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京都府の八幡市から滋賀県の大津市へ

鈴木 今週は、マイホーム活用大作戦。移住住みかえ支援機構JTIでは、マイホーム借り上げ制度を通じて大人世代の皆さんに安定した暮らしを提案しています。このコーナーでは JTI の斎藤道夫さんに豊富な事例の中からリスナーの皆さんの参考になるケースをご紹介いただきます。斉藤さん、よろしくお願いします。

斎藤 よろしくお願いいたします。本日はですね、京都府八幡市から滋賀県大津市の方に移住された方の話になります。基本的に、お仕事の関係で1990年に八幡市で中古の戸建てをご購入になられて、子供さんをお二人育てたということなんですね。大きくはないですけどとても使いやすそうな。

大垣 八幡市ってあれだよね、石清水八幡の。

斎藤 そうです。そちらでお子様を育ててきて。定年も近づいて、セカンドライフのために琵琶湖のほとりにちょっと行きたいなと。

残間 ああ。

斎藤 それで見つけてきたのが、この素敵なマンション。

大垣 かっこいいな。これはこんなのあるんだ、大津に。とか言ったら大津の人に怒られそうだけど。

斎藤 地図を見ていただくと、琵琶湖のほとりなんです。

残間 向こう側が琵琶湖?

斎藤 そっち側の写真がないのが残念なぐらい。

大垣 これでも、結構便利なところですよね。

斎藤 そうなんです。駅も近いのに琵琶湖が見えて、マンションが綺麗でですね。こんなところに第二の人生スタートしようと。ところがですね、その時にやっぱり問題になるのが今お住まいになられているマイホームをどうするのかというところなんですね。実をいうとこの方、事前にインターネットで移住住みかえ支援機構のことも知っていてちょっと使おうかなという風に思っていたそうなんですね。

鈴木 はい。

斎藤 実際その時が来たということでもう一度調べなおしましたら、京都府八幡市のちょっと脇に実は大阪府高槻市というところがあるんですが。

大垣 高槻市頑張ってるんだよな。

斎藤 日本でいちばん頑張ってる高槻市というのがあるんですけど。

残間 何を頑張ってるの。

大垣 移住住み替え。

斎藤 セミナーを2回やっていて、たくさんの方が。

残間 継続的にそういうのやると違うんだね。

大垣 ポスターあるんですよね、どっちも高槻。市のところと田舎のところを両方写してあって、中で動こうよって。

斎藤 そうですね。高槻市のやっているセミナーですに、高槻市の住民じゃないけど行っていいですかということで参加をされて、その後個別の相談会にも出て、これならいいなということで利用を決めていただきました。

大垣 この家、旧耐震だったんだよね。

斎藤 そうなんです。実を言うと、最初に買ったおうちが中古ということで、1980年に建てたお家だったんです。

大垣 ギリギリ旧耐震。直すの結構お金かかった。

斎藤 そうなんです。実を言うと、150万円ぐらい。

大垣 そんなもんで行けたんだ。

斎藤 そうですね。もとの家は旧耐震とはいえしっかりできていたので、それを150万円かけて耐震の工事をして、実は、市から補助金がなんと90万円。

残間 すごい。

斎藤 自分の家をしっかりとした建物にしたのに、市から補助が出るという、お得に感じるじゃないですか。こういった制度も利用されて。築年数が古くて床面積が小さいので100平米弱になってしまうんですけれども、それでも賃料がそれほど下がらずに評価が出たので良かったなと。直接お話を聞いてみるとこの制度を知らなければ安い値段で売却してしまってその後はお金がどんどん減るだけ。ところが今の、土地建物はそのまま持ちながら賃料もらえてるということで、安定的に住んでるよという。

残間 結構いい賃料。

斎藤 そうですね、8万円弱ぐらいのところで決まっていまして。5年ほどの利用で400万円ぐらいをお届けして。

残間 売ったら本当に二束三文になっちゃうもんね。

斎藤 今入居してる方が再契約をしていただいて3年以上住んでいただいてるんですが、5人家族で子供が3人ということで賑やかにね、暮らしていただいています。

大垣 便利なところだしね。

斎藤 はい。

鈴木 わかりました。JTIの斎藤道夫さんに、幸せな住み替えの実例をご紹介いただきました。ありがとうございました。

一同 ありがとうございました。

リスナーメール:コロナでもらえる給付金、どうして課税対象のものがあるの?

 

鈴木 聞いて得する、家とお金の話のコーナーです。大垣さん、今日は。

 

大垣 お便りいただいてて。東京都足立区「焼きそばサラダ」さん。

 

残間 美味しそうだね、焼きそばサラダ。

 

鈴木 (笑)。

 

大垣 コロナの影響で基本的にテレワークという名の自宅待機です。そうなんでしょうね、きっと。給料付きだから文句も言えません。困るのが、夜のお酒。家では何を読めばいいのでしょう。店で飲むより安いけど、領収書で落ちないから、そこそこのものにしてますが、と。

 

残間 そうだよね。最近ね、高級なお酒が売れないんだって。銀座のクラブが閉じてるとか、そういうのもあるんだけど、やっぱり店でじゃなくて家では、安いんだって。だから、やっぱり、レモンサワーとか、ああいうものが多いらしい。

 

大垣 そうかあ。でも、せっかく家で飲むんだから、お店で飲んだらバカみたいに高いやつをそうは言っても普通に買ったら半額ぐらいじゃないですか。

 

残間 まあね、ブランデーにしても。

 

大垣 それを買ってきて飲むっていうんじゃないの。

 

残間 たたずまいが結構大事だよ。

 

大垣 たたずまい。

 

残間 私もつい、冷蔵庫はいろいろ入ってるんだけど、やっぱり、レモンソーダみたいなのとか、サワーとかね。なんか、アルコール度数の高くない、ちょっとほろ酔い気分のものとかね、そういうのになっちゃう。だから、カサはあるんだけどあんまり酔わないっていうのになっちゃう。

 

大垣 家で飲むと酔いますよね。

 

鈴木 酔いますね。

 

大垣 全然酔いますよね。

 

残間 だから、強いものを飲まなくなった。

 

大垣 だから、凄くちょっとでいいからめちゃくちゃ美味しいもん飲んだ方が良くないのかな。

 

残間 それって大垣家みたいなさ、素敵なとこならいいけど。

 

大垣 素敵じゃないですけど・・・。

 

残間 そのへんの家に住んでたらさ。

 

大垣 安いもの飲むと、たくさん飲まないと満足しなくなりません?

 

鈴木 つい量が増えちゃう悪循環ね。

 

残間 若い人はやっぱりガーッて飲むんじゃない?

