日本の山が、一番綺麗だから。海辺の街で芳村真理さんがつむぐ穏やかな生活
2021年6月5日は、ゲストに芳村真理さんをお招きしました。
86歳という年齢が信じられないほど、美しさと若さを保つ芳村さんですが、美容や健康のために意識していることはなんとほとんどないのだとか。お話をうかがっていると、ありのままの飾らない生活こそが、真理芳村さんの美しさを作っていることが分かってきました。
「伝説のモデル」、芳村真理さんをゲストにお迎えしました
鈴木 早速お呼びしましょう。芳村真理さんと電話がつながっています。芳村さん。
芳村 こんにちは。
一同 こんにちは。
残間 残間です。
芳村 芳村です。よろしくどうぞ。
鈴木 簡単に、芳村真理さんのプロフィールを私からご紹介します。
ファッションショーや雑誌のモデルとして幅広くご活躍されつつ、映画、テレビドラマにも多数ご出演されています。
一方、テレビ番組の司会として、フジテレビのワイドショー、小川宏ショーをはじめ、夜のヒットスタジオ、ラブラブショー、3時のあなた、料理天国など、個性のある番組を数多く誕生させ、それぞれ20年に及ぶ長寿番組に育てられました。
現在は、山村と都会の暮らしを結び、次世代の人々により良い環境を手渡していきたいと願う人々の集まり「もりもりネットワーク」の副代表を務められています。
芳村真理さんです。よろしくお願いします。
芳村 どうぞよろしくお願いいたします。
あの社会学者が若さと美しさに驚嘆
残間 真理さん、お元気ですか。
芳村 はい、元気にしております。
残間 相変わらず、お元気ですね。元気で、お美しくて、お若くて。
芳村 いえいえ、とんでもないです。
残間 前、お会いしたときに、かの社会学者の古市憲寿さんが、去年一番、いろんな出来事にあったけど、一番自分の中で驚いたのは、芳村真理さんの若さと美しさだって言ってましたもんね。
芳村 何を(笑)。
大垣 若い男の人がそう言ってると。
残間 年齢だって、真理さん、平気で仰りますよね。
芳村 全然、大丈夫です。年齢はずっと言ってますから。間違えるといけないので(笑)。
残間 本当にお美しいんですよ。
鈴木 お声からも伝わってきますが。お年は、80・・・。
芳村 86歳ですね。えっと、昭和10年生まれ。
残間 こんなに滑舌も良くて。
残間 うちの母とほとんど同じ。
芳村 いやいや。
残間 素敵よ。だって、足の組み方を教わりましたもんね、この間。「そういう足の組み方をしてるとダメよ」ってね。
芳村 (笑)。
残間 姿勢がものすごく良くていらっしゃるしね。
芳村 そうですね、多分、両親から、素晴らしい健康を受け継がせてもらったんだなと思って。本当に感謝するのは父と母とですね。
すごく、元気にしていられるんです。いわゆる、持病っていうのはなかったんですけれども、まあ、歳をとるとあちこちガタガタっていうことも言われるんですけど、おかげさまで、今のところ、足も全くなので。
残間 本当ですよね。
鈴木 へえ。
芳村 だから、本当にありがたいと思いますね。
湘南・茅ヶ崎に住む芳村真理さん。その経緯は?
残間 芳村真理さんって、都会そのものって感じだけど、今は湘南に住んでらっしゃるんですよね。
芳村 そうですね、茅ヶ崎に住んでます。
残間 私が、ご主人様がご病気になって、亡くなられて、その前にご主人と一緒にお移りになったんですね。
芳村 そうですね。ある時期から、もちろん、もともと、海際がとても好きな人で、しょっちゅう東京にいたときも、何かといえば湘南とか、あちこちにしょっちゅう出歩いていましたのでね。
それで、じゃあもう、ある時期が来たときに、たまたま遊びに来たときに「このまま住んじゃわない?」と思って。
それであっという間に引っ越しちゃったんですね、こっちに。よかったと思います。大好きな湘南にずっといられたので、主人としてはもう、ものすごく喜んでましたから。
ご主人が亡くなっても茅ヶ崎に住み続けた理由は?
