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求められるのは、お金を生み出す会社ではなく、○○を生み出す会社

鈴木 聞いて得する家とお金の話、大垣さん今日は。

 

大垣 生煮えの話なんですけど。ちょっと考えてることで「時間資本主義」っていうのがあって。

 

残間 へえ。

 

大垣 まだ若かった時は、株主ってそんなに偉くなかったじゃないですか。

 

残間 まあね。

 

大垣 僕らが入った頃の感覚って、会社の株式っていうか自己資本。あれって、ただなお金みたいな感じがあって。

 

残間 でも、株持ってる人は、株主って偉いとか。

 

大垣 今みたいに、所有してるっていうよりは。ここんとこずっと株主が一番偉かったじゃないですか。

 

残間 そうですね、株主のために。

 

大垣 株主がなんで偉いかっていうと、お金を出してるからっていうだけですよね。それ以外何の理由もないですよね。お金がやっぱり足りないから貴重なわけですよね。でもね、ちょっと面白いなと思うのは、お金が本当に足りなかった高度成長期って、株主ってそんなに偉くなくて。それで今はもうバブルが何回もなんで起こるかっていうと、結局お金が余っているからで。最初の不動産のバブルって結局買うところがなくなって、土地買って土地買ってボーンでしょ。で、ここんとこはITだとかなんとかって言って<本当はそんなに実体がないのに、そこにガーッといって、株価が上がってとか。とにかく、お金が余って色々悪さをしてるんですけど、そんな時にすごく言われるようになったのが株主至上主義っていう。で、コロナになって面白いなと思ってるんですけど、急速にその株主至上主義はもう違うって話になってきてるんです。

 

残間 ふーん。

 

大垣 それはアメリカで起きてるんですね。いつもの話で、日本人はそういうオリジナルなことは自分では言わないから。昨日まで株主至上主義って言ってた偉い先生が、もうその時代は終わったとかっていう話になってて、いつもの話だなとか思って。

 

残間 何に変わったの?

 

大垣 で、ですよ。そこが面白くて。僕ね多分急速に時間作る会社が偉くなるんじゃないかなと思って。例えば勤めてる人について言えば、同じ結果出すんだったら、例えば9時5時じゃなくて9時12時で終われる会社は4時間価値が出てて。今一番足りないものって時間だと思うんです。お金じゃなくて。だから時間が作り出せるとそのぶん違う事に使えるじゃないですか。もちろんお金儲けに使ってもいいし。

 

残間 でも、使うもんね。商品を買うのに。

 

大垣 それもいいかもしれないし、自分の違うことに使ってもいいけども、これまでは9時5時でもっといる方が参加してる感じがあってそれでより会社に組み込まれてる感じがあって。働いてる側から言いますとね。そういう意味で、時間は無限にある前提みたいな感じで、そういうのあんまり考えないでお金が儲かってることがいいと。でも、おそらく新しいお金儲けってもうあまりないじゃないですか。そんなに膨らんでいくものがないでしょう。そういう中で、単位時間あたりのお金を生み出す力みたいなものが会社の価値になるんじゃないかと。

 

残間 なるほど、ただダラダラいるんじゃなくて。

 

鈴木 効率よく。

 

大垣 効率がいいほどいい会社っていうふうになっていくと、それって、働いてる人も幸せだし会社も。

 

残間 今、仕方なくだけどそういう傾向になってきていて、会社に半分の人も来てなかったり、1週間に1回なのに、それほど思ったほど業績下がらないねっていう。

 

大垣 そうそう、できるじゃんみたいな。そうすると時間が余るでしょう。きょうは早起きの話したけど、残間さんが損した気がするのは、時間が食われるからですよね、たくさん寝ると。時間っていうのが一番有限で、増やせないものだから。これがなんかね、お金じゃない尺度に変わっていくのではないかなとかって思って。

 

残間 でもやっぱりそこでも時間単位あたりの能力が求められるわけでしょ。

 

大垣 そうそう。だから時間単位あたりの能力が濃い人ほど時間が少なくて済むから空き時間が沢山あるので、その人は豊か。そこをお金に変える必要はないわけ。

 

残間 カウントしてくれないと嫌だよね、会社が。

 

大垣 それをカウントするようになるんじゃないかなと思って。今まではとにかく、労働集約型みたいにそこにいなさいみたいな、いることが仕事ですみたいになったけど、そうじゃなくて。

 

大垣 そういう視点で株価を見てると、時間効率の高い会社がいい会社になるんじゃないかな。

 

残間 時間っていうものが違う価値を見出す。

 

大垣 うん。

 

鈴木 時間資本主義についてうかがいました。大人ライフアカデミー2020でした。