 

大垣 だから、濃いくて高いものをちょっとしか飲まなければ、結局安いかも。

 

残間 それは、酔うっていう効能のためにはね。よく私たちも、こんなにたくさん飲んでこれぐらい酔うんだったら、濃いのを少し飲んだほうがいいっていうんだけど、それは、酔うってことにね。

 

大垣 酔うっていうか、超美味しいのはたくさん飲まないでも大丈夫、みたいな。

 

残間 超美味しいのはそれなりに高いよ。何千円かするよ。

 

大垣 でも、チョチョッとしか飲まなければ、一回350円っていうふうに計算して。

 

鈴木 そうはいかないんですよ。

 

残間 美味しいものは。

 

大垣 一日に何回ぶんぐらいあるかとか計算して、これはビールより安い、とか。

 

残間 いろいろあるじゃない。山猫とか、山猿とか。でも、やっぱり、森伊蔵っていうのが出てくると、つい飲んじゃったりしちゃうじゃない。

 

大垣 あ、それで、領収書が落ちないっていう話でちょっと思ったんですけど、前、三木先生とお話ししてるときに、10万円の給付金は、非課税。それから30万円とか100万円の支援金は課税とかっていう話、ちょっと最近。あれって、なんとなく非課税じゃないとおかしいみたいな雰囲気の議論、なくないです?

 

残間 うん。

 

大垣 あれってどう思います? あれなんでそうなってるか分かります? 中小企業の場合は支援金もらうと所得になるって書いてありますでしょう。でも、所得にはなるんだけど、もう赤字だから給付してもらってるわけですよね。だから結局は税金出ないから、別に、税金計算するときの一番上の欄の所得に入るだけで、そこから経費引いて、利益が出て、利益に税金がかかるので、所得に入っても。

 

残間 所得が少ないから。

 

大垣 全体が減ってるので、おそらく赤字にならないんですね。むしろそういう人なのに黒字になったら税金かけた方がいいじゃないですか。

 

残間 うん、うん。

 

大垣 じゃあ何で個人はそうならないかって言うと、それはもともと個人に、特にサラリーマンの方には経費がないからですよね。だから、赤字にならないじゃないですか。でも本当は今年結構日本人赤字ですよね。

 

残間 赤字ですよ。

 

大垣 赤字って何かっていうと、もらった給料から、かかった生活費を引いて足りないと貯金下ろすじゃないですか。

 

残間 もらってないもん。

 

大垣 そうすると。

 

残間 お金も出ないもん。

 

大垣 そうすると、それはいいんですよ、あなたは自由にやってるんだから。

 

残間 事業が、だから。

 

大垣 給料もらってないでしょう。

 

残間 仕事がないもん。

 

大垣 だから、給料をもらってる人は、経費が引けないから、貯金取り崩してるのにその部分が赤字になってないわけね。だから、それは非課税にしないとおかしいっていう。

 

鈴木 合わないですよね。

 

大垣 そういうわけ。

 

鈴木 それは分かりやすい。

 

残間 学校の先生は全然引かれないの? お金。

 

大垣 引かれるのかな、嫌だな。

 

残間 通勤費は?

 

大垣 もらってますよ。

 

残間 たまにしか行ってなくても?

 

大垣 たまにしかいってなくても。でも、もともとたまにしか行ってないからいいんですよ。ダメか。

 

残間 定期券でくれるの?

 

大垣 いいえ。最近はもうみんな、お金じゃないですか? それで、ここを通るのでって言って申請するから、金額は正しいんだけど、買ってるとは限らないってことなんじゃないかしら。

 

残間 昔、ある広告代理店で、本当は市川が家なのに、愛人と、その広告代理店の横のマンションに住んでたのに、市川からずっと定期代を取って、それで懲戒になった人がいたよ。

 

大垣 そうですか・・・。

 

残間 徒歩のところに、本当は愛人と住んでるのに、妻子が市川にいたから。

 

大垣 なるほど。せこいですね。

 

鈴木 焼きそばサラダさんの質問は結局・・・。

 

大垣 すみません、焼きそばサラダさん。

 

残間 領収書が落ちないんですから。高いお酒をちょっと飲むか、私のように、満腹感で、ワッて飲んだな、みたいな、サワー系とかの、 そんなに強くない、9パーセントとかね。8パーセントのとかって飲んで、今日は飲んだなって言って満足感を得て眠る。

 

鈴木 どっちかにしてみてください。

 

大垣 1回何ミリリットルって決めて、何ミリリットルは、1本2万円だったから、この1ミリリットルは380円って計算して、それでビールより安いと。

 

残間 綺麗なグラスに入れて飲むんでしょう。

 

大垣 そう。

 

残間 私、グラスはいいのあるのよ。でも、中身はいいの。別に。そのへんの。美味しいよ、サワーもね。最近いろんなの出てて。

 

鈴木 どっちにするか、それ以外でも結構です。

 

残間 焼きそばサラダさんは、焼きそばサラダを酒の肴にしてるのかな。なんでも美味しいじゃん。焼酎でもね。

 

鈴木 回答になりましたでしょうか?

 

残間 ならないと思うけど、まあでも、気分転換にね。

 

鈴木 そうですね(笑)。いろいろ試してみてください。

 

リスナーメール:離婚する前に、夫の実家の土地に建てた家・・・賃貸に出せる?

鈴木 聞いて得する、家とお金のお話、お届けします。大垣さん今日は。

 

大垣 きょうはね、コロナなので、こういう問題でだんだん皆さんお金が、いつもよりはやっぱりボーナスも少なくなったりとか色々大変になってこられてると思います。ここで改めて、移住住み替え機構をなぜやってるかってことなんですけど。

 

住まなくなった家って、どんなに少なくてもね手取りで、だいたいですけど、地方でも5〜6万から7〜8万ね、元請けですともう10万円超える方もいらっしゃるので。

 

残間 貸せばでしょう。

 

大垣 今、給付金一回こっきり、お一人10万円っていうのを大騒ぎしてるわけでしょう。もし、お父様とかから相続されたお家で、住んでない家がねあって。

 

残間 空き家にしてる家ね。

 

大垣 空き家になったらもう終わりなんですね。だから、空き家前ぐらい、まだ住めるお家ね。空いてるお家。多分、空き家っていうと、皆さんぱっと頭に浮かぶのはかなりボロいやつだと思うんです。だから「うちの実家は、あれを空き家って言われると、いやそうじゃない住んでないだけの家よ」って思われていると思うんですけど、これがまさに空き家なので。それで、これって、貸してくだされば、毎月例えば、手取りで地方だって6万円入ってくるわけでしょう。

 

