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リスナーメール:JTIって何?/今って、家の買い時なんでしょうか?

鈴木 聞いて得する家とお金のお話。大垣さん、今日は。

大垣 メールをいくつか頂いてまして、一つは板橋区コロンボさんからなんですけどね。そうだよなあと思ったんだけど。

「JTIとかミサワホームっていう名前が出てきて気になってんですけど、一体JTIって何なんですかっていうのと、あと、ミサワホームがなんで関係してるの?」っていうことなんですけど。

もともと移住住みかえ支援をやろうと思って始めたわけですけど、完全な予算を頂いて、「なんとか機構」みたいなことでやれるようなことではなくて、立ち上げたのは実は私のお金で作ったんですね。そんな大したお金じゃないけど。でも、それだけじゃ回らないので、家賃だけは国のほうで、万が一払えなくなった時は国の基金があって、借り上げた家賃が全部保証をしていただけるってところはやっていただいたんですけど、当然立ち上げるときに人も雇わないといけないし、システムも作らないといけないし、オフィスも借りないといけないって、そういう運営のお金は家に関係することだっていうことで、ハウスメーカーさんとか金融機関さんとかを回って、協賛をしていただいてお金を出していただいてるんですね。その中でも一番、作った家がただ20年経ったらタダになっちゃって叩かれるっていうことじゃなくて、ずっと価値を持つっていうのは大事だよねっていうことに、ミサワホームの当時の社長さん、今会長さんですけどが、ものすごく共感してくださって。

残間 今もね。

大垣 ええ、今も。ですから、ここが一番、私が、色々思いつくじゃないですか、変な事を。でも、一番、そういうのって、眉唾で聞けば眉唾なことを言ってるわけですけど、やってみたらってことで応援してくれてるんです。

残間 これ、最初に説明しなきゃいけなかったかもしれないけど、私たちは知ってたからね。でも、聞いてらっしゃる方からすると、なんでミサワホームだけなの? とか思ったかもね。

大垣 それは、一応スポンサーさんだからで、今はそこからお金が出てるっていうのもあるんですけど、今、一応最先端なことをやってらっしゃるのがミサワさんであることもまた間違い無いですよね。そんな中で、もう一件、マイホーム建てどき? さん、37歳の方からいただいているのは。

「そろそろ家を買おうかと思っていた矢先でコロナ」っていうことで、「今買っていいものか迷っているんですけど」っていうことで。どうなんでしょうと。

これ、二つあって、一つは出物かどうか。いい家が出てくるのかっていう事が一つと、もう一個は、お金を。今ローンが大変だっていうことで。今、ローンも払えなくなっている方が増えていますよね。

残間 ボーナス払いの人が今困ってるね。

大垣 そういう意味でどうしたらいいかって。きょうは後のほうの話をしようと思うんですけど。今、ちょっとこのところ新聞にも少し出たんですけど、この15年ぐらい実はJTIっていうのをやってきて、残価設定型のローンっていうのをずっと開発をしてきて、これがようやく、早ければ年内、最悪でも年度内ぐらいには始まります。

鈴木 はい。

大垣 そうすると、自動車の残価設定ってわかります? 前は、例えば、5年でローンを自動車買ったら、5年で全部返しちゃって下取りしてもらって次のを買う。最近は下取り分を最初に約束してもらってそれで下取り分ぐらいしかお金を返さないようにするのですごく安くで借りられて、3年経ったら次のに乗り換えられる、みたいなのがあるんですけど。家はそんなに3年ごとに家を買ったりしない。残間さんはするかもしんないけど。

鈴木 (笑)。

大垣 20年経つと、新しい家に住みたいっていうよりもも子供も育って、生活も変わるので。

鈴木 ライフスタイルが。

大垣 そこで、終の住処っていうことにして、住んでいく方もいらっしゃるけど、変わっていくっていう時に、ローンが残ってると動けないじゃ無いですか。だから、20年目のところの価値をローンの残りのお金と同じになるようにっていうことを、最初から保証してあげて、 JTIが買い取れるようにっていう仕組みを、すごい難しいんですね、値段が、土地が動いたりするので。それを、15年がかりぐらいで開発してきて。これが出てくるとかなり買いやすくなりますので。

残間 そこまで。

大垣 あと数ヶ月経ったらそんなのも出てきますって。

残間 今、軽く15年って言ったけど。15年ってすごいよ。

大垣 始めたときは15年かかると思ってなかったんです。

鈴木 ついに、いよいよってことですね。

大垣 そういうことです。で、だんだん。

残間 大垣さんは別にこれでお金が入るわけじゃないからね。みんなのためになるように考えてくれてるわけだから。

大垣 っていうか、作りたいから作ってるんですけどね。理論的にできる話だから。

残間 今度は前半の話も知りたいよね、今買い時かどうかとかね。

大垣 うーん、でもね、やっぱり間違いなくこれまで動かなかった郊外のところが動いてますよね。だから、今ちょっとバブってる感じもなくはない。

残間 あるよね。

大垣 少し落ち着いてこられる中で、かつ、自分の人生もやっぱ考えませんとね。リモートをだって行っちゃって、本当にそのまま行けるのか、とかね。それから、そんなに急に上がっていくっていうことは考えにくいので、ある意味今でないとまずいってことでもないっていうふうに考えながら、まぁ一年ぐらい見ていきながらね。

残間 結構いろんなところの動きがあるから、少し、冷静になるのも。

大垣 あと、前から言ってるように、家のほうからやってきます。

残間 ほしいなと思うと。

鈴木 ほお。

残間 これだっていうものが。

大垣 やっぱり、縁のものっていうのもあるから、あんまり無理しないで考えてるといいのに当たると思います。

鈴木 大人ライフアカデミー2020でした。

上山伸一さん(慶應義塾大学教授で改革プロデューサー)と語る、アフターコロナの働く人々と意識改革

鈴木 早速改めてご紹介いたします。本日のお客様、慶應義塾大学教授で改革プロデューサー、上山信一さんです。よろしくお願いいたします。

上山 どうも、よろしくお願いします。

残間 自分で改革プロデューサーって名乗ってるんですか。

上山 あのね。

残間 みんなが付けた? 勝手に。

上山 長年、30年以上、なんとなく改革をやってるうちに、改革屋っていうふうに説明した方が分かりやすいんですよね。

残間 ああ、そうか。

上山 経営コンサルタントとかいっても、まあ、何やってるかよくわかんないし。

残間 でも、大学の教授って一番分かりやすいよね。

上山 まあ、本業はもちろんそっちなんですけど。何を教えているんですかって言われると、改革を教えていますと。

残間 (笑)。

大垣 改革を。

上山 「改革とイノベーション」っていう授業をやってまして。結構面白いですよね。世の中にいろんな変動が起きると、受けたいっていう学生が増えるんですよね。

大垣 なるほどね。

鈴木 人呼んで改革のシェルパと言われて、大阪都構想の理論的支柱であり、小池都知事のブレーンでもあるというふうに伺っております。上山さん、簡単にプロフィールを紹介いたしますね。1957年大阪市生まれ、京都大学法学部卒業。プリンストン大学大学院修了。マッキンゼーの共同経営者、アメリジョージタウン大学研究教授などを経て、慶應大学教授になられたと。各企業の監査役、戦略顧問のほか、国交省政策評価会座長、大阪府市特別顧問、愛知県政策顧問など、国・地方自治体の改革にも尽力されているということで。

残間 なんか、鈴木さん、段々今読みながらさ、凄い人凄い人ってなってるね。

鈴木 いや、凄いなぁと思って。

残間 なってるね、すごい人なのよ、でも。

上山 漢字が多すぎてね。

鈴木 いやいや。

残間 問題のありそうなところにばっかり出て行ってるってね。

鈴木 (笑)。

上山 まあ、そうですよね。大きいところ、古いところ。

残間 そうですよね。

大垣 普通いけませんもんね。

上山 そうでもないよ。

大垣 すごい難しいんですよね。

上山 東京ガスの人とかね。

大垣 そういう、公共企業のところは。

残間 公共。

上山 会社の人が多かったけど、今はそんなことないです。いろんな人が。

大垣 すごい綺麗なところ。

上山 そう、ハリーポッターみたいな寮でね。

残間 私が知ってる財務省の人も緊急避難で行ったよ。

大垣 同じニューヨーク州だと思えないですよね。

上山 あの頃ね。

大垣 そうか。

残間 田丸美寿々ちゃんも行ってなかった?

