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還暦をすぎてのプチ決断。思い切ってがん保険を辞めてみました

鈴木 聞いて得する家とお金の話です。大垣さん、きょうは。

 

鈴木 聞いて得する家とお金の話。大垣さん、今日は。

 

大垣 自分の話なんですけど、最近保険を一つやめたんですね。

 

残間 やめた。

 

大垣 保険の断捨離みたいな。

 

残間 何を?

 

大垣 がん保険

 

残間 いくつか入ってるから?

 

大垣 終身保険ってあるじゃないですか、死んだらもらえるやつ。あれは止めない方がいいですけど、僕らは。すごい金利が高いから。で、500万円まで非課税だしね。それは置いとくとして、医療保険入ってるじゃないですか、結構。

 

鈴木 はい。

 

残間 三つぐらい入ってる。

 

大垣 で、古いがん保険入ってて。

 

残間 あれ、書き換えなさいとか。

 

大垣 くるでしょう。で、あんまりくるから、ああいうのって気にしだすと、気になるから。

 

残間 昔の医療と今の医療は違くて、高次医療になったりするとそれが少し、何千万までのがんなんかも高いから、今、治療費がね。

 

大垣 別にいいやと思って、で、やめた。

 

残間 医療保険を辞めたの?

 

大垣 がん保険を。

 

残間 やめるとなんなの。単に、毎月の掛け金がなくなるだけでしょう。

 

大垣 ちょこっとよ。

 

残間 すごく少ないじゃない。

 

大垣 そうそう、だってあれ、掛け捨てだからね、基本は。

 

残間 なんで? やめなくたっていいのに。

 

大垣 なんで? もったいないじゃん。

 

残間 なんで?

 

大垣 だって、そんなにくれないですもん、お金。癌になってお金もらってもちっとも嬉しくないじゃないですか。

 

残間 もらわないよりはいいじゃん。シャインマスカット一房ぐらい買えるじゃない。

 

大垣 シャインマスカットって、2000円か3500円ぐらい?

 

残間 2500円ぐらいだけどね、いいのでも。

 

大垣 あれ、異常に甘いですよね。

 

残間 がん保険の話よ。

 

鈴木 そっちにいくんですね。

 

残間 で、がん保険はやめたの。

 

大垣 がん保険やめた。別に、真似しなくていいんですけど。

 

残間 いっぱい入ってるみたい。

 

大垣 医療保険って、昔自分で作ってたんですよ。保険会社でね。

 

残間 そうだ、外資が多いもんね。85歳まで入れますっていうのはなんなの。

 

大垣 別に、入れますけど、だんだん、がんなんかは、僕はもうかかんないと思っちゃったので。家族にも別に義理がないし。

 

残間 かかんないと思ったとかって決めるわけ?

 

大垣 うん。

 

残間 まあ、かかってもいいやっていう感じ? かかっても治るしね。

 

大垣 うん、そのときお金別にあればいいじゃんっていう。1億ぐらいもらえるんだったらやるけど、月2000円。でもそうじゃないので。

 

残間 治験に近い、すごい高度な治療法ってあるじゃない。ああいうのって補助金出るから。

 

大垣 おれ、そうまでしてモルモットみたいになるのは嫌だから。

 

残間 いろいろ実験したいな、自分の体。

 

大垣 残間さん絶対しますよね。何してるんですか。絶対しそう。

 

残間 治験、絶対やってみたい。

 

大垣 それで、結構、自分も親もかみさんも入ってたわけ。あの当時、おばちゃんに言われるがままに入ってたから。ああ、こんなにしてたんだ、とか思って。それで、もう断捨離とかって思って。同じだけ貯金しても意外と同じようにしかならないんですね、年取ってからは。

 

残間 保険ってでも、そういうもんだよね。いわゆる。

 

大垣 それで、たまたま調べてたら、介護で面白いのがありますね。同じぐらいの掛け金でめちゃくちゃ倍率の高いのが結構あった。

 

残間 何?

 

大垣 だから、まだ未開の地なのかもしれないと思って。介護のほうが。

 

残間 ああ。

 

鈴木 介護が必要になったときに。

 

大垣 がんは、私らプロ的に見てるとそうだよなーっていう賭け金なの。うまくは言えないんですけどね。介護のやつはちゃんと調べるとシンプルなやつはすごくいいのがあるっぽい感じ。

 

残間 どういうのなの?

 

大垣 介護でも、医療がついてるやつはあんまりなんですけど、介護も、それも本当に同じ。要介護になったらお金くれるってやつ。

 

残間 ああ。

 

大垣 それは面白そうだった。だから、今ちょっと考えてみようかなと。全然アドバイスでもなんでもないです。リスナーの方は真似しないでください。でも、なんとなく。

 

残間 でも、保険ってやっぱり、見直す人いないよね。あんまり。だっていつの間にか60ぐらいになるとかけてたものも少なくなるし。

 

大垣 貯蓄性のやつはいいんですけど、掛け捨てのやつは。

 

残間 貯蓄性っていうか、何歳かになると、急に死んだら3000万円とか言ってたけど、死なないできちゃうと。

 

大垣 あれは前から言ってるように、そういうのじゃなくて、60までの保険の掛け捨てのところがなくなっているだけで、それだけだと怒る人がいるから、それで、死ぬ時までずっと貯めるっていうやつがついてるの。で、その部分が残る。

 

鈴木 60すぎるとその部分だけになっちゃうから。

 

大垣 で、500までは相続税がかからないので。一応やりましょうねっていうことになってて。で、残間さんの頃なんていうのはもう、4パーセントとかで回ってるから、株買うよりずっと利回りがいいので、それは置いといていいんです。でも、掛け捨てのやつは、だんだんみんな病気なんて絶対にするじゃないですか。ということは、確率論にならなくなってくるんです、だんだん。そうすると、貯金みたいになってくるので、そうすると保険会社にお金あげるより貯金しておいてもいいな、っていうのもあるんです。よく見ないとわかりませんけど。

 

残間 感染症の保険とかに特化したものはないの?

