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破綻する? 全額もらえない? 年金知識のウソ・ホント(後編)

大人ライフアカデミー

金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

水谷 今日はどんな話でしょう。

大垣 引き続き年金の話をしても大丈夫かなって。

水谷 お願いします。

大垣 年金は、もう一ついいことがあるんです。先週は、そもそも、年金と投資って違うよって。一番違うのは、利回りがゼロでも、早く亡くなった方のやつが回ってきたり、税金が入ってプラスになっている。もう一個は、普通の投資だと給料もらって税金引かれた後のを貯めますよね。でも、公的な年金は基本的に、お給料もらう前に引かれていて、そこに税金がかかってないので。なので、税金がかなりお得になるって言う事があって。そういうのって、投資だとNISAしかないのね。だから、やっぱり、意外とお得にできてるぞっていう。

残間 そうか、そういうのにも税金がかかるんだね。

大垣 あと、厚生年金は、半分会社の方で払ってくれてますからね。

水谷 はい。

大垣 だから、何でこんなに年金がいじめられるんだろうっていうのは。やっぱり、今より悪くなるってとこが強調されすぎてて。今より悪くなるから、そもそも悪いって皆思っちゃってる。

残間 そうだね。特に若い人なんかにかわいそうよね。「あなたたち、年金はもうないわね」とかってみんな言うからね。

大垣 そう。それは、残間さんたち、やらずぶったくり世代っていうのがいっぱいいて、それが。

残間 持っていっちゃった。今もね、暮らしてる人多いもんね、年金で。結構な金額もらってる人いるよね。

大垣 そうですよ。特に大企業。企業年金がすごいです。

水谷 企業年金って豊かですよね。びっくりします。

残間 公民なんてすごいじゃない。

大垣 そうなんです。それで、私、知ってます?

残間 大垣さん、もらえなかったんだよね。

大垣 それがさ、月50万円ぐらいもらえるぜ、とか言ってたわけ、当時。

残間 笑ってたよね。

大垣 すげえ、とか思ってたわけ。私18年勤めて、辞めたじゃないですか。学校に行って。20年目ぐらいから良くなるんですって。

水谷 ああ。

大垣 でも、なんちゃら基金とか、会社のやつがあって。

残間 銀行が潰れたからじゃないの?

大垣 潰れたからじゃないんです。辞めたときに、65になったらもらえますからね、あなたもちょっとは積み立てたからっていうので、くれるんです、証書を。そうしたら、3万8000円もらえますって書いてあって。結構いいじゃん、3万8000円、と思ったら、年だったの。

残間 (笑)。

大垣 だから、3月分ぐらいだと思う、払い込んだお金の。

残間 私、知り合いで興銀を勤め上げた人だと、何十万貰ってる人も。

大垣 それは、4、50万貰ってるんじゃないですか。

水谷 すごい。

大垣 100万近くもらっていましたよね。どことは言いませんけど。

残間 分かんないのは、航空会社とか、昔は良かったけど今ダメだもらえないじゃない。

大垣 そうよ。だから潰れた時とか怒ってましたもん。なんか。でも、「それでいくらになったんだ」って言ったらまだそれでも結構もらってるみたいな感じで。お前らダメだわ、とかって言ったことがあるんだけど。

残間 企業年金は本当に企業によって落差があるからね。

水谷 そうですね。

大垣 でも、それも難しくなってきましたけどね。やっぱり一番大事なことは、そういうのはそういうもので置いといて。

残間 自分は自分で。

大垣 あんまり自分が、5万円もらえる私っていうのをできるだけ長くキープするっていうのが本当に大事なことになってきてると思いますけど。まあ、ただ、意外と年金について誤解があるなっていうのを、授業やってて思ったので、きょう2回続けてちょっとお話をしました。

水谷 前、大垣さんが、年金をもらえる、何歳からだったらお得かってグラフを作られてましたよね。

大垣 それは、65を70にしたときに、65でもらい出して長くもらうのと、70まで待ってから4割増ぐらいでもらうのとで、いつ頃死ぬとどの辺でお得感が変わるかっていう表を作ったんですよね。

残間 作ったよね。あれ、すごかったね。

大垣 ええ。また。貼っておきましょうか、どこかに。

残間 今はもう75ぐらいになってほしいっていうのが、国の思惑でしょう。

水谷 そうですね。

大垣 国がやるかっていうのはあれだけど、みんなの心意気としては75ぐらいまではいらない人生にしておこうと、75まで伸ばすことでたくさんもらえるので、働いていれば老けないしね。そういうことのほうが大事だと思いますよね。

残間 昔は60ですぐ年金って言ったけどね。今は、だいぶ変わりましたよね、それがね。

水谷 大人ライフアカデミー2021でした。

破綻する? 全額もらえない? 年金知識のウソ・ホント(前編)

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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水谷 今日はどんなお話でしょう。

 

大垣 きょうは、去年ラジオ聞いてらっしゃる方とかに、青学で、リカレントの15回プログラムをやって。それでも200ページ近いスライドが出来上がったんですね。

 

残間 すごいね。

 

大垣 ここらへんから、今年はいくつかお話をしていこうかなって思っているんですけど。きょうはね、年金と投資がどう違うかっていう話をしようと思うんですけど。同じ5万円ずつ払ってくんだったら、投資信託みたいなのと年金に入れるのと、どっちが得だと思いますか。

 

水谷 年金。

 

大垣 なんで。

 

水谷 投資は危険だから。

 

残間 年金に入れるって意味が分かんない。

 

大垣 だから、年金ってあるじゃない。あれって、払ってるじゃん。保険料。それを貰ってる感じだと思ってますよね。貯めて。保険料をずっと払っていって。で、歳を取ったらもらうじゃないですか。

 

残間 払った分来ないじゃない。

 

水谷 金額は来ないですよね。

 

大垣 払った分、来ないと思ったりしてるでしょう。

 

残間 もちろん。

 

水谷 全額は来ないんじゃないですか。

 

残間 これからの若い人たちは。

 

大垣 それで、払ってるのに来ないぐらいだったら、投資信託をやったほうがいいと思うでしょう。

 

残間 両方。

 

大垣 それは減るから嫌? じゃあ、みずほに預ける。金利が少ないからいや? じゃあ、箪笥に入れておく?

