JOQRテーマ一覧

リスナーメール:隣人の家との境界線を決める「筆界特定制度」とは

鈴木 大垣さん、きょうは。

大垣 面白い質問で、ラジオネーム2DKに猫3匹さん、千葉市の方なんですけど。隣の家との境界線がはっきりしないんですって。反対側の家と、裏と、前の道路は大丈夫なんだけど、右隣の家だけどうもあやふやで。お父さんがまだご存命のうちにはっきりさせておきたいんですが、どうしたらいいんでしょうかって。

残間 これ結構、地籍調査って、何年か前からやり始めてはいるんだよね。平成の時代の最後に。

大垣 これは地籍とは違って。

残間 平成検地みたいなの言ってたよ、国交相で。

大垣 お隣との境界を決めるっていうことで、これ、割と最近いい精度ができたんですね。ちょっと前まで、本当に2、3年前までは、こういうのは、境界確定訴訟っていって、訴訟しないといけなくて、その前提として、土地家屋調査士っていう方がいらっしゃいますでしょう。そこに測量をしていただいて、境界を決めるんですけど、結構高かったんですね。2、30万ぐらい。

残間 今は? でも、だいたい隣の人となんとなく話し合って、やってるのが多いのよね、実際は。

大垣 そうなんです。

残間 だけど、隣の人が土地を売って別の人が来た途端に、やっぱり、調査が入ったって人がいる。

大垣 そうそう。要するに、相手と一緒にやらないといけないんですけど、やらないと、これまでの立て付けは、訴訟っていう、戦いみたいなことになってて、ちょっとおかしいよねと。お金もかかるし時間もかかるしと。それで、最近に、筆界特定制度っていうのができて。

残間 何これ、筆界って。

大垣 筆界っていうのは、登記の時に一筆の土地って言いますでしょう。

残間 知らない。

大垣 土地って、ほら、大きい土地をいくつかに分けるとき、分筆っていうじゃないですか。知らない?

残間 聞いたことない。

大垣 意外と普通に使うんです。

鈴木 業界的には。

大垣 一筆、二筆って。土地一個二個って数えなくて、一筆、二筆って、大きなひとかたまりに。登記の関係なので、筆っていう。境界じゃなくて、筆界っていうんですけど、なぜそうかというと、登記の境目をきっちりしないといけないよねっていうことで、それは行政の仕事だよねっていうことで。それで、これまでみたいに裁判所にいうことじゃなくて、登記を法務局に行って、登記のところに、あやふやなのでお願いしますっていうことを、これは、片方どっちかがお願いしますと行けば、役所の仕事として、いろいろと測量もしてくれて、それできちっと決めてくれた。

残間 前はしてくれなかったの?

大垣 これ、なかったんです。

鈴木 訴訟しかなかったんですか。

大垣 自分で戦う。

残間 境界線の問題は、10年ぐらい前からみんな言われてたよね。

大垣 これ、何年だったかな。2、3年前だと思います。できて。

残間 そうだよね、初めて聞いた。

大垣 あんまりテレビとかでも騒がなかったので、世の中的には知らない人が多い割には、トラブルとすごいめんどくさい。で、例えば、これは隣り合ってる土地の両方の土地の面積ごとに手数料が決まってるんですけど、土地の、ここに書いてある例だと、土地の価格の合計ね、お隣どうしの合計が4000万のとき8000円。

残間 それをお互い払うわけ。

大垣 うん、むちゃくちゃ安いです。昔の感覚でいうと。

残間 安いね。前頼むと、結構、万の。

大垣 いやいや、前は測量しないといけなかったので、測量だけで30万ぐらいかかってたはずなので。僕、自分であんまりやったことないから専門じゃありませんから分かりませんけど、かなり高いものだったんです、前はね。法務局行ってきけば、丁寧に教えてくれると思いますので。

残間 なかなかでも、住んじゃってからだと、やりにくいよね。

大垣 そうですね。買うときはきちっと。

残間 隣の人と、おはようございますとか言って。

大垣 普通は境界表って四角いのがあるんですけど。

残間 分譲地なんかはちゃんとしてるけど、よくわかんない土地もある。

大垣 あと、よくあるのは、別荘買ったりすると、林の境界とか。

残間 木のね。

大垣 時効ってあるでしょう。10年、20年使い続けてたら自分のものになるって。あれで、土地の時効取得って一番多いのは、たまたま境界がわかんないところで、こっちのものだとばっかり思ってた山のこっち側とかをするのが多かったんです。

残間 なんだか分からない紐で境界線にしてるような分譲地あるもんね。

大垣 そうそう。流石に、ここは俺の家だぜって言い続けて10年住んでもダメなので。

鈴木 (笑)。

大垣 そういうので起こることが多いです。

残間 これは本当に耳寄りの豆知識ですね。

大垣 はい。

鈴木 法務省に、聞いてみるっていうことですね。

大垣 法務省というか、法務局というのがお近くにありますので、そこに行って細かく聞いてみるといいんじゃないかなと思います。