家は空き家にするとすぐに傷みます／リスナーメール：贈与税対策、これで本当にいいの？
鈴木 きょうは。
大垣 最初にちょっと、きょうはメールをいただいてるんですけど、ちょっと本題に入る前に、この写真を見て。綺麗なおうちでしょう。最近借り上げたお家なのね。これ、春にちょうど借り上げて、入居者が出たの。夏を越えたんですね。それまで綺麗なんですよ。途端にこうなる。
鈴木 カビが生えちゃうんですか、人がいないと。うわあ。
大垣 それだけのことで。１０年ぐらい経った感じになっちゃってるでしょう。それから、これが。
鈴木 ソファにも白カビが。
残間 やっぱりカビなの？
大垣 カビ。それで、ここは今度は、カラスのフン。それで、要するに、お聴きの方は覚えておいてください。家って、自分の家、たとえばご両親の家を相続なさったとするでしょう。置いておきますよね。
残間 ときどき風を入れに行くのね。
大垣 ときどき風を入れにいっても、なかなかね。最近の家って、気密性が高いわけ。いい家なの。うちの実家のボロ屋なんていうのは、冬でも風が吹いてるから、そういうのはいいんですけど。いい家過ぎて、ちょっと閉めてても、１週間ぐらいで。
残間 こんな綺麗な家が。
大垣 そうなの。外観こんなに綺麗だとね。
残間 人が住んでるとそういうこともないのよね。
大垣 そう。おうちは住まないといけなくて。だから、皆さん、自分の家は空き家だと思っていないと思うんですけど、とにかくちょっとでも住んでないで一夏越えると、やばいので。それは、ぜひ、覚えておいてください。
残間 目の当たりにすると驚きますね。
大垣 というわけできょうは、お便りを。68歳の女性の方なんですけど、「初めまして、毎週欠かさず楽しく聞いております。大垣先生にお聞きします。相続税対策で、私の母が毎年110万円を娘」、これは孫になるんですけど、「専用口座に入れています。」一度も引き出したことがないんですって。通帳はお母様、娘さんですね、おばあちゃんから見ると、が、管理なさっている。これが、税金かかるんでしょうかっていう話で。
残間 かかんないでしょう。
大垣 気をつけて欲しいんですけど、今、110万っていうのはご存じのように、１年間に贈与しても、税金がかからない基礎控除って言われているもので、それを孫娘に110万円ずつあげていって、１０年で1000万になるじゃないですか。そすると、これはもう、贈与した後で、自分のものじゃないので、亡くなっても相続税がかからないと思っていると、結構かかっちゃう人がいて。
残間 えっ。どうして？
大垣 まず、絶対やってはいけないことは、おばあちゃんが預金通帳を持ったままにしている。
残間 自分で。
大垣 これは、要するに、人の名前で自分で預金しているだけっていうことで、ほぼ典型的に見られるチェックポイントなので。
残間 持ってないで、孫が持っていればいいわけ？
大垣 はい。お孫さんが自分で管理しているか、お孫さんがちっちゃいんだったら娘さんが物理的に持っているっていうのがすごく大事。
残間 それだって、後で持ってなかったら渡せばいいじゃん。
大垣 そうはいかなくて。聞かれるわけ。もう一個は、それで、銀行からその口座に送金しておけば、おばあちゃんから口座に入りましたって証拠が残るでしょう。これも、自分で預けにいったりしたらダメ。
残間 ダメなの？
大垣 ダメじゃないんですけど、絵に描いたように見られるポイントなので。名義預金っていうんですけど、何をしたら完璧に大丈夫っていうことはないんですけど、贈与っていうのは、自分のお金が人のものになるっていうことなので、そういうことになっているようにしないと、いけませんねと。
残間 じゃあ、おばあちゃんの口座から、ちゃんと孫の口座に振り込めばいいと。
大垣 それか、今度は、毎月決まったお金をあなたに贈与するからってちゃんと契約書なんかを作ると、今度はどうなるかっていうと、それは毎年110万円贈与しているんじゃなくて、１０年分1000万円を、今、分割払いで贈与したって言われて、これはこれでかかっちゃうわけ。
残間 なんで？
鈴木 ええ〜。
大垣 それは、1000万あげる契約をしたのであって、その払い方が。
残間 でも、20年やったら2000万円でしょう。
大垣 でも、それをするよっていう約束をして、義務を負ってるのはきょうでしょう。だから、全部渡したことになるわけ。
鈴木 長期間の契約を今結んだことになると。
大垣 だから、あんまりそんなに美しく書きすぎると、これはこれでやられる。
鈴木 難しい。
大垣 めんどくさいんですよ。
残間 私も友人たち、結構やってるみたいなのよ。
大垣 一度、もし知り合いの税理士さんとかいらっしゃったら、こんなやり方で大丈夫？ って聞かれると。絶対こうやったら大丈夫ですよっていうのは、ラジオでいうのはできないので、そういうことをする立場にもないですしね。でも、税理士さんにお聞きになったほうがいいかと思います。
残間 みんな、そのままやればいいと思ってるよね。
大垣 で、自分の引き出しの中に。
残間 毎月、毎年。
大垣 で、引き出し開けられて、これおばあちゃんのねって。だって孫は持ってないじゃんって。いうことに。
残間 孫が日常的に使っている口座みたいなものに入れるといいのね。
大垣 それはいいのよ。でも、そうすると気を遣って、使っちゃうんじゃないかって。
残間 そうなのよね。それで、別の口座にしておいたほうがいいと思っている人、いるの。
大垣 そこまではいいんですよ。別の口座というだけなら。
残間 持ってる人がいるかも、自分で。
大垣 だから、気をつけてください。
鈴木 ラジオお聞きの方も注意してください。
