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「消費」の最前線!? 消費者庁長官の伊藤明子さんと、消費者庁の役割と消費の現在を語る

金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。
2020年12月5日の放送では、消費者庁長官の伊藤明子さんをゲストにお招きし、消費者庁の役割についてを語りました。「消費相談センター」などの設置が代表的な消費者庁ですが、近年、食品ロスなどの問題にも取り組んでおり、まさに「消費のトレンド」最前線であることをご存じでしたか。普段なかなか内側からの話を聞くことができない消費者庁が、どんな考えを持って消費者や消費と向き合っているのか。詳しくうかがいました。
  • 大人の花道

鈴木 早速ご紹介します。本日のお客様、消費者庁長官の伊藤明子さんです、よろしくお願いします。

 

伊藤 よろしくお願いいたします。

 

鈴木 簡単にプロフィールいいですか。

 

残間 どうぞどうぞ。みんな分かんないもんね。

 

鈴木 ご存じの方もたくさんいらっしゃると思いますが、島根県出身で1984年、京都大学工学部卒業。建設省入省。2017年に国土交通省住宅局長、2018年内閣官房まちひとしごと創生本部事務局地方創生総括官総括官補を経て、2019年消費者庁長官に就任という、もう素晴らしいご経歴で。

 

残間 聞いただけですごいでしょう。

 

伊藤 いやいや、全然。

 

残間 でもまた可愛らしい、素敵な人なのよ。

 

伊藤 ありがとうございます。

 

鈴木 きょうは、伊藤さんに、消費者省長官として食品ロスについてお話しいただこうということなんですよね。

 

残間 に、限らなくていいんじゃないの。

 

大垣 消費者庁ってなんでもやってますもんね。

 

残間 ね。

 

伊藤 消費者庁って、11年前にできた新しい省庁で、消費者目線でみんな物事を見ようっていう、そういう省庁なので。

 

残間 この頃、食品ロスのあとにトクホで。

 

伊藤 ああいうのもあるし。食品の表示もあれば、あとは、悪質事業者対策。消費者被害の防止。

 

大垣 わりとそっち系のイメージがあるんです。食品ロスっていうと、むしろロスらないようにしようっていうのをやっていらっしゃるんですか。

 

伊藤 そう。どちらかといったら消費者庁って、要は、消費者を騙す悪い人たちを懲らしめるっていうのが元々のメインで、これが一番大事なんですが、最近は、そうはいっても普通の消費者とか、普通の事業者もいっぱいいるから、両方は要は協力して、いい消費社会を作ろうねっていうことを言っていて、その一環が食品ロスってことなんです。

 

大垣 なるほど。

 

伊藤 いろんな省庁をまたがっているんで、消費者庁がとりあえず取りまとめ役になってるって、そういう感じなんです。

 

残間 日本は、とても食べ物捨ててるとかって言われたからね。

 

大垣 あれ、期限を緩めてくれたのはいいですよね。なんかあんまり気にしない人だっていつも非難されてて。過ぎてるのにとか。でも大丈夫なんですよね。

 

残間 賞味期限とか消費期限ってのができてからみんなすごく神経質で。

 

大垣 そうそう。

 

残間 うちの息子なんか、ちょっと切れただけで、昨日とかでも、捨てなきゃって言うから、ダメって。

 

伊藤 大体、賞味期限と消費期限って、多分今ラジオで聴いて、耳で聞いてらっしゃると。

 

残間 味と費用の。

 

大垣 消費期限は、やめといたほうがいいやつですよね。

 

伊藤 それからあとは食べないほうがいい。

 

大垣 あれって、会社が決めてるんですか。

 

伊藤 会社が決めてるんですが、一応ルールがあって、ちゃんとこの日になったら腐っちゃうからとか、そういうので決めていて。賞味期限のほうは割と缶詰とかは日持ちするもんなんですよね。賞味期限は、別に過ぎたからといって食べられないわけじゃないんです。

 

残間 今の若い女の子とかって、例えば、なすをずっと冷蔵庫に入れて紫色の汁になるじゃない。そうすると、ジュースになったとかっていう子いるのよ。

 

伊藤 それは食べちゃいけない。

 

鈴木 それは強者ですね。

 

残間 お豆腐の腐ったのなんていうのは、鼻で匂いをかいでもわからないって。

 

大垣 豆腐って腐らせる?

 

伊藤 前は、クンクンしてこれはまずいとか、口でピリッとしたらっていうのをやるけど、今はみなさん分かんない。見るだけでやっちゃうから。

 

残間 それから数字で。味と消費でね。

 

伊藤 特に賞味期限を過ぎて捨てるのは、ちょっと違うかも。

 

残間 知ってる? 賞味期限過ぎてもどのぐらい大丈夫かっていう表が出回ってるの。

 

伊藤 大体、安全率が8割ぐらいで決まってるので、賞味期限がきても、まだそこそこ美味しく食べれてそれからあと、ダーッと悪くなって食べられなくなるわけだからだいぶ先なんです。

 

残間 生で食べないで、煮たり焼いたりすれば大丈夫っていうのは教えてないんだよね。大垣さんの領域の家のことなんかでも苦情ってくるの?

 

伊藤 家の事も来ますよね。怖いのはリフォーム詐欺みたいな。

 

鈴木 ああ。

 

伊藤 怖いのは、家の床下とか、小屋裏とか、見えない所を何回も来たりとか。あと最近災害が多いでしょう。そうすると、災害の後に「保険会社の方から来ました」って人が来て。

 

大垣 方角だけなんだ。

 

伊藤 私が代わりに見積もりをしますとかって言って。すごくそれは、損保もすごい困られていて。

 

大垣 そうでしょうね。

 

伊藤 要は、本来対象にならないものも「対象になります」って言って、申請された挙句、その人は立ち会い料取ったりするんですって。それってもう、全然そんな必要はなくて、ちゃんと損保はやってくれますから。だけどそういうのもあったりして、すごい困ってるんです。

 

残間 それでもやっぱお役所が、聞いてくれる窓口も大事だけど、消費者の方もちゃんと知ったり学んだりしないとまずいよね。

 

伊藤 そうなんですよ。やっぱり、騙されないためには基礎的な知識がないと。だけど怖いのは、最近は一人暮らしが多くなって。

 

残間 それで高齢化してるし。

 

伊藤 そう。前だと、「こんなこときたけど大丈夫」って言ったら、お父さんそれは辞めたほうがいいわよなんて言われてたのが、今、あんまり相談する人いないから。

 

大垣 確かにね。

 

伊藤 それがちょっと怖いんです。

 

残間 単独で、一人暮らしの人で、だんだんコミュニケーション、特におじさんみたいな人は取らないんもんね。

 

伊藤 かつ、共働きも多いと、「あのおじいさんのところ、おばあさんのところ、なんか変な人来てない?」っていう人もいないし。

 

鈴木 周りもね。

 

伊藤 だから、余計にみんなすごく、被害に遭いやすい状態にはなってると思いますね。

 

鈴木 伊藤さんにはこのあともお話を伺っていきます。

 

  • 大人ライフアカデミー2020

鈴木 引き続き、消費者庁長官の伊藤明子さんにお話を伺っていきます。

 

残間 これ、伊藤さんの名刺見ると、「一人で悩まずまず相談。消費者ホットライン188」。

 

大垣 なんで、これここだけ関西弁なったんですかね。

 

伊藤 語呂合わせで。

 

鈴木 泣き寝入りはダメって。

 

伊藤 188って、かけてもらうと、色々、「これ変だな」ってのことがあったらかけてもらうと、地域の消費生活センターにかかりますから。ここで専門家の方に色々相談していただくと、いろんな。

 