残間 うーむ。

 

大垣 そしたらこれ、2月もらったらもう給付金より大きいわけね。

 

残間 本当ですね。

 

大垣 だから、もう日本人やっぱりコロナのあとは、空いてる家を持ってるのにほっとくっていうのは、おかしいっていうか、そんな余裕のある時代じゃなくなってきてるという気もするんで。

 

残間 でも私、思うにやっぱり、JTIなんか、これから活用したいと思う人は増えてくるというか。

 

大垣 うん。

 

残間 もう、いるもの、いらないもの。親の思い出とともに家を放っておく、なんて人もいたんだけど、やっぱりそれも最近、何とかしなくちゃって気持ちが傾いてきてる。

 

大垣 そうだと思うんですよね。そんな中で、今日たまたま、タイコさんっていう方から非常に専門的なご質問いただいてるんでちょっと簡単にお答えしようと思います。長いメールなんですけど、要約すると、今、旦那様のお母さんがお持ちになってる土地に、結婚してる間に敷地内に建てられた家があるんですけど、実はその後に離婚をなさって、でも旦那様亡くなってしまって、でもなんとなく同じ所に住んでいらっしゃって。

 

残間 ああ。

 

大垣 で、お母様が亡くなられた後は、娘さんの方が家を継がれるという状態。

 

残間 家をね。

 

大垣 という状態にある中で、自分は、家は自分のものなんだけど、土地は、今もう基本的には縁のない、離婚した旦那様のお母様の物っていう状態で。

 

残間 そうか。

 

大垣 そろそろマンションに移りたいんですけど借りていただけますかっていう。

 

残間 そういう場合ね。

 

鈴木 どうなんでしょう?

 

大垣 これ、結論から言いますと大丈夫です。ただちょっと気をつけていただきたいのは、こういうのは使用貸借といって、親切で使っていいよと思って貸してもらってるものなので、原則は返してって言われたらすぐ返さないといけないので、それを、そんなことにはならないと思いますけど、言われた時は家を壊して出てかないといけないわけなので、一般的には借りられないってなるんですけど、民法が変わりまして、そういう使用貸借でもきちっと紙に書いて、いつまで使うよっていう。例えばあなたが亡くなるまでは使っていますとかね。そういうような形できちんと書いてあれば、少なくともそこまではそう書いたんだから出て行けとは言えない。自由に出ていけって言うほど緩いもんじゃないよというようなことが、曖昧だったのがきちっとしたんですね。だから、今の間にもしお義母さまが合意してくださるんであればね、そういうふうなところで、そういう形にしていただければ。

 

残間 いずれ相続する娘っていうのは孫ですもんね。おばあちゃんからしたら。

 

大垣 娘さんのほうも、おそらくそんなに意地悪はなさらないと思いますので、そうやって、キチッとした状況が分かるものがありますので。

 

残間 そういうのがあり得るね、今の話って。

 

大垣 使用貸借で家を建てられることってやっぱりあるので。それは諦めないでご理解されていただければ。

 

残間 一回相談していただくといいかもしれないですね。

 

大垣 そうですね。ですので、諦めないで、お一人ということですので。おそらくやっぱりあまり広いお家に住んでらっしゃるより、そろそろ、マンションに住まれたりっていうのはよく分かりますので。

 

残間 このおばあさまもそこに住んでいるんですよね。前の母屋みたいなところにね。

 

大垣 ええ、はい。

 

鈴木 そうですね。

 

大垣 ということで。いろいろフレキシブルに考えられますので、どうぞもう、こういう時代ですからどんどんと相談をしていただければと思います。

 

鈴木 JTIまでお問い合わせくださいね。大人ライフアカデミーでした 。

 

三木義一先生(前・青山学院大学学長、現弁護士)と語る、コロナ渦で知っておきたい税金の知識

鈴木 今週は電話でゲストにご登場いただきます。前の青山学院大学学長で、現在は弁護士、大垣先生そして残間さんと大の仲良しの、三木義一先生です。お電話つながっています。三木先生、よろしくお願いします。

 

三木 よろしくお願いします。

 

一同 こんにちは。

 

残間 なんかおとなしい感じ。電話だと。

 

鈴木 今どちらにいらっしゃるんですか。

 

三木 今ね、滋賀の山奥。

 

残間 えっ、山奥なの?

 

大垣 山奥ってこともないんじゃないですか。

 

三木 湖のそばに。

 

残間 湖畔のそばじゃないの。

 

三木 湖畔まではいかないの。少し山側に来てるところ。

 

残間 それはお家があるって事でしょ。そこに。

 

大垣 そう、そう。

 

残間 じゃあ、多忙な東京の学長生活から、そちらのほうに行ったわけですね。

 

三木 そう。しかもね、ギリギリで。学長の任期が終わって、すぐにこちらに引っ越したでしょう。去年の年末に引っ越した。

 

残間 あらま、そうなんですか。

 

三木 結果的にすごいタイミング。

 

大垣 完璧ですよね。今のめんどくさい状況を全部回避なんだね。

 

三木 うん。予知能力があるのかもしれない。

 

大垣 (笑)。

 

鈴木 あらあら。

 

大垣 危険予知能力が。

 

鈴木 でも、本当にタイミングがばっちりですよね。

 

残間 でもそちらから見るとまた、色々全国が見えますでしょう。

 

三木 いやあ、見えますよ。だから、東京も大変だなあと本当に思いますね。

 

大垣 そういう中で、今日はせっかく、税の大家の先生なんで、色々と税の話なんですけどね。こないだちょっと、残間さんともお話ししてたんですけど、実は巣ごもり状態で。

 

鈴木 コロナ離婚っていいますよね。

 

大垣 はい。私も家の仕事をさせていただいてますよね。もう、売りたいっていうお話が本当に出てきちゃって。

 

鈴木 ええっ。

 

大垣 それでちょっと思いついたのが、いつも先生のおっしゃってる財産分与ね。この辺の所をまずは気をつけてねってあたりからちょっと。

 

残間 夫婦の間の財産分与?

 

三木 そうね、 世間の常識は税法の非常識になるんですよね。

 

鈴木 へえ。

 

三木 残間さんね、もし、今、相手と別れることになって、相手が、現金、預貯金1億円と、土地家屋1億円。この土地家屋は昔結婚した当初1000万円かけて、今、1億円ぐらいしてると仮にしましょうね。

 

残間 ええ。

 

三木 で、どちらでもいいから持っててと、財産分与で。こう言った時に「相手をさらに懲らしめよう」と思ったらどっちもらう?

