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リスナーメール:移住・住みかえ支援機構のマイホーム借上げ制度、利用のための条件とは?

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 聞いて得する家とお金のお話です。大垣さん、今日は。

 

大垣 きょうはメール頂いてて。千葉市緑区のタカさんっていう方なんですけど。ようするに、JTIっていう、私が理事を務めている移住・住みかえ支援機構のところに持ってらっしゃるお家を貸せないかっていうことで来られて、でも結果的には難しいって話になったんですけど。私たちはよく、インフォマーシャルで「所定の条件」とか言ってますよね。

 

鈴木 はい。

 

大垣 わりとお役所的な言葉の使い方で、具体的にじゃあなんなのっていうの? っていうのはおわかりにならないですよね、当然ね。それで、具体的にももう少し教えていただけますかっていう、そういうことなんですけど。あんまり難しい条件はないんですけど、さすがに国土交通省のほうからサポートしていただいているということで、耐震性のところはやっぱり譲れない。

 

残間 地震の。

 

大垣 ただ、今の基準っていうのは前も話したかもしれませんが、兵庫の阪神淡路大震災

 

残間 95年か。

 

大垣 で、2000年に実は厳しくなってるんです。それをもって新耐震とか旧耐震とか言ってるだけじゃないんですけど、厳しくなってるのは事実なんですね。それに合わせちゃうと、2000年より前の家って、感覚的に言うと0.7ぐらいなんですよ。だから、できればあと0.3ぐらいあげたほうが完璧なんですけど。

 

残間 耐震をね。

 

大垣 それは、そこまでは要求してなくて、81年にものすごく大きく耐震基準が変わっていて、81年より後のものを新耐震って言って、前のものを旧耐震って言ってるんですけど。旧耐震っていうのは、それじゃあどのくらいかっていうといまを1にすると0.3ぐらい。

 

鈴木 そんなに。

 

大垣 これはもう、危ないです、はっきり言って。

 

残間 さらにその後東日本があるから、みんな1995年の阪神淡路の時にも、2000年で変わったのでも、さらに2011年以降って、やっぱりまだ怖いって思ってる人いるから、81年はうんと古いっていう感じしちゃうよね。

 

大垣 81年はさすがに、時間的にもずいぶん経ってますからね。

 

残間 うん。

 

大垣 それで、直せるんですけど、お金がそれなりにかかるんですよね。古いものとか。場所がいいとこだとそれでもやったほうがいいんですけど、田舎とはいわないんですけど、この方たまたまですけど、家をお持ちになってるのがご実家の広島のほうで、調べてみると、そこの家賃の水準だとかなり長いこともらわないと、かけた耐震の費用が元が取れないぐらいの感じだったんですね。それで、どうなさいますっていうようなお話をしたっていうのが一つで。

 

それから、あともう一つ気をつけていただきたいのが、「耐震」って簡単に言ってますけど、81年に作った家かどうかっていうのを何で見るかって鈴木さんわかります?

 

鈴木 ええっ? 何だろう。

 

大垣 思い出す?

 

鈴木 どこかに書いたものとか。

 

残間 許可の申請みたいなものとか。

 

大垣 そうです。

 

鈴木 書類か。

 

大垣 建築確認っていう資料があって。

 

鈴木 ああ、ありましたね。

 

大垣 それが終わりましたっていうので、済って。これはなぜか済証っていうんですけど。

 

残間 良く工事現場にも看板が立ってるじゃない。

 

大垣 で、建築確認の証明っていうのがお手元にあるはずなので、これに日付が1981年の5月31日までとそれ以降っていうふうにして見るんですけど、これを無くされてる方がいらっしゃるんです。

 

残間 そりゃいますよね。役所にないの、それ。

 

大垣 そうなんです。これが、出してるほうも割と、捨てちゃいましたって最近流行ってるじゃないですか。割と捨てちゃわないほうがいいものを捨てちゃうらしいんだけど、これは割と早く捨てちゃうので。

 

残間 本人が持ってると思ってるからね。

 

大垣 っていうか、もともと、自治体ごとに一応置いとくんですけど、きちんとした基準があるわけじゃなくて、自治体によってはもう1回調べて出してくれるとこもあるんですけど、ある程度になるとそれも元がないので、もう全く分かりませんってなると。

 

残間 30年以上前だからね。

 

大垣 そうすると、あえてもう一回家の診断をしてもらって、どうなってますかとかっていうのを見ないといけなくて、それはそれでまたお金がかかったりっていう話になるんですね。

 

残間 これ、何年経ってるかっていうのを診断してもらうっていうこと?

 

大垣 そういうことですね。ですから、大体、もうそれだけなんです。ですから皆さん、是非きょうお聴きになったら、家を買った後に色々もらった図面とかなんとかって、多分ファイルに入れてほっ散らかしてることないですか?

 

鈴木 どっかにありますね。

 

大垣 だから、いっぺんちょっと引っ張り出してきて、建築確認書っていうのが入ってるので、それ大事にしてください。これ、なくなっても再発行がないので。そうすると、結構いろんなことで面倒くさいことが起きるって言う事ですね。

 

残間 コンピュータに取り込んでおくとか。

 

大垣 そうね。PDFにして置いておかれたりとかね。なさってもいいかもしれません。でも、この方の場合は本当に残念なことになくされてて、なおかつ、台帳も役場のほうも確認したんですけどもうないですって言われちゃって、色々面倒くさい事が重なっちゃったんですね。申し訳なかったですけど。でも、大抵のものはも築40年ぐらい全然大丈夫ですから、ぜひトライしてみてください 。

 

鈴木 大人ライフアカデミー2020でした。