鈴木 じゃあ、一人暮らしの方も。変な訪問とかきたら。

 

伊藤 そうそう。変な訪問販売だとか、この契約はちょっとおかしいんじゃないかなってことがあったら、ぜひ188にかけていただければ。

 

大垣 これ、早めにかけたほうがいいですよね。

 

伊藤 そうですね。

 

大垣 僕、最近、家の関係でもそういうのがありましてね。ちょっと悪い人はいいんだけど、騙すほうの人はわからないですよね。

 

残間 そうなんですよね。

 

大垣 本当に犯罪系っぽい人は、本当に騙しにきてるので。

 

残間 犯罪系っぽい人、なんて言わなくていいんだよ。

 

大垣 (笑)。

 

伊藤 でも、年間、188って、90万件から100万件ぐらいの相談が来るんですよ。そういうので、やっぱり「この事業者どうもおかしい」とか。苦情が多い人っておっしゃるように変な人が。

 

大垣 おかしいっていうのもあるけども、うますぎるっていうときはかけた方がいいですよね。

 

伊藤 そうなんですよ。やっぱりうまい話はまず一歩立ち止まってもらわないと、そんなに、投資ばなしなんかも、「これいいですよ」と言われて、「そんなにいい話だったらどうしてあなたがやらないんですか」って。人に教えてるほどないんじゃないって。

 

大垣 多分、ほとんど、冷静に考えたら絶対うまくいかない話が多いんだけど、プロのやつは、すごい上手いわけ。

 

残間 それを仕事にしてるんだもんね。

 

大垣 そう。だから、やっぱり、188って。

 

伊藤 ぜひ覚えてください。

 

大垣 意外とかけないけど、かけたほうがいいんですよね。

 

伊藤 でも、本当に、お年寄りが割とあると思ったら、若い人も、騙されちゃって。

 

大垣 さっきも雑談してたら、男の子が化粧品で騙されるって。

 

伊藤 そうなんです。最近は若い子は、消費者相談って、結局、今の消費生活がどうなってるかっていうのを反映してるようなもんだから。

 

残間 そりゃそうだね。

 

伊藤 前は、若い子は、女の子は美容は多い。エステの苦情とか、そういうのが多かったんですけど、今は、男の子も20代って、美容系が上位なんです。

 

残間 だって今、化粧品売れてるじゃない。リモートになってからとか、就活もあるでしょう。

 

伊藤 あとは脱毛とか。

 

大垣 脱毛ね。

 

残間 整形もあるでしょう。

 

大垣 整形。ちょっと興味本位ですが、私らぐらいのおじさんはどういうふうなものが。

 

伊藤 おじさんたちは、そうはいっても儲け話とか、あと、定期購入。健康食品とかで、今だけとか、お試しとかって言われたら、実は違ってて、2回目からもどんどん来ちゃって、解約したいと。

 

大垣 ああいうのは男の人も結構引っかかっちゃうんだ。

 

残間 今、家にいる男の人はものすごく健康食品を。

 

大垣 ああ、そうだね。

 

残間 それで、30分以内には、係員を増やして待ってますなんていうと、友達なんかも私と同世代の男の人もいっぱい買うよ。健康食品とかね。

 

伊藤 やっぱり、健康っていうのは皆さんの大きいテーマで。別に健康食品自体は悪いわけじゃないですけど。私達も、トクホをやってたり、機能性食品をやったりしてるから、それはいいんですけど。買い方はちょっと気をつけてもらわないと、よく見ると書いてあるんですけどね。それがちょっとわかんなかったりして。あとあと、始め500円だからと思って思わず頼んじゃったら、定期的に来ちゃってね。ひどいのはやっぱり、解約は電話じゃなきゃダメで、電話はいつも混み合ってますみたいなのとか。ちょっとこれは、法律の改正なんかも考えないといけないと思ってるんですけど。やっぱり、みんな巣ごもり消費になって、皆さん増えてますよ、それは。

 

残間 確かに、世の中の、時代を反映してるよね。

 

伊藤 そうなんです。

 

大垣 さっきの食品ロスに戻りますけど、そうやって騙されちゃったやつフォローっていう感じが強かったのが、こういうのがもっと増えるといいですね。

 

伊藤 消費者庁も、さっきの消費者被害の防止がもちろんこれが一番大事ではあるんですけど、やっぱり個人消費ってGDPの50数パーセントを占めてるんで、だったらいい商品しましょうっていうことだから。

 

大垣 そうそう。

 

伊藤 だからそのために、うまく協働しましょうっていう。

 

大垣 日本人って、こういうのちゃんとやると思うんですよね。意識が。

 

伊藤 でも、すごいんですよ。今食品ロスって、毎日大型トラックで1680台分。毎日お茶碗一杯ぶんだけみんな捨ててるんで。

 

大垣 確かにな。捨てるっていうのは。

 

残間 そうすると、トラックが。

 

伊藤 そうなんです。1680台分になるんです。だから、お米の消費量、一人分のお米の消費量と、食品ロスで捨ててる量はほぼ同じぐらい。

 

大垣 これ、しなくなるとどうなるんですか。全体的に食品を消費しないで効率的にはなるんだけど、そうすると。

 

残間 経済が。

 

伊藤 だって、廃棄してるためにはコストもかかってるし。だって、日本って、元々食料自給率37パーセントとかですから。皆輸入してそのぶん捨ててるってどういうことってみんな飢えてる人も世界にはいるし。

 

残間 本当よね。

 

伊藤 ノーベル平和賞を取った国連の世界食糧計画。あそこがいろいろ援助してるのの1.5倍なんですよ、捨ててるのが、日本で、年間。すんごい量捨ててるんで。

 

鈴木 ええっ。

 

残間 大垣さんがいうように、何かきっかけがあると日本人って。

 

大垣 日本人って割とやると思うんです。

 

残間 そういうのは恥ずかしいことだとかっていう風に知らしめるとやるよね。

 

伊藤 それから、元々もったいないって感じがあったのに。

 

大垣 もったいないって言葉あるよね。

 

伊藤 なんとなくそれが、インスタ映えするから、写真だけ撮って捨てちゃうとか。

 

大垣 会社も、あんまりもったいないってやられると売れないんじゃないかみたいなのがあって。

 

伊藤 恵方巻きってあるじゃないですか。あれなんて、今年はちゃんと予約を取ってやったら、量は減ったけど利益率は上がったんですって。

 

大垣 なるほどね。

 

残間 2、3年前までは大量に廃棄してたんだもんね。

 

伊藤 そう。やっぱり、ああいう季節ものって、この日しかダメっていうのあるじゃないですか。

 

残間 捨てたりすると、恵方もあんたには鬼門になるぜみたいなキャンペーンしないと。

 

大垣 親から言われたのは、京都なんか、何かする日が決まっていて、それってよく考えてあって、そのときにやればいいことになってるから、無駄がないように回ってるっていうのはよく言われましたね。そういうのも、思い出してくるといいのかもしれないね。

 

伊藤 なんとなく、買い過ぎたり、冷凍庫に入れとけばずっと大丈夫なんてつい思っちゃったりするところが私なんかもあるんですけど。そういうのも気をつけないと。

 

残間 ああいうのも、1ヶ月ぐらいなんだよね。

 

伊藤 そうなんです。ちゃんとチェックしないと駄目ですよね。あとはやっぱり、消費習慣も、新しいものじゃないと売れないからって言って、コンビニなんかもものすごい商品の納入をかなりゆとりのあるものしか受け付けませんって、返品が多かったりするんですよね。今も。

 

大垣 そうやって効率的にやって、ちょっとお金が余ると、今度はGo Toとかで使うっていうのもやんないと。経済も回していかないといけないし。

 

伊藤 別に、ケチケチしましょうって言ってるわけじゃないの。

 

