくて、みんなが、「これってお金だぜ」と思ってることで。もう水谷さんは全くついてきてない。こっちも見てないし。なんかもう早く終わらないかなこのコーナーみたいな。

残間 物をみんなが買わないと。

大垣 みんなが誰もこれをビットコインだと思わなければ、それで終わり。

残間 ああ、そうか。

大垣 でも、ついそうなってきちゃう。

残間 でも、そういうの、誰かが悪者が統制したりしないの。

水谷 私もそう思うんですよ。ギャングとか。

大垣 だって、統制できないんだもん。

残間 だって、誰が最初にそれを作ったの。

大垣 だから、一つで誰かがやってると、そいつを攻撃するとあれなんだけど、これは前にお話しした話ですけど、ビットコインってものすごいたくさんの人が「これが本当にビットコインか」っていうのを一気にチェックするみたいな形になってて、誰もひとりで抱え込んでないんですね。

水谷 今日はここまでにしておきますか。

大垣 あっ、もう。

残間 分かんないんだ。

大垣 聞きたくないサインが。

残間 分かんなかったよ。

水谷 また改めてお送りしましょう。ビットコインについてお送りいたしました。