上山 ああ、いました。重なってた、1年だけね。

残間 あなたも、コロンビア大学で。

大垣 そう。だから、同じニューヨーク州なのに。

上山 ニュージャージーですよ。

大垣 ああ、ニュージャージーですか。

残間 すごいところじゃない。

大垣 私のところは夜中にバンバンピストル打ったりしてたもん。

上山 鎌倉みたいなところですよね。

大垣 そうですよね、本当に綺麗。電車で1時間ぐらいで。

残間 今、どういうことに一番興味が、矛先が向いてんですか。

上山 今は、もう目の前はやっぱり橋下徹さんと10年以上やってきた大阪都構想ですよね。住民投票が11月1日にあるので、それに向けて何かと忙しいですけれども。後は、ほか、愛知県でしょうね。去年あいちトリエンナーレで色んな世の中をお騒がせする事件が起きていましたけれども、あれの後始末を去年やってたんですけど。今年の次回の準備ですね。その辺も、今始めないと間に合わないですよね。それをやってたり。あとは、東京都も引き続き少しやってますけど。都会の方がやっぱり大変なんですよね。組織が大きいし。関係者も多いしね。で、たまに田舎の村おこし、声かかって行ったりすると、すごいみんな優しくて、素朴で。心が洗われるような気持ちになる。都会って本当に大変。

大垣 顧問とかやってらっしゃると、そういう面倒くさそうなとこをフォローして行かれるんですか。

上山 割とめんどくさそうな所の方が呼んでくれるよね。ご飯の美味しいところや楽しいところはあまり呼んでくれない(笑)。

大垣 ただ、やりたくないことを任されるって感じなんですか。

上山 第三者が入って、外の人が入って、やっぱり問題点を一緒に指摘しながら、組織全体を動かしていくっていうのは、小さい組織だとトップダウンで動くんですよね。でも、大きいところだと、いくら橋下さんとか小池さんみたいなパワフルな人が来ても、それだけでは動かない。だから、何がまずいのかっていうのをちゃんと説明してあげないといけないから。

大垣 でもやっぱり動いですよね、僕らは、普通に単なる普通の先生なので、なんとか研究会とかそんなん呼ばれて、言いなさいとかっていうのはありますけど。

残間 自分の研究。

大垣 そんなんじゃ何にもならないじゃないですか。そのとき聞いてて、これは駄目だなと思うから、コメント・発言はするんだけど、言いっぱなしになっちゃうじゃないですか。顧問とかでこうやって降りて行ってやってくださる方まで雇おうと思う方は本気なんだね。

残間 上山さんと長い付き合いなので、いろいろお世話になっているんだけど、本当に忙しいのに、忙しいみたいなところが全くない。それから、うんと忙しいから、きっとそれに比例して、実入もあるのかなと思うと、どうもそうでもない。

上山 そうなんです。忙しい仕事ほど実入がないので(笑)。

残間 じゃあなんだっていうと、今度若い人で、有望な人を集めて、自分が知っているすごい人を紹介してくれて、勉強会を催してくれたりもしている。

大垣 ああ、なるほど。

残間 だからね、最初はすごい怖い人だと思ったの。

上山 そんなことないですよ。

残間 でも、うんと優しい。あなたは(大垣さんは)怖い人っていうでしょう、変な人って思って、だんだん知るに及んで、すごい人なんだと思ったけど、上山さんは最初すごい人って思って、近づけなかったの。でも本当に優しい。

大垣 確かに、この巨大組織を動かしておられるんですもんね。

残間 それもでも、あんまり、俺が俺がって出てこないのよね。

上山 だから、シェルパって。シェルパっていうのは、いろんな山を登ってるから、初めての山に行っても、このルートいいですよとか、きょうはちょっと微妙だからやめておきましょうとかね。

鈴木 ナイスアドバイザーなんですね。

上山 登る人がいないときのシェルパ

残間 シェルパっていいね、確かに。でも、技がないとできないからね。

大垣 シェルパっててっぺんまで行かないんですかね、でも。どうでもいいですけど。

上山 一緒に行くんです。

大垣 ああ、いくんですね。

上山 でも、一緒に引き返すんですよね。

大垣 シェルパは絶対登った人にならないですね。

上山 シェルパは、一番大事なのは、ここでやめておきましょうって言うこと。

鈴木 その決断が。

大垣 降りる決断。これは重要だよね。

上山 もう一回チャレンジしましょうって。それは大事ですよね。

残間 人呼んで「改革のシェルパ」って、いいね、ネーミングとしてね。

鈴木 このあともお話を伺って行きますが、ここで音楽のコーナーです。

●大人の一曲
残間 きょうは上山さんとちょっと関係があって。私が主催しているクラブウィルビーの、実は合唱団のメンバーなんですよ。マッケンジーのときの研修で、歌を歌うことを練習でやったんだって。

上山 そう、ロンドン行って練習したんです。

大垣 (笑)。

残間 それ以来、歌いたいなっていうので歌っていて、いまや、ウィルビー混声合唱団のものすごく重要な地位を占める。

上山 いやいや。飲み会では(笑)。

残間 そのウィルビー合唱団、私がやってますから、なんでもいいやっていうので、ケセラセラがテーマ曲なんです。なので、きょうはドリス・デイの「ケセラセラ」を。

●大人ライフアカデミー2020
鈴木 引き続き、改革のシェルパ、上山伸一さんにお話を伺っていきます、よろしくお願いします。

大垣 今、ちょうど移住の話を。私が15年ぐらいやってるんですけど、結局、あの当時からもう、今こんな感じになるのは分かってたし、こうやって人を動かしていかないとなかなか解答がないよねと思って始めたですけど、団塊の人はもう動かなくなりましたね。結局何も起きなくて。

上山 団塊の世代が。

大垣 ようやく、そういう意味ではコロナで、職住が切れましたよね。

上山 そうですね。ITとセットで。

大垣 で、若い子が現実に買い出したりもしましたから、これはかなり、変わっていくっていうか、本来変わるべきものがようやくそうだよねってなってきていて。

上山 いろんなものの歯車がね。

大垣 このあたりを、リスナーの方も、ここからどういうふうに生きていくのかなっていうのは、ご興味をお持ちだと思うんですけど。上山さん、どんなふうに思っていますか。

上山 私は、大都会と田舎と、両方旅することが多いですけど、やっぱり若い、子育て世代っていうかな。正確にいうと。子育て世代がやっぱりずっと東京で家族で住んでるより、子供は地方で育てたい。それから、インターネットがあれば十分仕事できる。それから、向こうで友達がいろんなタイプの友達できるんですよね。近所のおばあちゃんと仲良くなれるし。八鍬の人も、東京より全然親切だしとかね。そういうコミュニティがあったかくて楽しい。東京の会社の仲間もいるんだけど、やっぱりもっとダイバーシティっていうか、広がりがあって、いろんな付き合いができるって言うところの楽しさに目覚めて、思い切って移住すると。月に1回出張で来てね東京で友達と酒飲んでればいいと。

