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固定資産税、実情と違う額を払っているケースが多いって本当?!(リスナーメール)

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鈴木 聞いて得する、家とお金のお話です。大垣さん、きょうは。
大垣 質問が来ていて。きょうは、三木先生に関する質問。
町田市、ラジオネーム、競馬大好きな高額納税者さん。68歳、男性の方。

毎週、東京新聞に掲載されている、この番組でもおなじみの、 三木義一先生のコラムを楽しく拝読しています。

このところ、三木先生が続けて取り上げているのが、固定資産税の問題で、「評価額ミスは日本中いたるところにある」「だいたい3年ごとにきちんとした評価替えなど無理」「みんなが自分以外の評価額を見て比較し出したら大変なことになる」 「地価が下落しているのに固定資産税税収は落ちていないのはおかしい」など、ショッキングな内容が。

私も建売住宅の持ち主として、どうも心穏やかではいられません。大垣先生のご意見もお聞かせください!

大垣 この番組にも三木義一先生は3回ぐらい出ていただきましたかね。
残間 青学の、学長。コラム、私にもときどき送ってくるよ。
大垣 そうそう、送ってくるんだよね、三木さん。
残間 人気コラムだよね。
大垣 そうみたいだね。言いたいこと言ってるからね、かなり。
残間 そのまま信じていいのでしょうかって感じ?
大垣 「自分の家の評価額が正しいかどうかは、普通の住民には分からないのである」とかですね。「不動産鑑定士が調べることになっているが、依頼主である自治体の希望を忖度していないだろうか」とか(笑)。まあ、結構厳しめのことが書いてあるということで。
三木さん、この話大好きで。
残間 嘘は書いていないんでしょう。
大垣 でも、率直なところ、税をやっている方にも同情すべきところがあるっていうのは。

調べたかったら、意外とご存じないかもしれないんですけど、全国地価マップっていうのがあるんです。これを見ると、みなさんが住まれているような宅地は、路線価で見るんですね。

固定資産税路線価っていうので見るんですけど。これは皆さんの前の道路のところに、相続税と違って1円単位で、何万円ですよって載ってるので、それに平米をかけると、大体、よそとどのぐらいかっていうのも、分かるようになってますんで。

これが、過去3年分ぐらいは見ることができますので、どうなっているか、三木さんの言っている通りだって思われるかもしれないんですけど、そのへんはぜひご覧になっていただければと思うんですけど。

ただ、なにぶん、日本中の全てのところの税金をいくらか決めないといけないわけで。3年に1回なのは、相続税のほうは、毎年なんですけど。

率直なところ、不動産鑑定士さんを儲けさせるためみたいになることもあるので、3年ぐらいがいいバランスなんじゃないかっていうことになってるわけですよね。

だから別に、国税の肩を持つわけじゃないけど、まあ、その中で地価は結構動くので、あるポイントをとったら高すぎるんじゃないとか、低いんじゃないとか。

低いことも起こるわけですよね、上がっていくときは。だから、そういうことはどうしても起こるっていうのは、しょうがないっていうことと。

あと、公平にやらないといけないので、建物とかは自分の買った値段とか、今いくらで売れる値段じゃなくて、今、大体、作るとこのぐらいだねっていうので、同じような家を建てたらみなさん同じような評価になるようにしてあるので。

逆に何かおかしいねって思うこともあるっていうことで。でも、これ、知らないでしょう。計算、どんなふうにやってるか。これは、固定資産評価基準っていうんですけど、分かる?
鈴木 すごい、数字なのが。
大垣 どうやって計算するのかが、一般国民にも分かるように簡単に説明したパンフレットがこれなんですけど。
鈴木 おうちが。
残間 多すぎるじゃない。
大垣 一般国民でも分かりやすく書かれたパンフをパッとみて、鈴木さん。
鈴木 ええっ、分かりませんよ。部分別再建築費、表点数、G、イコール、Eかける・・・ってなってるけど、さっぱり分かりません。
大垣 ねっ。
鈴木 イラストは分かりますよ、おうちだなっていう。だけど、数字が分からない・・・。
大垣 だから、これを全ての資産についてやるわけで、決してなんとなく鉛筆を舐めてやってるわけじゃなくて、ものすごくちゃんとやらないといけないことになっていて。

だから、結果的におかしくなることはあると思うんですけど、それをやっている人が、「ええい、鈴木のところはもうムッとするから高くしてやれ」とかっていうふうにやるのはすごい大変だとは思います。
鈴木 そうですね。
大垣 公平かどうかっていうと、税なんてもともと公平なものじゃないので。

どう言えばいいのかな。無理がありますよね。土台、国が人からお金を奪うっていう制度なので。公平にやらないといけないことは間違いなくて、頑張ってはいらっしゃるんですけど、現実にはおかしいこともあるだろうと。

それで訴えられるようにはなってるんですけど、弁護士さん雇ってそんなことまでやってっていうことになるので、泣き寝入りになるよっていうのも、しょうがないかなっていうことで。

多分、三木さんがこんなに書いているほど矛盾があるようにはあんまり思わないんだけど(笑)。
鈴木 大垣さんはね。
大垣 もしかしたら、個別事情ではすごくおかしいっていうことは当然あるでしょうね。

それは、大きく地価が動いちゃうと、3年に1回しか買えないので。要するに、鑑定士さんって、田舎のほうの人はそれで食べてらっしゃる方もいらっしゃるぐらい、大変な作業なので。矛盾もあるでしょうねっていうことで。あんまり三木さんに扇動されないように・・・。
鈴木 大垣さんはね。
大垣 正しいとは言いませんけど、どだい正しくなるようにできないっていうことでしょうか。
鈴木 そういうことなんですね。
残間 でも、思いを喚起するっていうか。疑ってみたほうがいいよっていう。
大垣 それはそうなんです。三木さんが問題視されてよくなった制度ってたくさんあって。この制度も、三木さんが税庁の会長をひとときおやりになっていたときにわりと改善しようっていうことで。そういう意味では本当に、御用学者の正反対みたいな人なので。国民的には三木さんみたいな方が。
残間 庶民の味方。
大垣 はい。うまくいってることのほうが多いと思います。
鈴木 いかがだったでしょうか。おとなライフ・アカデミー2021でした。