 

大垣 感染症の? おれ、保険っていつも思うわけ、そんなこと言ってないでマスクしたほうがいいよとかね。糖尿病になってもらえるやつより、運動したほうがいいよって、そういう風に思いますね、年取ってくると。

 

鈴木 そうですね、病気にならない。

 

残間 なったほうの保証を得るんじゃなくてね。

 

鈴木 大人アカデミー2020でした 。


大垣 動きが早いなと思ったのは、もうすでに、テレワーク専門の転職サービスっていうんですか。

 

残間 人材派遣?

 

大垣 派遣じゃなくて、転職の斡旋のところが、結構出てきてて。

 

残間 もうそういうふうに、前提としてテレワーク。

 

大垣 そうそう。最初は、東京の人が地方で働けるだろうっていうんで当て込んだんですって。地方の会社がテレ転職をする就職斡旋会社に依頼して、そうすると東京の子が来るから、みたいな。でも、逆なんだって。

 

残間 地方に住んでる人が東京の会社に。住まいを変えないわけだ。そこにいるわけだ。

 

大垣 そうそう。東京の会社に地方の子が就職するほうがどっちかっていうと結構人気っぽくなってきて。

 

残間 東京の会社に本当は就職したかったけど、親もいるし就職しなきゃなっていうのが、どこにいようと、東京の会社とつながって仕事ができるように。

 

大垣 もっと戦略的に言うと、親といたほうが全然楽だし、地方だから家も広いじゃないですか。

 

鈴木 豊かですよね。

 

大垣 それで、例えば、日立製作所に就職したら、きっと地域の会社よりも給料がいいじゃないですか。福利厚生もいいだろうし。中途でそういうのが。それが、結構いい商売になってきてるんですって。クラウドワークスも前は、ちょっと空いた時間にやるみたいな、現代版内職みたいだったのが、もっと充実してきていて。だからね、前住み替えっていうと、住み替えたさきの仕事が問題だねって。

 

残間 そうそう、まず探さなきゃって。

 

大垣 昔そういう議論をしていたじゃないですか。地方に行って、仕事あるの? みたいな。

 

残間 私何すればいいのって。病院とスーパーだけあったって困るのよねって。

 

大垣 そうそう。もっと言うと、あんまり来てほしくないみたいなね。あまつさえ少ない就職を取らないで、みたいなね。ところが、そういう、この間も、隈研吾さんがゲストのときに話したように、職住が分離していくっていうのが、本当に起きてるんだと思って。

 

残間 仕事のそばにしか住まないっていうのが変わってきたっていう話をしたんですよね。

 

大垣 そうそう。それが、もう、こんな。就職斡旋のところがこんなに頑張りだしてると。来年の採用、日立製作所とかっていって。

 

残間 あそこがリモートワークになるのよね、ほとんど。

 

大垣 50パーセント。富士通が100パーセントだってね。そうすると、テレワーク専門みたいなのが出てくると、なんかもう日本中から採用できちゃうっていう。

 

鈴木 逆に豊かにね。

 

残間 むしろ多様性が高まる。

 

大垣 そうすると、住み替えがめちゃくちゃしやすくなって、住みたいとこに住むっていう。ちょっとこれまでの住み替えとかなり意識が変わってきて、年齢層とかもだいぶ下がってきたので。

 

残間 地域によっては、やっぱりあの会社で働きたいなと思ってもできなかった人がこれから可能になるっていう。

 

大垣 もっというと、東京にいる似たような連中しか採用できなかったのが、本当に力になる人を採用できる。

 

残間 沖縄の大垣さんどうですか、北海道の鈴木さんどうですかって聞いたりできるもんね。

 

大垣 だから、多分、ものすごく変わるんだなと。

 

残間 それは国境を越えても言えることかもしれない。

 

大垣 そうそう。だから、テレ移民みたいな。

 

残間 どうなるんだろうね。最初の頃、みんな、テレワークって人肌がないから寂しいとかって言ってたけど、慣れてきたら、こんなもんだなって思うよね。

 

大垣 そうですね。そのうち機械が発達して人肌ボタンとか押すとモワーンと。

 

鈴木 空気も感じられるようになるようになるかもしれませんね。

 

残間 大垣さんっていうと、大垣さんのにおいとか。

 

大垣 しないですって、そんな、気持ち悪い(笑)。

 

鈴木 (笑)。大人ライフアカデミー2020でした。



住み替え事例のご紹介 茨城県の牛久市から石川県金沢市に移住

 

マイホーム活用大作戦

金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 人生100年時代研究所。

今週は、「マイホーム活用大作戦」。

移住住み替え支援機構JTIでは、マイホーム借上げ制度を通じて、大人世代の皆さんに、安定した暮らしを提案しています。

このコーナーでは、JTIの斉藤道生さんに、豊富な事例の中からリスナーの皆さんの参考になるケースをご紹介いただきます。斉藤さん、よろしくお願いします。

残間 よろしくお願いします。

斉藤 よろしくお願いいたします。

今日は、茨城県牛久市から石川県金沢市に移住された方のお話をさせていただきたいと思います。まずは1981年に仕事の関係で、茨城県牛久市にですね、住宅メーカーで家を建てたと。もう築40年近いんですけどまあきれいですよね。

鈴木 ええ。

斉藤 駅からほんとに近いんです。

大垣 ああいいとこじゃん。

鈴木 お、ほんとだ。

斉藤 ええ、もう歩いて5分ぐらいでしたかね、私も行ったことあるんですけれども、ただちょっとね、森の脇だというのと、ちょっと建物が小さくてお客様はそんなところも心配をされていました。で、定年を迎えて金沢に移住ということで、レンガ調のマンションが出てくるんですけど。