 

残間 ううん。預ける。タダでも。

 

水谷 うーん。

 

大垣 じゃあ、銀行に預ける。

 

残間 うん。

 

大垣 そう思っている人が多いのでびっくりしたんだけど。年金が一番お得なんです、本当はね。

 

残間 なんで?

 

大垣 なんでか分かる?

 

残間 分からない。

 

大垣 だから、まずそもそも、自分で払ったよりか貰えない人がほとんだと思っていること自体が。

 

残間 もう、そういう概念だよね。

 

水谷 私、貰えないぐらいに思ってます。捨て金だろうな、ぐらいに。

 

大垣 すごい政府ってバカだなと。まず、単純に質問をしますけど、年金って、昭和の30年代ぐらいにできたんです。始めますよね、国民年金を。始めた年に、85のおばあちゃんは貰えたでしょうか。

 

残間 払ってないよ。でも、貰えてる。

 

水谷 貰えないんじゃないですか。

 

大垣 じゃあ、いつ頃からもらえるようになったんだと思う?

 

水谷 あ、そうですね。そのシステムができると、どうなんだ? 最初の人は。

 

大垣 でも、年金制度って、作ったらやっぱり、作った瞬間から85歳の人はもらえないとまずくないですか。

 

水谷 確かに。

 

残間 そりゃあねえ。

 

大垣 じゃあ、そのお金はどこからきたの。

 

水谷 税金から。

 

大垣 そうなんです。まず一つね。国民年金ってあるじゃないですか。

 

残間 はい。

 

大垣 あれ、なんか、もらえないとかみんな言ってるじゃないですか。あれって実は、払ってぶんは半分税金なんです。ということは、貰ってる額の半分しか払い込んでない。だから、そもそもお得でしょう、ちょっと。

 

残間 うーん・・・。

 

大垣 (笑)。そんなところで考え込むなよ、そこで考え込んだら全然先に進まない。

 

水谷 ちょっとつまづきましたね、残間さん(笑)。

 

大垣 あのさあ、ちょっと待って。だめだこれ。鈴木さんだともうちょっとマシなのかな、ちょっと足引っ張ってません、部長(笑)。

 

水谷 鈴木さんは経済学部だったかな。違ったっけ。

 

大垣 あのね、鈴木さんは分かってないかもしれないけど、目をぱっちり開いて頷いてはくれる。

 

残間 自分のこととしてとらえようとして必死になるよね。

 

大垣 水谷さんはスイッチ切ってますから、最初から。まあいいや。それで、要するに、もらいだしたときに、そもそも原資がないから、あれって税金を積み込むことになってるんですよ。で、税金って自分のお金じゃないじゃん。

 

残間 ううん。

 

大垣 だから、そうだけど。法人だって払ってるわけですよ。会社がいっぱい払ってるんだから、税金はね。

 

残間 私たちから。

 

大垣 いや、そうだよ。でもさ(笑)。だから、自分が詰んだ分貰ってないことは理解しました。

 

残間 はい。

 

大垣 あれって要するに、原資が足りないから、半分税金入れてるわけ。で、さらに、始まったばっかののおばあちゃまに払おうと思うと、どうしたら払えるかっていうと、今年払い込んだ若い奴らの分を回しちゃうわけ。

 

水谷 うーん。

 

大垣 そういう風になってるわけ。だから、残間さんの世代とかはいっぱいいるじゃない、団塊だから。ゴソッと。

 

残間 いますよ。

 

大垣 もはや、残間さんみたいに税金払ってる人より、もらってる人結構たくさんいるじゃん。もらってる人。

 

残間 ほとんどそうね。

 

大垣 そいつら、いっぱいいるでしょ。あえてそいつらって言いますけど。

 

残間 そいつらって、嫌そうな顔で言うわね。

 

大垣 それで、下のほうにもっと少ない人がいっぱいいるわけ。

 

残間 確かに。

 

大垣 その人たちが頑張って税金を払ったり、年金払ったりしてるわけ。っていうのが、やっぱり足りないから、持っていってる。だから、投資っていうのは自分で入れたお金が元本で戻ってくるだけで、それも外れると目減りしたりするっていう、ゼロサムっていうんですけど。要するに、入れた分以上に出てこようと思うと、そいつが泣けなしで稼いだ数パーセントが積み上がる程度なんですけど。

 

年金って、少なくとも公的年金は、もらうほうの人に、「うまくいきませんでしたんで払いません」って言えないので、出る方が決まっちゃってるので、そこに必ずつぎ込むようになってて。だから、ほとんどのケースでは多分払い込んだより、たくさんもらえることになる。なってるの、そもそも。結構。

 

残間 全然そういうインフォメーションないね。

 

水谷 ねえ。言えば我々はもっと喜んで年金を払うのに。

 

大垣 喜ぶかどうかはさておき、要するに、年金が問題なのは、今の制度でもらえてるより悪くなっていいかっていう議論でみんな揉めてるわけ。

 

水谷 うん、うん。

 

大垣 それから、長い目で見ると今のまま持たないから、若い奴が損しちゃうじゃないか、おかしいだろうって揉めてるんですけど、そもそも入れた分がちゃんと運用できてないから払えないじゃないかって議論にはなってないの。そもそもそんなこと誰も気にしてないから。そもそもそんな風になってないから。それはやっぱり、会社がいっぱいお金儲けて、法人税をいっぱい払うじゃないですか。その払ったお金もちゃんとつぎ込んでるわけよ。だから、年金は本当は、どっちかにしかお金を投資できないんだったら年金払っといたほうが、算数は全然お得なんだけど。意外とみんなが、年金揉めるじゃないですか、制度が悪くなるとか、もらえなくなるとか。っていうことで、ものすごく悪い印象を持っているから、残間さんや水谷さんみたいに、年金なんかで払うとすごい損するみたいなふうに思わせちゃって、ちょっと、そこはもうちょっと算数で議論したほうがいいんじゃないかな。

 

水谷 政府が今、信頼できないから、そこで年金を持っていかれちゃうんじゃないかなって思ってる方は多いと思います。

 