残間 そうか。

上山 その辺の成功の方程式っていうか、その辺がね絶対あるんだっていうのをみんなが知っちゃった感じ。

大垣 まだ、会社が、たとえば富士通だ日立だって、リモートワークだって、これは緊急避難的なとこがひとつと。それから一つは経費の問題が多いと思うんですけど、ただみんな、でもやっぱり戻ってくるんじゃないかっていうのが、どっかでね。不可逆なのかと。

上山 それは、別に戻ってもいいと思うよ。子供を育て終わって、夫婦二人で。

大垣 そうなんだけど、会社がやっぱり、地方に行って仕事を探さないといけないってなるとね。

上山 一過性かどうかってことですか。

大垣 そうなんです。東京の会社から給料をもらって地方に住むっていうのが最高の選択っていうか、非常に重要な選択んだと思うんですよね。ところが、みんな今、乗っかって地方に行ったら、結局やっぱり東京に戻っていくんじゃないかと。

上山 今、会社から独立して自分で稼げるタイプの人っていますよね。プログラマーとかね、デザイナーとか。

残間 そういう人はいいよね。

上山 そういう人が一番先に今動いて。

残間 まだ公表してないけど、今年中に会社を、全部じゃないんだけど7割ぐらいを、首都圏から1時間ぐらいのところに移転を図ってる人達っているよ。

大垣 僕、算数で言うとそれって極めて合理的だから、行くんだと思うんだけど。例えば中間管理職の人が、朝きて課長ですって座って、何もしないでも仕事が回っていたところに、急に部下がリモートワークをしだすと、やっぱりジョブを切り分けて、あなたはきょうはここまでやりなさいとか、そういうふうに全く教育されてませんよね、中間管理職の人が。そういう中で、数字を見ていると確かに動くのは極めて合理的なんだけど、現実には、ご専門だと思うんですけど、マネジメントのところが、ミドルマネジメントのところがものすごく重要な感じがするんですけど。

上山 でも、ベンチャーとか、専門職的な会社は、全然問題ない。外資系は問題ない。はっきりしてるからね。外資系の巨大企業を見ていると、あれでできるんだから日本企業ができないと負けちゃうよって感じですよね。だから、できない会社はダメなんじゃないすかね。

大垣 でもやっぱりまだまだ会社ってメンバーシップ制になってて。

上山 カルチャーはそうですよね。

大垣 この改革が一番でかいするんですけど、変わるんですかね。

上山 できない会社はもうダメなんじゃないすかね。中間管理職もいらないんじゃないですか、そもそも。

残間 ずっといらないって言われてるけど。

鈴木 今ドキッとしている方がいらっしゃるかもしれませんね。

残間 結局、30代とか、20代後半の人が、子育てじゃなくても、しかもちょっと、あえていうなら、わりに優秀で有能で、みんながいいねって言う。昔はやっぱり都落ちとか、なんとなく東京から離れるとみんな寂しい思いをしたじゃない。

大垣 それはあんまりないんじゃない。

残間 だから動きが、そっちの方に加速すると思うわけ。なんとなくあの被害者意識の団体がみんなでどっかに行ってもダメなんだけど、十分東京でやれるというよりは、昔の構図で言うと出世するような人が「いいのいいの」って「僕は子育てをした方が大事だから」とかってさらっと言われちゃうと、あれっ、そっちの方が主流かもって思うのは。見てると、お二人は東大だったり京大だったりするけど、そういうとこの人が率先してやらないと、なかなかいかないよ。

大垣 そうですよ。で、できる人はやるんだと思うんですよ。でも、今一番アレなのはたぶん、40、45ぐらいのところで本当に自分を改革しないといけないっていうか。メンバーシップの時代は終わったから、クリンチしてるとろくでもないことになる。そうすると、自分をかなり変えないといけないから。主体的に。そこの意識改革っていうのが。

上山 無理なんですよ。

大垣 ダメなんですよ(笑)。でも、そこが変わらないと。

残間 自覚できないと。

上山 組織にいることを前提に考えるから無理なんです。そういう人も外に出ちゃったら、全然関係ないですよ。ほっぽりだされて。

大垣 この15年ぐらい言い続けてるんだけど、それはやっぱり難しいような気がしないでもない。

残間 だから、朽ちていくんじゃないの。

上山 全員を引き連れて。

大垣 そんなことはない。でも、現実にはそういう方が一番僕は幸せだと思うんです、動かれたら。気分さえ変われば。

残間 その気分が難しいんだ、過去の名声が。

大垣 そこは、自治体側が上手に頭のいい自治体が。

上山 彼らはもっと進んでて、興味ないんです、そういう人たちは。きたらうるさいだけ。

大垣 確かに。

上山 町内会ができて、議事録できてないお前は、とかね。

大垣 そうなんですよね。

上山 俺が司会をやるから、とかね。やめたほうがいいよね、ああいうの。

大垣 僕らも、シニアの住み替えをサポートしようと思って、一番ずれてるのは、若い人しかいらないんです、とか。

上山 そう。

大垣 言われちゃう。

残間 最近、言うようになったもんね。

大垣 稼ぐ人は来てほしいけど、そういう、私の仕事は、課長はできます、みたいな人はこないでください、みたいなね。

上山 そういう感じなの。

大垣 だから僕は、本当に意識を変えていかないと。

上山 変えると、意識が変わったおじさんは、どこに行ったって大歓迎だよね。まず家の前の掃除から、隣の家の掃除からバス停の掃除とか毎日やってると、いい人みたいだって、そこからね。受け入れられるみたいな。

残間 自覚の問題だからね。自分がどういう人間かっていうのが分からないと、変えようがない。

大垣 今、一番必要な改革って・・・。

上山 形から入るっていうのは大事ですよね。

大垣 そうか。

上山 毎朝6時に起きて、とりあえず走るとか、近所のバス停を掃除するとか。そこから入る。そうすると、周りの人が声をかけてくれて。

残間 でも、最近、そうだって。みんな、歩きながらゴミを拾い始めたって、おじさん達が。少なくとも目黒川の一部の地域では。

上山 そうなんだ(笑)。

残間 でも、みんな始めるんだって。

大垣 またそうやって。

上山 あと、カルチャーショックは大事ですよね。私は狭い世界で生きてるんだけど、合唱団に行くとさ、残間さんとか、いろんな職業の人がいるわけ。で、おばさんたちがまた優しくて怖いわけ。

大垣 それはでも、お姉さんって言いなさいって言われましたよ、私(笑)。

上山 そうか(笑)。最初、悩んじゃうんだけど、まあでも、普通に喋ってればいいんだと。

残間 そうすると、みんな、こちらの人たちも、怖い大学の先生だと思っていたら、あんなに素敵、とか言って。

大垣 私も可愛がってもらえるかな。

上山 大丈夫ですよ、合唱団来てください、ぜひ。

残間 指揮してるからね、この人。

上山 そうなんだ。

大垣 ハハハ。

鈴木 上山さん自身もかわろうと思っていらっしゃるということですか。

上山 私は、たまたま仕事もそうだけど、趣味も、海外に旅行するの、ほっつき歩くの、バックパッカーで、好きなんです。17か国。知らない国にとりあえずポッと行くと、生きていく手段がないから、とりあえずいろいろニコニコしながら周りの人になんかしてもらう。

鈴木 助けてもらって。

上山 そうそう。

残間 それはいいね。

上山 いきなりタクシー乗って、近所の田舎の町まで行っちゃうんです、首都に絶対行かないの。大阪に着いたら、大阪の町に行かないで、いきなり丹後半島とか面白そうだからそこ連れて行ってちょうだいみたいな感じで。そこにとりあえず着地して、それで近所の様子を見ながら2〜3日そこで過ごす。最後の日に空港で、飛行機乗る前の日だけ首都で過ごすんですけど。首都は世界中全部同じ。全然面白くない。