大垣 締めるとこ締めて。ハレとケっていうんですか。そういうのを、ケジメつけていくといいのかもしれないね。

 

残間 それはどこから始まってんのかっていうと、やっぱり家庭の教育とか、そういうのは大きいよね。

 

大垣 消費者教育とか言われると、「消費者教育ですか」ってなっちゃうんだけど。

 

伊藤 勉強って言われた瞬間に嫌になりますよね。

 

大垣 リテラシーあげないといけないのは間違いないですよね。金融なんかは間違いなくそうで、教えないとどうしようもないところがあって、でもやっぱり教える機会がなくて。ちょっとだけ私の世界の話させていただくと、あれ、誰が受け持ってんですか、投資商品とかは。やばいやつは消費者庁なんだろうけど。

 

伊藤 投資商品は、金融庁

 

大垣 僕、前、消費者法のところで申し上げたんですけど、やっぱり、違法じゃないんだけど不当な物っていっぱいあるわけ。

 

伊藤 ああ。

 

大垣 っていうか、ほとんどそうなわけ、金融のものって。で、だから、自分で守らないとやっぱりどうしようもないようなところがあって。ところが、消費者じゃないんですよね。投資家なんですよね。投資家になった瞬間に、競馬しにきてるんだから別にわかってるでしょみたいな感じになっちゃって、守ってもらえなくなるみたいなのがあって。

 

残間 伊藤さん、大垣さんはいつもこの番組でいうのよ。違法じゃないけど不当なものがあるから気をつけてって。

 

伊藤 そうですね。グレーなものっていうのはありますね。うちがすごく心配してるのは、2022年に成年年齢の引き下げってあるんですよ。もう選挙は18歳になるじゃないですか。契約はまだなんですよ。2022年なんです。

 

鈴木 そうなんですね。

 

伊藤 今は未成年で、うちの子なんか、エステの高い予約なんかしちゃって、そしたら私に電話がかかってきて。

 

鈴木 しちゃったんですか。

 

伊藤 お母さん知ってますか? って、いや聞いてたからよかったんだけど、知ってましたって言ってたらいいけど。

 

大垣 嫌だな、会社に「母です」とかって電話かかってくんの。

 

鈴木 身近なんですね、伊藤さんにも。

 

伊藤 それは、知ってますから大丈夫ですって言ったからいいんですけど、あれ、未成年の取消権があるから、本当は、「知りません駄目です」って言ったらそれで今は取り寄せる。2022年からは、高校出たらもうみんな一人前だから、取り消されないから、そんな電話なんかはもう当然かかってこないわけですよ。

 

大垣 僕は来年から、青学で、お金の1年生向けの授業を作って、担当することにした。

 

残間 そうか。18だもんね。

 

大垣 でも、分からないでしょう。

 

伊藤 今、一生懸命、高校でそういうことを一応教えて。でも、やっぱり実生活で実践してみないと分からないこともあるかもしれないですね。本当は。

 

鈴木 とにかく迷ったら188ですね。あっという間にお時間になってしまいました。ぜひ、伊藤さん、またいらしてください。お忙しいとは思いますが。

 

残間 本当に来てくれるかどうか、最初は心配したんだよね。忙しいから。

 

鈴木 ちゃんと来てくださいましたよ。ありがとうございます。

 

伊藤 せっかくの機会をありがとうございました。よろしくお願いします。

 

残間 ぜひ188にね。

 

伊藤 あと、消費期限と賞味期限は違いますから、あれもよく覚えておいてください。よろしくお願いします。

 

鈴木 消費者庁長官の伊藤明子さんでした。ありがとうございました。



リスナーメール:移住・住みかえ支援機構のマイホーム借上げ制度、利用のための条件とは?

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 聞いて得する家とお金のお話です。大垣さん、今日は。

 

大垣 きょうはメール頂いてて。千葉市緑区のタカさんっていう方なんですけど。ようするに、JTIっていう、私が理事を務めている移住・住みかえ支援機構のところに持ってらっしゃるお家を貸せないかっていうことで来られて、でも結果的には難しいって話になったんですけど。私たちはよく、インフォマーシャルで「所定の条件」とか言ってますよね。

 

鈴木 はい。

 

大垣 わりとお役所的な言葉の使い方で、具体的にじゃあなんなのっていうの? っていうのはおわかりにならないですよね、当然ね。それで、具体的にももう少し教えていただけますかっていう、そういうことなんですけど。あんまり難しい条件はないんですけど、さすがに国土交通省のほうからサポートしていただいているということで、耐震性のところはやっぱり譲れない。

 

残間 地震の。

 

大垣 ただ、今の基準っていうのは前も話したかもしれませんが、兵庫の阪神淡路大震災

 

残間 95年か。

 

大垣 で、2000年に実は厳しくなってるんです。それをもって新耐震とか旧耐震とか言ってるだけじゃないんですけど、厳しくなってるのは事実なんですね。それに合わせちゃうと、2000年より前の家って、感覚的に言うと0.7ぐらいなんですよ。だから、できればあと0.3ぐらいあげたほうが完璧なんですけど。

 

残間 耐震をね。

 

大垣 それは、そこまでは要求してなくて、81年にものすごく大きく耐震基準が変わっていて、81年より後のものを新耐震って言って、前のものを旧耐震って言ってるんですけど。旧耐震っていうのは、それじゃあどのくらいかっていうといまを1にすると0.3ぐらい。

 

鈴木 そんなに。

 

大垣 これはもう、危ないです、はっきり言って。

 

残間 さらにその後東日本があるから、みんな1995年の阪神淡路の時にも、2000年で変わったのでも、さらに2011年以降って、やっぱりまだ怖いって思ってる人いるから、81年はうんと古いっていう感じしちゃうよね。

 

大垣 81年はさすがに、時間的にもずいぶん経ってますからね。

 

残間 うん。

 

大垣 それで、直せるんですけど、お金がそれなりにかかるんですよね。古いものとか。場所がいいとこだとそれでもやったほうがいいんですけど、田舎とはいわないんですけど、この方たまたまですけど、家をお持ちになってるのがご実家の広島のほうで、調べてみると、そこの家賃の水準だとかなり長いこともらわないと、かけた耐震の費用が元が取れないぐらいの感じだったんですね。それで、どうなさいますっていうようなお話をしたっていうのが一つで。

 

それから、あともう一つ気をつけていただきたいのが、「耐震」って簡単に言ってますけど、81年に作った家かどうかっていうのを何で見るかって鈴木さんわかります?

 

鈴木 ええっ? 何だろう。

 

大垣 思い出す?

 

鈴木 どこかに書いたものとか。

 

残間 許可の申請みたいなものとか。

 

大垣 そうです。

 

鈴木 書類か。

 

大垣 建築確認っていう資料があって。

 

鈴木 ああ、ありましたね。

 

大垣 それが終わりましたっていうので、済って。これはなぜか済証っていうんですけど。

 

残間 良く工事現場にも看板が立ってるじゃない。

 

大垣 で、建築確認の証明っていうのがお手元にあるはずなので、これに日付が1981年の5月31日までとそれ以降っていうふうにして見るんですけど、これを無くされてる方がいらっしゃるんです。

 

残間 そりゃいますよね。役所にないの、それ。

 

大垣 そうなんです。これが、出してるほうも割と、捨てちゃいましたって最近流行ってるじゃないですか。割と捨てちゃわないほうがいいものを捨てちゃうらしいんだけど、これは割と早く捨てちゃうので。

 

残間 本人が持ってると思ってるからね。

 

大垣 っていうか、もともと、自治体ごとに一応置いとくんですけど、きちんとした基準があるわけじゃなくて、自治体によってはもう1回調べて出してくれるとこもあるんですけど、ある程度になるとそれも元がないので、もう全く分かりませんってなると。

 

残間 30年以上前だからね。

 

大垣 そうすると、あえてもう一回家の診断をしてもらって、どうなってますかとかっていうのを見ないといけなくて、それはそれでまたお金がかかったりっていう話になるんですね。

 

残間 これ、何年経ってるかっていうのを診断してもらうっていうこと?

