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【リスナーメール】外貨両替のときに出てくる「TTB」とか「TTS」ってなに?

鈴木 きょうは。

大垣 匿名希望の方から、この間ちょっとご紹介した方なんですけど、追伸でいくつか細かい質問があって。きょう、ちょうどパリの話になったので、一つは、円をドルとかに交換するときの手数料の書き方が、TTBとかTTSとか。あれ知ってます?

残間 全然知りません。

大垣 意外と知らないかもしれないので、TTっていうのは電信って意味なんですけど、BがBuyのBで、買うってことで。買う人は、当然銀行なので、偉そうに、銀行が買うんですね。TTBだと、私たちから言うと、持って帰ってきたドルを売るっていうのがBのほう。それから、TTSは、銀行が売るなので、私たちが旅行に行く前に買う。ちょうどその真ん中が、ミッドプライスって言って、BとSの間でMなんですけど、それで、決まっているのはMで。普通はBとSが決まるだけなんですけど、間ってあんまり言わないんですけど。でも、個人で売る場合、Mから1円安いのがBで、1円高いのがSなんですけど。売りと買いで2円開いているので。

残間 ふーん。

大垣 だから、銀行は、残間さんにパリ行くっていうときに、パリだからユーロを売って。そうすると、1円高く売りつけて、そのお金を帰ってきて、鈴木さんから買うときは1円安く買ってるので、行ってこいで2円儲かる構造になってるんですけど、これが意外と面白くて。これって、1970年代ごろに決まったルールで。

残間 全世界そうなの。

大垣 ううん、違います。それまでそんなにきっちり決まってなかったんですけど、当時ドイツの銀行が潰れて、それが日本の銀行が主としてドルとかを調達しているロンドンのマーケットにその影響が波及して、日本の銀行は当時全然信用力がないので、外貨を取ってくるのが非常に厳しくなった時期に、そういう真ん中から1円っていうプライスを決めたと言われていて。そのあとすぐに事情が良くなって、そんなに抜かないでも全然やっていけるんですけど。みんなシーって言ったまま今に至るっていう。

鈴木 1970年から変わってない。

大垣 これ、2円抜くって、かなりの暴利なので、行って来いで、ファービットって言うんですけど、行きと帰りの間が2円開いてる商品ってまずないぐらい、ワイドなスプレッドなんですけど。流石に、ネットとか見ると、うちはTTMを50でお売りしますみたいな感じで、50銭抜いてもそんなに。

残間 そこは自由でいいの?

大垣 全然自由なんです。銀行は、そのようになってございますって言い続けることになっているので。

残間 なってございますって、自分たちでそうしてるんだけど。

大垣 うん。そういう、個人向けの。

残間 個人って、そんなこと疑問にも思わないもんね。

大垣 そう、なんかそんなもん。ホテルなんかそれにもっと乗せるので、もっと高いから。だから、銀行でいいかみたいな。会社なんかは、なんか、3銭とか、5銭とか、そういうギリギリに絞られているので、個人が収入源なんだと思いますけど。規制とかがあるわけでもなんでもないので、98年ぐらいからは完全自由化されているので。

残間 一般の、っていうか個人で、疑問を持った人っていなかったのか。

大垣 っていうか、疑問を持ってもどうしようもないわけでしょう。ごく最近ですよね、通販でドルとかが買えるようになったのは。ですからちょっとよく見てみると、1円より幅が狭いところがあるので。別にどこから買っても同じなので。で、それと、デビットカードなんかの交換レートはまた違うので、それを見ながら、安いやり方でやるといいのかなみたいな感じですね。

残間 買える人がいなくなったら困るね、でも。

大垣 いなくならないですよ。両替商っていうんですけど、これは銀行でなくてもできるので。免許が簡単な免許なので。

残間 それも自由に、1円みたいに。

大垣 それは自由です。だから銀行以外のところで買うと安いんです。っていうところで。これは、相手の信用力とかどうでもいいので。

残間 聞いたからって私たちがどうできることでもないんだけど、でも安いところを探せばいいってことね。

大垣 ネットで探すと結構あります。送ってくれんの。普通に。レターメールみたいなので。

鈴木 へえ。

残間 初めて知りました。

鈴木 知らなかったです。