大垣 まあ、確かに。

上山 田舎はすごく面白い。

残間 今できなくて、じゃあ残念ですね。

上山 残念なんです。まあ、日本の田舎を今は歩いてますけどね。

残間 そうか。

上山 瀬戸内海に、昔の平家が作ったような街とかね。歩いてると。

残間 山頭火みたい。

上山 そんなにカッコよくないと思うけどね。

鈴木 あっという間にお時間になってしまいました、どうしよう、まだまだ伺いたいんですけれども、よかったら上山さん、またいらしてください。

上山 はい。

残間 本当に。

鈴木 コーラスではのテノールを担当してらっしゃるということですね。「改革のシェルパ」、上山信一さんにお話を伺いました。ありがとうございました。

一同 ありがとうございました。

住み替え事例のご紹介 石川県の金沢市から、愛知県の名古屋市へ

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 今週は、マイホーム活用大作戦。移住住み替え支援支援機構JTIでは、マイホーム借上げ制度を通じて、大人世代の皆さんに安定した暮らしを提案しています。
このコーナーでは、JTIの斉藤道生さんに、豊富な事例の中からリスナーの皆さんの参考になるケースをご紹介いただきます。斉藤さん、よろしくお願いしまーす。


斉藤 よろしくお願いいたします。今日は、石川県の金沢市から、愛知県の名古屋市へ移住された方のお話になります。仕事の関係で、金沢に、メーカーのほうに頼んで、住宅を建てて、ただ、やっぱりあの、実は転勤が結構多いお仕事ということで、心配していたら、なんと築年数9年で転勤の命令が出てしまって。


大垣 よくある話ですよね。


斉藤 そうなんですよね。で、まあ名古屋ということだったので、単身というよりはじゃあ家族で行くかと、いうことで、実は名古屋のほうにも、思い切って土地を買って家を建てちゃった。
大垣 すごいなー。


斉藤 そんなような形で、生活を始めたところで、なかなか決め手がなかったのが金沢の家の使い方。そんなときに、実を言うと、メーカーの営業マンから、いや、この家、貸したらどうですかと、いうお話をいただいて。

移住住み替え支援機構のほうにご連絡をしたところ、すぐに対応をしていただいて、メーカーの担当もいて、丁寧に、いろいろと教えていただいて、まあじゃあ、思い切って貸してみるかと、いうことになったわけです。


大垣 金沢でもここだったら結構高めで出るんじゃないですか?


斉藤 そうなんです。実を言うと築年数も新しいので、実は10万円を超える金額がついています。


大垣 そうでしょうね。


斉藤 やっぱり地方で10万円超えるのってなかなか難しいんですけど。


大垣 なかなかない、いやでも金沢のここだったらね。


鈴木 駅からも近いんですか。


斉藤 はい。


大垣 お得ですよね。


斉藤 そんなような金額で、この物件はもう12年貸していますので、すでに1250万を超える金額を既にお届けさせていただいております。


鈴木 はあー。

 

大垣 名古屋の家代出ちゃってますよね。


斉藤 ああもう、そう、結構いいところまで出てきてますね。よく言われる年金で足りない金額もだいぶ補充してますし、そんなような形で考えると、やっぱり、売らずに、貸しておいて良かったなあと、いうふうに言っていただいてます。

で、入居者の方にもちょっと恵まれていまして、最初の入居者は9年住んでいただいて、家族の方で。いい方が住んでくれたということで喜んでまして。

その後も、再募集をかけたところすぐにお客様ついて、今のところ、いい感じに。

 

大垣 これ、やっぱり気が付いたことなんだよね、10万を超えるお客さんっていうのは、こう言っちゃいけないんだけど、いいお客さんなんだよね。だから、丁寧に住んでくださるんです。


斉藤 そうなんです。

 

残間 なるほどねー。


鈴木 いいことづくめ。

 

大垣 最初僕達って、安くしていけば入るからいいよねっていう議論してたんですけど、そういうことじゃないんですよね。家が持っているレベルっていうのがあって。


残間 入る人もそういうことって意識しますね。


斉藤 そうなんです。

 

大垣 そこにピタッとはまる方が家にハマって。


残間 絶対大事に使うよね、うん、そうよね。

 

大垣 そういう方はすごく大事に使ってくださるので。最近は、入らなくてもできるだけ、その家に合った方っていうふうにして入れるようにしてるんですけど。


残間 人間の心理だよね。


斉藤 そうですね。


大垣 安い価格だったら、無茶苦茶になるわけじゃないんです。それなりにあたらないといけない。


残間 家が私を呼んでいるみたいなことだから、合う人がね、ここにピタッとくると。


大垣 この方の場合は、「新しく家を買うつもりで前の家を貸す」というような流れを最初からお考えになられていたわけではないんですよね。


斉藤 そうですね。だんだんそういう流れになっていったってことになりますね。


残間 先に転勤が分かって、名古屋にも作っちゃったんだ。

斉藤 そうですね。で、今あの、元の家が割と、面積的にも大きいもんですから。42坪以上ありますんでね、5人家族で、子供が一人ということなんですから、ていうことになると、お父さん、お母さん、自分達、子供一人という。多世代で、賑やかに暮らしてるということになりますね。

 

大垣 それは幸せだな。


鈴木 ありがとうございました。JTIの斉藤道生さんに、幸せな住み替えの実例、ご紹介いただきました。
 

リスナーメール:コロナ渦で千葉県の物件が人気に?! 実情は?

金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。
この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。
2020年10月10日の放送は、リスナーメールをご紹介。コロナ渦で、千葉県の住宅に注目が集まっているという噂を耳にした「暑さ寒さも彼岸まで」さん。理由や実情、今後起こりそうなことについて、家とお金の専門家・大垣さんが語ります。

 

鈴木 聞いて得する、家とお金のお話し。大垣さん、きょうは。

大垣 メールをいただいていて。ラジオネーム千葉市中央区の「暑さ寒さも彼岸まで」さん。

「コロナで、東名の住宅に注目が集まってるっていう話が流れていますが、実際どうなのでしょうか」

残間 本当ですかと。

大垣 この間もちょっとお話をしましたでしょう。「週刊誌じゃ、千葉の東金市とか、そういうところの名前が上がってましたけど、どこもバブルの頃には無理な宅地開発があったとこで千葉県人としてはほんとかよと思ってしまいます」ってことなんですけど。さもあろうかなっていうことはありますよね。

鈴木 どうなんでしょうか。

残間 知り合いが、逗子のほうに行った。

大垣 今回は、バブルとは違うなって思うのは、理由が職住分離だから、リモートワークになってきたので、あんまり物理的に通えるところにものすごくこだわらないでもいいっていう、そういう思いがあるのと、別の要因としてこれはあんまりいい事じゃないんですけど、やっぱりコロナで景気が悪くなっていっているので、どうしても土地の値段が全体的に良いとこが下がってるので、それに引きずられてる感じはむしろしなくて、ちょっといくつか見てみますと、今言ったようなところは上がってたりはするんです。少なくとも下がらなくなってるんですけど。感覚的にやっぱちょっと買いやすい感じがしているので。家を買う方の動きはあんまり止まってないんですよね。

残間 そうなんだ。

大垣 確かにゴールデンウィークの一番盛り上がる時はみんな展示場閉めちゃって誰も外出なかったので、そこの売り上げがまあ当たり前のように落ちてるんですけど、思ったほど駄目ってほどじゃ。

残間 一応、買いたいっていうような意欲はそんなに変わってないの?