鈴木 はーいはい。

斉藤 こちらにですね、定年を迎えて、移住をされていたと。

大垣 へえー。これなに、ご実家とかじゃなくて。

斉藤 いや、実家と言いますか、なんとなく金沢がお好きでということで。

大垣 ああー。

残間 作家の五木寛之さんも、金沢に移住なさったときがあったしね。

斉藤 やっぱりいい場所ですので。で、まあそんなような形でいたときにですね、牛久の家どうしようかなーなんてちょっと思っていて、なかなか決めかねていた。

そんなときに住宅のメーカーの方からもお話を聞いて移住住み替え支援機構に連絡をしたら、メーカーの出向の方がいらっしゃって丁寧に連絡をいただいて。

まあ空き家にしておくのが一番もったいないねということで、お客様自身金沢から出てきて、現地で打ち合わせをして、賃料も出して、やろうということになったんですね。

残間 うーん。

斉藤 先ほどもちょっとお話したように、ちょっと面積が小さめなんです、88平米なんですね。で、間取りも小さいもんですから、心配していたんですけれども、まあ、決して高い賃料ではないですけれども、5万円を超える賃料が付いていて、募集をしたところすぐに入居者が決まって、それから、なんとですね、12年も経過しているんです。

大垣 まあそれはそうだよね。なかなかないもんね、こういうお家ってね。

斉藤 そうですね。で、12年も経過すると、やはり、5万円ちょっとぐらいの賃料での入居なんですけれども、既に、600万を超える金額を、オーナーさんにはお届けすることができています。

残間 見た感じでも、とってもいい家ですよね。

鈴木 ええ。

斉藤 そうなんです。

残間 佇まいもいいね。

斉藤 はい、はい。

大垣 でも土地は、可哀想だけど安いだろうから。

斉藤 そうなんです。

残間 そうか。

大垣 まあたぶん土地代ぐらいにはなってますよね。

斉藤 そうですね、もう土地代ぐらいのとこだと思いますね。

大垣 うん、牛久ですとね。

残間 でも土地残ってるしね。

斉藤 はい。

鈴木 駅から近いしね。

斉藤 そうですねー。で、まあ、実際にこんなに長く使えるとは思っていなかったけれども、今後も使えるようだったらばですね、継続してお願いしたいなと、いうふうに言ってらっしゃって

残間 どんな方が住んでるんですか?

斉藤 今ですね、お子様がいらっしゃらない、お二人暮らしの方が。

残間 ああー。

斉藤 何度か入れ替わってる中で、お子様がお一人の方が多かったですかね。

残間 うーん。

大垣 このなんか、ここへまた老後で来る人もいるかもしれないですよね。

斉藤 そうですね、はい。

大垣 牛久っていいとこですもんね。

斉藤 はい。

大垣 知ってる? ミャンマーの人はもう何が何でも行きたいナンバーワン。

残間 なんで?

大垣 牛久の大仏様。

斉藤 あ、大仏があるから。

残間 大仏好きなの。

大垣 大仏でもこの牛久が一番人気があるんです。

残間 ふーん。

大垣 必ず行くんですよ、皆さん。

鈴木 そうですか。

大垣 はい、ミャンマーの方は、もう日本に来たら絶対に行くと。

斉藤 世界的に有名ですからね、100メートル大仏。

鈴木 そうですよね。

斉藤 まあ、そんな形で、ーナー様も喜んでいただいて、入居者の方にも喜んでいただいてる、そんな事例になります。

鈴木 はい。JTIの斎藤道生さんに、幸せな住み替えの実例、ご紹介いただきました。

ありがとうございました。

リスナーメール:安倍元総理の辞意表明後、どうして円高になったの?

鈴木 聞いて得する家とお金のお話。大垣さん、今日は。

大垣 きょうは質問を頂いてます。調布市にお住まいの、ラジオネーム準準特急さん。

「外貨預金をしているので、為替が気になります。安倍総理が辞意を表明したら、なぜか円高になりましたね。なぜですか。円高って、日本が価値があると思われることなのに、何でなんでしょうか。為替がよく分からない」っていう。はい。

鈴木 うーん。

残間 分かりません。でも、株は動いたね。

大垣 まあ、いちおうセオリー通りちょっと下がって。要するに、円高になるときはどんなときかって言うと、とにかく、頑張って円高にしてきてるわけですよね。円高っていうか、円高になるときっていうのは、要するに、ものが高くなるわけ。だから、円の魅力が上がるときで、円の魅力が上がるときはどういうときかっていうと、金利が上がったり、株が上がったりとかっていうときですよね。そんなときにみんなが買うっていうことおで。で、それは悪いことかっていうと、景気がいいときはいいことなんですけど。

ここまでは景気が悪いから黒田さんが頑張って量的緩和を支えて、金利を抑えてきてるわけですよね。それで安倍さんの時代は、比較的円安になる。で、円安になると輸出の会社が、いいわけ。それはなんでかっていうと、売ったお金をドルでもらうから、ドルを売って円に変えると円安になっているとたくさん円がもらえるから、輸出の会社は儲かるから、それってま日本の経済にとって良いことですよねっていう議論になってて。それで、黒田さんが円安へ円安へって抑えてたんだけど、その黒田さんを支えていたのが政治側で、安倍さんなので、辞めるとその緩和の政策が長く続かないんじゃないかっていう思惑みたいなのだって言われてますけどね。

残間 思惑だもんね。

大垣 で、上がるとってなると円高に行くっていう。その辺はもう、私の一番親しい友達は為替のディーラーなんですけど、私は銀行員だった頃、為替の研修とかあるわけ。ディーラーをやる。そうすると、売った買ったやるんですけど、何円何円何円何円ってやってるじゃないですか。その時に、何円で欲しいとか言われて、モタモタしてるじゃないですか、私なんか。そうすると、mine! とかって持っていかれたりして。

残間 私のものって。

大垣 なんか、そういう風にして、あっという間に大損こいて死ぬっていう。だから、そういうところで何十年も。

残間 今はもう、機械なんじゃない?

