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【リスナーメール】不動産投資信託って何ですか?

鈴木 きょうは。

大垣 きょうは二つご紹介したいんですけど、ひとつは何の関係もないんですけど、北千住実篤さんっていう足立区の方なんですけど、カツ丼を食べるときに、横向きにカツをして、右から食べていくか、縦向きにして手前から食べるかで、奥さんと喧嘩するんですって。これ、簡単に済ませますね。これは奥さんが正しいと思います。

残間 なんで?

大垣 というわけで、これは議論していると長くなりますが、これは奥様が正しいということで、縦から。

残間 そうかな、私旦那さん派だな。

大垣 という方もいらっしゃいますので、喧嘩はほどほどにということで。きょう、コロンボさんという、東京の板橋区の方なんですが、「NISAで株式投資してるんですが、含み損を抱えるばかりで、なかなか成果が出ません。」含み損が出そうなやつは、NISAでやると、損が他の益と通算できないので。最初から損するつもりでやる方はいらっしゃらないと思うんですけど。実は、そこで本当の質問は、「不動産投資信託っていうのも買えるようなんですけど、これってなんですか」っていうことなんですけど。昔は、それより前は、残間さんの感覚だとあるかもしれませんけど、不動産に投資するっていうと、基本、名前の不動産を買うの。そうすると、ビルが値上がりしていくっていうより、土地が値上がりしていくとしかみんな思ってなくて。

残間 そうですよね。

大垣 じゃあ、ビルはなんなのかっていうと、ビルを買うと償却が取れるので。ビルって、建ってるだけでだんだん減っていくじゃないですか。だから、別段お金が出ていくわけじゃないんですけど、ちょっと減った分だけ、費用があったことにして。費用があると、費用分だけ収入から減らせるので、その分かける税金がちょっと戻ってくるので、得した気がするって。これ、気がしただけで、ビルは本当に減ってるので、別段どうということはないんですけど。ただ、そうやってても、土地が上がると思ってやってたんですね。だから、2000年に入る頃までの不動産投資って、上に何を建ててもあまり気にしないっていうか、その土地がありますから、みたいなことをやってたんです。で、バブっちゃって、色々あって、実は、本来はそういう、アメリカなんかはそういうふうには考えなくて。土地が安いっていうのもあるんだけど、ビルをみんなが借りていってて、そのテナントさんから家賃が入ると、そうすると、上手な家とそうでない家。例えば、その頃よく言われたのは、ビルの例でいうと、入って、トイレが全部ウォシュレットになっているかそうでないかで、家賃の決まり方が違うとか。冷房も、大きいフロアの中を三角ぐらいに割ってあって、残業で一人しかいないのに、ものすごく大きいところに冷房を入れないといけないようなビルが全体のときに、別途500円ぐらい払うとそのスポットだけ入れるような冷房を入れられるので、全体として運営が安くなります、みたいなことをやることで、より安定的に入れると。これ、やっぱり、運営の仕方で利回りが変わってくるっていう感じが、2000年ぐらいからかな。日本でも割と当たり前になってきて。それで、不動産と運営する人、これはプロパティマネージャーって言いますけど、プロパティマネージャーとくっつけて、これが不動産なので、例えば、モノが不動産なんじゃないんだと。会社と経営者で、ようやくお金が儲かるっていうのと一緒で。そういうふうに会社と同じように不動産を見ていくとなると、今度は、例えば東京のビルばっかり持ってると、東京のマーケットが悪くなると全部悪くなるじゃないですか。そうすると、それ以外のところも持とうとか、ビルばっかりじゃなくてショッピングセンターも入れてみようとか、最近だと、倉庫なんかも利回りいいよね、とか、それから、ホテルはどうだろうとかって、今度は全体のバランスを考える人が出てくるので。それで、投資信託と同じように、不動産を入れた投資信託ですね。そういうものができるようになっているんですね。これのポイントは、そういうので、割とキャッシュリターンが大きいんです。家賃でもう出ているので。売って値上がり益を取るっていうよりは、家賃で入ってくるので、それなりに配当があるっていうのが特徴。

残間 これって何。そういう物件情報みたいなのがあるの。

大垣 物件っていうか、物件に入ってる例えば、どこどこの証券会社の投信会社が運営しているなんとか不動産投資みたいなのが上場してるんです。それを買うんです。だから、株と同じようなもんです。なんですけど、もう一つは、そうすると、あんまり関係ないんですよね、株の値動きと。そうすると、株が下がった時でも、あんまり不動産は下がらないとか、そういうことが言えるんです。あともう一つ大事なことは、バブルのときにみんなが経験したんですけど、バブルのときに何が困ったかっていうと、不動産の価格が下落して困ったんじゃなくて、下落しても売れればお金になるんですけど、あのときは全く売れなかった。で、それに対して、不動産投資信託って、不動産を売るわけじゃないので、不動産が入っている株みたいなものを証券取引所で売るので、値段が悪いとか、上がったり下がったりするなりに、売りたいときに売れるので、そういう意味でも、これができて、ようやく日本の不動産投資が進んだと。

残間 結構みんなやってるの?

大垣 そうですね。非常に人気のあるマーケットですね。ちょうど、僕が最初のほうにストラクチャードファイナンスっていうのをやったときに、不動産学会から賞をいただいたんですけど、それが97年だったかな。そのときにはまだ、今みたいな話を早くやって、日本も世界標準にならないといけないみたいな話を、基調講演みたいなのでやったんですけど、それぐらい最近なんですけど。そういうのです。ですから、意外と組み合わせて買ってみられるといいかもしれません。

残間 大変だね、色々次々いろんなものが出てきてね。勉強しなくちゃね。