大垣 むしろ。

残間 考え方が変わってる?

大垣 2DKだったんだけど、旦那さんが働かないといけないから3LDKじゃないととか。

鈴木 ああ。

残間 家でね。

大垣 うん。そうすると、やっぱり子供もあれになってくるし、マンションよりも戸建ての、ちょっと郊外でも、リモートだからいいやって思ったりとか。ネットってもう止まらないじゃないですか。ここからどこかでより不便にまた戻っていくとかって、ちょっと考えづらいじゃないですか。もうすでにこの間聞いたら、会議やるのにバーチャルでやるんだって。

鈴木 えっ?

大垣 だから、こんな感じで。

鈴木 同じ空間にいるような。

大垣 そう。出てきてるんだって。だから、もう、すでにそんなことが起きてるとすると、10年経ったら、実際みんな、アバターっていうんですけど。

鈴木 はい、はい。

残間 自分の分身を。

大垣 ピッってやると、お前ちょっと鹿児島の会議に出ておけよとかって言うと、「あいよ」とかって言って、アバターが言って。

鈴木 お土産も買ってきてくれたりして。

大垣 それで喋るのね。で、ヤバいことを言ったらシュッと消えるとか、そういうのは、もしかしたらって言うか、技術的にはそんなに大変じゃないんじゃないかと思います。

残間 できるよね。

大垣 5Gになると、容量が増えるので、要は今なんでできないかっていうと、インターネットを通っていくデータの量が少ないからで、ものすごく大きくなればなんぼでも送れるわけですよね。だから、止まらないとすると、もしかしたら。

残間 それだけにはならないけど、この勢いというか、この流れは止まらないよね。

大垣 止まらない。そうすると、やっぱり、この間もお話ししたように、二手に分かれていって、本当にやっぱり本社に出ていってリレーションを作って上に上がる意識高い系の人たちと、なんか別にもともとそんなにめちゃくちゃ偉くなる、上昇志向があるわけじゃないって思うと、幸せっていうのか。

残間 最近、偉い人のほうが都会にいなくなっちゃうケースあるよ。企業が引っ越ししてるでしょう。偉い人が、郊外に。

大垣 そうすると、またゴルフ三昧とかになっちゃう。

残間 営業の人とかは、都心になるのよ。

大垣 そういう人は逆に、都心の価格もまた落ちてきますから、ある程度ね。いいのかもしれない。だから意外と、職住分離という理由で、元々そんなにバブってないから。売れてるだけで。だから、後はもう、増えちゃったら人が、勝ちですよね。これから、土地が少ないんじゃなくて人が少ないんだから、どんな土地でもいいからとにかく若い人がいっぱいいるっていうのができちゃうと、そこは「勝ち」の土地になっちゃいますから。だからどこだろうが動いていけば面白いんじゃないかな。

残間 でも、若い人いなくなるんじゃないの、日本から。

大垣 日本からどこ行くの、でも。

残間 様々な国。

大垣 もうなんか、行きたいところなくなっちゃいましたね。でも、コロナで。

残間 南極。

一同 (笑)。

大垣 そしたら寒いとか言うんですよ。

鈴木 暑さ寒さも彼岸までさん、回答になりましたでしょうか(笑)。大人ライフアカデミー2020でした。

リスナーメール:今年9月からの新制度! マイナポイントって一体何?

金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。
 
この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。
 
2020年10月3日の放送は、リスナーメールにお答え。今年9月から始まった「マイナポイント事業」について知りたいというリスナーからの質問に、大垣さんがお答えしました。意外な注意点なども解説していますので、利用を検討されている方は要チェックです。

 

鈴木 聞いて得する家とお金のお話。大垣さん、今日は。

 

大垣 この間、秩父のラジオネームレジェンドさんからのお便りで「マイナポイントについて教えてください」っていうのがあって。5000円になるっていうやつで。前のやつは結構みんなで盛り上がったけど、意外とやってない人がいたりするかもって思って。

 

鈴木 やってません。

 

残間 推進委員なの。

 

大垣 いえ、全然関係ない。最近そういうのあんまり言われないんですけど。マイナポイント事業で補助金もらうための申請書を全部刷り出したらこんなになったんですけど。ものすごい数ですよね。ものすごいいろんな人がお金をもらえるんです、これで。どうなってるかっていうと、マイナンバーをやって欲しいっていうのと、それからキャッシュレス決済をやらせたいっていうのとが一緒になっちゃってて。それで、マイナンバーをやるとあれって電子証明書ってのがついてるんですね。それでマイナンバーカードをもらうとマイナポイントの登録ってのができるんです。具体的にどうやるかっていうとスマホでマイナポイントのアプリをダウンロードして、そしたら「登録しますか」って言われて、ちょっとわかりにくいんですけど、机の上にそのカードを置いて、その上にスマホをかざしたらダメなんですね。で、セットしてくださいって書いてあるんですけど、どうするんだ、さすのかっておじいさんなので色々考えたんですけど、単にカードを机の上に置いてその上にそのスマホ置くだけなんですけど。それで、ピッと押すと、「暗証番号を入れろ」って言われて。で、入れますよね。それで入れると、「あなたは確かにマイナンバー持ってるよね」っていうことで先に進めて。

 

で、そのあとはすごいややこしくて、マイナンバーやってるカードとかマネーのとこ行って。

 

鈴木 登録店舗ですか?

 

大垣 違う、登録しないといけないの。ICOCAとかSuicaとか登録すると、2万円が上限なんですけど、会社によって違うんですけど、使った額の25パーセントか5000円の小さいほうのどちらか。パンパンに20000円だと5000円ですよね8000円だったらその4分の1の2000円までとかのポイントがついて、つけたポイントは国が税金からカード屋さんに払ってくれるっていう仕組み。

 

鈴木 登録してマイナポイントが。

 

大垣 すごいめんどくさかった。何回も挫けそうになった。

 

残間 大垣さんですら?

 

大垣 最近パソコンばっかり見てるから。僕ね、最近、日本国民ってすごいパソコン疲れしてると思うんですよ。だから、こういうものに許容度がすごい減ってる。目が痛くなってきて、スマホを洗面器の中に叩き込みたくなってくるっていうか。

 

鈴木 でも頑張ったんですね。

 

残間 これは何? クレジットカードって。

 

大垣 今回のはなぜか、クレジットカードが前はできたじゃないですか。私も、何もしてないのにクレジットカード戻してくれてましたよね、5パーセントぐらい。あれが、今回、参加してるクレジットカードの会社がすごい少ない。

 

残間 なんか地味な。

 

大垣 カード使わせてほしいですよね。2万円とか。なんかあんまり、山手線とかに乗って2万とか使うの大変じゃないですか。

 

残間 私、この間Suicaを久しぶりに使ったらダメだったのね。ブザーが鳴って。

 

大垣 なんで?

 

残間 半年使わないとリセットされちゃうの。

 

鈴木 お金なくなっちゃうんですか?

 

残間 いやいや。ストップされるから、もう一度駅に行って、なんかいろいろ駅の人がやってくれる。

 

大垣 嘘だあ。磁石とかでグルグルしてたんじゃないですか。

 

残間 本当だもん。今コロナで乗ってなかったんだけど。

 

大垣 俺も半年ぐらい乗ってない。

 

残間 ブザーが鳴って、係員さんに言ってくださいって言われたんだけど、あまりに早朝なんで係員さんがいなかったの。しょうがないから切符買って乗って、帰りにその駅から帰ってくるときに駅員さんいたから「これ何ですか」って言ったら、半年使わないと一応止まっちゃうんですよねって。

 

大垣 そんなこと言ったらコロナで全国民的に止まっちゃってんじゃないすか。

 

残間 だから、私は乗らなかったからね、電車に。この半年。

 

大垣 困りますよね、急いでるときとか。

 

残間 始めて。で、みんなに言ったら、本当? って驚いてたから。

 

大垣 なんだかんだ言って半年に一回ぐらい乗ってるのかな。

 

鈴木 そういうことなんでしょうね、きっとね。

 

大垣 それでね、皆さん気をつけてくださいね。随分前に新しいもん好きでマイポイントカード作っちゃった人は、さっきの乗せるやつで電子証明が、マイナンバーカードって期間が10年なんですけど。

 

残間 期間あるの?