大垣 機械でもないんじゃないかな、最終的には。その子は何十年もその中で生き抜いてきてるわけでしょう。で、私が横で見てるときに、そんな学校の先生がノタノタ説明するほどもの考えてないですよね、やってる人は。だから、「はい! 安倍辞めた!」って感じでやってるから、条件反射的にピュンピュン動くっていうのが本当のところで、あとはもうちょっとしてくると、だんだん趨勢が見えてくると、今度は、その中ではどっちにいくのかって。

残間 瞬間はね。だけど、お便りをくださった人みたいに、分からないよね。なかなかね。

大垣 そうですね。でも、本当に分かんないです。動きっていうのは。大体はセオリー通りなんです。やってる人がみんなセオリー通りで瞬間に反応するから。

残間 これ、コロナ渦は、どこの国がどうとか、外貨もまた違いますよね。

大垣 あと、この円高になったときは、間が悪くて、FRBっていうアメリカの日銀みたいな人が、俺は頑張って金利を下げ続けるって言ったんですよね。で、それってドルが安くなる方法なので、相対的に円が高くなるっていうのが、ダブルできたんだろうと思いますけどね。でも、そんなこと後付で説明してもしょうがないっていうか。だから、外貨預金、心配ですよね。どっちかっていうと円高いきやすい感じはするけど何とも言えないですよね。

残間 こないだ金の人にあったら、またすごい金が高騰してるっていう話をするね。

大垣 (笑)。

鈴木 金を勧められたんですね。

大垣 今度はちょっと金のお話を聞きましょうかね。

残間 旬の話だよね、今まさにね。

大垣 まあね。

残間 純金があってもな(笑)。っていうか、金塊は買えませんよって。買えって言われてもって。

大垣 金塊は買えませんよ、無茶苦茶高いから。

鈴木 はい、次回にしましょうね。大人ライフアカデミー2020でした。

 

東京以外で働く。テレワーク専門の求人サイトに見るアフターコロナの働き方

鈴木 聞いて得する家とお金の話です。大垣さん、きょうは。

 

大垣 動きが早いなと思ったのは、もうすでに、テレワーク専門の転職サービスっていうんですか。

 

残間 人材派遣?

 

大垣 派遣じゃなくて、転職の斡旋のところが、結構出てきてて。

 

残間 もうそういうふうに、前提としてテレワーク。

 

大垣 そうそう。最初は、東京の人が地方で働けるだろうっていうんで当て込んだんですって。地方の会社がテレ転職をする就職斡旋会社に依頼して、そうすると東京の子が来るから、みたいな。でも、逆なんだって。

 

残間 地方に住んでる人が東京の会社に。住まいを変えないわけだ。そこにいるわけだ。

 

大垣 そうそう。東京の会社に地方の子が就職するほうがどっちかっていうと結構人気っぽくなってきて。

 

残間 東京の会社に本当は就職したかったけど、親もいるし就職しなきゃなっていうのが、どこにいようと、東京の会社とつながって仕事ができるように。

 

大垣 もっと戦略的に言うと、親といたほうが全然楽だし、地方だから家も広いじゃないですか。

 

鈴木 豊かですよね。

 

大垣 それで、例えば、日立製作所に就職したら、きっと地域の会社よりも給料がいいじゃないですか。福利厚生もいいだろうし。中途でそういうのが。それが、結構いい商売になってきてるんですって。クラウドワークスも前は、ちょっと空いた時間にやるみたいな、現代版内職みたいだったのが、もっと充実してきていて。だからね、前住み替えっていうと、住み替えたさきの仕事が問題だねって。

 

残間 そうそう、まず探さなきゃって。

 

大垣 昔そういう議論をしていたじゃないですか。地方に行って、仕事あるの? みたいな。

 

残間 私何すればいいのって。病院とスーパーだけあったって困るのよねって。

 

大垣 そうそう。もっと言うと、あんまり来てほしくないみたいなね。あまつさえ少ない就職を取らないで、みたいなね。ところが、そういう、この間も、隈研吾さんがゲストのときに話したように、職住が分離していくっていうのが、本当に起きてるんだと思って。

 

残間 仕事のそばにしか住まないっていうのが変わってきたっていう話をしたんですよね。

 

大垣 そうそう。それが、もう、こんな。就職斡旋のところがこんなに頑張りだしてると。来年の採用、日立製作所とかっていって。

 

残間 あそこがリモートワークになるのよね、ほとんど。

 

大垣 50パーセント。富士通が100パーセントだってね。そうすると、テレワーク専門みたいなのが出てくると、なんかもう日本中から採用できちゃうっていう。

 

鈴木 逆に豊かにね。

 

残間 むしろ多様性が高まる。

 

大垣 そうすると、住み替えがめちゃくちゃしやすくなって、住みたいとこに住むっていう。ちょっとこれまでの住み替えとかなり意識が変わってきて、年齢層とかもだいぶ下がってきたので。

 

残間 地域によっては、やっぱりあの会社で働きたいなと思ってもできなかった人がこれから可能になるっていう。

 

大垣 もっというと、東京にいる似たような連中しか採用できなかったのが、本当に力になる人を採用できる。

 

残間 沖縄の大垣さんどうですか、北海道の鈴木さんどうですかって聞いたりできるもんね。

 

大垣 だから、多分、ものすごく変わるんだなと。

 

残間 それは国境を越えても言えることかもしれない。

 

大垣 そうそう。だから、テレ移民みたいな。

 

残間 どうなるんだろうね。最初の頃、みんな、テレワークって人肌がないから寂しいとかって言ってたけど、慣れてきたら、こんなもんだなって思うよね。

 

大垣 そうですね。そのうち機械が発達して人肌ボタンとか押すとモワーンと。

 

鈴木 空気も感じられるようになるようになるかもしれませんね。

 

残間 大垣さんっていうと、大垣さんのにおいとか。

 

大垣 しないですって、そんな、気持ち悪い(笑)。

 

鈴木 (笑)。大人ライフアカデミー2020でした。



求められるのは、お金を生み出す会社ではなく、○○を生み出す会社

鈴木 聞いて得する家とお金の話、大垣さん今日は。

 

大垣 生煮えの話なんですけど。ちょっと考えてることで「時間資本主義」っていうのがあって。

 

残間 へえ。

 

大垣 まだ若かった時は、株主ってそんなに偉くなかったじゃないですか。

 

残間 まあね。

 

大垣 僕らが入った頃の感覚って、会社の株式っていうか自己資本。あれって、ただなお金みたいな感じがあって。

 

残間 でも、株持ってる人は、株主って偉いとか。

 

大垣 今みたいに、所有してるっていうよりは。ここんとこずっと株主が一番偉かったじゃないですか。

 