 

大垣 そういうことですね。ですから、大体、もうそれだけなんです。ですから皆さん、是非きょうお聴きになったら、家を買った後に色々もらった図面とかなんとかって、多分ファイルに入れてほっ散らかしてることないですか?

 

鈴木 どっかにありますね。

 

大垣 だから、いっぺんちょっと引っ張り出してきて、建築確認書っていうのが入ってるので、それ大事にしてください。これ、なくなっても再発行がないので。そうすると、結構いろんなことで面倒くさいことが起きるって言う事ですね。

 

残間 コンピュータに取り込んでおくとか。

 

大垣 そうね。PDFにして置いておかれたりとかね。なさってもいいかもしれません。でも、この方の場合は本当に残念なことになくされてて、なおかつ、台帳も役場のほうも確認したんですけどもうないですって言われちゃって、色々面倒くさい事が重なっちゃったんですね。申し訳なかったですけど。でも、大抵のものはも築40年ぐらい全然大丈夫ですから、ぜひトライしてみてください 。

 

鈴木 大人ライフアカデミー2020でした。



住み替え事例のご紹介 千葉県千葉市から岐阜県に移住

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マイホーム活用大作戦

金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 今週はマイホーム活用大作戦。移住・住みかえ支援機構(JTI)では、マイホーム借り上げ制度を通じて大人世代の皆さんに安定した暮らしを提案しています。このコーナーでは、JTIの斉藤道夫さんに、豊富な事例の中からリスナーの皆さんの参考になるケースをご紹介いただきます。斉藤さん、よろしくお願いします。

 

斎藤 よろしくお願いいたします。今日は、千葉県千葉市から岐阜県に移住された方の話になります。築年数がそれほど新しくないもんですから和風の造りなんですけれども。

 

大垣 綺麗ですね。

 

斎藤 はい。地図を見て頂きたいんですけど、なんと駅から歩いて3分ぐらいなんです。私も行ったことあるんですけど、近くて明るくていい高台なんです。

 

鈴木 でも、住宅街で。

 

斎藤 そうなんです。

 

鈴木 いいところですね。

 

斎藤 こちらから、実を言うと、その次の写真を見ていたとびっくりなんですけど。

 

鈴木 これはびっくりです。

 

残間 何、これ。

 

鈴木 小さく見えるのが・・・。

 

斎藤 小さく見えるのが家です。次の写真、航空写真を見ていただくと分かるんですが、上空から見ると、赤く囲ったところがご自宅だそうです。

 

鈴木 ちょっと待ってください。

 

大垣 大平原の。いいお家だよね。

 

斎藤 そうなんです。こんな方なんですけど。実を言うと、仕事で千葉市の、地元の工務店でマイホームを建てて、退職が近づいてきて、よく考えたら私は帰らなきゃいけないんだということで。じゃあ、いつ帰る? ということになったときに、もう帰るということで。60歳よりも前に岐阜県にお帰りになることを決めて、広大な畑を耕しながら素敵な家に住んでいるという生活を始めたということになります。

 

大垣 ここ、これだけ駅に近いと、検見川町のあたりでもそれなりには。

 

斎藤 そうですね。実際には、売ってもそれほど安くはならないと思うんですが、やはり、バブルのことを知っていたりすると、納得できる金額ではなくて、どうしようかなと思っていたところ、テレビで移住住みかえ支援機構のことを知り、相談をしてみたら「マイホーム借上げ制度」をうまく使えますよという話になりまして。じゃあ、ということで、賃料の査定をして。こちらも一回り建物が小さいんですよ。ですから、8万円代の金額で入居が決まると。

 

大垣 85平米ぐらいでしょう。これで8万5000円で、築年数だってだいぶ経ってるよね。

 

斎藤 そうですね。現状だと、築40年に近いんです。

 

大垣 でも、JTIからお支払いした賃料、軽く1000万円を超えますよね。

 

斎藤 そうですね。実はこの方、12年、すでに借り上げていまして。ちょうど1000万を超えたところなんですね。これだけの財産残しておきながら1000万円が手に入って

、実を言うと、検見川も気に入っていて。田舎の仕事がけりがついたら建て替えてもう一回千葉に住むか、なんていう気持ちもあるそうなんですよ。ですから、使えるうちは是非移住・住みかえ支援機構でお願いしようという風に思っているということなんですね。

 

残間 精神的にもいいね。いずれあっちにも帰れるかもって。

 

鈴木 選択肢がありますね。

 

斎藤 気持ち的に余裕が出ますよね。

 

大垣 体も、少し不安になってくるとね。

 

残間 仕事とかもあるんでしょう、こっちにきたら。

 

斎藤 そうですね。そのへんのことがうまく、すぐにバトンタッチができたりしたらいいですね。

 

大垣 これ、贅沢に見えますけど、普通の人ですよね。

 

斎藤 そうですね。実を言うと。親の土地ですからね。

 

大垣 元々田舎から出てきて、買われたおうちだって、そんなにびっくりするようなお家ではないですもんね。だから、本当に普通の人だけどこうやって見ると、めちゃくちゃ。

 

斎藤 いい形になってますよね。

 

大垣 贅沢な。

 

残間 すでに1000万円ぐらいって。

 

斎藤 そうですね。

 

大垣 普通の庶民の方が手の届く贅沢。

 

斎藤 そうですね。決断さえ間違えなければこんな選択肢が出来るんだなというご報告ができた感じですかね。

 

鈴木 ありがとうございました。JTIの斉藤道夫さんに、幸せな住み替えの実例をご紹介頂きました。ありがとうございました。

リスナーメール:住宅金融支援機構のリバース60を使ったリバースモーゲージ、本当に使っても安心なの?

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 聞いて得する家とお金のお話。大垣さん、今日は。

 

大垣 今日はね、ラジオネーム「シウマイ娘」さん、62歳会社員って、年齢を書いてくださってますけど。「中華街でシュウマイ食べ歩きが大好き」な女性の方。これをシュウ活って呼んでるんだって。

 

鈴木 (笑)。

 

残間 シュウマイのシュウ活ね。いいね。

 

大垣 なかなかいいですね。ずっと独身を通して来られたんだそうですね。気軽な借家、アパート、マンション転々と過ごしてきました。飲食や趣味にお金を費やしてきたので大した資産もありませんが、先日コマーシャルで「60歳からの住宅ローン」ってこれは、住宅金融支援機構のリバース60っていうのを使ったリバースモゲージだと思うんですけど、グッと気持ちが揺れました。そんなうまい話あるのかということで。

 

残間 家を新しくしたら孫が遊びにきた、とかいうの。R60だかなんだか。

 

大垣 もともとリバースモーゲージって本当は若い時に家を買った方が住宅ローンを返し終わって、お家が残ってるので、それを死んだ時に家で返すっていうことで生きてる間にローンを借りようっていうことで始まった制度なんですけど、実際にですね、私も結構そういうのをいろいろ関わったりもして。ただ、うまくいかないんです、それは。なんでかって言うと、東京とかにお住まいの方はいいんですけど、地方だと、土地が元々1000万ぐらいのとこが非常に多いんですね。そうすると、上に家建てても、これもお家はもう20年、30年経つと元の価値が無くなるので。そうすると1000万ぐらいでしょう。この1000万を当てにしてお金借りるわけですけど、そっからまだ2、30年生きるわけじゃないですか。そうすると、貸すほうもちょっと怖いから、じゃあまあ半分にしときましょうってことで、500万くらいしか貸してくれないわけ。500万借りられたらわりといいほうなわけ、地方だと。そうすると、500万円借りて死んだ時家取られるってなんか釣りあってないので、あんまりうまい感じがしないっていうことで、あんまり普及しないんですね。アメリカで普及してんのは、ずーっと家の価値が上がってるのでうまくいくっていうのがあるんですけど、日本はそうでもない。