 

大垣 そこを聞かないでください、10年は認めてください。

 

残間 更新しないといけないの?

 

大垣 それはそうです。で、電子証明は5年で切れるんです。そこがややこしいの。マイナンバーカードが切れてないのに、中に入っている電子証明は5年で切れるんです。大垣先生みたいになんとなくノリで作っちゃうと切れちゃって。私最近それやったんです。そうしたら、また区役所行かないといけないんです。

 

鈴木 大変ですね。

 

残間 切れちゃうってことは、前もらったカードじゃなくて、マイナンバーも。

 

大垣 電子証明の機能だけが切れる。

 

残間 前のナンバーは切れない。

 

大垣 ナンバーは切れないですよ、書いてあるもん。

 

残間 書いてあるっていうか、机の中に入ってる。

 

大垣 それはカードに書いてあるのであって、有効期限は切れてない。とにかく、昔作った方はくるんです。

 

残間 そんなにも、5年も経つんだ。

 

大垣 5年も経つ。昔作った方は、役所から来るんです。5年経ってる人はこれをやろうと思ったらものすごくめんどくさいので、

 

残間 ものすごい雑誌だね、1センチ近く。

 

大垣 これは、いろんな人に補助金が出るんで、その5000円だけじゃなくて、その5000円をちゃんとやれるようにするのにシステムを変えないといけない人はシステム代をあげますとか、そのシステムを使って・・・。

 

鈴木 40ページにわたる資料をもとに。

 

大垣 そのシステムを使って中小企業の方がそのやろうとしたら読み取り台を入れないといけないので、その読み取り台をタダで渡した時には、そのお金をマイナポイント期間中は継続するということを条件に補助しますか、なんかそういうのがいっぱいあるわけ。莫大なお金がその人たちのところに行きますと。

 

鈴木 ということでした。大人ライフアカデミー2020でした。

 

マイホームを購入済み。ローンの支払い中、別の場所に住み替えできる?

金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。
この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。
2020年9月22日の放送は、すでに東京に家を持っているけれども、住み替えを検討している方へのアドバイスを行います。
コロナによる生活の変化によって、住み替えを検討されている方も多いはず。家賃の二重払いを気にせず、新たな生活を始めるための方法があることをご存知でしたか? 大垣さんが解説を行います。

 

鈴木 聞いて得する家とお金のお話です。大垣さん、今日は。

 

大垣 ちょうど、今のインフォマーシャルじゃないんだけど、やっぱり物凄い勢いで誰の東京の郊外、もう通えないぐらいのところで家買う方が増えてる。

 

残間 やっぱり、そうなの。

 

大垣 うん。やっぱり土地が安いから全然いい家が買えるわけ。

 

残間 東京から転出する人が今までになく多いからね。転入者よりもね。

 

大垣 そうそう。これまでは東京に入ってくる人の方が絶対出る人より多かったのが。外にね。

 

残間 特に若い人だって。

 

大垣 そうなんです。世代から見ると。これって、でも非常に合理的ですよね。

 

残間 リモートワークが一つのきっかけではあるんだけど。

 

大垣 そうです。ちょっとそういう意味でこの番組を聴いて下さってる方の年齢層についてのお話をちょっとしてみると、実はもう家を持っちゃってる、買っちゃってるっていう方がいらっしゃるっていうか、多いと思うんですね。そうするとなんかそうは言ってももう買っちゃったしみたいなことで。

 

残間 東京都内にね。

 

大垣 うん。そうすると、ところがよく考えてみると俺もリモートワークになっちゃったんだよなーって方いらっしゃると思うんですね。

 

残間 うん。

 

大垣 それから年齢的にも、もうそんなに長く同じ会社にいないってことになると、もしかしたら前から言ってるようにそろそろチェンジオブペースでせっかくだからリモートワークを活用して退職をした後まで展望した時に幸せに住める場所に40代で動くとか50代の前半で動くっていうこともあっていいと思うんですね。そのときぜひ覚えておいていただきたいのは、いくつかの銀行とかでそういうことをさせないとこが出てきて問題にはなってるんですけど、例えば住宅金支援機構っていうとこから借りてらっしゃるフラットっていうのを借りてらっしゃると、これは、自分で今住んでるお家を他の人に移られて、それで、家賃で、今住んでる家は東京ですから、そうは言ってもいくら人気ないっつったって東京は結構高く貸せますから、貸して、そのお金で今のローンを返すっていうことを認めてくれるんですね。で、銀行は、結構最近はそれをやったら金利を上げますとかいやらしいことを言う銀行が増えてちょっと困ってるんですけど、前はそんなんお、どうぞどうぞだったんですけどね。

 

残間 ふーん。

 

大垣 それで、自分でどこで借りてらっしゃるかはちょっと見ないといけないけど、そういうことさせてくれるところは多いので、そうすると今家を持っちゃっててもその家を、例えば移住・住みかえ支援機構に貸していただければ、ずっと安定的に貸すことができます。それから住宅機構なんかですと、提携しているのでもこちらで利払いとかもやってあげて、もうそこは全然心配なく、なおかついいのは、そうやってると次のローンが返しちゃってるので、今のローンが。もう1回ローン組めるんですね。そういう形で2軒目を買うと、今の家よりもずっと少ない借り入れで。

 

残間 買わなくてもいいんでしょ。

 

大垣 買わなくてもいいけど、買ったほうが面白い。でも、残間さんみたいにすぐに気が変わる人は買わない方がいいですよ、もう。めんどくさいから。

 

残間 最近、山林買う人が増えてるんでしょう。

 

大垣 山林。それは、キャンプ行きたい人でしょう。

 

残間 そう、自分のキャンプ、誰にも入ってきてほしくない。

 

大垣 ものすごい安いもん。家建てないならね。最近は、要するに、家建てないでいいわけだから。

 

残間 でも、猪が出てきたり、鹿が出てきて驚いてた。

 

大垣 東京近郊は一番怖いのがハチ。

 

残間 でもやっぱり、そうやって外に行こうっていうのは面白いよね。大垣さんずっと言ってたのに、まさかこんなことで。

 

鈴木 時代が追いつきましたね。

 

大垣 大垣さん、だんだん飽きてるんですけど、こんな10年言ってもみんな乗ってこないから。

 

残間 でも、ある意味では、コロナっていうことが大きかったですよね。

 

大垣 そうなんです。で、そういう人のために、今また移住・住みかえ支援機構は新しいことを考えてますから。

 

残間 みんな海のそばに行きたいとか、山のそばに行きたいとか、いろいろ言ってるじゃない。

 

大垣 でも、山が多いんじゃない? 最近は。

 

残間 私海のそばに行きたい。

 

大垣 そうなの。

 

残間 ともあれ。

 

大垣 そんなふうにいろんな技がありますから、ちょっと悩みのある方はぜひメールください。

 

残間 二度とない人生だから、いろんなところに行ってみたほうがいいかも。

 

大垣 またこんなのがトレンドになっちゃうと高くなりますから。

 

残間 今なら。

 

大垣 お得だとは思いますね。

 