大垣 要するに、年金の一番の原資っていうのは何かっていうと、早く死んだやつなんですよね。早く死ぬ方のお金を、長生きする人に回すっていうとこで動いてるので、ここはもはや、元本目減りどころか早く死んだ人は全部持っていかれるので、それが全部長生きする人に回るので、それはもう、運用とかの世界じゃなくて、めちゃくちゃ、そこんとこは、ある種それは利回りと呼んでいいんだったら、利回りが高いんですよね、そもそも。

 

だから公的なやつでしかそういうことはやらないわけ。例えば、この3人で組んで、水谷さんが一番最近に死んだらその元本全部二人で山分けしようぜっていうのは公序良俗に反するからやってはいけないっていうことになってて。だから、公的年金だけはそれを許されてるわけなんですね。

 

残間 そのへんの説明も全然ね、初めて聞いたよ。

 

水谷 ちょっと安心しました。

 

大垣 安心していいかは分からないんですけど。今のままだと思っていたらダメなんですけど、損してるわけじゃないっていうことですね。

 

水谷 分かりました。きょうは年金についてのお話でした。大人ライフアカデミー2021でした。このあとは人生100年時代研究所。こちらは鈴木純子アナウンサーがお送りします。

リスナーメール:夢は退職後の海外移住! 今住んでいる家は貸し出せる? 帰国することになったときの備えは?

リスナーメールのご紹介
金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

鈴木 聞いて得する家とお金の話。今日はどんなお話でしょうか。

大垣 10年前から聞いてくださっている、青梅市のワクさんから。初めてのお便りです、ということで。水谷佳奈さんがいらっしゃった頃から、長いファンです。

鈴木 ありがとうございます。

大垣 毒と薬の混じったトークを楽しく聞いておりますと。毒は水谷さんなので・・・。


鈴木 いやいや。

残間 毒薬。

大垣 色々、長く書いてくださっていて、全部は読めないんですけど。質問のところだけ読みますね。退職後の海外移住が夢なんですって。今62歳ということで、65歳予定っていうことで。

残間 一人で? 家族と? 奥さん?

大垣 どうだろう。分かんない、どっちだろうね。奥さんと行くんじゃないですか、65だから。結構、準備していらっしゃって、いろんなものを、不動産とかをお持ちなんですけれども、当面のご質問は、ご自宅が青梅にあって、これを借りてもらえますかっていうことで。駅から徒歩18分なので電車通勤には不向きなところですが大丈夫ですか。いやもう、こんなの全然問題なし。

残間 どこ、場所。

大垣 青梅。

残間 ああ、じゃあね。

大垣 90坪の敷地があるんだって。

残間 へえ。

大垣 40坪がツーバイフォーだって。こんなものを。若い子がすごい住みたいんじゃないかな、今。

残間 ねえ。いつか帰ってくるっていう。

大垣 でしょうね。私、思ったのは、退職後の海外移住ってところが根本的に今難しいと。

残間 今はもちろんコロナで行けないんだけど、昔、山田太一さんがよく、そういう、夫婦の海外移住のドラマなんかを作ってたときは、オーストラリアがすごくみんなの人気のまとで。広くて美しい、プール付きの家に夫婦で行くんだけど、プール付きの家の掃除の大変さとか、枯葉が落ちてきたり。で、今度、隣近所も誰もいなくて、ずっと二人っきりで、とうとう帰ってくるみたいなドラマがあったけど、あんまり最近、海外移住60過ぎてっていうのはないよね。遊びに行く人はいるけど。

大垣 別れてるんじゃないですか。お金持ってる方は。

残間 もう一つ家を持ってて、短期滞在とか。

大垣 注意点は、欲張らないでくださいっていうことですね。貸すのは大丈夫だと思いますけど、きっと、90坪で40坪ツーバイフォー、25万はいくぜ、とかって思ってらっしゃると、それは無理です。これは10年聞いてらっしゃるのでお分かりだと思いますけど、10万いけばいいほうかもしれません。もう一個は、帰ってくる時用に、娘さんが住んでらっしゃるとこと同じマンションに中古の部屋を買いたいんですって。で、お金借りられますかっていうことなんですけど。これは<リバースモーゲージというのがだんだん普及してきて、最近お話ししているように、元々家を担保に生活費を借りるものだったんですけど、今はこれで新しい家買う方が結構いて。例えば住宅金融支援機構のリ・バース60っていうのを使ってる商品なんかはもう全然問題なく8,000万円まで貸してくれますから。

残間 ふーん。

大垣 まあ、そんなに借りない方がいいですけど、2000万もあれば多分中古でしたらお買いになれるんじゃないかと思うので。そうすると、月々の払いは利息だけなので、まあ、いいとこ3万とかそんなもんなので。なけなしでも、青梅のご自宅を貸されたお金でずっと払えますので、特段問題ないと思います。で、名義、夫か妻かどっちがいいですかっていうことなんですけど。

残間 共有のほうがいいんじゃない?

大垣 共有は面倒くさいですね。

残間 かえって?

大垣 うん。まあ、どっちでもあまり変わらないっていうか、60までに借りるときは、生命保険をつけるので、どっちがもらうか大事なんですけど、60以降のローンは生命保険がつかないので。

残間 ああ、そうなの。

大垣 うん。死んだ時に家を売って返すっていう建前なので、どっちになさっても特段大きく変わらないと思います。

鈴木 はい。

大垣 と、いうような感じですかね。だから、意外と、ちょっとお話をしてるように、ご自宅がある方は、ご自宅を担保にしてローンを借りて住みたいとこに家を買うと。こういうのがわりと定着してきてますので、お聞きになってる方で、ワクさんはすごくきちんと準備なさってますけど、わりと行き当たりばったりに考えても意外とうまく行くことがある。

