墓じまい、意外とめんどくさくないのかも。
水谷 きょうはどんなお話でしょうか。
大垣 墓じまいのお話。
残間 最近増えていると言われている。
大垣 これ、めんどくさいなって。
残間 何十万かかるとか。100万円かかるとか。いろいろ。
大垣 イオンってあるじゃないですか。あそこの子会社さんで。
残間 墓じまいやってくれんの。
大垣 墓じまいを専門にやってる会社さん。だいたい相場がそのへんみたい。17、8万から19万。
残間 本当? この間、100万出さないといけないとかって寺が言ったとかね。
大垣 寺は言うかも。
水谷 具体的に墓じまいっていうのは、何をどういうふうに。
大垣 まさに、私がなんで興味を持ったかっていうと、出身は京都でしょう。なんか、もともとおじいちゃんかな。の出身は丹波のほうで、そっちにお墓があるんですよ。先祖代々お墓があるんですけど、行くの大変なのね。京都に帰るだけでもめんどくさいのに、そこからまた同じくらいかけて、お墓だけ行かないといけないから。私は行くんですけど、きっと子供はこないなと思って。そうすると、知り合いがいないから、もう、たくさん死ぬたびに墓石増えていくとめんどくさいし、もう、そこのお墓は・・・決めてませんよ。でも、もしかしてやめて、みんなが来られるところ、例えば京都とかに、持ってきちゃえば、お墓も賑やかになるしいいかななんて思っていて。でも、めんどくさいだろうなって。檀家の、菩提寺に、そういう、ご挨拶に行って、で、お墓は正念抜きっていうのをやらないといけないのね。知ってます、正念抜き。
残間 知ってますよ。私、なんどもやってるもん。
大垣 ええっ、何度もやってる?
残間 だって、仙台のお墓を青山に移したり、いろんなものを移して。
大垣 ああ、そうか。ね。お坊さんが来て、お経を読んで、その後、墨で、お墓の字のところにスーッと入れたりしてね。そうすると、正念って、そこにこもっている魂がいっぺんプールされるんですね。墓から抜けて。
残間 だから、墓から埋葬するとき、もう一回やるわけ。
大垣 そうすると、もうお墓は石なので。
残間 いいのよね、壊しても。
大垣 それで、次のところへ持っていって、今度またお坊さんが来て、墨で書いて、正念入れっていうのをすると、戻ってきてくれるみたいな、そういうのがあるんですよ。
残間 だから、すごくお金がかかる。
大垣 100万かかるかは分かりませんけど。
残間 そんなにはかからないけど、でも、遠くだとね。
大垣 そうですね。それから、永代供養もそこのお寺でしてもらうとかなんとかやってると、おそらくきっと、お金がかかると。
残間 大変だった。市役所や区役所に届け出たり。
大垣 最近はそういうのじゃなくて、もう私たちは、樹木葬でいいので、みたいな、感じで、とにかく墓をしまうっていうことらしくて。
残間 子供さんがいないとかね。いても日本にいないとかね。
大垣 こういうのが、石材屋さんがやってるところもたくさんあった。面白いんですけど。
残間 それと、お寺が、なかなか、葬儀もやってくれない、子供達が東京にいってて、私は仙台だったんだけど、もう多分、父と母は東京にいてやっちゃったじゃない。葬儀もやってくれないと、要するに、お得意さんとしてはあんまろよくないわけですよね。そうすると、ご会葬してくださいって言われるの。要するに、返してっていうことなの。もう一回、お寺に。
大垣 そんなこと言われるの。
残間 言われたの、それで、女じゃ墓のことは駄目だから、男の兄弟か男の親戚によこせって言われて。
大垣 ありがちですよね。
残間 で、まあ言って、やって、結局戻してくださいだから、そこではもう、会葬だから、お金は取られないけど、お墓はとにかくやめてくださいねってことなわけだ。もう、何も。
大垣 それはまた大変な話ですね。
残間 でも、それは新しく売れるわけよ。今や、いい場所になっちゃったから。
大垣 そういうことがあるから、言ってくるんだよね。
残間 で、出て行ってねって言われたわけ。で、全部、集めたの、仏さんを、青山に。
大垣 そういうのがどうかは分かりませんけど、要するに、近い子供がときどき手を合わせてくれたらいいなっていうことですよね。
残間 今いる、大垣さんが言った墓じまいっていうのは、やっぱり、お墓のことで子供に負担をかけたくないとか。
大垣 負担はとにかくかけたくないね。
残間 それから、子供がもうみんな違う場所に行っちゃったとか。
大垣 多分、僕らくらいまでじゃないですか、墓守ちゃんとやらないといけないっていう感覚があるのは。
残間 うちは一応、息子にだけは言ってあるけどね。
大垣 うちの子はもう。
残間 もう、人事異動のときとかにコッソリ行ってるみたいだよ。お墓に、お参りに。
大垣 それは、お母さんのプレッシャーがちゃんとあるから。
残間 脅しよ。お墓参りしないとひどいことになるわよっていう脅しが効いてる。
水谷 怖い(笑)。
大垣 僕らは、自分は行くけど、子供には絶対言いたくないな。
残間 息子の次はないだろうな、もう。
大垣 行って欲しくもないよね。ちょっと寂しいじゃないですか、田舎だと。だから、なんかうまい方法ないかなとかね。それは、僕らの代は結構思ってるんじゃないかなと。
残間 それはみんな思ってるよね。
大垣 だからって、樹木葬だ、海に散骨とか、そこまでは頑張らないけど。
残間 33年経ったらね。もう、仏教的にはいいんだけどね。経堂の。
水谷 33年。
大垣 あっても70ですね。
残間 うちなんて、大正3年とかに亡くなった人の、そういう人も私がお参りしてるの、やってるんだよ。
水谷 それはそれで、心が洗われるとか、身が清められる感じしますよね。
残間 それはないんだけど、うちの息子は、言うことを聞いてくれる仏さまが一人でも多いほうがいいっていう、現世利益。
大垣 なんか、そうですよね。先祖が頑張って守ってくれると。
残間 でも、やっぱり暮れとか、そういうときは行かないと、何か、まずいことが起こるって思い込んでる。
大垣 起きたときにそれじゃないかって思いますよね。
残間 ずっと小さいときに脅してたから。でも、やっぱり、続かないですね、きっと。その先は。
大垣 ねえ。だから、どういう理由にせよ、これ、需要があるからここまで安くなるんですよね、きっと。
残間 そうですよね。
大垣 依頼件数、ここは1200件。
水谷 残間さんのおっしゃってたような価格ではなくて、これくらいはかかるかなっていう。
大垣 まあ、ここから上がっていくのかもしれないけど。
残間 昨日、新聞を読んでたら、やっぱり墓じまいのことが出てたんだけど、最近、普通にやると、そういうところじゃないと数十万かかるって。50万ぐらい平気で。
大垣 まあね、やるとなると、結婚式と同じで、区切りだからちゃんとやっとくかってね。
残間 お寺がもう、だんだん檀家がいなくなるから、出さないっていうときは、100万出さないと墓じまいやらないっていうお寺さんもある。
大垣 でもね、ずっと法事をやることを思ったら、意外と安いのかも。
残間 100万でも? まあ、それっきりだと思うとね。
水谷 だんだんこういうことをやってくれるところって、増えていくかもしれませんね。
大垣 大手さんがやりだしてるから、面白いなと思ってご紹介しました。
水谷 きょうは墓じまいについてでした。