 

残間 私ね、今先生がおっしゃった通りの、そのぐらいを夫に渡して別れたんですよ。

 

三木 あら。

 

大垣 それは懲らしめられた側だよね。

 

鈴木 逆?!

 

三木 渡しちゃったほうなの。

 

大垣 (笑)。

 

残間 そうなの。バブルの時代でしたけど、そのぐらいの金額、土地も家も預貯金も全部渡して別れたんですね。

 

大垣 あらあ。

 

三木 そう。

 

残間 そうなの。

 

三木 そのあと大丈夫だったの、渡しちゃって。買ったときはいくらだったの。

 

残間 買ったとき、家はね、1億6000万ぐらいだったけど、ローン払ってました。

 

三木 渡したときは?

 

残間 バブルだったからな。

 

大垣 もうちょっと高かったかもね。

 

残間 全部で2億円ちょっとですね。

 

大垣 だから、三木先生の質問は、そのときに、キャッシュを渡したほうが、いいか、残間さん的に、渡す側としたら、キャッシュ渡した方がいいか、家を渡した方がいいか。

 

残間 渡すのは、私は全部渡すんだけど、もらうんなら。

 

大垣 それは分かりましたけど(笑)。

 

残間 もらうんなら、後腐れないから現金がいい。

 

三木 ああ。

 

大垣 わたすならね。

 

三木 現金だと、渡す夫のほうも、別れる相手の方も、現金渡すだけだから、現金1億は現金1億だから、所詮、何の課税問題も、基本的に起きないわけ。

 

大垣 よくあるのは、お金持ってないからしょうがないから家をくれてやるっていう話なんですよね。

 

三木 ああ。

 

大垣 この場合どうかっていう話。

 

三木 そうすると、家を、もし家をもらっちゃうと、もらった残間さんの方は財産分与でもらうんだから、夫婦で食べた半分ぐらいをもらうのは、贈与にならないわけ。もらったほうがいいよってだけ。

 

大垣 これは、夫婦財産は共有だから。どっちの名義になってても構わないんですね。夫の名義でも、半分は奥様のものなので。

 

三木 でも、だいたい普通夫のもんだっていうんでしょう。

 

大垣 名義はね。

 

三木 で、残間さんに渡しますと。こういうふうになった場合に、もらった残間さんのほうは、いずれにしても財産分与だから、これは課税なし。渡したほうは、1億円の土地を渡したことで、財産分与の債務を帳消しにしたわけでしょ。

 

残間 ええ。

 

三木 だから、1億円で売ったということになるわけ。

 

残間 そうなんですよね。あとでだから税金来ましたよ。

 

三木 来た? やっぱり。

 

残間 翌年。すっからかんになったのに税金が来て、全部ないのにどうしようと思いましたもん。

 

三木 どうしたの? 普通はそこで困っていろいろ相談したり、いろいろ、すったもんだするんだけど。

 

残間 しょうがないから、色々工面して返しましたよ。

 

鈴木 あらあ。

 

残間 何で全部あげたのに来たんだろうって思って、びっくりしたの。

 

大垣 ちょうど1億6000万の家を2億で売ったってことだからね。

 

残間 1億6000万もしなかった。でも、バブルだったからね。

 

大垣 要するに、儲かっちゃったと。

 

鈴木 三木先生、旦那さんを懲らしめるためには、土地家屋をもらった方がいいってことなんですか?

 

三木 もらうと、旦那は譲渡したことになるから。

 

鈴木 ああ。

 

三木 だから、取得した時の価格よりも渡した時の時価が高ければ、その差額を旦那はそれで儲けたっていうことになっちゃう。

 

大垣 鈴木さんがすごいいいことを聞いたっていう顔をしてますよ。

 

鈴木 (笑)。

 

残間 離婚には理由があるでしょう。そうすると、なんか、裁判所がね、財産分与がいいか慰謝料がいいかって言ったんですよ。

 

三木 ああ、慰謝料は大したことない。あったとしても。

 

残間 で、私は「めんどくさいから何だっていいけど慰謝料でいいわよ」って啖呵切ったんですね。その女の判事が感じ悪かったから。

 

鈴木 (笑)。

 

残間 あんたに言われる筋合いないみたいに思ってたから。そしたら何が何だか分かんないけど、翌年税金が来たんですよ。

 

三木 慰謝料でそんな高額なものを渡せないよ。

 

残間 そうですよね。

 

三木 だから、財産分与なんだよ。

 

残間 なったんですね、結局ね。

 

三木 財産分与として処理して、だけど、残間さんのほうがそれで債務を帳消しにしたって、こんな理屈なんだよ。

 

残間 そうなんですね。

 

三木 ちょっとおかしいんだよな、これな。その場合はもらったほうが、まんまもらっても、財産分与だからといって贈与課税から外されます。

 

大垣 これ、先生、そういう方もいるんだけど、大体はもう、けったくそ悪いからどっちも住みたくないわって話になっちゃって。

 

三木 うんうん。

 

大垣 そうなると両方で売られるとなるとこれまた別の話になるわけですよね。

 

三木 両方で売るっていうのはどういう状況?

 

大垣 すなわち、二人で共有してる。

 

残間 第三者にね。

 

大垣 そういうことをしちゃうとこれは両方にかかっちゃうわけ?

 

三木 いやいや、旦那も、家を旦那が売っちゃって、お金に変えて、で、お金を奥さんに渡す。

 

大垣 そうか、その順番っていうふうに考えてもらえるから大丈夫なんですね。

 

三木 そういうことになるね。

 

鈴木 三木先生、この後もお話を伺っていきたいと思いますので。

 

残間 なんか切実なる声をしている鈴木さん。もっと聞きたいみたいです。

 

鈴木 よろしくお願いします。我が家は共有名義なんですけどね、はい。あの、この後もよろしくお願いします。

 

残間 (笑)。

 

  • 大人ライフアカデミー2020

鈴木 今週は、前の青山学院大学学長、現在は弁護士、残間さん、大垣さんの大の仲良し、三木義一先生と電話がつながっています。三木先生、引き続きよろしくお願いします。

 

三木 はい、よろしく。

 

大垣 今度は、もう一つ質問が来てるんですけどね、先生。

 

三木 はいはい。

 

大垣 最近、在宅勤務でしたっけ。

 

三木 そうだね。テレワーク。

 

大垣 みんながテレワークって、たんに家にいるだけだって話もありますけど。

 

残間 することだんだんなくなってきてる。

 

大垣 結構素朴な疑問をいただいて、そうだよなと思ったんですけど、自分ちでやってるわけですから、会社のために自分の家を提供しているわけですよね。

 

残間 うん。

 

大垣 それから、光熱費も使ってますよね。こういうの、経費で落ちないんですかっていうことなんですけど。

 