 

それでね、やってみたら、なんと、これを住宅メーカーの方とかが大変上手に使われて、60歳になったら逆に住宅ローンが借りられないじゃないですか。そこで、今住宅機構というとこがやってるこのそういう商品なんですけど、これは、今みたいなその教科書に載ってる使い方じゃなくて。新しく家を買う時にも使えるし、それから今借りてるローンをそれに切り替えて、もう、家は死んだ時はいいので、そっちに切り替えると利息しか払わないでいいので、10万返してる方だと3万円ぐらいになるんです。返すお金が。価格的に言うとね。だから、すごく楽になると。そういう使い方もできるっていうことにしたわけ。したら、一番使ってらっしゃる使い道で多いのが、新築の家買うっていう最も予想してなかった使い方が一番たくさん使われるようになってきて。それは、他の銀行とかが60以上の方にお金を貸さないからで。それはそれなりにしょうがないんですけど。それで、60でこれを借りてお家を建てて、亡くなったときは家を持っていって頂戴っていうことで、亡くなるまでは住んでていいわけなので。それで住宅ローンだとその間元本返さないっていうことで。普通の住宅ローンだと、80歳までに返しきらないといけないので、60歳で借りたら20年しか借りられないので若い方よりも1.5倍からもっとぐらいのお金になっちゃうんです、返すお金が。それが、最後に家で返しちゃうっていうことで、金利しか払わないので、数万、本当にすごく少ないお金で家が建っちゃうんですね。そういう使い方が出てきて。お年を召してから、そんなでかいものは買わないっていうことで、うまくいってるケースが出てきてるんですね。ですからシュウマイ娘さんの場合は、もしかしたらそういう買い方っていうのはなさったら面白いかもしれないですね。

 

借りてると、やっぱり2〜3年に1回更新料払ったりとか、自分のもんじゃないってのもあるし、壁ひとつ釘打つのだって気を使いますよね。

 

残間 経年劣化はいいんだよね。

 

大垣 なんだけど、やっぱり、要するに、借りてるような借りてないようなって、僕はこれを持たない持ち家って呼んでるんだけど。

 

残間 デラシネ

 

大垣 なんかそういう、今のは反応できなかったよ。どうデラシネなの(笑)。

 

残間 移りゆくわけよ。

 

大垣 それはそうですよ。

 

残間 賃貸住宅を。

 

大垣 ああ、そういうことね。

 

残間 お金がなくなったら小さい家、ちょっといいかな、この2〜3年、でちょっと大きめ。一人になったから小さめと。

 

大垣 残間さんはそれで。

 

残間 根無草、デラシネ。でも今62じゃない、微妙な年なのよ。これがもうちょっと行くと、やっぱり、いらなくなるよ、家。

 

大垣 いや・・・(笑)。そういうことじゃないのよ。

 

残間 だっていつ死ぬか分からないじゃない。

 

大垣 ずっと借家だと、ずっと家賃払わないといけないんだもん。

 

残間 だけどいつ死ぬか分からないんだもん。

 

大垣 でも、お一人で住まわれるときに、猫が50メートル走できるようなところに住んでないでも、もうちょっとこのぐらいだったらいいわって1500万円、中古のお家だったらあるわけ。

 

残間 いや、絶対ここまできたんだから、シュウマイ娘さんはデラシネで行くべきよ。

 

大垣 デラシネで、シュウマイ食って?

 

残間 うん。いいじゃない、こうやって。

 

鈴木 どっちを選んでも結構なんですけれども。

 

残間 美味しいシュウマイの村に住むとか。

 

大垣 なんだよそのシュウマイの村っていうのは。

 

鈴木 喧嘩しないでって思っているかもしれません。どちらを選んでも結構なので、経過報告もぜひ教えてください。

 

残間 シュウ活。

 

鈴木 大人ライフアカデミー2020でした。

 

リスナーメール:山林を購入したい! 価格や見つけ方について教えてください

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 聞いて得する家とお金のお話。大垣さん、きょうは。

大垣 わりとたくさんメールをいただいてて、だんだんメールが溜まってきたんですけど、ちょっと前に頂いたのでラジオネーム猫マックスさん。東京都足立区の方。「山が欲しいです」

残間 はあ?

大垣 一人で山頂を独占したいです。

残間 最近、キャンプするのに、山を買うとかっていうのがね。

大垣 テレビでも山を買った方が。

残間 山林ってこと?

大垣 平地の近くに立っている山がいいです。ふもとまで東京から車で1時間ぐらいのところで、平地の近くに立っている山って面白いですね。いくらぐらいしますかっていうんですけどね。いろいろあるんですけど、今一番たくさん載ってるので山林バンクっていう、そういう名前のサイトが、たとえば。

鈴木 大垣さんがプリントアウトしてくださっているんですが。

大垣 はい。

残間 鹿もいるよ。

大垣 本当だ、写真に載っていますけど。

残間 私の知ってる人、地図に載るぐらい買ったよ。

大垣 地図に載るぐらい買った? ああ、広いからっていう意味ですね。ああ。安いっちゃ安いんですよね。

残間 でもさあ。

鈴木 山林バンクってちゃんと物件ナンバーがあるんですね。

大垣 そうですね。

残間 168万坪だって。すごい、どのぐらいなのよ。

大垣 元々は、山林を売り買いするっていうのは、土地を売り買いしているっていうより、立っている木を売り買いする、立っている木、流木っていう言い方をするんですけど、その売り買いが主だったんですよね。昔からそういうのはあるんですけど、最近、まさに猫マックスさんみたいに、ただ行って、そこにいたい、みたいなのが出てきて、ちょっと違う需要になっているんです。

残間 このサイト、大垣さんが持ってきたの「お得な山林を手に入れたい」って買いてある。お得な山林って何。

大垣 だから、やっぱり、平地の横に急に立ってる山だったりするのに安いとか、そういうことじゃなのかな。だから、立ってる木の値段で割と決まる。

残間 広さもあるでしょう。

大垣 もちろん、広いほうが高いんですけど、ただただ安い、広いのに安いっていうのは、雑木林だったりとか。里山みたいになってればいいんですけど、本当にただ山っていう。

残間 私の知ってる人、山を売ったんだけど、売って、でもそんなに大した山って、私はもう、広い敷地を売ったって聞いたから、いっぱいお金が入った? って聞いたら、入らないのよって。それよりも、そこにあった竹の子が採れなくなったのが悲しいとかいってたから、その程度らしいね。

大垣 そうなの。で、ちょっと前までは里山って言って、集落の方がみんなで管理してるものもあったけどね。

残間 里山って言ってみれば、居住地と畑とか山林との間の、ちょうどね。里山って、日本語がそのまま英語になってんだよ。私が2005年のときに。

大垣 それはわりとめんどくさくて、村の人が漠然とみんなで持ってるんですよね。入会って言うんですけど、だからこういうのは相続もしないし売りにくいんですけど。

残間 山林はね。山林って、もともとどうしてこの人が持ってるって、誰かから買う? 売主は、先祖から受け継ぐの?

大垣 私も実は、おばあちゃんから相続した山って言うのかな。山の一部が、田んぼにくっついてあるんですけど。

残間 今も? どこに?