残間 ご主人が亡くなられたあとに、またすぐ東京にお戻りになるのかなと思ったら、この間うかがったら、やっぱりそこがいいっておっしゃってましたね。
芳村 そうですね。やっぱり、住めば都だと思うんですけれども。
海までも本当に歩いて10分ぐらいのところなので。
鈴木 へえ。
芳村 やっぱり、歳をとってきたら、気持ちがいいですね、こういうところのほうが。
ご近所付き合いも楽しくて・・・
残間 ご近所もとてもいいんですんってね。
芳村 そうですね。ほら、そんなに密集していないんですけれども、昔の東京みたいな感じですよね。
ご近所と普通のお付き合いができてっていうのも、ああいいなあと。すごく嬉しいです。
湘南に慣れてしまうと、東京は「ゴチャゴチャしている」と感じることも
芳村 それから、友達がそもそも、主人の友達がこっちに住んでいて、遊びに来てそのままいついちゃったっていうところがありますので。友達もいますのでね。主人がいないのはやっぱり寂しいですけど、もう。
残間 今はお一人ですか。
芳村 そうですね。子供が一緒に住んでますけれども。まあ、とにかく、あんまり、東京のごちゃごちゃしたところ。実際、東京に出ても、やっぱりすぐ帰ってきちゃう。うん。ありがたいですね。
ホームパーティで、料理番組に出演した経験が活かされた
残間 真理さんって、ご主人様が、色々、外資系の会社の社長さんとかをおやりになっていたので、よくホームパーティとかなさって、それこそいろんな方達をお招きしたときに、ご主人が、教えてくださったっていうか。
一緒にやっていたので、ものすごくそういうことで勉強になったのよっておっしゃっていましたもんね。
芳村 そうですね。とにかく、東京にいるときには本当にしょっちゅう会社のパーティが、もう(笑)。
そうですね、多いときには100人ぐらいとかもありましたよ。
家の中目一杯広げて、料理の番組なんかやってたのでね。
そういう、お料理のこととかがものすごく役に立って。お呼びした国の人たちがみんな大喜びしてくださったんです。それで、実はこういう番組をやっているので、今日もみんなで作ったっていうと、とっても喜んで。
だから、私は、仕事がそのまま、役に立ったっていう感じでね。もう、なんてラッキーなんだろうと思うんです(笑)。
家の中では仕事厳禁! 芳村さんの家の厳しいルール
残間 でも、おうちでは絶対、ご主人は仕事を持ち込んだりするのはお好きじゃなかったとか、ちゃんとそこは区切りなさいっておっしゃってたみたいですね。
芳村 そうですね。絶対にそれはダメですということになっていたので。家ではそれを持ち込まないっていうことにしていて。
私はだから、朝、仕事で、出かける。きちっと予定も前もって全部オープンにしておいて、電話を、私の連絡先も、1分でつながるようにしておかないといつもいけなかったので、そういうのもキチッとやっていたので。
芳村 そういうのも、最初は大変だったんだけど、慣れたらそれが当たり前で、やっぱり、仕事をきちんとしながら家庭のことを全部任されるっていう。
それができなかったら。
だから、いろんなことが勉強になったので、若いときにそれができたので楽だったんですね。やっぱり。
夫が采配した仕事、だからこそ頑張れた
残間 好きなご主人から、尊敬するご主人から教えていただいたりしたからいいんですよね。
芳村 そうなんです。本当に。それは、だから、やっぱり、私たちの世代は、ご主人がメインになってきますからね。
芳村 主人が、全てコントロールして、いついつにこうなる、ああなるって。私たちのスケジュールはこうなってますっていうことで。それをちゃんとやれたっていうのは、主人がうるさかったからかなと思っています(笑)。
鈴木 このあとも、お話を伺いますので、ぜひよろしくお願いします。
芳村 どうぞよろしく。
鈴木 引き続き、芳村真理さんにお電話でお話をうかがいます。よろしくお願いします。
芳村 よろしくどうぞ。
NPO法人 MORIMORIネットワークでのお仕事は?
大垣 大垣です。なんか、私から見ますと、残間さんとかとはすでに10ぐらい離れてしまっているので、伝説の方とお話をしている感じで、緊張しちゃっているんですけど。
ちょっと調べてみたら、NPOのお仕事もなさっているっていうふうにうかがったんですけど、これはどういうあれなんですか。
芳村 それは、たまたまあるときに、女性が7人ぐらいで家に集まったら、ほとんどの方が東京以外の地方の都市の、山林の経営者だったんですね。
それで、女性の、いわゆる山林経営者たちにそこで初めてお会いして、いろいろお話を聞いて、急に興味が。
山林の素晴らしさを伝えていきたい
大垣 これはなかなか悩みは深いんじゃないですか。
芳村 そうですね。たまたま私は、小学校4年生ぐらいのときから、戦争が始まったので、知り合いの、親戚の、宮城県の石巻の方に疎開をしていたんです。足掛け5年ばかり。
そこの生活が、私は、一番。身になったというか。非常に楽しかったんですね。
そんなことがあったので、日本中の山林経営者の人たちの話は非常に興味深くて。そのときからその人たちが、もっと日本中に自分たちのいる、山林の素晴らしさを伝えていきたいっていうことになって。もう、一緒になって。
鈴木 現在NPO法人もりもりネットワークの副代表理事を務めていらっしゃる。
芳村 そうですね。