残間 でも、きちんとしてるね。帰る場所もちゃんと。

大垣 この方は相当ちゃんとやってますね。

残間 行っちゃったら行っちゃったでなんとかなるさって感じじゃないのね。

大垣 そうですね。結構、このラジオを聞いてくださってる方、色々言うから、こうやって。

残間 すごく長い間。

大垣 色々ね。

残間 勉強もしてらっしゃるんですね。

大垣 このかたは割とそんな感じの方です。

鈴木 ラジオを聴き続けてる方は、人生設計が違ってくる方が多いんじゃないでしょうか。

残間 水谷さんが前にいた頃ってさ、二人で、数字の話になると突然黙ったの。全然分かんなくなっちゃってね。

大垣 意外と、こうやって喋ってる私も、結構行き当たりばったりなのは知ってるでしょう、残間さん。

残間 うん、知ってる。

大垣 喋ってる3人が一番行き当たりばったりなのよ。

残間 大垣さんはいつも、ちゃんと分かってる、二人とも? なんて。

鈴木 聞いてるの? って(笑)。

残間 分かんない、とかって終わってたね。

鈴木 リスナーの方のほうが賢く色々考えていらっしゃるということがよくわかりました。

大垣 特に水谷さんとかは目が死んでるんだもんね。

残間 (笑)。

鈴木 きょうは青梅市にお住まいのワクさんのご相談にお答えいたしました、ありがとうございました。

住み替え事例のご紹介 新潟県の三条市から、長野県長野市へ

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金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「マイホーム活用大作戦」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

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鈴木 今週は、マイホーム活用大作戦。移住住み替え支援機構では、マイホーム借り上げ制度を通じて、大人世代の皆さんに安定した暮らしを提案しています。このコーナーでは、JTIの斉藤道夫さんに、豊富な事例の中からリスナーの皆さんの参考になるケースをご紹介いただきます。斉藤さん、よろしくお願いします。

 

斎藤 よろしくお願いします。今日は、新潟県三条市から、長野県長野市へ移住された方の話をさせていただきます。こちらのお客様は1995年に地元の工務店で、元々住んでいた家を建て替えて。築年数も実を言うとご相談頂いた時に築15年くらいということで新しい状態の家でご相談いただいた。

 

ただ、写真を見ていただくと、これは綺麗だなと。これ実際に貸したほうの家です。お尻から二番目のほうですね。ここに、お父さんがお一人でお住まいになられていて、娘さんが心配をして、もしあれだったら一緒に住もうよということで。一番最後のページに出てる写真が移住した家ですけれども、面積的にはちょっと小さくなっちゃったかもしれませんけれども、娘さんとご一緒に住むと。

 

大垣 ということは、建て替えなさった時すでにもう60歳。

 

斎藤 そうですね。

 

大垣 老後に向けて建て替えて、80を超えて動かれたと。賢いですね。15年だと、そうは言っても、貸しやすいですもんね。

 

斎藤 そうですね。貸しやすいのと、まだまだ先が長く貸せますから。ここからたくさん稼いでくれる家っていうことになりますね。場所が三条市ということで、賃料はそれほど高くは取れてないんですけれども、こちらの方ももう8年以上前で、気がつけば500万近いお金ができていると。これ、ラジオで移住・住みかえ支援機構のことを。こちらの番組を聞いてと。

 

大垣 ああ、聞こえるんだ、三条市は。

 

斎藤 ということでご登録を頂いた方なんですね。荷物の片付けとか、その辺が大変だったと。一人でこれだけ住んでますと、ものは相当あったでしょうから。そういったところが大変だったとは言ってますけれども、新しい入居者も時間がかからずに決まりまして、その後も安定的にお金を受け取りました。

 

残間 幸せな人ですよね。

 

大垣 幸せだと思うな。お一人でされるよりね。

 

斎藤 だんだん不安になってきますからね。特に娘さんとご一緒ということで。

 

残間 実の娘だからね。喧嘩したって実の娘だしね、いいよね。

 

斎藤 一番ハッピーな移住かもしれませんね。

 

鈴木 片付けるきっかけもそういうタイミングがないといつまでも来ませんもんね。

 

斎藤 なかなかできませんよね。

 

鈴木 JTIの斉藤道夫さんに、幸せな住み替えの実例をご紹介いただきました。ありがとうございました。

 

ゲスト回 博報堂「新しい大人文化研究所所長」安並まりやさんと、コロナ渦の大人世代の動向を語る

金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。
大人ライフアカデミーのコーナーの文字起こしを掲載しています。
2021年1月9日の放送は、ゲストをお招きしてのスペシャル回。博報堂 新しい大人文化研究所所長、安並まりやさんにお越しいただき、「大人世代」のマーケティングの最前線についてお伺いしました。コロナ渦で変化していく大人世代の情報収集方法など、興味深いお話がたくさん。
  • 大人の花道

鈴木 早速、改めてご紹介します。本日のお客様、安並まりやさんです、よろしくお願いします。

 

安並 よろしくお願いします。

 

鈴木 とても綺麗な。

 

残間 私は、博報堂の前身からずっと知ってるし。

 

鈴木 そうなんですね。

 

残間 私も、大人文化を作りたいと思っていて、新しい大人像を作りたいって言ってて。結構、一緒に博報堂ともやってた時期があって、安並さんになった時に、私新しい可能性を感じたね。

 

大垣 そうなんですね。

 

残間 やる人だって。

 

安並 いやいや、とんでもございません。

 

鈴木 安並さんが所長に就任されたのは2019年5月、3代目の所長ということですね。

 

安並 はい。

 

鈴木 共著に『イケてる大人 イケてない大人 シニア市場から「新大人市場」へ』という。

 

残間 安並さんの親御さんって何年生まれぐらいなの?

 

安並 まさに団塊世代で、母親が72歳です。

 

残間 じゃあ、1948年。23年か。ああ。ネズミね。

 

安並 団塊世代ど真ん中です。

 

残間 お母さんはもうちょっと。

 

安並 父はずっと母親と暮らしていたので。はい。父はちょっとわかんないんですけど。

 

残間 そうなんだ。いいね、それもまた。じゃあやっぱり、そういう親の影響を受けるよね、どうしたって。若いでしょ、お母さん。

 

安並 そうですね。

 

残間 年上扱いすると怒るでしょう。

 

安並 怒ります。

 

残間 そういう人の娘さんがやってくれるといいんですよ。

 

大垣 親の世代は大人じゃないんですね、きっと。

 

残間 親の世代は大人じゃん。

 

大垣 安並さんはまだ大人じゃないってこと?