大垣 丹波

残間 丹波篠山。

大垣 篠山よりは、今の、最近有名なになってる、明智光秀で、あっちの、黒江のほうに近い。

残間 いいじゃない。

大垣 良くはないですよ。でも、ちゃんと植林してもらって、どっちかっていうとお金払うぐらいの感じですよ。そうしていただかないと荒れちゃって。

残間 自然環境保護をしないといけないんだ。

大垣 そうすると今度は管理にものすごいお金がかかってしまうので。

残間 気分としてはいいんじゃない、山林を持ってる。「明智光秀のね・・・」みたいな。

大垣 でも、直感的には、別荘ですら行かないじゃないですか。だから、山林も。

残間 言わんや。

大垣 本当に好きな人でないと飽きると思うんですね。そうすると、管理を、安いやつはおそらく管理をむしろものすごくちゃんとやらされる可能性があるってことで。

残間 最近よく出てくるしね、熊とか。

大垣 色々サイト見てると、やっぱり、そういうことでびっくりしちゃったって言う方も。

残間 でも、買いたいっておっしゃってるんでしょう、この山林マックスさんは。

大垣 だから、よく考えて・・・山林マックスでしたっけ? 猫マックスさんですよ(笑)。名前変えないでください。

鈴木 猫マックスさんです(笑)。

大垣 ただ、よくよく見てると、水通引けたり、電気が通ってますよ、みたいなところもあって、相応に高いですけどやっぱりやすかったりとかありますけど、よく調べないと。

残間 そうだよ。滝があったりね。

大垣 庶民的には、山って土地と同じように思ってますけど、つい最近までは、さっき言ったみたいに木を売り買いしてたものなので、そこでないものには価値がなかったって意味で安いだけなので、そこに入ってくと、安いなりに負担があるのは多分そうだと思います。

鈴木 猫マックスさん、参考になりましたでしょうか。

残間 だから、山林バンクをね。

大垣 山林バンクを一回見てみてください、面白そうだから。

鈴木 検索してみてください。

残間 山林情報総合サイト。

鈴木 大人ライフアカデミー2020でした。

渋谷和宏さん(経済ジャーナリスト・作家)と探る、新しい社会のトレンド

●大人の花道

鈴木 早速改めてご紹介します。本日のお客様、経済ジャーナリストで作家の渋谷和宏さんです。ラジオでも、色んな所で活躍されているから、お話もすごく上手でいらっしゃいます。

残間 声を皆さんお聞きになると、すぐ分かる。

渋谷 きょうはアウェイ感があって緊張しています。

鈴木 そうですか(笑)。文化放送でのご出演ということで。渋谷和宏さん、簡単にプロフィールをご紹介します。

渋谷 ありがとうございます。

鈴木 1959年横浜生まれ、12月8日のお誕生日なので、大垣さんのほうが。

大垣 一緒です、一緒。

鈴木 同学年ということになりますね。放送大学から、日経BP入社、日経ビジネス副編集長などを経て、20代から30代向けの日経ビジネスアソシエの創刊編集長に。雑誌は10万部を超えて6年間編集長を務めた後、ビジネス局長日経BPネット総編集長などを経て独立。TBSラジオでは情報教養番組を担当した経験も長くあられます。

大垣 誕生日ね、私の5番目の子供と同じ。

鈴木 そうなんですね。

大垣 だから、きっと何年かしたら、こんなかっこいい人になると。

残間 遺伝子が違うんだから。

大垣 確かに・・・。

残間 でも、昨今どんなふうにお考えかっていうのは聞きたかったの。コロナ渦になって。こんなに大盤振る舞いしていいんでしょうか、GO TOっていろんなもので。

渋谷 本当に6月ぐらいまでは、旅行需要って、対前年同月比97%減。要するに、3%しか旅行に行く人いないっていう状況がずっと続いてたし、インバウンドがいつ戻ってくるかわからない状況なのでやらないともう屍累々っていうところまで追い詰められたっていうのはありますよね。ただ本当にこれからその旅行需要を刺激して、感染抑止と両立できるかっていうのは。一方的に感染を抑止すればいいっていうのと比べてはるかに困難ですから。

残間 ですよね。ヨーロッパはまだまだね。

渋谷 本当にヨーロッパは、ああなるリスクだってゼロとは言えないですよね。

残間 みんなで焼き鳥屋に行って、1本だけ頼んで水飲んで、1000円またもらうと、次のところにいって、また1000円もらう、3本食っちゃった、みたいなのをネットに言わせてたり。無限にずっと食べて。

大垣 最高の蓄財じゃない。それがそういう奴なんですね。

残間 とか、いろんなこと考えて。

大垣 いいんじゃないですか。

残間 悪いとかじゃなくて、こんなに次々に、菅政権になってから特にお金が出ていくけど、大丈夫かなっていう、日本は、っていうふうに思ってたわけ。

大垣 ああ。

残間 でも渋谷さんは。

大垣 負のスパイラルに入るよりは。

残間 シニアの持っている、65歳以上の人の預金額と借金が同じだとかずっと言われてるじゃない。

渋谷 そうですね。

残間 あれは、まだそうなんですか。

渋谷 ええ。ただ、日本の個人金融資産って1845兆円ぐらいあるんですね。去年の3月31日の数字です。1845兆円って、今日本のGDPが500兆円ぐらいですから4倍まで行かないですけど3倍はるかに超えますよね。その大体7割弱を六十歳以上の人が持ってます。ですから、1300兆円ぐらいって感じですよね。で、そのざっくり半分、700兆円弱ぐらいが、現金と預金と貯金なんです。だから最も流動性の高いお金なので、使おうと思えば使えるお金ではあるんですよね。ただまぁ、人生100年時代なって先は長いですし。

残間 ちょっと脅しもきいてるでしょう。

渋谷 そうなんです。これから社会保障がどうなるか分からないっていうので。だから簡単に使えない。その葛藤はあるんですけど、ただ行きたい場所とかワクワクするようなこととか物があれば使ってもいいよ。それだけの時間もあるし、若さもあるよっていう人は、実は2012〜2013年ぐらいからすごく増えてるって言うのは、消費を見ていくとよく分かります。

鈴木 ほお。

残間 麻生さんが、10万円、みんなに配ったけど、そんな困ってなくて、貯金増えたじゃねえかみたいなのを、またおっしゃってたけど。

大垣 あのおじさんはね。

渋谷 みんな貯金に行くか、場合によっては株を買うかとか、そういうことになっちゃいますよね。

大垣 でも、おじさんおばさんは使ってるんじゃないですかね。

渋谷 使ってると思います。

残間 でもそんな使わないって。洋服買いたくないでしょう、試着したくないから。

大垣 うん。

残間 旅行は今まで行けなかったでしょう。

大垣 まあね。ここから動くんじゃないですか、旅行とか。すごい安いもん。びっくりしました。

鈴木 ですよね。

残間 だんだん、上限があるもん。

大垣 まあね。でも、普通泊まれないところに泊まれますよね。あのぐらい。

渋谷 星野リゾートとか、高級旅館が埋まっちゃってるんです。

鈴木 そうですよね。

残間 だけど、なんか不思議な感じ。次の次の世代とかにみんなしわ寄せがいくような気がして。

大垣 でも、今おっしゃったように、今の動き、流行りの経済学の先生が言ってるのはインフレにならない限りは基本的に問題ないんだっていうことも言ってる人がいるわけ。まだまだ国債は日本の中で消費されてるから大丈夫なんじゃないのかなって。とにかく、誰もお金を使わなくなって、どんどん収縮していくほうが怖いわけですよ。

渋谷 そうですね。それを見ると面白いんですけど、ちょっと古い話なんですけど、2013年頃から突然売れはじめてるものとかブームになってる物ってすんごい多いんですよ。

鈴木 へえ、なんだろう?