鈴木 大人ライフアカデミー2020でした。



金とプラチナの専門家・森田隆大さんと、これからの金投資を語る

2020年9月19日の放送は、ゲストに森田隆大さんを迎えてのスペシャル放送。ムーディーズ、ワールドゴールドカウンシルなどの世界を代表する企業を経た、日本を代表する「金とプラチナの専門家」です。放送では、コロナを経験した世界が、どう金投資を考えているのか、その動向を伺いました。

●大人の花道
鈴木 それではさっそく森田隆大さんに電話をつなぎます。森田さん、おはようございます。

森田 おはようございます。

残間 ずっと前なんですね。私、最近会ったような気がしていて。

森田 もう3年経っているんですね。

残間 そうなんですよね。印象が深いお話だったので。しかも、最近金がまた話題になると大垣さんが森田さんの話をなさるので、そうかと思ってたんですが。今日はまたその話を。

鈴木 よろしくお願いいたします。森田隆大きさんのプロフィール、簡単にご紹介いたします。ニューヨーク大学経営大学院にてMBA取得。ファーストシカゴ銀行を経てムーディーズインベスターズサービスで格付けアナリストとして活躍。2010年ワールドゴールドカウンシルに入社。翌年、日本代表に就任。2016年、森田アソシエイツを設立。ワールドゴールドカウンシル顧問を兼務。日本を代表する金とプラチナの専門家でいらっしゃいます。

残間 ということで。大垣さんとはなんだっけ、ニューヨーク時代?

大垣 ムーディーって言っても、ムーディって何? っていう時代からムーディですもんね、森田さんは。

森田 そうですね。格付けっていう言葉がまだ日本には普及していなかった時代でしたから。

大垣 私も、証券化って何? っていう時代からお付き合いがあって。あの頃はマイノリティだったんですよね、二人して。

森田 そうですね。

残間 でも、どういうところで出会うの?

大垣 なんで出会ったんですかね、森田さんと。

森田 私は約30年前にニューヨークにいて、多分大垣さんもいろんな形でニューヨークに来てたりあるいは仕事されてたりっていうことで。

大垣 僕は証券化っていうと格付けを取りに行くんですね。自分で作ったものに。それでムーディってとこに必ず行くんですけど。それからもう一つは銀行がバブルのあと具合悪くなってて、その頃、お前格付けの人とよく付き合ってるらしいなって言うんで、うちの銀行は大丈夫ですって言いにいく役をやってたことがあって。校内で嘘つき大垣って言われてたんですけど(笑)。

残間 それで、森田さんのところに。

大垣 森田さんはもう本当に大重鎮っていうか、日本の会社はもう森田だっていうぐらい有名な方だったんで、そのときお会いしたんだと思うんですけどね。それにしても金がまた頑張ってますね。

森田 そうですね。最高位は更新しているんですけど、実は前回は2011年なんですね、ピークっていうのは。そのピークを作ったのは実はリーマンショックがあってその時に実は逃避資金って言いますか、マーケットが荒れたので、とにかく安定したところに資金を逃すっていうことで、たくさん金が入って来て何年かかけて最高値を作ったんですけど。今回は、急な出来事で。やっぱりコロナもあって投資環境が不安定になって来てますので、いろんな投資リスクを上手にヘッジできるように投資家が注目したっていうことが原因してるっていうふうに考えています。

残間 森田さんはそういうときにどういう役割を果たすんですか。森田さんが金塊を山ほど持っているわけじゃないんでしょう。

大垣 (笑)。

森田 私は、あえて実は金を持っていないんですね。というのもやはり、事前に情報をいただく、特に私が顧問をやっているワールドゴールドカウンシルっていうのは、四半期の受給情報を出しているので、事前に知る立場にあるんです。

残間 インサイダーになるんだ。

森田 私のほうは、金を正しく理解していただくっていうことで、世の中に情報を提供させていただいているんです。これは、個人投資家も含めて、機関投資家にもそういうような情報を提供しています。

大垣 この、金のお仕事を始められたときって、けして金がいいときじゃなかったですよね。

森田 私、最初はこの仕事を引き受けて、機関投資家のとこ行って、年金のスポンサーである上場企業の所行ったんですけど。「いやこんな怪しい仕事を引き受けるなんて考えられない」って言われましたから。そういう時代でした。

大垣 そうですよね。

残間 でも今はね。今やみんな金だっていうもんね。

森田 でもですね、実は日本の金需要っていうのは、去年も今年の上半期もマイナスなんですよ。

残間 そうなんですか。

森田 世界では金、金っていうことで注目が集まっているんですけど、日本人って、金価格が上がると売りに行くんです。

残間 ふーん。

大垣 なるほど。

森田 替えもある程度はあるんですけど、やっぱり売りに行く人が多いので。ネットベースではマイナスになっているんです。

残間 実はわたし、先月、うちの中にある、貴金属ってものはないんですよ。でも、なんとなく、ふと森田さんの金の話を思い出して、家中にあったものを自分でいくのやだから、友達に頼んで売って来てもらった。

大垣 えっ。

残間 でもね、ほとんど、うちの母が24金だと思ってたものもみんなね金メッキに近かった。

森田 (笑)。

残間 でも、あれって、一目でわかる人わかるんですってね、匂いで。

森田 それはすごいですね。

残間 その人は、匂いだって言ってたらしいよ。

大垣 匂いがするんですか?

鈴木 金の?

残間 そういう、買い付けの大きい業者の人よ。

大垣 大きい業者かわからないんですけど、金って匂うんですか。

残間 うちの母は、父から、金のネックレスをもらったとかって後生大事にしてたものも金メッキだったわけ。

大垣 なんかなあ。

残間 私たちも24金だと思ってたのよ。

大垣 知らなきゃね、わからなかったのに。

森田 今は機械があって、すぐにわかるようになってます。

残間 やっぱりね。家に来てくれたから、その人。

大垣 昔は試金石とか言ってね、ナチ黒でしょう。

残間 ナチグロって何?

大垣 那智の滝の黒い石。それを使うんですよ。試金石って、金かどうか確かめるのにね。

残間 私たちは人生の試金石とかそういうので使いますけどね。

大垣 そうそう。

鈴木 森田さん、このあとも電話で伺いますので、よろしくお願いします。

残間 全然ちゃんとしてない(笑)。

鈴木 軌道修正していきますのでよろしくお願いします。

●大人ライフアカデミー2020
鈴木 引き続き、森田隆大さんに電話で伺います。宜しくお願いします。

森田 よろしくお願いします。

大垣 今ね、残間さんが、持ってた金のものを売りましたなんておっしゃってるんですけど、リスナーの方からすると、やっぱり金塊を買うっていうのはかなり例外的だとすると、普通の人から見ると金投資ってどういうふうにしてやったらいいのか。

森田 最近増えているのはETFっていう、上場投資信託。こちらがかなり伸びております。

大垣 これはでも、金を持ってるETFっていう投資信託みたいなものを買ってるわけだから、金を買ってるとは言い難いわけですよね。金の値動きで儲かったり儲からなかったりするってわけですよね。

森田 ただ、ETFっていうのは、裏付けとして金を買っていて、一定の条件を満たせば金と引き換えられる。

大垣 へえ。なるほど。

森田 そこで安心感がやっぱりあるんですね。

大垣 それはいいかもしれませんね。そうすると、売り買いは立ってるから、残間さんみたいに怪しいお店にサングラスをかけていかないでも、すぐに替えられるっていうことか。いくらから替えられるんですか。