残間 そうですね、株主のために。

 

大垣 株主がなんで偉いかっていうと、お金を出してるからっていうだけですよね。それ以外何の理由もないですよね。お金がやっぱり足りないから貴重なわけですよね。でもね、ちょっと面白いなと思うのは、お金が本当に足りなかった高度成長期って、株主ってそんなに偉くなくて。それで今はもうバブルが何回もなんで起こるかっていうと、結局お金が余っているからで。最初の不動産のバブルって結局買うところがなくなって、土地買って土地買ってボーンでしょ。で、ここんとこはITだとかなんとかって言って<本当はそんなに実体がないのに、そこにガーッといって、株価が上がってとか。とにかく、お金が余って色々悪さをしてるんですけど、そんな時にすごく言われるようになったのが株主至上主義っていう。で、コロナになって面白いなと思ってるんですけど、急速にその株主至上主義はもう違うって話になってきてるんです。

 

残間 ふーん。

 

大垣 それはアメリカで起きてるんですね。いつもの話で、日本人はそういうオリジナルなことは自分では言わないから。昨日まで株主至上主義って言ってた偉い先生が、もうその時代は終わったとかっていう話になってて、いつもの話だなとか思って。

 

残間 何に変わったの?

 

大垣 で、ですよ。そこが面白くて。僕ね多分急速に時間作る会社が偉くなるんじゃないかなと思って。例えば勤めてる人について言えば、同じ結果出すんだったら、例えば9時5時じゃなくて9時12時で終われる会社は4時間価値が出てて。今一番足りないものって時間だと思うんです。お金じゃなくて。だから時間が作り出せるとそのぶん違う事に使えるじゃないですか。もちろんお金儲けに使ってもいいし。

 

残間 でも、使うもんね。商品を買うのに。

 

大垣 それもいいかもしれないし、自分の違うことに使ってもいいけども、これまでは9時5時でもっといる方が参加してる感じがあってそれでより会社に組み込まれてる感じがあって。働いてる側から言いますとね。そういう意味で、時間は無限にある前提みたいな感じで、そういうのあんまり考えないでお金が儲かってることがいいと。でも、おそらく新しいお金儲けってもうあまりないじゃないですか。そんなに膨らんでいくものがないでしょう。そういう中で、単位時間あたりのお金を生み出す力みたいなものが会社の価値になるんじゃないかと。

 

残間 なるほど、ただダラダラいるんじゃなくて。

 

鈴木 効率よく。

 

大垣 効率がいいほどいい会社っていうふうになっていくと、それって、働いてる人も幸せだし会社も。

 

残間 今、仕方なくだけどそういう傾向になってきていて、会社に半分の人も来てなかったり、1週間に1回なのに、それほど思ったほど業績下がらないねっていう。

 

大垣 そうそう、できるじゃんみたいな。そうすると時間が余るでしょう。きょうは早起きの話したけど、残間さんが損した気がするのは、時間が食われるからですよね、たくさん寝ると。時間っていうのが一番有限で、増やせないものだから。これがなんかね、お金じゃない尺度に変わっていくのではないかなとかって思って。

 

残間 でもやっぱりそこでも時間単位あたりの能力が求められるわけでしょ。

 

大垣 そうそう。だから時間単位あたりの能力が濃い人ほど時間が少なくて済むから空き時間が沢山あるので、その人は豊か。そこをお金に変える必要はないわけ。

 

残間 カウントしてくれないと嫌だよね、会社が。

 

大垣 それをカウントするようになるんじゃないかなと思って。今まではとにかく、労働集約型みたいにそこにいなさいみたいな、いることが仕事ですみたいになったけど、そうじゃなくて。

 

大垣 そういう視点で株価を見てると、時間効率の高い会社がいい会社になるんじゃないかな。

 

残間 時間っていうものが違う価値を見出す。

 

大垣 うん。

 

鈴木 時間資本主義についてうかがいました。大人ライフアカデミー2020でした。



「箱」を抜け出した暮らしの到来。建築家・隈研吾さんと、これからの住まいを語る

鈴木 それでは早速、隈研吾さんに電話をつないでみます。よろしくお願いします。

 

隈 はい。

 

一同 よろしくお願いします。

 

残間 こんにちは。

 

大垣 お久しぶりです。

 

隈 よろしくお願いします。

 

鈴木 大垣さん残間さんとはよく。

 

大垣 残間さんはめちゃくちゃ仲良いよね。

 

残間 大垣さんがニューヨークにいたとき。

 

大垣 僕がニューヨークにいた時お会いして。同じコロンビア大学で。

 

残間 私はニューヨークから帰ってきてから、講演会などで話を聞いて、面白い人がいるなと思って以来。

 

大垣 じゃあ、僕のほうが先にお会いしてるって事ですよね。

 

残間 そうですね。隈さんは当時の大垣さん見てどう思ったんですか。

 

隈 えっとね。少年っぽいのにめちゃめちゃ頭のいい人だなと。

 

残間 ああ、分かる。ぼうやみたいだもんね。天才坊やなんだけどね。世の中知らなそうなね。

 

隈 そうそう。

 

残間 そうかそうか。でも、以来、お互いにそれぞれの道をちゃんと歩んでね。隈さんは今年、オリンピック・パラリンピックがないっていうので、でも、こないだ、池江璃花子さんが素晴らしいセレモニーあったでしょう。

 

隈 うん。

 

残間 あの時に国立競技場見たら本当に美しかったのよね。で、もうあれでいいんじゃないかと思って、私はいいなと思って見てたんですけど。

 

隈 僕も本当に、あれで報われた気がした。

 

残間 素晴らしかったよね、あのセレモニーはね。客席も、隈さんのアイデアで、人が入ってなくても入ってるような感じに見えるので、ライティングも綺麗だったけどとっても素敵だったしね。

 

隈 うん。能の舞台みたいに見えた。

 

大垣 ああ、そうですね。確かに。

 

残間 荘厳な感じもしたしね。

 

鈴木 日本的っていうところでも素晴らしいですよね。

 