渋谷 例えばアウトドアなんですけど。ちょっと調べてきたんですけど、アウトドア人口って、一年間に。

残間 なんかやたらと。

渋谷 キャンプしてる人の延べ人数なんですけど、ピークっていうのが、1996年です。この時1580万人いたんですけど一気にこれから減りまして。で、もう2010年頃には700万人とかそのぐらいになっちゃったんですけど、2013年からまた復活して。で、2019年まで7年連続で増加して、また900万人ぐらいまで戻ってきてるんです。

大垣 アウトドアってどういうやつを言うんですか。

渋谷 主にオートキャンプですね。キャンプ場行って。

大垣 今、山を買うのが流行ってますよね。

渋谷 それもそれもその一環なんですよね。山を買ったほうが密にならないっていうので買っちゃう。

残間 自分で一人キャンプとかで。

大垣 ひろしっていう人が、あの人がすごい流行らしてましたよね。

鈴木 ブームになりましたよね。

残間 大垣さんも山を持ってるからやればいいじゃない。

大垣 山、持ってないよ。

残間 山みたいな。

大垣 山みたいになっちゃったちゃんとしたとこ。

鈴木 まだまだお話を伺いたいんですけど、ここで音楽のコーナーに参りましょう。

●大人ダンスアカデミー2020
鈴木 引き続き経済ジャーナリストで作家の渋谷和弘さんにお話を伺っていきます。

渋谷 さっきの2013年問題って何が言いたいかというと、実は2012年に1947年生まれの人が大量引退してるんです。団塊の世代の最も年長の世代が、65歳になって辞めてるんですね。ですから、辞めた人たちがまた消費の最前線に戻ってきて、いろんなものが実は売れ始めているというものの一つがオートキャンプだったりします。

鈴木 へえ。

渋谷 後はアナログのレコード。

残間 そうですね。

渋谷 これも復活しちゃったとかですね。あとは、家計調査見ると面白いんですけど、一家庭あたり、一世帯当たりの年間に使う喫茶店代。これがまた2013年から増えてきているんです。

残間 家にいられないから、みんなコーヒーショップに日経新聞を持っていくのよ。

渋谷 そうなんです。

残間 で、隣の男とは口を聞かないで、自分でずっと。

大垣 でも、僕に言わせると、団塊あれだけいてその程度かよって感じがしますよ。もっと金使ってよかったんじゃないか。

渋谷 でも、それがなかったら、結構2013年以降辛かったかもしれない。

残間 でもね、今時、渋谷さん、また最近その人たち70過ぎたじゃない。

渋谷 うん。

残間 私、ちょっと上の世代なんだけど、私も団塊のしっぽですけど、みんな家で作務衣を着てね。まあ作務衣は大垣さんも着ますが、猫を転がしてる。だから、消費してない。

渋谷 そう、その後なんです。ですから、誰にバトンタッチするか、バトンを渡すかって言う。それは全然できてないんです。

大垣 もうちょっと遊んでもらわないと、こっちも面倒見きれない。

渋谷 コロナ渦でね。

残間 男の人、ずっと家にいる。

大垣 猫でゴロゴロされたら不健康になりますからね。

残間 比喩的にもそうだし、現実的にも、家で猫を転がしてるような人が多い。

大垣 団塊はこれからなんか健康でいることだけで生きていてほしい。

残間 健康のためなら死んでもいいって人たちだけど。

大垣 どっちかにしてほしい。

残間 だって家の中でやってるもん。

鈴木 次の世代にどうやってバトンを渡したらいいんでしょうか。

大垣 僕、渋谷さんに聞いてみたいのが、コロナって面白いなと思うのは、例えばリモートもそうなんですけど、とっくにやっていてもよかったようなことがようやく起きだしているでしょう。

渋谷 はい、そうなんです。

大垣 これをきっかけに、構造がようやく変わるべき構造に変わるんじゃないかという気がしていて。

渋谷 そうですね。象徴的なのが、凸版印刷っていう印刷会社がありますよね。これが、9月から旅行業に進出したんですよ。

大垣 なるほど。

渋谷 何かっていうと、バーチャルリアリティ映像で、例えば唐招提寺の中に行きましょうっていう。実際の移動をを伴わない旅行なんですけど、これが結構。

鈴木 いいんですか?

渋谷 オンライン旅行、バーチャル旅行全体がいいんですね。

残間 すごいクリエイティブになってるよね。

渋谷 なぜかと言うと旅行行きたくても行けなかった人たくさんいたんですよ。授業があって遠出できないとか、飛行機乗りたくないとか。そういう人たちを吸収してるんですね。

大垣 それは団塊にいいね。猫を転がしてるより。

渋谷 全然いいと思います。見聞も広がるし。

大垣 バーチャルの、メガネみたいなものをかけて。

渋谷 ですので、そういう新しい需要が、コロナ後もいけるって思ったから凸版印刷も入ってきたんですね、遅まきながら。

残間 それも団塊の世代にどうやって知らしめてさせるかだな。

大垣 それは、動くんじゃない。

残間 面白いっていうふうに思わないとダメだよね。

渋谷 そうですね。男たちが最近ちょっと元気がなくなってきたなっていう感じですよね。

残間 そうですね。女の人は相変わらず、結構それなりにまた外に出始めてる、気をつけながらも。お金持ってる世代が動かないとね。

大垣 僕らはどうなんですかね。僕らって名前がついていない世代ですよね。

渋谷 陥没した世代ですよね(笑)。

大垣 下はジュニアだのね。

渋谷 ちょっとしたには新人類とか言われた人たちがいるんですけど、僕らはスルーされましたからね。

残間 ビトゥイーン世代って言われなかったっけ。

大垣 名前がつけられないからそうやって呼ぶだけなんです。

残間 そっか。

大垣 積極的な名前がついてないんです。

渋谷 プレゼンスがね(笑)。

残間 しらけでもないんだよね。

大垣 しらけでもない。それはちょっと上なんです。だから、僕らは後始末ばっかりさせられてる。

渋谷 本当に、風呂敷を広げるんじゃなくて、畳むほうですよね。

鈴木 ああ・・・。

大垣 で、上の人が広げたのをきれいにしてると、また下が違うことをやりだす。

渋谷 こっち側でまた散らかると。だから、僕たち、手際はいいんです。

鈴木 感謝しております。

大垣 価値観もわりと欧風だったりしますよね。

渋谷 そうですね。モダニストです。

大垣 割とね。

残間 欧風って何?

大垣 そう、だから、割と奥さんを大事にしますよね。

渋谷 割とリベラルですよね。

大垣 リベラル。だから、そういうので、僕らってどうなるんだろうとかって。

渋谷 どうにもならないんじゃないかと(笑)。次はだから、団塊ジュニアに引き継ぐための。

大垣 団塊ジュニアは大丈夫ですかね。

渋谷 人数が多いとそれなりに新しいものを作ってくれるので。

大垣 それはそうですね。ここまでの、僕は槍穂高って呼んでるんですけど、二つのピークが動いていくと新しい動きが必ず起きるのは間違い無いんです。

渋谷 僕らはカールみたいな。

鈴木 カールも美しいですけどね。

渋谷 ちょっとだけいいですか。

鈴木 そうそう、わざわざ持ってきてくださった、これはなんですか。

渋谷 これ、面白いんです。カルテックっていう、シャープを脱藩したというか、スピンアウトしたエンジニアの方が2018年に作った会社で、光触媒技術を使った除菌空気清浄機。

残間 それが?