 

残間 安並さんは。

 

大垣 大人に入れたらちょっと失礼だな。

 

残間 シニアって言うと、昔は50歳以上って言ってたのよ。でも、最近は60歳以上ぐらいじゃないと。

 

大垣 50歳はまだ若いわね。

 

残間 前期高齢者を65以上って言うなこの野郎みたいに思ってるわけ、私は。

 

大垣 っていうか、その言葉は死語ですよ、やっぱり。

 

残間 高齢者はやっぱり、85ぐらいからでいいと思うんですよね。

 

大垣 なんでかって、「イケてる」という言葉で反応する世代でないと大人じゃないんでしょう。

 

残間 でも、イケてるってちょっと昔だよね。

 

大垣 イケてるってなんだろう、どのぐらいの世代なんだろう。

 

安並 本の話をさせていただきますと、おっしゃる通り、50歳以上の男の人を研究対象といいますか。彼らにとってイケてる、イケてないって何なんだろうっていうことをいうと。

 

大垣 あの人たち、イケてるっていう言葉って反応するのかな。

 

残間 今の30代・・・。

 

安並 そことも関連するんです。今の20代、若い男女にとって、イケてる、イケてないと言ったところと差をみることで、大人の男性がイケてると思ったとしても若い人たちはいけてると思ってないんじゃないかってことで。

 

大垣 こだわってあれですけど、イケてるっていう言葉がすでに死語みたいになっていて。イケてる大垣さんってどんな感じなんですか。ブイブイしてる。

 

残間 昔だと、イカすとかさ。

 

大垣 イカすはこれはまたもはや、古典語ですよね。

 

鈴木 昭和な感じ。

 

安並 古い言葉かもしれないですね。

 

残間 かいつまんでいうと、何。

 

安並 基本的に、これは当たり前の話かもしれないんですけど、他人をちゃんとリスペクトできるかどうかっていうところが一番。

 

残間 人を認めない。

 

安並 そうですね。この世代の方々って、ちょっと言葉を選ばず言いますけれども、やっぱり縦社会の中で生きてこられている方が多かったので。

 

大垣 そうか。でもそんなん言ったら私らはもうなんか全然、縦縦みたいな感じ。

 

残間 横なんてあったの、みたいな。

 

安並 そこの中でもお互いのリスペクトっていうのはあると思うんですけど、若い世代の方から見ると、イケてる大人っていうのはやっぱり世代も含めて、ちゃんと人を、一人の人間としてちゃんと見て下さるところが。

 

残間 蛸壺状だったんだよ。

 

大垣 模範がなくなったの。多分。僕らは、縦だったけど、上の縦に、ちゃんと模範っぽい縦がいて、まだ縦があるから、それを尊敬してそうなろうと思ってた。

 

残間 なりたくない反面教師もいたしね。

 

大垣 僕たちの10下は、わりと、そっちの模範が瓦解していってるんだと思う。

 

残間 でも、本当はあなたが模範にならなきゃいけない。

 

大垣 それどころじゃなかったの、あなた方の世話してたから。不良債権団塊がガーッといって。

 

残間 団塊の世代が作った不良債権を。

 

大垣 そうやってガガーッてなってる最中は。

 

残間 大垣さんは団塊の世代を敵視してるの。

 

安並 そうなんですね。

 

鈴木 ちょうど狭間の世代で。

 

安並 ああ、なるほど。私自身が団塊ジュニアの、最後のほうっていうところなんですけれども、ちょうど上からちゃんと、可愛がりも含めて教えていただいてって言ったところの最後の世代かもしれないなという風に思っていて。そこから下の世代の子達はやっぱり、ちょっとやるとすぐパワハラになってしまうとか。

 

鈴木 そうね。

 

安並 やっぱり、それはそれで良い面も。悪い面の方が結構取り上げられてるところが多いと思うんですけれども、継承っていったところも含めてなくなってしまっているって言うような状況なのかなと思いましたが。

 

残間 だけど、一目で、イケてるイケてないって大体わかるじゃない。一目と一言で。ああもうこの人ダメみたいな。

 

大垣 イケてるっていう言葉が。ごめんねこだわって。

 

残間 いいなあって。

 

大垣 かっこいいなって。

 

残間 クールな大人とそうじゃない人っていうのは、一言話せばわかるじゃない。

 

大垣 だから、安並さん的にみてて、「ああ、あいつイケてるな」っていう男はいるの。

 

残間 どういうの。

 

安並 ええっ。いやいや。

 

残間 私の周辺では、年寄りを嫌っているわけではなくて、自分の自慢話をしたり、説教がましい人は嫌いだけど、昔から。

 

大垣 昔からいるけどね、そういう人は。

 

残間 バブルの時代、80年代だから、そのことを知らないじゃない。そのことを客観的に分析してる大人の話なんかはちゃんと聞くよ、若い子は。

 

安並 今、ちょうど私たちも、60代と20代が対話するっていう、両極会議っていうプログラムを、ワークショップで作ったんですけれども、何度かやらせていただいてるんですけれども、やっぱり毎回若者も大人世代も両方お話を聞いてよかったという風に皆さんおっしゃっていて。

 

残間 そうだよね。

 

大垣 でも、私の毎日ってそうじゃないですか。

 

鈴木 大学教授ですからね。

 

大垣 60が、20とかを教えてますけど。でも、何にも変わらないよ。お前らなんでそんなに俺と一緒なんだって。

 

残間 それはあなたの問題なんじゃないの。

 

大垣 えっ?

 

鈴木 まだまだお話を伺っていきます。安並さん、よろしくお願いします。

 

安並 よろしくお願いします。

 

  • 大人ライフアカデミー2020

鈴木 引き続き、新しい大人文化研究所所長の安並まりやさんにお話をうかがいます。

 

大垣 今日ね、僕は、ものすごく貴重な機会だと思うんですよ。これだけお若い方に来ていただいたことはないんですよね。これまで。

 

残間 そうだっけ。

 

鈴木 確かに。

 

大垣 さっき、団塊ジュニアっておっしゃったので、多分、お年を聞いちゃいけないけど、40の前半ぐらいだと思うんですよ。だから、どういうふうに見えてるのかって、今日のリスナーの人はすごい面白いかもしれない。これ、台本があるじゃないですか。アンケートをおやりになったんですよね。

 