残間 昔、でも隈さん、大昔、競技場じゃなくて国会議事堂作りたいって私に言ったことあったよね。

 

隈 いやいや、作りたいっていうか。

 

残間 ああいうの 作りたいとしたら聞いたら、議事堂は壊れないし裁判所は作ったばっかりだしって言って。まさか競技場がとは思ってもいない感じだったよね。

 

隈 競技場はあんまり頭になかった、正直。

 

残間 でも、建築家ってやっぱりそういうものを作りたいと思うものなんだね。

 

隈 やっぱり、それは、丹下健三先生とか、わりと近くにいた先生が、歴史の節目に大事なことを残してるっていうので。なんかそういうのが残せたらいいなと思って。

 

残間 アーティスティックに自分を、自我をね。

 

大垣 そういうイメージはないですよね。

 

残間 丹下先生だって、隈さんの草月なんかも、使いやすいとはけして言えないホールで、私も何度も使いましたけど、使いにくいとか言おうもんなら、「建築にみんな人間の体を合わせてください」みたいな感じだったもんね。

 

隈 でも、丹下先生自身の人柄は、本当に謙虚で腰の低い人だったんだけど、でも、周りがそういうふうに扱い始めちゃったんだよね、あるときから。

 

残間 私、一緒に仕事したことあるんだけど、やっぱり、地元の工務店の人達をすごく大事にするのね。でもわざとらしく東京から行った東大の人がっていうと嫌な感じじゃない。地元の田舎の人に聞くと、どんな偉い先生が来るかと思ったけどいい人だったわとかっていつも言ってた。でも隈さんに言わせると、隈さんの書いた図面を必ずしも読みきれなくて、なんか違うふうに作ってあるんだって。設計図と。でも、そういうときも怒らないもん、隈さんって。ほとんどの建築家って、そこでぶち投げて出てっちゃうよね。

 

隈 そこで怒っても、その時点で直せることってそんなにないから、その時点でなんとか最小限の直しで騙し騙し、完成させようと思うので。

 

鈴木 調和の精神なんですね。

 

残間 すごく物を考えてるから、本もいっぱい出してるし、絶えずいろんなことをコンセプチュアルに考えてるんだけど、生意気じゃないっていうのと、見た感じがね、みすぼらしい感じあるじゃない。

 

隈 (笑)。

 

鈴木 ご本人に向かって、残間さん。

 

残間 そこがみんなに愛される秘訣なのよ。

 

隈 わざとやってるんですよ。

 

鈴木 本当に?

 

残間 あれで金ピカの服とか着ていたらすごくいやらしいじゃない。

 

大垣 ああ。

 

残間 私はやっぱり、人柄がみんなに愛されてきて、悪口を言う人がいないっていうのは、そこはすごいなと思うのは、いつも地域の人とすぐ親しくなるもんね。

 

隈 やっぱり地域の人は、昔から憧れてたの。うちの親父が東京のサラリーマンで、東京のサラリーマンの生活の悲惨さとか、変なプライドが嫌だったから、地域の素朴な人ほど本当にかっこいいと思って憧れてたから。

 

残間 最近、隈さんは、コロナの時代になって、いろんな人にこれからアフターコロナの時代はどういう住まいかたになりますかとか、家はどんなふうに考えてたらいいでしょうとか、質問を受けると思うんですけども、聞いてる方もそのへんを待望してると思うので、どんな風に変わりますかね。

 

隈 一言でいうと、箱を出なきゃいけないと思っていて。箱の一番代表的なやつはオフィスビルで、同じ時間に電車で通って、同じ時間に働き始めて、箱を出てって、箱に全て、空間的にも時間的にも拘束されている生活から抜け出さないと思っているんです。

 

残間 なるほど。確かに、箱物って言ったもんね、いろんなものをね、建築をね。

 

隈 そう。箱にみんな押し込められてると、ストレスになってたんだけど、そのストレスが、やっとこういう機会になって、みんな言えるようになったんじゃないかな。

 

鈴木 音楽を挟んで、引き続き隈研吾さんにお話を伺います。隈さん、このあともよろしくお願いします。

 

隈 はい、よろしくお願いします。

 

  • 大人ライフアカデミー2020

鈴木 引き続き、建築家の隈研吾さんに電話で伺います。

 

大垣 隈さん、私、ちょうど初めてお会いした時って、1985年ぐらいですよね、きっと。

 

隈 そうですね。

 

大垣 あのとき僕は住宅は住宅でも住宅ローンの証券化っていうのがちょうど出てきた時で、世界に。

 

隈 なるほど。

 

大垣 で、あのときはそれを割と勉強してたんですね。それから何だか知らないけど結局今も住宅っていうのから離れられなくなってんですけど、あの当時、帰った後に隈さんが本いただいたんです、住宅論っていう。

 

隈 そうそう、ちょうど帰ってすぐに書いたんですよ。

 

大垣 そうですよね。これをずっと拝見してもやっぱそうだなと思うんですけど、実は、私は法律でしょう。憲法22条っていうのは、実は住居選択の自由と職業選択の自由ってが一体になってるんですよ。

 

隈 なるほど。

 

大垣 ワンセットなんです。これって要するに、無意識なんですけど法律家も、この二つ切れてないんですね。

 

隈 なるほど。

 

大垣 仕事があるとこにしか進まないよね、だから封建時代から仕事を自由に選べるようになったら仕事があるとこで家も移って良くなったんだっていう風に習うんです、僕らは。

 

残間 なるほど。

 

大垣 それはすごい象徴的だと思っていて。この間上野千鶴子さんと話した時に、職・住一致っていうことをおっしゃって、それは私は分断っていう言い方をしているんですけど、同じ意味なんですけれども、これまで仕事があるとこで家を作るっていうことが、今やたらとテレワークだっていうことで、仕事場がないとこに進めるようになんか人類史上初めてなったような気がするんです。

 

隈 うん。確かに、人類史上って、画期的なことかもしれないですね。

 