三木 いいこと言ってくれるね、面白い論点でね。

 

鈴木 確かに。

 

残間 そうかあ。

 

三木 でも、同時に、通勤手当もらえなくなるよね。

 

残間 電車賃も出ない。

 

大垣 そうですね。だから、だんだん、働いてないやつは通勤代が浮くからもう来ないでいいって話なんじゃないかって最近噂になってますよね。

 

三木 僕も、テレワークが増えてきて、企業が通勤手当をどうするのかなってちょっと、考えていたんですけどね。今、通勤手当って、課税されてましたっけ。

 

大垣 15万円までは非課税とかそんなじゃなかったでしたっけ。

 

三木 さすが。そういうことよく知ってるね。

 

大垣 細かいことはよく知ってるんですよ、私は。

 

三木 元々、通勤して、所得税の対象になってたかっていうと、課税されてたか、非課税だったかっていうと、通勤手当が非課税になったのはねいつだと思う? 僕にとってはつい最近なんだけど。

 

大垣 じゃあ、70年代。

 

三木 えっ? 70年代?

 

大垣 (笑)。

 

三木 昭和41年。

 

大垣 じゃあ、似たようなもんじゃん。65年、66年か。

 

三木 いや、●の開通で、初めて非課税になった。

 

大垣 そうなんですね。そのあとバブルになって、新幹線通勤でた時に、非課税の枠内でやってね、みたいな議論ありましたよね。

 

三木 そう、その枠を超えると課税されるっていう問題もいろいろあり。それ以前は会社が従業員に、通勤手当ね。定期を現物で渡すと、その陰で非課税になってた。そうじゃないと課税される。今は一応、15万円までは通勤手当などは非課税ってことになってるんだけど、考え方としては、原則課税だよと。

 

大垣 なるほど。

 

三木 でも、例外的に15万円までだったらやむを得ないっていうことで、非課税にしましょうと、こういう主張なのね。

 

大垣 そうすると、自分の家を使わせてあげてて、在宅手当ってもらったとすると、自分ち使わせたとこは費用で落ちないのに、もらった在宅手当は課税になっちゃうんですか。

 

三木 もらった在宅手当と、厳密にいうと、使ってる部分の減価償却費とか、そういうのは費用として落ちていくと。

 

大垣 これはいいんですか。でも、給与所得取るための経費なんだけど、そんなの落としていいんだっけ。

 

三木 だから、もう、まさに、理論的にいうとものすごい難しい問題です。

 

大垣 (笑)。

 

三木 と思います。

 

大垣 でも、よく考えてみると、そうすると、在宅手当も通勤手当の代替物だっていうことになってくると、15万円ぐらいまではもらっても非課税っていうことでいいんですかね。

 

残間 そんなにかからないよ。

 

大垣 そんなになりそうにないね、でも感覚的には。

 

残間 机がちょっとあってさ、そこにいて、トイレットペーパーが随分不足するって随分、最近私の女友達が。旦那が家にいるおかげでトイレットペーパーがなくなるっていう程度だよ。

 

三木 (笑)。

 

大垣 でも慰謝料もらわないと、こんな面倒くさいのが家にいやがってとか思ってらっしゃらないですか。

 

残間 それはそうだけどしょうがないじゃない。だって、公認してるんだから。

 

大垣 迷惑料みたいな感じ。

 

残間 それはしょうがないじゃない。帰ってこないの前提に結婚してないもん。

 

三木 迷惑料、というほど精神的なことだと、生活上のコストだよね。

 

残間 そしたら別れればいい。

 

三木 会社の所得を得るためのコストとはちょっと違う。

 

残間 違うよね、個人だもん。

 

三木 でしょうなあ。

 

残間 嫌なら捨てればいいんだから。

 

大垣 でも、これ意外とまだあんまり、プロの方も考えてなかった問題なんじゃないでしょうかね。

 

三木 そうですね、新しい問題ですよね。

 

大垣 在宅手当、いつまで。

 

三木 実際、制度を変えていくときに、今、大垣さんが言っていたことを、どういうふうに整理して、制度化するかって、それは議論しなきゃいけないでしょうね。

 

鈴木 それでは三木先生、この後のコーナーも引き続きご登場いただきますのでよろしくお願いします。

 

三木 そうですか。はい、よろしく。

 

鈴木 引き続き弁護士の三木義一先生にお話を伺っていきます。大垣さん、続いてはどんな。

 

大垣 せっかくですので、私からこんなしょうもない質問ばっかりしてるんですけど。

 

鈴木 いえいえ。

 

大垣 先生は税の大家でいらっしゃるから、こういうコロナのとき、先生の。

 

残間 ご見解を。

 

大垣 ぜひお伺いしたいなと思いますけど。

 

残間 一律10万円だの、最初の頃30万だのいろんなこと言ってましたが。

 

大垣 あれも一回ね、税金かかるなんて話がありましたもんね。

 

三木 あの30万円っていうのは確かにおかしいんだよね。基準が非常に不明確で、本来助けてあげなきゃいけない自動車も、大変実は漏れてたっていう。漏れちゃうっていうね。あれも非常におかしかった。

 

残間 うん。

 

三木 じゃあ、今度はそれに対して一律10万円にしたっていうのは、まだはっきりするんだけど、僕らからすると、そんなの課税上でやればいいので。

 

大垣 なるほど。

 

三木 高額所得者にはちゃんと税金で、後で返してくれればいいというふうにすればいいし。政府がそういうふうに決めたら、マイナンバーがあるんだから。あのときの考え方は、災害とかそういう時のために、国民の利便に資するためにこの番号を入れるっていうことにしたんだよ。ところが、そのあとすぐ民主党さんが崩壊して、自民党さんになって。

 

大垣 でも、あまつさえスマホでどこにいるか政府が全部把握できるようにしようなんて議論で、ちょっとこの際個人情報が色々漏れちゃうんじゃないかとみなさん不安に思ってるから。

 

三木 そういうことを、それは分かる。そういう懸念をする人たちもいっぱいいるしね、もちろんわかるんだけど、そういうことも重視してきたから結局できなかった、何も。

 

残間 学生も今困ってますよね。

 

三木 大変みたいだね。下宿代は払えない、家に帰っちゃいけないって言われるし。

 

三木 そうそう。

 

残間 実家に帰っちゃいけない。

 

三木 だから、学生たちが一番今、どうしていいか分かんない状況だと思いますね。それは僕なんかも、Zoomを使って、在宅で青学出身の人何人かと、それから原さんとかも巻き込んで、1分間メッセージを作って。

 

大垣 でも先生、早く逃げてよかったですよ。僕ら今、ずっと授業録画の毎日だもん。

 