安並 そうですね。コロナのときに、60代以上の大人世代の方々がどういう暮らしをされているか、どんな意識下にあるのかといったところを、ちょっと把握しておいたほうがいいなと私たちも思っていて、4月に、約1500人ぐらいのアンケート調査を行いました。

 

大垣 よく60歳以上1500人集められましたね。これはなかなか手強い奴らですよね。

 

残間 そんな、大手広告代理店だもん。

 

大垣 そうか。

 

安並 これ、共同調査でして、「趣味人倶楽部」という、SNSの会員さんが35万人ほどいらっしゃるんですけれども、その会員さんたちにうかがってきました。おかげで、エスノグラフィー調査という、Zoom上のインタビューなんですけれども、それも何年か行わせて頂いております。定量調査、インタビューともども、結果として出てきた大きな部分の一つとして、オンライン化が進んでいるなというような。

 

残間 そうよね。

 

安並 コロナについての情報収集というのが、テレビについで多いのがインターネットで、8割以上の方がネットで情報収集を行っていました。

 

残間 最高齢は何歳ぐらいだったの。

 

安並 80代でしたね。

 

残間 70代は明らかにネット大丈夫だもんね。

 

安並 ネット大丈夫ですね。そうですね。通常だと、残間さんはご存じだと思うんですけれども、この世代のメディア摂取といって、テレビの次に新聞、雑誌という紙媒体が入ってくると思うんですけれども、次にインターネットが上がるっていうのは、結構すごい結果だなという風に思いまして。具体的にどういうことを探索されてるのかってインタビューで聞いてみたんですけれども、一人の方は、ジョンズ・ホプキンズ大学で、罹患者に関する統計をチェックしたり。

 

大垣 早い時期からここのが出てきましたよね。

 

安並 第一ソースでちゃんと調べたいという方もいらっしゃいますし、はたまた、日常的な感染予防対策について知りたいとか、やっぱり知りたい情報っていうのは人によってさまざまなんじゃないかなというふうに思います。一方、テレビや新聞のマス情報だけだと、なかなかニーズっていうのが満たせないといったところから、ネットを今まで以上に頻繁に見るようになったのではないかなと分析します。

 

大垣 Zoomみたいなものを使ってらっしゃるんですか。

 

安並 そうですね。Zoomに関しても、趣味人倶楽部の会員さんにも、事務局の方から講習会という形で1000人ぐらい教えたみたいなんですけど、1回教えてしまうと慣れてしまって、そこから新たなデジタルへの扉が開いているので。

 

残間 そうなの。すぐに壁紙とか、自分で撮った写真とかね、自分で握ったお寿司とかを壁紙にしてる人とかね、いろんな人が出てきてびっくりする。

 

大垣 わからないですよね、寿司とか。

 

残間 なんですかって聞くと、僕はこの間、寿司スクールに行って作った寿司ですとかね。

 

安並 すごい。

 

残間 それって、まりやさんからするとちょっと意外だと思っていたんでしょう。でも、お母さんは若いからそうでもないか。

 

安並 意外に、一回使って慣れてしまえば習慣化するんだなんていったところが分かっていて。

 

残間 キモは、恥をかきたくないっていうことなのよ。

 

安並 ああ。

 

残間 だから、子供にガーガー言われるのも嫌だし、知らないですって言えないじゃない。だから教えてもらうとね。

 

大垣 多分、70代がそうでしょ。僕らは多分、元祖パソコン少年なんですよね。だから、会社中からパソコン少年扱いされて。

 

残間 みんなに聞かれたんだ。

 

大垣 そう。だから、その筆頭みたいだったので、60って言っても、僕らぐらいの60は、わりと新しもん好きで。

 

残間 70代だって新しいもの好きなんだけど、どんどん、進んでくるじゃない。ITとかICTとか。それについては。

 

大垣 でも、10ぐらい上の人は、そうは言っても終わってたんですよね、新鮮な時期は。もう30代で、偉そうにして。

 

残間 まあね、あなたのような大きい銀行にいた人はみんな偉そうだもんね。

 

大垣 そう。

 

鈴木 お互い言葉に棘がありますよ(笑)。

 

大垣 私らひたすらやってた側で。だから、僕らは、そんなにびっくりされるほどリテラシー低くないわけ、多分。

 

残間 だから、本当は70代も、まりやさんが言ったみたいに、一回教えるとリテラシー高くなるよね。

 

安並 あと、コロナ渦で、みんなでやったってやったのが多かった。

 

大垣 あと、女性が大きかったんじゃないかな。男はなんだかんだ言っても使わされてるからやるんだけど、女性の方でZoomとかっていうと、抵抗あったんじゃない。

 

安並 それが、きっかけが趣味でZoomを使い始めましたっていう方もいらっしゃって。私が聞いた中では、料理教室をリアルでやってたんですけれども、その先生がコロナ禍で気を利かせてくれて、オンラインで教室を始めたと。

 

大垣 なんでもそういうふうになってますよね。

 

安並 そこからきっかけでZoomはじめましたという方も、女性の方でいらっしゃったり。

 

残間 夜も、オンライン飲み会やってるよ。

 

大垣 これは、広告会社的にいうと、どういうインビテーションなんですか。

 

安並 インターネット、デジタル化が進んだっていうこと自体は、代理店としてはすごくいいことですし。

 

大垣 前も、ごめんなさい遮って。前、F1とか、そういうお話しがあったじゃないですか。流石に最近は、僕らのところってセグメントされてるんですか。

 

安並 ああ、一応まだありますね。

 

大垣 あるんですけど、例えば僕らは、50と60と70と、シニアってやられるとムッとするじゃないですか。

 

残間 59歳以上は全部100いくつまで一緒なのよ。

 

安並 そう、FMさんっていうような区切りになっていて。

 

大垣 っていうのはまだ続いてるの。

 

安並 続いてますね。

 

残間 視聴率なんかも、個人視聴率に変わってきたから。

 

安並 そうですね、だんだん。年齢で、ある程度取れるようになってきたのかなあ。

 

残間 F3とかM3なんていうのはお呼びじゃないっていう。

 

大垣 僕らは全然違いますもんね。3、4年刻みで違うでしょう、僕らの世代って、多分。

 

残間 もっと多様化してるかもね。

 

安並 あと、マーケティングっていうような視点で言うと、みなさんデジタル化されたっていうことで、リーチできるようになったっていうことだと思うんですね。Zoomで直接お話できるとか、彼らの声を、どういうものが欲しいのかっていうところを、商品やサービス、コミュニケーションに生かすっていうような手法も増えるんじゃないかなという風に思っていて。

 

残間 反応も言いやすいしね。

 

安並 デジタル化自体は、距離が縮まる方法、手段の一つなんじゃないかなとは思っています。

 

大垣 私やっぱちょっと自分の仕事に引きつけちゃって申し訳ないですけど。

 

残間 家?