都会の人々に、山林を実際にみて、触れて、実感してもらう
大垣 これ、具体的にはどういうことをおやりになっているんですか。
芳村 具体的には、そのころは、その人たちの、それぞれの山に、一年おきに行くんですけれども、たとえば四国だったら、四国の、その人の山にね。私たちが都会から色んな人を誘って、10人ぐらい。色んな業界の人を誘ってね。
で、その四国の、山林経営者の山に行くんですよ。
そうすると、今まで知らなかったことやなんか、それから、いわゆる山の一番奥に行って、水の出る源まで訪ねたりとかね。
日本は一番山が綺麗。山林について勉強したいと思った
芳村 そういうことをやって、もう本当にすごいいい経験をしたときに、これはもう、もっと、日本の山って素晴らしいっていうことを初めて知って。
本当に、飛行機に乗って上から見ただけではなかなか分かりづらいんですけど、日本は一番山が綺麗ですね。
ということを気がついて、これは一緒になって勉強していきたいなと思ったのがきっかけです。で、もりもりネットワークっていうのを作って。
山の素晴らしさを知れば、山を汚すことはできない
大垣 私も出身が京都なものですから。京都って、都会のようで、ちょっと北に行くと、山の中で。ずっと山に入って、枝を折って、まさに山林経営者の方に怒鳴り散らされたりとかして(笑)、遊んでたんですけど、やっぱり、今ちょっと子供を連れてみると、荒れてきてるんですよね。
芳村 ああ、やっぱりね。
大垣 すごくやっぱり。昔は北山杉なんか、一本切ると嫁に出せたなんていう、そんな時代もあったのに、今はもう、大変になってきちゃっていて。
芳村 やっぱり、日本の森の、山の素晴らしさを絶対にみんなが知れば、そんなことをしないと思うんです。山に入って、山を汚すなんてことは、とんでもないと思うんですけど。なるべくそういうところにみんなで、都会の人と一緒に行くチャンスがあるといいなと思って始めたことです。
残間 ほう。
若さと美しさの秘訣を教えてください!
鈴木 真理さん、本当に、若くてお美しくていらっしゃるんですけれども、日々どんなことを心掛けていらっしゃるんでしょうか。ぜひ参考にさせていただきたいなと。
芳村 私、全然、あれです。ちょっと歩いたりとか、運動したりとかって、もう、全然ダメな人なので。
鈴木 そうなんですか?!
大垣 そうなんですか。へえ。
残間 ダメなんだよね。あんまり鍛錬しないんですよね。
芳村 15分ぐらいで海なんだけれども、そこに行くのも面倒くさいっていう感じがするぐらいですから、全く運動とか、そういうことが身についてないんですけれども、多分、これは親に感謝するんだろうなと思うんだけど、親がとてもいい遺伝子を渡してくれていたんだなと思うんだけど。
残間 体型が全く変わっていないでしょう。
芳村 そうですね。
大垣 (笑)。
残間 密かに何かがあるんじゃないかと。
運動は苦手。ご飯も好きなだけ。体型をキープできているのは、両親のおかげかも
芳村 これも、両親がそうだったんです。両方の、父も母も、歳をとってからも全く変わらなかったんですね。持病もなくて。
残間 真理さん、あんまり召し上がらないってこともないでしょう。
芳村 いやいや、私、好きなものいっぱい食べてます、遠慮してないです、それは。だから、やっぱり両親が遺してくれたんでしょうね、両親が。
湘南という環境が、真理さんを綺麗にしている
大垣 あとは、環境そのものが、私もちょうど小田原の田舎ぐらいに住んでいたことがあるんですけど、子供が小さいとき。本当に湘南って、悪口で言うと、政治家の出ないところだって言われて。良すぎるからって。苦労がなくて。
芳村 (笑)。そうでしたか。
大垣 それぐらい、本当にそうだよなと思って。
芳村 そうですね、だって、本当に、空気はいいし。
大垣 私も、皆さんの住み替えを、今お住まいになっている家の借り上げをして、家賃を払って差し上げて、次の家に行かれるっていうののご支援をさせていただいているんですけど。
芳村 ああ。
大垣 単純に僕らが、若い目で・・・若いって言ったって、もうジジイなんですけど、そういう目で見ると、運動するからいいのかなって思っちゃうんだけど、そういうことよりも、ゆったりしたところに住んでいると、元気が出てくると。気で。
残間 気がいいんだよね。
自然が残っている環境が心地いい
芳村 そう思います。ここにきて、何も、海のそばで運動するっていうのも、悪くないと思いますけれども、私たちの年齢になったら、そんなこともあんまりできないんだけど、ただ、周りが、小さな庭に竹藪があるんだけれども、ある時期が来ると、その中でカッコウがいつも鳴いたりとかね。そういう自然が残っているっていうのが、もう、とにかく心地いい。
大垣 それが最高のご馳走ですよね。
芳村 そう。最高。本当に。だから、私はやっぱり、何も大自然がどうのっていうところまではあれしてないですけど、一歩外に出ると感じられるので、本当に、のんびり、ボケーッと。
残間 いやいや、それが多分、健康と美の秘訣ですね。
芳村 うん、大事ですね。本当にありがたいと思います。
鈴木 またぜひお話を聞かせてください。きょうはありがとうございました。
残間 今度、スタジオにおいでください。
芳村 ありがとうございました。
一同 ありがとうございました。
芳村 失礼します。
鈴木 きょうは芳村真理さんに、電話でお話をうかがいました。