鈴木 首にかけるようになってる。

渋谷 そうなんです。これ、ボタン押すとここが動きだしまして。酸化チタンに光を当てることで、金とかウイルスとかを不活性化する、殺しちゃうと。

鈴木 円柱形で、15センチぐらいありますね。

渋谷 そうですね、首にかけてっていう感じなんですけど。フェイスシートでやると、中の空気がね。使ってるんですけど。先日このカルテックが、理化学研究所と、それから日大の医学部と一緒に実際に新型コロナウイルスを。実験室なんですけど、どのぐらい殺せるかって実験をやったんですね。そしたら2時間で検出限界値まで殺せた。一時間半で99.9%殺せたと。

大垣 命がけの実験ですよね、でも、なんか。

渋谷 プロがやりますから。

鈴木 ウイルスの取り扱いも。

渋谷 何が言いたいかっていうと、光触媒技術って、日本人が実は道を開いた技術なんです。1967年に東大の大学院生だった藤嶋昭さんっていう人が。これノーベル賞級だって言われてるんで、毎年実は取り沙汰されたりすることがあるんですよ。ノーベル賞に。ですから、日本独自の技術でコロナに挑んでるっていうのが面白いので、ちょっと僕もこれを買って。

残間 今は売られてるの?

渋谷 売られてます。14000円。

残間 充電するの?

渋谷 ええ、充電です。4時間充電で8時間持つって書いてありました。

大垣 マイクと間違えそう。

残間 渋谷さんって、新しいものとか新しいことに対してはどういう風な情報収集術を。

渋谷 割と好きなんですよね。コロナって要するに環境変化なので、環境が変われば新しいものは必ず生まれるはずだっていうので、結構色々人に回って聞いたりとか、ネット1日中みて、面白いものを探したりとか、結構やってます。

残間 そういうのをずっとやってる人って勘が働くんだよね。なんとなくそこに何かがありそうっていう。

渋谷 そうかもしれないですね。結局変化って、両面ありますよね。変化は本当にビジネスに対してどんな段階でもニュートラルでいい面と悪い面があるので、絶対コロナでもあの悪いことばっかりじゃないよねっていうところからちょっと見つけた技術ですね。

鈴木 日本が先導して、これからコロナウイルスに対抗していくかも。

渋谷 そうですね、日本は家電もダメだし、頼みの環境技術も駄目になってきたし、樹木とかに。

残間 いろんなことが後手後手になってきているから。

大垣 でも、僕は思うんですけど、これまでのエスタブリッシュメントみたいなものが合わないんですよね。

渋谷 絶対にそう思います。おっしゃる通りです。

大垣 だから、今回みたいにドンときてくれれば、一種の戦争じゃないけど、ゼロスタートみたいな感じで、新しい環境をね。

残間 地球規模だからね。

大垣 追い込まれないと日本人って変わらないじゃ無いですか。

渋谷 ちょっと茹でガエルみたいになっていたので、今回みたいに急速沸騰させるほうがいいですよね。

大垣 そうするとピョンと出てくる人が出てきて、いいんじゃ無いかなと思って。

鈴木 変わらざるを得ないっていうことですよね。

渋谷 そうですね。そうしないと、日本人って変わらない。ただ、追い詰められると変わるんですよね。明治維新とか戦後がそうだったように。

大垣 そのときは一気に変わるんですよ。

残間 せめてそうじゃないと、亡くなった方や犠牲になった人も浮かばれないよね。

渋谷 そうですね。

残間 その方達を思えば、やっぱり私たちもこのへんで変わってみるっていうことを一義に考えていい時代。

大垣 とにかく一番邪魔になるのが団塊の世代とか。

鈴木 またそんなふうに口汚く言わないでください。

残間 だんだん死んでいくから大丈夫。

渋谷 いやいや、長いですよ。

大垣 重石みたいにね。私はまだチンピラ扱いだもんね。

渋谷 そうですよね。

鈴木 ちょっとこう、大垣さんが生き生きと。

残間 あんまりそうだよね、同じ世代の人がいないよね。

渋谷 確かに。

残間 下の人はいるけど。

渋谷 そうですね。

大垣 僕らは群れないでしょう、あんまり。

渋谷 それはそうなんです。本当に。

鈴木 これからも、風呂敷を畳む世代として(笑)、ご出演いただければと思います。

残間 こぼしていくので拾ってください(笑)。

渋谷 畳むのも楽しいですよ。

鈴木 大切な役割ですよね。経済ジャーナリスト・作家の渋谷和宏さんでした。ぜひまたお越しください。

一同 ありがとうございました。

リスナーメール:千葉から東北に移住したい! でも、仕事はどうやって見つければ?

鈴木 聞いて得する家とお金のお話、大垣さん今日は。

大垣 きょうはお便りをいくつかいただいています。船橋市伊藤博文さん。

残間 ほう。

大垣 ひろふみって書いてはくぶんって読むんですね。本当だったら大変な。

鈴木 ラジオネームかしら。

残間 まあいいよ。

大垣 「どこか田舎に引っ越そうとしています。希望は東北の雪の少ない場所」。

残間 わあ。

大垣 「でも、子供3人、私を入れて5人が食べていくためには、何か仕事を確保してからでないと不安です」まあ、そらそうでしょうね。「千葉県にいたままで仕事を探すにはどうしたらよいでしょう」って言うんですけど。っていうか、どうなんですかね。やっぱこう言っちゃう人って私が見てくると、これを考えるぐらい慎重じゃない人が行きますよね、まず。

残間 うん。

鈴木 ああ、まず行っちゃう。

残間 それから、いたままでも情報は集まるじゃない。

大垣 好きだから。

残間 特に震災以降は、東北って人手が足りなくて。

大垣 そうそう。

残間 その道のベテランね、若い人じゃなくても、もちろん、来てねっていうような仕組みが結構自治体にあるから。

大垣 そうですね、それはありますよね。そういう制度は昔に比べるとすごく充実してきたし、向こうに行くということであれば、そっち側で割とまあまあちゃんとした会社に就職すると、200万とか300万とかくれる制度があったりとかね。

残間 ありますよね。

大垣 それから、今度新しく出来るっていうのが、リモートワークで、東京に仕事持ったまま東北に行くと、これは今度は100万だったかな。移住支援金っていうのがまた出て。どっちかって言うと僕なんか、せっかく千葉県にいらっしゃるんだから、リモートワークで働ける場所を千葉県で探されてもいいかもしれませんよね。

鈴木 うーむ。

残間 でも、田舎に行きたいのが先なんだよ。

大垣 そうなんだけど、千葉県で仕事を確保して、千葉の会社のリモートワーク。

鈴木 それで東北に。

大垣 それで、リモートワークについては東北からしますっていうのが。

残間 どこにいたってできるんだもんね。

大垣 そっちのほうが、東北の職場を千葉にいて探すより、東北にいてもいい、千葉の仕事を探したほうがいいかも。

残間 この頃よく聞くんだけど、私のふるさと仙台が、今ちょっとしたバブルというか、東京に行けないけど仙台でみんなで街の気分を楽しもうみたいな。東北6県の人たちが仙台に来たり。ブロックごとに、みんなそうなってるらしい。仙台って比較的コロナも落ち着いてるので、ホテルなんか満杯なんだって。

大垣 いいことですよね。

残間 東北6県で行き来してる。

大垣 なんか、盛岡とかあっちのほうに行きたくないのかな。

残間 いいよね、岩手。

大垣 僕らはやっぱり遠いところに行きたい。

残間 岩手は食べ物が何しろ美味しい。山のもの、海のもの。

大垣 行きにくいから。

残間 盛岡はいいよ。

大垣 いいですよね。

残間 動いてみてください。

鈴木 今後どうなったかもぜひ、よかったら教えてください。大人ライフアカデミー2020でした。