 

大垣 家。これはもう、坂本さんともお話ししたんですけど。

 

安並 そうですね。

 

大垣 ダウンサイズって、減らすだけでしょ。ダウンサイズって、もうしてんじゃないの。子供部屋が物置になってるだけで、空間的には。

 

残間 移住したりしてるでしょう。

 

大垣 それが全然動いてないじゃないですか、この15年間以上。

 

残間 まあね。

 

大垣 移住・住みかえ支援も。

 

残間 若い人のほうが。

 

安並 そうですね。

 

大垣 結局、やっぱり動かなかった、団塊とかっていうような整理になってるんだけど、こんなとこはどうですか。どう見たって、そこまでの仕事生活から変わる段階で住まいっていうのは一番大事なことで、当然、そこから30年とかある時代で変わっていかないと思うんですけど、その辺の意識って何かありましたら。

 

安並 私どもの調査結果っていったところではなくて、ある程度、コロナ禍を受けてのある程度仮説っていうようなことになってしまいがちなんですけれども、さっきおっしゃっていただいた通り、ダウンサイジングっていうところの流れっていうのは、ちょっとオープンソースのデータから引っ張ってきたんですけれども、そこが7割以降あるって話もあったんですけれども。なんとなく、やっぱり、お話を伺っていると、自粛生活がずっと続いているというような状況だと思うんですね。で、ある方にお話を伺ったところによると、やっぱり親しい友人とは全然会えないし、会うつもりもないと。ワクチンが世界中に行き渡って、コロナが撲滅された後じゃないとなかなか会えないねっていうようなことで自粛生活がずっと続いているという話をすると、健康促進の運動であったりとか、趣味であったりとか、全てお家でやってかなきゃいけなくなる。唯一無二のシェルターになってくるというような考え方が、今後も長期的な考え方の一つとしてあるんじゃないかな。

 

大垣 なるほど。

 

安並 そのときに、狭いお家でできるかっていうと、なかなか難しいですよね。ですし、やっぱり、都会と地方でやるコロナに対する意識って全然違うらしくて、罹患者が増えてるか減ってるかっていったところが、やっぱどれだけ自粛したい気持ちみたいな所に影響を及ぼすなっていうことを考えると、何かこう外に出て行くとか、密を避けるというような視点で、リロケーションっていうことも選択肢にもしかしたら入ってくるのかもしれないのかなと思ったんですけれどもね。

 

大垣 まだそんなレベルなのか。どう考えたって、マンションの一室でやってるより、そのマンションを貸せば、どうやったって10万円がそこから出るわけですよね。首都圏だったら。

 

残間 海辺に行ったほうがいい。

 

大垣 それで、もうちょっとだけ山奥に行って、そんなに感染ろうと思ったってそう簡単に隣がいないところに、同じ自粛だったら、いて、健康を考えたほうがいいと思うんですけどね。

 

残間 でも、最近、山を買ったりね。

 

大垣 動いてると思うんですよ。あれだけ山が売れてたらね。

 

残間 やっぱり、まりやさんなんかに期待するのは、固定観念や既成概念で、これまでの老人とか、政府は大体ほとんどそうやって見てるけど、そういう、固定観念で見ないってことが大事だよね。

 

安並 はい。

 

残間 特に、Zoomなんかで今。

 

鈴木 まだまだお話を伺いたいんですけれども。

 

大垣 あっ。

 

残間 割って入る鈴木さんがまた出てきたよ。

 

鈴木 お時間になってしまいました。

 

大垣 また来てください。また喋りたいです。

 

残間 折々、新しいニュースがあったら。

 

安並 そうですね。新しい調査とかありましたら、また。

 

残間 あなたにかかってるんだからね。あなたが頑張んなきゃダメだよ。

 

安並 はい、またご報告させてください。ありがとうございました。

 

一同 ありがとうございました。

 

鈴木 新しい大人文化研究所所長、安並まりやさんでした。ありがとうございました。

 

安並 ありがとうございました。

 

コロナ渦、どんどん便利になる世の中。便利すぎて歯止めがかけられなくなる怖さに、ハンコ社会はどう対応していた?

鈴木 聞いて得する家とお金のお話、大垣さん、きょうは。

大垣 きょうのお話に絡めると、デジタル庁とかってどんどんネットの話とかしてるじゃないですか。

残間 300何人入れるんでしょう。

大垣 ねえ。私も、そういうんじゃ、勤めていたところじゃパソコン少年とか言われて、今でも自分でプログラムを書いているようなあれだから、言ってることがおかしいと思われるかもしれないんですけど、例えばハンコって、認印とかちょっと削ってあるじゃないですか。あれって、どっちが上か分かるように。でも、実印って、あれをあえてやらないんですよね。

残間 そうなんだ。

大垣 実印はそれが付いてないです。なぜかと言うと、押すときにもう1回上を見るじゃないですか。その時僕らは、もう親や上司から言われましたけど、「お前、これは、上を見るだろう、そのときに、本当に押していいハンコなのかっていうのをもう一回確認するんだぞ」と。だから、大事なハンコには、上の印はつけないんだと。あえて不便にしてあるんだって。こう、習ったんですよね。実際皆さんの実印ご覧になったら、そうなってると思うんですよ。

残間 うん、なってる。

大垣 ネットって、どんどん便利になっていくと、ポチッとやるとどんどん進んでいって、いいようなもんなんだけど、待てよがない。昔の人って賢くて、便利にすべき認印には掘ってあるんだけど、実印には彫りを入れないとか。長い間で工夫してきたようなことで、あえて不便になってるものってあるんだと思うんです。だから、なんか、今の雰囲気って、なんでもネットにしちゃえみたいな。