大垣 だと思うんです。これ、多分、人類史上って本当に言っていいぐらいすごいことが起きてるような気がしていて。こないだも群馬の方と話をしたら、東京の方が家を買いに来てるっておっしゃってるんですね。そんなこと、絶対にありえなかったわけですよね、この1月ぐらいまでは。そうすると、これまではやはり働くっていうことと家のあり方っていうのが不可避的にくっついてきたものが、仕事ってのを無視して人が家を考えるようになると、家ってこの住宅ローンで言うと11番目のカテゴリが出てくるんじゃないかなと思ったりして。

 

隈 うん、確かに。うちの事務所でも、欧米人が特に、彼らは死亡率が高いから、コロナで、怖がって、パーっと避難しちゃって、田舎の埼玉県の家借りてね、引っ越しちゃったのがいるんですよね。

 

残間 隈さんのオフィスは今半分ぐらい外国の人ですね。

 

隈 今ね、世界で300人ぐらいいるんだけど、そのうち半分以上が外国人で。日本人は妙に死亡率が低いからまだダラダラしてるんだけど、外国人は明日の自分に関わるっていう感じでね、ポンと東京出て行っちゃうんだ。

 

大垣 日本は悲しいですけど、テレワークにすると経費が下がるんで、会社が儲からないもんだから無理矢理テレワークっていうので結局テレワーク化させていかれると思うんですね。

 

隈 ああ。

 

大垣 そうすると逆に、地方の子が東京の会社に、地方に住んだままで就職することが出てきますよね。そうなったらね僕なんか自分の家選び考えてると、働くことばっか考えて家を考えてた気がするのが、住むとか、そこで生きるっていうことで家を選ぶと違う家を作るようになるんじゃないかなと思って。

 

隈 家の作り方も絶対に変わると思いますね。今の家の作り方とか間取りとかは、そんなに歴史が古いわけじゃなくて、20世期にアメリカの郊外住宅ができて、そこでの間取りだから、本当に1世紀ぐらいの歴史しかないんですよね。

 

大垣 結局、この住宅ローンでいうと、住宅展示場派と建売住宅派っていうのが席巻しちゃってる感じじゃないですか。

 

隈 そうです。

 

大垣 この二つって、そんなこというとスポンサーしていただいている会社さんには悪いですけど、ちょっとここからコンセプトチェンジが要求されますよね、きっと。

 

隈 そう。だからね、逆に、そこでこれが新しいタイプだって言えば、スポンサーの会社も含めてパッと新しいものを出す力が日本の企業にあるような気がするんです。

 

鈴木 ああ。

 

大垣 そう思うです。すごく合理的に、企業戦士のために作ってきたり、いい学校に通うための基地みたいだったものが、家族で暮らすって口では言ってますけど意外と考えてなかったことを真剣に考えるとどんな家になるんだろう。

 

残間 あと、人口動態上ね。今は我々世代がまだ多いじゃない。だけど、だんだん死んでいくじゃない。若い人たちが今度増えるじゃない。死んでくまでの何年間かは私たちも街中にいようって、最初、この10年トレンドだったけど、さすがに最近はそう思わないもんね。隈さんに海の見えるとこに介護ホーム作ってよーとかいつも言ってるんだけど。ちょっと、田舎やだっていう感じなくなっちゃいましたよね。

 

大垣 あと、ここ2ヶ月ぐらいでもう一個面白いなと思ったのは、これまでの家の間取りって私らが使ってる本当の住宅って3 LDK とかっていって、人ごとに場所を当てはめていくみたいなものなんですけど、今はテレワークスペースとか、団欒スペースとか、機能別に作る人が出てきたりもしてますよね。

 

残間 子供部屋とか。

 

大垣 そういうのなかったですか。

 

残間 台所は奥さんとか?

 

大垣 要するに、一人に一個はあてがえないし、テレワークスペースを作らないといけないので、見てると、発想が、機能別に間取りが決まっていくっていう。

 

隈 そうですね。3LDKとかいうのもものすごく新しい住宅で、アメリカ発で、日本なんか元々あんな発想全くなくて。日本の農家なんか、今大垣さんが言ったみたいに働くスペースと、寝るスペース、みんなでまとめて寝るみたいな、大きく言うとその二つの区分でなってたからね、すごく未来の住宅として日本の伝統的な住宅はいいと思うんですね。

 

残間 座敷田の字型だしね。

 

隈 そうそう。

 

残間 ふすまをとればワンルーム。隈さん、建築って一朝一夕には建ったりしないので割りに長いプロジェクトになってると思いますけど、このコロナの時期に隈さんに注文してくるっていうか、こういうのやってほしいって言ってくる、日本に限らず世界中の、何か変わったことありますか。作って建築を頼んでくる人達の意識。

 

隈 それは、やっぱり、地方の人がある意味自信を持って考え始めてる。俺たちのしてきたっていう、思ってる地方の人たちがずいぶん連絡してきてね、一緒に考えたいって言ってきて。やっぱり、この自信はすごい大事だと思います。

 

残間 それは、日本において?

 

隈 日本において。

 

残間 海外はあんまり変わらない? 

 

隈 海外は、逆に中国のほうでは、何がなんでも経済を脅すなって言う感じなので、逆に中国ではこの数ヶ月、めちゃくちゃプロジェクトが増えた。

 

大垣 なるほど。

 

隈 びっくりするぐらい増えた、中国。

 

残間 やっぱり、建築を通して世の中を見るとか、心を読み取ることってできますよね、確かに。

 

大垣 そうですね。

 

残間 これからどうしたいですか? 人もいっぱい、建築家のアトリエ事務所っていう風な言い方をするとたぶん日本一の大きさと質を誇ってるんだと思うんですね、隈さんのとこって。プロジェクトも世界に100の単位あるって聞いてると、これから自分としてはどんな風な方向に行きたいですか。

 

隈 事務所の形も分散型にしたいと思っていて。今の騒ぎで、例えば富山とか石垣の、一人で現場に行ったやつが帰って来れなくなっちゃって、それは、石垣隈事務所とか、富山も山奥に行ったんですけど、一人事務所みたいなのをそこでやらせちゃって、別に石垣の仕事だけじゃなくて、他の仕事、そこでフランスの仕事やってもいいわけだし、そういう形の事務所形態にだんだん変えてこうと思って。