森田 普通の株の取引と同じで、数千円から買えますので。

大垣 これはいいですね。ETFだから、要するにあんまり運用とかもやらないわけで。

残間 どこにあるの、買う場所は。

森田 普通に上場してますので、ほとんどの証券会社を通して取引ができます。

大垣 会社みたいなものが金だけを持っていて、その株を買っているような感じ。日本でも結構人気が出ているんですか。

森田 そうですね。ここ1、2年。日本で金の需要が上昇してから大体10年近く経つんですが、毎年伸びてまして、ここにきて特に伸びてます。

大垣 ETFっていうのは、入れちゃったら金と同じように動くだけで、ファンドマネージャーがうまいとこで売ったり買ったりするとかそういうことになってないから、手数料も休めっていうことですよね。

森田 そうです。しかも、ちょっと面白い話をすると、例えば自分の持っているETFを金に変えるっていう時に、実は宅急便でくるんです。

鈴木 ええっ。

森田 本当に気楽に金に変えることができます。

大垣 宅急便できていいのかな、金って。

森田 多分、保険を掛けてると思います(笑)。

残間 だけど、宅急便の表に金って書いてないでしょ。

森田 書いてないです。

大垣 書いてたらちょっとね。

残間 「きん」じゃなくて、「かね」って読む人もいるんじゃない、札束かと思ったりして。違う書き方をね。

大垣 逆にいうと、そういうのやらないと。なんとなく私、残間さんの話を伺って、結構叩かれてんじゃねえかみたいな。

森田 それもありますし、コロナの時代って言うと物理的に買いに行ったり売りに行ったりっていうのが難しくなりますよね。

鈴木 難しいですよね。

残間 マスクして家に来たって。

大垣 ああ。

残間 店に行かなかった。私は友達の家に行った。ある日の午前中。

森田 そうなんです。実は、今年上半期の、いわゆる地金とかコイン、金貨の売買の様子を見ると、先進国って全部3桁のプラスになってるんですね。対前年度比で。ところがそれ以外は全部二桁のマイナスなんです。その差は何かというと、先進国にはいわゆるEコマース。ネットで取引するインフラがあるから取引ができて、金を買いたいからすぐに変える。ところがそれ以外の国だと、買いたくても物理的に行けないので買えない。そういう状況もありますので、ETFっていうのは、一つ、今の時代に合った商品であるとは思います。

大垣 そうですね。

残間 ETFね。

大垣 上場投資信託っていう名前がついてるんですね。

残間 初めて聞く人も多いんじゃないかしら。

大垣 私なんか、森田さんに言ってなかったんですけど、ミャンマーの仕事をしてたんですね。あっちの人って、お金できると結構貧乏なくせして金を買うんですよ。

残間 中国の人も買いに行くよね。身体中に金をつけてる。

大垣 ミャンマーの人はそんなことしません(笑)。ちょっと違って、仏像のところに行って、そうすると、紐でコロコロッて顔が降りて来て、そこに買った金を入れるとでっかい仏像の上のほうまで行って、そこで貼ってくれる。買った金を仏像に貼ってくれるの。だから、キンキラキンなの、向こうの仏像って。

残間 寄付しちゃうの?

大垣 寄付、寄付。

残間 なんだ。私、そこで洗い清めてくれて。

鈴木 戻ってくるのかと。

大垣 どう見てもみんな貧乏なのに、みんなお金が貯まると金を買って。貼るの。

残間 うやうやしいものなんだよ。

大垣 だから、身体中に貼ったりしない。

残間 中国の人、すごい金が好きじゃん。

大垣 だめよ、中国の人って決めつけたら(笑)。

残間 悪いことじゃないのよ、自分の財産を。

森田 確かに中国って世界最大の金の需要国ですし。

残間 そうでしょう。

森田 インドもそうですし。

残間 だって、好きだって女の人にも金をくれるもん。ダイヤとかではなくて。金が大事なの。

大垣 万が一のときにお金になるから?

森田 そうです、まさにそのコンセプトです。

残間 なるほどね。

大垣 日本人みたいに平和ボケしてるとそういうふうに考えないんだよね。

森田 今のお話なんですけど、日本人にはあまりピンとこないんですが、やっぱりミャンマーもそうですし、途上国の方たちっていうのは、自国の通貨っていうのはドルに対して大きく変動するんですね。価値が減るとか。それをヘッジするために金を買っていることが多いんです。というのは、金は国際科学でドルで決まっててそれかける、為替、その国の通貨、ドルとの為替レートで現地通貨になる。現地通貨の価値が落ちると、実は現地通貨ベースの金の価値が上がるので、それで資産保全をしてるっていうことが結構多いんです。

残間 賢明かも。

大垣 しかし、これから日本も、国がどうなるかはともかくコロナみたいなことはいつ起こるかわからないとすると、あんまり大儲かりするかは分からないけど、数千円単位で買えるんだったらETFをちょっとずつ買うっていうのは一つかもしれませんね。

森田 守りの資産として一部持っていただくのは、今の時代には合っているかもしれません。

残間 守りの資産ね、いい言葉だね。森田さんのような人が広めてくれるといいね。

森田 (笑)。

大垣 もっとこれ、普及していいですよね。意外とETFのことだって普通の人知りませんよね。

残間 知らないもん。

森田 日本のETFっていうと全部足しても1000億から2000億ぐらいしかないんですよ。

大垣 それは少ないな。

森田 ええ。今、全世界でETFはどのくらいの残高になってるかって言うと26兆円です。

大垣 金のやつだけでね。

森田 はい、金のやつだけで。

大垣 それはすごいな。昔だと、田中貴金属とか、ああいうとこの金投資とかって言って、なんかちょっとお店があんまりない感じだったけど、全然そういうんだとちょっといいですね。

残間 普通の証券会社にね。金屋みたいなところ行けないもんね。

森田 そうですね。最近では、世界で多分一番有名な投資家であるウォーレンバフェットが、実は金の鉱山株を初めて買ったんですね。

大垣 バフェットが金を買ったの。

森田 はい。

大垣 それって、いいニュースかどうか分からんね、しかし(笑)。

森田 経済にとってはいいニュースか分からないですけど、今まで、何も生まないという。

大垣 バフェットって絶対そう言いそうですよね。

森田 ええ。生産的じゃないってことで、一切、どっちかっていうとアンチゴールドだったのが、実は買ったんですね。

大垣 ということは、これからは世界的には絶対に右肩上がりにならないっていうことがあるんじゃないかと思い出したってことかな。

森田 ええ。多分、売ってる株っていうのは例えば、ゴールドマンサックスの株をほぼ売ったんですね。

大垣 なるほど・・・。

森田 っていうことを考えていくと、経済がちょっとおかしくなっていく可能性があるってことを考えてるんですね。

残間 金の動向でそういうのが分かるんだ。誰が買ったかとかでね。

大垣 ここまでの、マーケットで膨らましてやたらと儲かってた人の、一番の最頂点の人の株を売って、何も生産活動には関与しないけどただ価値があるっていう金を買ってるっていうのはなかなか印象的。

鈴木 読み取れますね。

森田 マネーゲームの終焉がきて、事物がもう一回。

大垣 そういうことですね。

森田 ずっと金が持つかどうかは分かりません、少なくともこの時期においては、金を保有する意味を見つけたんでしょうね。

大垣 一方で、日本の五大商社はみんな買ったんですよね。バフェットさんと。

残間 そうか、この間、その人か。

大垣 そうそう。めちゃくちゃ儲かったから。この人は、とにかく買ったらずっと持っていうのがひとつの。長期的な成長を図るっていう。

残間 おじさんでしょう。

大垣 カリスマですよね。おじいさんです。

鈴木 ごめんなさい、そろそろお時間になってしまいました。またぜひ教えてください。

森田 はい、ありがとうございます。

残間 またね。

大垣 また、落ち着いたらぜひ。

鈴木 スタジオにもお越しください。

森田 はい、よろしくお願いします。

一同 ありがとうございました。