三木 ああ。大変だよね。

 

大垣 もう大変。

 

三木 あれは録画すると大変だよね。

 

大垣 もう、何もかもオンラインでやってるとね、作ってるほうこんなに大変なんだから、聞いてるほう一日中こんなん見てて大丈夫かなと思いますけどね。

 

残間 聞いてないよきっと。

 

三木 大変だよ。画像っていうのはそんなに長い時間見られないよ。

 

大垣 ねえ。だから、先生ラッキーだったですよ。今はもう先生方も大変になって。

 

残間 そういうふうにあんた。

 

大垣 (笑)。

 

残間 先生がいてくださったらまたもっと違う局面になったって言いなさい。

 

大垣 すいません。

 

三木 (笑)。

 

鈴木 本当にまだまだ伺いたいことがあるんですけどね。

 

残間 またね。

 

鈴木 お時間になってしまったんです。

 

残間 また先生ときどき出てね。

 

三木 いろいろどうなるかっていうのもまたそのうち個別に相談したり、アドバイスされてみたり。

 

大垣 コロナ終わったらもうぜひスタジオへ来ていただいて、またお話しいただければと思います。

 

残間 帰りに一杯やりましょう。

 

鈴木 (笑)。

 

三木 期待してます。

 

鈴木 今週は前の青山学院大学学長で、弁護士の三木義一さんに電話でお話を伺いました。人生100年時代研究所でした 。

 

コロナで混乱する社会。「10万円問題」、どう考える?

鈴木 聞いて得する、家とお金に関する様々なトピックスをお送りします。大垣さん、きょうは。

 

大垣 ちょっとお便りを。励ましのお便りをいただいているので、一つご紹介します。市川市のラジオネームちくわぶさんで。本当に楽しい時間です、ということで。特に、残間さんが、一般人に分かりやすい的確な質問が本当にありがたいです。

 

残間 だって一般人だもん。

 

鈴木 (笑)。

 

大垣 百戦錬磨の残間・大垣に対して、番組を一生懸命進行しようとしているジュンコさん、健気な頑張りがいつも可愛いです、というようなお便りをいただいております。

 

残間 ジュンコさん、すごく慌ててるもんね。私たちの話を制止しなきゃいけないから。

 

大垣 飛ぶからね。ありがとうございます。それで、やっぱり今、稀有な状況だと思うんですよね。こういう緊急事態の中で。それで、お金の話もいいんですけど、東日本のときのことを思ってたんですけど、絆っていう言葉が出てこないんですよね。

 

残間 うん。

 

鈴木 今回は、ですね。

 

大垣 うん。これがやっぱり象徴的だなと思って。あのときは、本当にひどい目に会った方々がいらっしゃって、そうでない人がいて、絆っていう話になって、ボランティアが行ったりとかね。

 

残間 絆っていう言葉も、曲解してというか、うがった見方をした人もいたよね。

 

大垣 まあね。

 

残間 本来、絆なんてあるべきものなのに、わざわざ言うなんて、嫌味だわ、みたいなことを言った人もいた。

 

大垣 今回、そういう、社会の絆っていうのは、まだ社会全体でひどい目にあっているような状態なので、逆に、出てきづらいだろうと思うんですけど。いろいろ見ているとやっぱり、この間見ていると、コロナ離婚って話をなさったじゃないですか。家族の絆っていうのは、この際考えてみると面白いかなと。

 

残間 やっぱり、これだけのことが起きると、絆の裏返しもあってですね。家族なんかに関して言えば、やっぱり、じっと時間をかけて付き合ってみると見えてくるものがあって、非常時にこそ、相手の本質が見えるっていうのがあるでしょう。

 

大垣 そう思います。

 

残間 改めて家族がいいねって思う場合と、やっぱり、今度は家族がちょっと違うのは、同居していて一緒にいる人はそうなんだけど、別居している人。例えば私は息子とは、近い距離だけれども全く別居じゃない。そうすると、来ないもんね、やっぱり、危ないから。お互いに。

 

鈴木 確かに。

 

大垣 なるほど。

 

残間 私も来ないでって思ったら、向こうが先んじて、行かないからって。どういう意味なんだよって最初は思ったけどね。来たくないのか、これ幸いと来ないのか。

 

鈴木 心配させないためじゃないですか。

 

残間 うん、だから、いろんなものが見えてくるんじゃない?

 

大垣 そう思います。あと、50代の方、リスナーの方で多いじゃないですか。これはきっと、退職後の予行演習だね。

 

鈴木 ああ。

 

残間 だからね、仕事に行かないってどういうことなんだろうっていうのが。

 

鈴木 そうですね、在宅勤務で。自宅待機を。

 

残間 現在形でね。

 

大垣 だから、定年になると、どのような緊張状態になるのを、今予行演習している感じがしません?

 

残間 なるほど。平日なのに会社に行かないでね。

 

大垣 旦那がいる。

 

残間 社員の人は会社に行かない。

 

大垣 そう。ね。

 

残間 でもまだ、いつか再開されるって思ってるから、少し気も楽だけど、でも、日常的には、本当にこういう日常になるんだなって思うよね。

 

大垣 だから、ここで、割と、絆ができると、たとえば夫婦でね。絆って言うほどグズグズと固まらないでもいいと思うけど。

 

残間 やっぱり、相手の存在っていうものは、再認識っていうかね。

 

鈴木 命の危険を伴ってますもんね。

 

大垣 うん。

 

残間 ただ、医療関係者の皆さんとか、それからやっぱり、どうしても、行かなきゃいけない仕事をしている方たちに対する敬意というか。

 

大垣 そうね。

 

残間 感謝の念は、これは私は本当に、いつも無意識でいるけれども、本当にありがたいというか、すごい人たちだなと思う。

 

大垣 そうですよね。だから、国力もこの後やっぱり、医療とITっていうところが強いところっていうのが、強くなるでしょうね。

 

残間 大垣さんなんかに本当は聞きたいのは、みんな、自粛はするんだけど、じゃあ補償はどうなるのって。補償の問題が、まだハッキリしていないから。

 

大垣 これ、日本が具合が悪いのは、強権発動で都市閉鎖できるってところまでいくと、今度は、憲法上の問題になるので。

 

残間 私権の問題がね。

 

大垣 私権の制限のときは補償しなさいっていうことになっているので。逆に、法律でやるときは補償が出るんですよね。ところが、今回は、要請をするっていうことしかできない法律なので、逆に、要請しかしてないのに補償をするっていうのは、論理的にはおかしいってむしろなっちゃうので、そこがすごく。

 

残間 法律家としてはそうなるんだ。

 

