親から相続した住まない家は、半年でボロボロになる!?
鈴木 聞いて得する、家とお金のお話です。大垣さん、きょうは。
大垣 きょう、30歳の男性の方からお便りをいただいています。
番組で空家コンサルタントの
エピソードが紹介されていました。
今年6月には国交省が空家増加に対する手引書が発表しましたが、
大垣さんが一戸建ての御経験を基に、
団地の空き室対策を描いておられたら解説してください。
パッタイさん(横浜市保土ヶ谷区・30歳男性)
残間 これ、私たちの番組でやったんじゃないんでしょう。どこかの番組でやったのを聞いたんでしょう。空き家コンサルタントなんて、あるの。
大垣 あれなんじゃないですか。ただ貸すっていうんじゃなくて、いろんな用途に使うとか、そういうことを。
残間 別に、認定しているわけじゃないんでしょう。誰かが個人的にやっているの。
大垣 そうですね。今、いろんなのが増えてきているんだと思うんですけど。
でも、いつもお話ししているように、そういうことをしないといけなくなるまで放置された空き家は、しょうがないんですけど。前から、未病って言ってますけど、空き家って思わないんですよね、自分の家って、人が住んでいない状態の家のことを。
それって単に、持ってる家とか、親の家とか、もう一軒あるとか。
要するに、それは、ほとんどの方は、国的には「空き家」だけど、自分的には、空き家じゃないっていう。空き家っていうのはもっと違うものだよねっていう。
残間 領域に入れていないんだ、空き家っていう。
大垣 そうだと思います、やっぱり、ボロくなっていて、ヤバい状態になったとか、ポツンと干からびたような感じで建っているのとか、そういうのを思っちゃうじゃないですか、空き家って。でも、本当は、単に住んでないと空き家なんですね。
残間 そうか。この間、そういえば、ある友人が、四国に家があるんだって。お母さんが施設に入ってしまったので、そこを、東京と2地域の、自分の仕事場にして、ちょっと来年定年になるので。と思ったら、お母さんが施設に入ったので、そこに帰る必要がなくなったので、オープンハウスにして、ときどき行って、そこでカフェみたいにしてやろうかなって考えたけど、よくよく考えたらそんなに簡単じゃないっていうのね。東京と四国で。
大垣 そうなんです。もともと別荘を買っても、行かないでしょう。
残間 行かない。
大垣 別荘買うときって、流石に行けないところには買わないんだけど、それでも買わない。
残間 別荘とかセカンドハウスって、2年目には、35パーセントぐらいしか行かないんだってね。2年目には。
大垣 そうだと思うんです。人間はやっぱり2箇所に住めないじゃないですか。そうすると、働いていたら、そんなに時間がないんですよね。で、移動も、そうはいってもそれなりに時間かかるし。
残間 私、ずっと行ってないもん。熱海なんて。
大垣 くださいよ。
残間 1年に1回も行かなかった、去年。
鈴木 ここで取引を。
残間 コロナだったから、どこにも動けなかったし。
大垣 まして言わんや、実家の家とかね。
残間 そのまま、いろんなものが放置してあるし。
大垣 そんなに使い勝手がいいわけでもなかろうし、古いし。なので、じゃあ自分が住み替えたらどうかっていうと、やっぱり戻るしなって思いますから、人に住まれたらとかって思うじゃないですか。でも、これがやっぱり、見ていて、15年やってみて分かったことは、もう半年住まないと、すごい面倒臭い家になるんです。
鈴木 ああ。
大垣 誰かが住んでいないと、家って、ダメなんですよね。
残間 半年ねえ。半年ってあっという間に過ぎちゃいますよね。
大垣 だから、ハードルの低い運用っていうのをやるっていうことが一番いいって思う。だから、別に、JTIのことを我田引水的にいうわけじゃないんですけど、空き家コンサルタントの方がカフェにしましょうとか、シェアオフィスになるとか、いろんなアイデアがあっていいと思うんですけど、面倒くさいんですよね。
結局、お金もかかるし、一番いいのは、単に、若い方に貸せばいいわけで。そういう意味では、ちょっと残念なのは、JTIはこんなに国の支援もいただいて待ってるんですけど、案外、やられる方が少ないんですよね。
残間 思ってるよりはね。みんな、気がついて、頼んでくる人って、結構いるよね。いろんなところで知って。
大垣 で、大体手遅れ。
残間 半年以上経ってる。
大垣 できなくはないんですよ。できなくはないんですけど、前もお話ししたように、流しのところに、コンロの真ん中の、お魚のところが、腐っちゃうんです、水が残ってて。それで、錆びるんですよね。ボロボロになってて、全部替えるんですけど、パーツがないとかって言われて、結局システムキッチン丸ごと替えざるをえないとか。で、そんなことまでして・・・とかっていう話がすごく多くて。
自分の家は、運用するのは面倒くさいって思うんじゃなくて、運用してないと価値がどんどん下がるっていうふうに思って欲しいんです。運用すればお金が入ってきますよね。これまで何回でも1000万もらってる方のご紹介しましたよね。使えば上がるんですけど、使わないと下がるので、その差はめちゃくちゃ大きくなっていくんですよ。
残間 それ、人にも言えるね。半年友達と会わないと、錆びていくよね、人も。
大垣 (笑)。
残間 ねっ。
鈴木 確かに、まあ・・・。
大垣 そうかも。
残間 半年って、すごいんだね。
鈴木 差が大きくなりますね。
大垣 なんて言えばいいのか分からないんですけど、人間でいう未病の空き家。まだ病に至っていない、空き家に至っていない、未空き家みたいなものを。
鈴木 そろそろ空くかな、ぐらいのときに。
大垣 そのタイミングでやってくださいっていうことが、空き家対策の全てだと思います。
残間 ちょっと面倒くさいと思うと、半年って経っちゃうからね。
鈴木 今年最後のアドバイスでした。おとなライフ・アカデミー2021でした。