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リスナーメール:リバースモーゲージの種類と、お得な使い方

水谷 大垣さんお願いします。

大垣 はい今週も、さいたま市浦和っ子55歳という女性の方からメールを頂戴しました。リバースモーゲージが敬遠されているという雑誌の見出しを見かけたんですけど、なぜなんでしょうかあるいはメリットデメリットがあればお願いしますということで。現在独身の方で、介護をなさってる最中ということで将来の経済面で不安を持ってますと。資産は今のところ住んでる土地と建物だけなので、もしかしたらリバースモーゲージを使いたいなと思われてるということなのだろうと思います。

残間 ずっと住み続けたいと。

大垣 住み続け型ということなんでしょうね。リバースモーゲージっていってもですね、色々あるんですね、最近は。で、その雑誌を私は拝見していないので、何が嫌われているかっていうのはよくわからないんですけど、いろいろパターンがあるので、今日はちょっと整理をしてみました。

 一言で言うと、ある程度お年を召してから今住んでいる家を担保にしてお金を借りて、でも、生きている間は、お金は返さずに、亡くなった後に、家を、一般的には売って返すっていうのが元々の考え方なんですけど、実はその後山のようにバリエーションが出てまして、5ポイントぐらいあります。

 1つはですね、住み続ける前提のパターンのやつと、それから、住み替える方がすみかえる前のお家を使って次の家のローンを借りたりとかっていうやつ。これもリバースモーゲージと呼ばれているので、どっちか。今回は住み続けっていうことですね。

 2番目はですね、枠だけ作ってくれて、万が一のときにはいつでも借りられますよってやつと。それから、毎月いくらずつ借りるという。本に書いてあるのはこのパターンのやつがあるんですけど。

 それから、どっちかって言うと多いのは、最初にどーんと住宅ローンみたいに借りちゃうっていうパターンですね。これはリフォームのお金とか、高齢者施設のリーブ金みたいなものを借りたりとかっていうことが多いんですけど。

 あとですね、細かい話になりますけど、金利を全然死ぬまで払わないってやつは、金利がどんどん積み上がっていくので、返す金額が。なので、最初に借りられる金額がすごい小さくなっちゃいます。それで、できるだけたくさん貸してあげようということで、「金利は払ってくださいね」と。最近金利安いので、1、2万円ぐらいを月々に負担していればどんと1000万ぐらい借りられますよっていうパターンのが増えてきています。

 それから、もう一個はですね、これもちょっと難しいんですけど、リコース型か、ノンリコース型かっていうことでですね。これは、亡くなられた後に売るわけですけど、借りたお金に比べて、結局もう家はかなりもうボロくなっちゃってますから、土地代が借りたお金に満たないとですね、これ、債務が残っちゃいますよね。これが相続人の方にいくかいかないかで、今出てるのはほとんどはいきます。ですから、足りないと結局お子さんとかが続けて返さなきゃいけない。

残間 そうなんだ。

大垣 か、そこからもう全部ひっくるめて放棄しちゃうかっていうことなんですね。もう一つはノンリコース。これは、アメリカのパターンのやつはそれが多いんですけど、アメリカのものはそれが多いんですけど、もうダメならダメなりにそこで終わり。相続人のほうは見ないでいい。で、これまで日本にはこのパターンがなかったんですけど、去年から、住宅金融支援機構が保険をつけているリバースモーゲージっていうのが出てきていて、これ使える目的がリフォームとか、少し限られてはいるんですけども、これはノンリコースになっています。ですから、相続人の方には債務が行かないっていうものなんです。これだけだと思います、今あるのは。

 後、私がやっているJTIに関係してくるんですけど、今までは土地を売って返すっていうお話をしていましたが、最近はそうじゃなくて、まず住み替える方だったら別に売ってしまわずに、それをJTIに貸して、その家賃でどんどん返していけばいいじゃないですか。そうしたら、死亡時にはもうあんまりお金が残ってない、借入の。っていう。家賃返済型というのがありまして。これも死んだ後も、結局JTIの家賃でずっと返し続けていくので、最終的には土地がお子さんのところに残りますよっていうパターンのものも出てきています。

 1番理想的なリバースモーゲージの借方って、僕が思うのは、枠のパターンか、日本じゃあんまり枠って流行らないので、最初に1000万を借りるんですけど、今の、先ほどの住宅金融支援機構のものも、そこでリフォームしてくださいっていうことになってるんですね。そうじゃなくて、その1000万を預金に預けておいて、万が一のためにずっと取っておいて、それに、多少金利は払っておくっていうふうにして。安心代ですよね。

残間 いざという時のために。

大垣 はい。1000万円もらえる今保険に入ると、おそらく金利よりはずっと高いと思います。だから、借りて持っておくっていうほうが。わざわざ借金しなくてもいいように思われるかもしれませんけど。

残間 いざという時に何もないと。

大垣 借金ゼロで何もない人と、1000万借金して1000万預金を持ってる人だと、借金してるほうが嫌な感じがしますけど、現実には1000万までは自由に使える。

残間 何かあったときにね。

大垣 で、亡くなったときから家を使って返していけばいいっていうふうに。安心につながるので。

残間 なかなか心理的にそういかない人多いけどね。

大垣 あと、今は資金使途が自由に使えるものが非常に少ないので、少し前に、完全ノンリコースっていう仕組みができたっていうお話をしましたよね。これを来年はリバースモーゲージにくっつけて、それで、いつでも、とにかく心配しないで家さえあれば、できれば数百万から1000万ぐらいのお金は家からキュッと引き出すようなことができる仕組みっていうのを、来年は作りたいなと。

残間 みんな家だけ持って安心してるけど、それは現金に変えられないからね、すぐにはね。

大垣 そうですね。だから、一番賢いのは先に変えちゃって、なんだけど、住み続けるっていう、そういうことができると一番いいので。

水谷 分かりました。何かお知らせが今日はあると伺ったんですけれども。

大垣 そうなんです。来週なんですけれども、11月5日に上野千鶴子先生からちょっとお誘いがあって、シンポジウムに出るんですが、この番組と多少関係があるようなお話をします。

残間 関係ありますね、これは大いに。

水谷 テーマはなんでしょう。

大垣 団塊ジュニアのお金と老後っていうことらしいんですけど。それで、私は、「親の家って”負”動産?」っていうので喋ってくれって言われてるんですけど、そんな老後の資産の話をしながら、団塊の方々がそろそろ70代ですので、そういう方々の老後のことと。

残間 上野さんまさに団塊の世代だし。

大垣 その子供がどうなるんだろうかっていうことで。場所は、東洋学園大学っていう、文京区の本郷にあるところの、フェニックスホールというところで。

残間 多分、上野さんで検索すると出てくるんじゃないかな。

大垣 そうですね。出てくると思います。午後の1時からですのでもしご興味があれば来ていただければというふうに思います。

水谷 分かりました。大人ライフアカデミーでした。