大垣 無理やりさせてれば当然補償するってことがセットで考えざるを得なくなるから。逆にやりやすいんだけど。

 

残間 でもね、補償をせざるを得ないようなところにいる人たちにとっては、補償したくないから、曖昧にして、要請って言葉に変えてるの? って。ダメって言われたほうがもっと簡単だって。

 

大垣 それはやっぱり政府なので、法律に書いてある以上のことは、当然、みんな私権があるわけなので、それを制限するっていうのは、そんなことが簡単にできたら絶対に困ることなので、そこは、おっしゃることはすごくよく分かるけど、ロジカルにはできないんですよね。

 

残間 そうか。自粛って、自分だもんね。あくまでもね。

 

大垣 そうなんですよね。だからそれは別の話として、まずお金を貸すのはできるんですよね。

 

鈴木 だからお金を貸すってことになっちゃうんですね。

 

大垣 僕なんかは、この間、高田さんが言ってたみたいに、最初は貸すんだけど、そのあと返せなくなったら、じゃあ一旦、株に変えて、それで、株は返さないでいいじゃないですか。株式に。その代わり、頑張ってください、そうしたら会社がよくなってきたら当然価値が上がるじゃないですか。それで株をもう一回引き取ってください、というような形にできるようにしたらどうかと。評判悪い、ほら、官民ファンドとかあるじゃないですか。ものすごいお金でよく分からないことをやっている。あんなの一回ちょっと引き上げて、そういうので、株式を買ってあげるとか、すぐに返さないでいいお金につぎするとかっていうのは、これは別に、契約でやることだから、将来性があると思えばできるよね。

 

残間 だけど、時間が経つごとに、2ヶ月後の30万円よりも、今の3万円のほうが必要っていう人も出てくるじゃない。

 

大垣 それはもう、あげるっていう話でやってたら来年になる可能性もあるから、貸すんですね。つなぐっていうことですけど。だから、つないでおいて、つないだあと、全員が返せるわけじゃないから、その先をどうするのかっていうのを、あげるか、株に変えて、将来良くなるんだから今は悪くても株に変えるとかね、そういういろんな工夫をしていくっていうことだと思いますけどね。

 

残間 絆が、つなぐっていうキーワードに変わるっていうのは難しいね。

 

大垣 うん。

 

鈴木 なかなか難しいですね。おとなライフアカデミー2020でした。

あげる?貸す?子どもが家を建てるときの資金援助

鈴木 聞いて得する、家とお金に関する様々なトピックスをお届けします。大垣さん、きょうは。

 

大垣 新しく番組が、時間が変わりまして、早速、お葉書をいただいています。

 

残間 珍しい。

 

鈴木 ありがとうございます。

 

大垣 世田谷区の匿名希望の方なんですけど。「放送時間が変更になっても、貴重な番組これからも楽しみにしています」ということで。「ご質問があります。2020年5月に、長男が都内にマンションを購入」なさって。「その資金の一部1000万円を、親子間融資」、親子でお金を貸す。「という予定です。贈与ではなく貸与とするための書類手続き、注意点について教えていただきますか」と。これ、なかなか凝ったというか、通な。

 

残間 私も知りたい。

 

大垣 まず、そもそも、贈与か貸与かっておっしゃっていて。

 

残間 貸与ってできるの?

 

大垣 もちろんですけど、色々聞かれたんでしょうね、贈与にすると税金がかかるとかで、貸したほうがいいとかって。ですから、そのへんから簡単にお話をしていこうと思うんですけど。まず、そもそも論として、本当は贈与でもいいんだけど、贈与税がかかるので、貸したことにするっていうことは、やることはやるんですけど、1000万円ぐらいであれば、実は今年であれば、1000万円までは親子間の住宅資金の贈与は、特例といって非課税なので。

 

残間 あら、そうなの。

 

大垣 まず、最初から、あげるつもりだったら無理せずに、それを使ってあげちゃったほうが、いいと思う。

 

残間 どうせあげるんでしょうねえ。

 

大垣 いや、それは分かんないんです、それは。それから、もう一つは、やっぱり、子供にあんまり甘やかしちゃいけないけど、都内にマンションっていうと、やっぱり5000万、6000万円しますよね。ちょっといいものを買えば。そうすると、やっぱり頭金ぐらいは子供のために、亡くなれば相続をするんだから、今、金利を借りたらものすごい金利になるのを、金利なしで、あるいは非常に低い金利で、親から貸したことにしてやろうということで、ちゃんと返すんだぞと。本当に思ってらっしゃる方もあると思うんですね。それで、先ほど申し上げたように、あげるつもりで貸したことにして、証拠を揃えるってやると、やっぱりちょっと不自然なことがいろいろ出てくるし、貸してても結局親が亡くなられたときには相続しちゃって、帳消しになったところで結局同じことになると、そこではもう特例がないので、結局税金がかかっちゃいます。

 

残間 亡くなったあとだと、完全に贈与税が。

 

大垣 それは相続税ですけどね。

 

残間 相続税ね。

 

大垣 たくさん、財産があれば相続税がかかっちゃいますので。まあやっぱり、貸すときは貸す、渡すときは特例があるので、特例を使って。

 

残間 1000万円までなの?

 

大垣 いや、人によるんですけど、今年、普通の家ですと、だいたい1000万円までは非課税になると。

 

残間 今までは違ったの。

 

大垣 というか、毎年チョロチョロ変わるんだけど。だから、だいたいざっくり1000万円ぐらいっていうふうにお考えになったら。もう一つの考え方は、1000万円ぐらいですと、例えばですけど、25年で返してもらおうかなっていうふうに考えれば、だいたい9万円ぐらいですよね。そうすると、例えば、こういうことをすることもあるんです。親子で貸し借りをして、当面返さないでいい。ただ私が70になったあとは10万円ずつ返して、ちょうど例えば20年とか、そのぐらいで、1000万円がちょうどゼロになるように。金利はなくてもいい。で、もちろん金利がないっていうことになると、金利分は贈与しているっていうふうに見られるんですけど、でも、贈与の非課税枠というのが、110万円とかありますのでね。金利はそんなに大きな金額にはなりませんので、そういう意味では、そんな細かいことは現実には1000万円ぐらいの分母だったら言ってこない。って思っておかれていいし、言ってきても大丈夫ってことですね。

 

残間 そうなの。

 

大垣 だから、そういうふうにしたいという上で、例えば特約で、もし、私が、あなたと同居して、扶養を受ける立場になったときは、例えば、月10万円の扶養のお金を払うべきだから、それと相殺をしますって書いておけば、結果的には。

 

残間 書いておいて、どこに置いておくの? 書いておいて。

 

鈴木 なんか、証書とかに。

 

残間 私ね、10万円を息子に貸しても、借用書を取ってるわけ。

 

大垣 だから、そういうふうにやればいいんですよ。

 

残間 だけどそんなの、ただ取ってて、うちの戸棚に入ってるだけだよ。

 

大垣 それでいいんです、それで。

 

残間 誰も見つけてくれなかったらどうするの?

