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東京都で、太陽光発電が義務に・・・!? 住宅金融のプロはどう考える?

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鈴木 聞いて得する、家とお金のお話です。大垣さん、きょうは。 
大垣 きょうは、少し若めの50歳の男性の方から。 

「お正月の新聞を見ていたら、東京都が新築住宅の太陽光発電義務化条例制定を目指すという記事が出ていました。個人的にはいいことだと思いますが、これから家の新築を考えている人には重荷かもしれませんね。どうお考えですか」 
豊島区・エビよりカニが好き さん 

残間 そんなことあるんだ。 

太陽光発電って、投資額を回収できるもの?

大垣 まず、太陽光を乗せると、電気を発電するから電気代が浮くと思って、その分で安くなるから、太陽光を乗せた値段は回収できるか。 
残間 できない。 
大垣 できないんですよね。だから、重荷にはなるんです。ただ、太陽光を乗せられ流ようなおうちは、高機密で、冷房が効きやすい。外に漏れない。その分を入れると、なんとなく辻褄が合うっていう説もあるんですけど、やっぱりちょっと負担なんですよね。 
ただ、東京都は無理がなくて。昔は産業用っていう、企業が使ってるやつが、家庭が使ってるやつより多かったんですけど、このところ、6割以上民生用って、家庭のほうが増えて。ずっと増えてるんですね。だから、抑えたいっていう。 

環境に優しい政策は、これからのトレンド

残間 意識改革も含めてそういう傾向にはなるでしょうね。 
大垣 これ、一つの傾向で。発電所だって、今あるわけじゃないですか。でも、今度、石炭で作ってるとダメですから、もう一回別のものを作りなさいって、追加ですよね。車だって、ガソリンで作ってる工場はいっぱいあるのに、もう一回モーターでやれるのを作り直すわけですね。前よりコストがかかるっていうことが、これから起きていくんですね。それが出ちゃえば、儲かる人もいるわけで。お金を貸す人も儲かるわけで。 
そこへ、意図的に行こうっていうことが起きてるんですけど。 
残間 でも、出せない層の人もいっぱい増えてるから。 
大垣 企業はいいんですけど、こういうの、どうするんだろうねって。 
無理矢理させるんだから、安くしないといけないけど、今だと、安くしなさいっていうだけじゃないですか。 

太陽光がついた住宅が増えていくと、債券が作れる・・・?!

大垣 それで、一つ出てきているのは、東京中の家が本当に太陽光が義務になったら、それを買うために借りてる住宅ローンは全部、担保が太陽光付きになるじゃないですか。そうすると、太陽光付きの担保で貸してるローンばっかり集めて、それを証券にするっていうことをやると、エコボンドになるんですね。グリーンボンドに。 
そうすると、今のマーケットって、グリーンボンドは金利を下げてあげないといけないというプレッシャーがかかっていて。そういうのは需要がいっぱい集まるんです。 
結果的に、金利が安くなるんです。 
残間 なるほどね。 
大垣 実際、アメリカの住宅金融支援機構みたいなところはやりだしていて。日本はまだなんですけど。 
もしかしたら、こういうのも。 

環境に優しいと、お金が集まりやすくなる=安くなる現象が起こるかも

残間 じゃあ、私たちが死んだ後の何円かには、みんな太陽光をつけてるのかね。東京なんかは。 
大垣 それで、面白いのは、今は本当に品評会みたいになってて。太陽光ついた住宅バックボンドと、そうでないぞボンドだと、値段が違うみたいなことが、品評会でも出だしていて。 
そういうのが出てくると、安く借りられるっていうことで、だんだん辻褄が合っていく。 
残間 でも、購入時は大変でしょう。 
大垣 だから、今は補助金が出たり。あとは、やっぱり、もっともっとそれが増えてくれば、太陽光そのものが安くなってくるっていうことで、辻褄があってくるんでしょうけどね。 
残間 急にそっちにシフトせざるを得ないんでしょうね。 
大垣 そうですね。そういうドライブがかかるっていうことで。 
でも、それは、マーケットを通じて、補助金じゃなくて。補助金だと税金がかかるじゃないですか。補助金じゃなくて、マーケット経由で、投資家の人がそれを支えていくみたいな方向に、今は動きだしているんです。 
残間 よくみんな考えるもんだね。みんなそれをつけたら。 
鈴木 考えてくださって。ありがとうございました。