 

残間 それもいいね。

 

大垣 面白い時期ですよね。生きるって言うことが初めて変わっていくような。

 

隈 そうですよね。

 

残間 こういうような、疫病のような、誰も見えないようなものが来ないと人間ってなかなか変わらないとも言えますよね。

 

隈 うん。

 

大垣 企業封建主義の瓦解みたいな感じ。

 

隈 そうですね。だから、企業封建主義とは、アメリカの都市文化みたいな、20世期の、妙に日本人を縛っていたので、それは絶対瓦解しますよ。

 

大垣 だから、多分、おっしゃってるように、東京に来るって言う動きが、時間はかかるかもしれないけど戻っていくような感じがね。して。

 

残間 だって、今東京の人が来ないでって言われてる時代だからね。

 

大垣 とにかく大きいのはテレワークですよね。東京の給料を地方でもらえるって事が起こるので、それが非常に重要なのね。

 

残間 隈さんの仕事も、テレワークがなかったらなかなか成立しない仕事ですもんね。

 

隈 それで、現場、いろいろ世界中散らばってる現場と、普通にテレワークでコミュニケーションできて、どんどん工事が進んでいくことが分かった。

 

大垣 これもあっという間に良くなりましたもんね、環境が。

 

隈 そうですよ。

 

残間 前はほとんど、一流のオペラ歌手と一緒で、隈さん、空の上にいるのが一番長かったもんね。

 

隈 うん。

 

大垣 いなくていいんだもんね。

 

鈴木 実は日本でいろいろできるってことが分かりましたね。まだまだお話をうかがいたいんですけれども、お時間になってしまいました。今日伺った隈さんのお話、集英社新書、隈さんと清野由美さんの共著『変われ東京 自由でゆるくて閉じない都市』、こちらにも詳しく出ていますので是非ご覧になってみてください。建築家の隈研吾さんに伺いました。隈さんありがとうございました。

 

一同 どうもありがとうございました 。



住み替え事例のご紹介 神奈川県の三浦郡の方から長野県の下高井郡へ

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 今日はマイホーム活用大作戦。移住住み替え支援機構JTIでは、マイホーム借り上げ制度を通じて、大人世代の皆さんに安定した暮らしを提案しています。このコーナーでは、JTIの斉藤道生さんに、豊富な事例の中からリスナーの皆さんの参考になるケースを、ご紹介いただきます。斉藤さんよろしくお願いします。

 

斉藤 よろしくお願いいたします。本日は、神奈川県の三浦郡の方からですね、長野県の下高井郡という所に移住された方のお話をさせていただきます。で、こちらの方、三浦郡のですね、海に近い・・・

 

残間 三浦郡と言うとみんなすごい遠くで、葉山でしょ?

 

斉藤 そうですね。葉山町に・・・

 

残間 すごい所ですよね。御用邸もあって。

 

斉藤 で、とても海からも近くてですね、いい環境の所に1995年にマイホームを、新築をされてですね、お子様3人を育てたと、いうことなんですよ。定年を迎えるにあたって、お子様が独立をしていたので、田舎暮らしをしてみるかというのを具体的に考えようと。ただもうすでに実はですね、長野県の下高井郡にですね、土地をもう購入してありまして、その時に問題になったのが、じゃあ今の家はどうするのかと、いうところなんですね。で、どう考えてもまた、葉山の方に戻ってくる可能性もあるんじゃないかと、あるいは子どもがお父さんの葉山の家使いたいななんていう話もあるかもしれないということで、残したいという意思がありましてですね、そんなときに移住住み替え支援機構のことを知って、さっそくご相談をしていただいたんですね。

で、説明を聞いたところ、自分たちのスタイルに合っているなということで、じゃあ思い切って移住をして、今の家は貸そうということになったんですね。今の家の方はですね、割とそんなに広い土地ではないんですけれども、しっかりとしたマイホーム、住宅という形になってるわけですね。で、その長野県の方なんですけれども、とてもいいところに・・・

 

残間 ちょっと個性的な。

 

大垣 本当に人生を上手に生きている人ですよね。

 

鈴木 こだわりが感じられるね。

 

斉藤 計画がすごくうまいんだと思うんですよね。

 

大垣 手前手前からこうきちっとやられて。うちの制度使われたのも最初の何人かのうち・・・

 

斉藤 そうですね。

 

鈴木 先駆けなんですね。

 

斉藤 登録の番号もとても若くてですね、我々もすごく記憶に残ってる方なんですよ。

 

大垣 行かれたところも、あれでしょ。飯山の千曲川がね、流れている・・・

 

斉藤 そうですね。スキー場なんかもあるような。

 

鈴木 木島平ってありますもんね。

 

斉藤 まあ雪も結構降るような所なんですけれどもね、そんな流れの中で、移住をしようということになりまして、賃料は思ったよりも高いという風には言えないという風に言われてますけれども・・・

 

残間 高いよね。

 

斉藤 そうなんですよ。実をいうと現実をいうと15万弱くらいで貸してまして・・・

 

残間 なかなか貸さないよね。

 

大垣 うちは天井に近いもんね。

 

斉藤 そうなんです。まあ、このエリアだからそんなに高くないというんであって、一般の方から見たら十分高く貸せてると思うんですけれどもね。

 

大垣 この人はでも、相当分析してるんじゃない?

 

斉藤 なんと、11年の利用の中でですね、1600万円を超える金額をもうすでに・・・

 

残間 すごい。いつの間にか1600万円別の所にあるってすごいよね。

 

大垣 でまあ、土地もね葉山ですから、まるまる温存して・・・

 

斉藤 そうなんですよ。まだ持ってますのでね。

 

残間 こういうの聞くとやっぱり私はほんと葉山だったと思うよね。買ったのにね、二束三文で売っちゃって。

 

斉藤 入居者の方も5人家族で子どもは3人ということでね、いい感じのご家族が入っていただいて。

 

大垣 みんな幸せだね。

 

鈴木 ありがとうございます。今日は神奈川県の葉山から、長野県に移住された方の実例でした。JTIの斉藤道生さんありがとうございました。