 

大垣 誰も見つけてくれなくも何も、そんなことが問題になっているような状況ではまだ生きてますよね。

 

残間 死んじゃったら? このまま。

 

大垣 死んじゃったら、親から借りた借金って、貸主も私、借主も私だから、そこでなくなりますので。そうすると、ちょうどそこで相続したのと同じになる。

 

残間 そうか、相続税を取られるからいいのか。

 

大垣 うん。だから、それはローンしてても全然関係いない、ある意味。

 

残間 ふーん。

 

大垣 だから、例えばそういうふうにして、扶養とチャラポンにしていけば、結果的には、贈与した形にはなるけど、世話になってる。世話になってなければ、10万返してねと。返してねでも、息子のために結局は取っておこうってことだったら、それはまた相続するわけなので、亡くなったときは。なんかまあ、ちょっとそういう工夫をなさったらいいんじゃないかな。

 

残間 このかたは、別にわざわざ融資のなんとかをしなくても、特約を利用すればいいわけね、1000万円までなら。

 

大垣 1000万円ぐらいの金額でしたらね。10億とかになるとずいぶん気にしないといけなくなってきますけど。

 

残間 じゃあ、例えば、2000万円とか3000万円だったら?

 

大垣 そのぐらいの金額までだったら、そんなに気になさらないでも。

 

残間 それは、書面を交わして?

 

大垣 書面はきっちり交わしておいたほうがいいです。それから、返済をするとき専用に口座を作って、ここに入れるんだよ、ぐらいのことにはしておいたほうがいいです。

 

残間 なるほどね。

 

大垣 ただ、1日目から返さないと、たとえば税務署がなんとかと難しいことを言うとか、そういうことはありませんので、当初10年間返済無用、10年後は月10万円ずつ返してください、でも同居して、扶養を受けた場合については、同額について、例えば、同居している間は免除するとかですね。そんなようなことを、自分たちで、それなりに。

 

鈴木 書いておけばいいんですね。

 

大垣 はい。書いておけば、そんなに大きな問題には。

 

残間 書いておくっていうのもね。どこに置いておいたらいいのか、誰が見つけてくれるのかと思うと、分かんないよね。

 

鈴木 ということで。

 

大垣 (笑)。

 

鈴木 まだ残間さんの疑問は若干残りますが。おとなライフアカデミー2020でした。

「コロナ後」の世界で、どうお金と付き合うか?

鈴木 前回までは、聞いて得する家とお金の話ということで、いろいろな話題をお届けしてきましたが、大垣さん、今シーズンはどのように。

 

大垣 引き続きね。そうですね。前回、高田さんに、これから投資をどうするんだろうということで、彼が言ってたのは、コロナ後はニューノーマルになるっていう。新しい時代っていうか、枠組みにね。

 

残間 戻るんではなくてね、昔にね。

 

大垣 そうね。高田さんは40年周期説っていうのを言っていて。政策って、40年ごとに大きく変わると。大恐慌から40年間っていうのがあって、70年台から今までが、割と日銀とかを中心にした金融でやってきたと。今回、それが終わるんじゃないかっていうのが、彼の主張。

 

残間 麻生さんも、40年、オリンピック説を言ってたね。

 

大垣 ああ、そうですか。

 

鈴木 言ってましたね。

 

残間 第二次世界大戦で中心になり、そのあとモスクワオリンピックのボイコットがあり、そして今度で、呪われた40年オリンピックって。

 

大垣 なんか不快。

 

残間 みんなに言われて怒られてた。

 

大垣 すごく不快。

 

残間 40年って、でも、すごいんだね。

 

大垣 なんか、そういうのはあるんだって。でも、どうなるのかっていうのはなかなか分かんない中で、じゃあどういうふうにしたらいいかっていうことで、そのへんを研究していくってことなんだろうと思うんですけどね。まず、やっぱり、今一つ起きてるのは、安いから買っちゃえみたいな。あるんだろうと思うんですけど、マーケット、株とかそういうものって、二つの儲かり方があって、一つは投資、もう一つは投機。投機っていうのは要するに、上がった下がったで、安いところで買って高いところで売って儲けるっていう、わりと短くやるやつで、投資っていうのは長い目で、成長していくっていうのを見る。率直なところ、これまでは割と投機で動いてたんですね。それで、ある会社の株が上がってるように見えても、すごく業況がいいからっていうよりは、お金を借りて、「自己株買い」っていうんですけど、自分の株をマーケットで自分で買うんですね。そうすると株の量が減るので値段が上がるとかっていうので、アメリカの会社なんかは、それで株の値段をすごく上げたりとかっていうことをやってきてたのが、このコロナで、そのぶん全部がちょうどなくなったぐらい下がったって言われてるんですけどね。そういう意味では、そういう動きは今ものすごく激しいんですけど、それはやっぱり、なかなか個人ではうまくのれないっていうことなんだろうと思うんです。それから、コロナも、上がった下がったが、これで一回やったら終わるわけじゃなくて、ぶり返しが多分あって。何回も何回も、しながら落ち着いていくようなシナリオの感じになるとすると、やっぱり、高田さんがこの間言ってたように、毎月ずっと同じだけできるだけマーケットと同じような動き方をするものを買っておくっていうのが、素人は賢いやり方で、そうすると全体としては、どう見ても日本の実了よりは今、下がっているわけだから。どうであれ、普通のレベルには、どこかでは下がるので、長い目で見れば。でもその中で、ニューノーマルなので、これまで強かった会社が、もしかしたら弱くなるかもしれないし、これまで弱かった会社が、新しくなるかもしれない。個別っていうことは分からないんですよね。

 

残間 ニューノーマルってすごいね、確かにね。

 

大垣 だから、あんまり個別のところにかけるよりは、全体にかけておいて、平常に戻るところまではとりあえず、戻って、そこからはまた、傾向が見えてくればやられればいいんだというふうに、見るのかな、なんて、高田さんの話を聞いてて思ったんですけれども。なかなか、こういう時期は難しいので、このコーナーでは、そういう中で、ちょっと、こういう点は知っておいたほうがいいんじゃないの、みたいな話をこれから毎回していこうと思います。

 

鈴木 ありがとうございます。おとなライフアカデミー2020でした。