残間 なんでもしちゃえと。

大垣 それから、極端な話、ハンコをなくせなわけでしょう。いいんですけど、こういう時期だからあえてなんですけど、多分、その波としては楽になった方がいいみたいな波がきちゃってるので、周りで、あえて不便にしてあることをあまり便利にしないっていうのが。

残間 それは「待てよ」が必要だよね。絶対。特にそういう、なんでもデジタル化して、ぱっぱといかれちゃうとね。

大垣 そう。それをまた実印的ネットとかっていうのは、こんなにめんどくさいことをやるんと、こんなにするんだったら別に、ネットでいいじゃん、ハンコでいいじゃんみたいな。

残間 そういうのって、どっちかにしないで、もっと。今、自動車も、ガソリン車全部やめるぜみたいなのあるけど、あれだって、困る人がいるんだよね。いろんなものが選べればいいのにと思うのに。

大垣 そうですね。でも、ある意味やられてることを正当化するとすれば、そうは言ってもやっぱコレって長い歴史の中でそうなってきたわけでね。そういう意味ではいっぺん全部止めてみないと本当にはまずいことがわからないってのはあるのかもしれない。

残間 大垣さん、実印、本当に押していいのかっていう、一瞬のだいじょうぶ? っていうのが、それがないと歯止めが効かなくなることっていうのが、世の中には今、起こり始めてるね、確かに。

大垣 先人があえて知識として入れてて、もうあんまり不思議に思ってないような事で、ちょっと考えるっていうのが。

残間 それ、2021年大事なんじゃない、そういうことちょっと。

大垣 ちょっと思ったりするんで。

残間 コロナ渦のせいもあって、行きすぎるところがあるでしょう。

大垣 そう思うんです。

残間 通過してしまいましょうみたいな。ここは。

大垣 行きすぎちゃったときは、自分で自分を守っておかないと、乗っかっちゃうと、えっていうのがあるかもしれない。

残間 気がつくととんでもないところに連れ去られているかもっていうね。なかなか難しいね。自分で立つこともだし、自分で律することもだし。大事。そうね。

鈴木 年の初めにいいことを聞きました。

大垣 偉そうに喋ってしまいましたが。

残間 年の功で。ふふふ。

鈴木 大人ライフアカデミー2020でした。

リスナーメール:100年住宅を100年もたせるための、地味だけど一番重要なポイントとは?

リスナーメールのご紹介

金融・住宅のプロフェッショナルである大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代のプロデューサー・残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

このブログでは、ラジオを聞き逃した方や、放送内容をもう一度確認したい! という方のために、人気コーナー「大人ライフアカデミー」の内容全てを、文字に起こしてお届けしています。

鈴木 聞いて得する家とお金のお話です。大垣さん、きょうは。

大垣 今年もたくさんお便りいただいてありがとうございました。全部読めなかったんですけど、あの三つぐらい、似たものがあるので、いっぺんにって言うと失礼なんですけど、ざっとお答えしたいと思います。一つはね千葉県印西市のヒロシさんからなんですけども。「耐震をやりたい」ということで、「どこに相談したらいいですか」ということなんですけど。これ、一番いいのは、自治体の耐震の支援とかをやってるところのサイトに大体はそこで扱ってる業者が載ってるんですね。ところが最近はそういう業者さんが増えてきて、ネットの検索を耐震ぐらいで叩くと、もうそういうリフォーム屋さんとかが、SEOの対策をされてるから上に上がってきて耐震支援のサイトが上に来ないんですね。昔はやるとそんなんしか上がってこないくらいレアなサイトだったんですが。

残間 自治体によって補助金があったりね。

大垣 そう、全然違うんです。で、実際にすごく違いますので。今から申し上げますので、これでググってください。「耐震支援ポータルサイト」。耐震支援ポータルサイトまで打って検索をかけると、一番上に出てきますので。

鈴木 はい。

大垣 そこを触ると、お住まいになっているところの関連のとこが全部見れるようになってますので。それでご覧になって接触なさるのが一番いいんだろうと思います。

鈴木 はい。

大垣 それから、もう一つは、千葉県の船橋市のスーパーキャットさんと、あと、横浜市緑区の北車線60度さん。そういうお家なのかしら。両方、特に北斜線さんのご質問が分かりやすくて。マンションの耐用年数50年ぐらいなのに、最近百年住宅とかって木造のやつがあるみたいですけど、これはどっちが持つの? って。確かに、法隆寺は1000年もってるって言われると、大手町のビル見てると30年建ってるビルなんてないじゃないですか、建て替えて。どっちなんだろうって、確かに素朴な疑問としてあると思うんです。スーパーキャットさんのほうは、ちょうど一戸建てをお買いになって、メンテナンスをどのぐらい見といたらいいですかとか、どういう風にしたらいいですかと。似たような質問なので。あまり具体的なことはともかくとして、一番申し上げたいって言うか、このところ忘れられてたんじゃないかなと思うことってのは、物理的に長持ちするお家っていうのと、それから、家を長持ちさせる生態系って言うのかしら。私のおじいちゃんの家って、京都の本当に町屋なんですけど、これって、本当に多分、頑丈じゃないんですよね。頑丈じゃないんですけど、建てた大工さんっていうのが代々いらっしゃって、そこがもうお孫さんが私ぐらいになってるんですけど、その間、別段頼みもしないんだけど「近く通ったんで」って言って、「ここちょっと直しておきますね」とか、そんなんで持つわけですよね。何くれとなく、昔は大工さんがそうやって気にかけてたっていうことで。ある地域の建物がこうなんとなく守られてると。

残間 今は難しい。

大垣 そう。やっぱり、60〜70年代のところで、家がある意味、プレハブなんかはもう典型ですけど、工場で作るぐらいのことまで考えて、組み立てて持って来るって言う。建てました、それはもう完璧に出来上がってます。だから大丈夫なはずっていうのでこう。これはおそらく西洋的な思想でもあるんだと思うんですけど。ところが百年住宅とかいう話になると、土台買って100年も生きてないわけで。それからどう考えたって風呂釜が100年持つわけないので。やっぱり、直していって何年も持つんですよね。

残間 うん、うん。

大垣 だから、そういう意味では、多分今、国の人と喋ってても、ようやく「頑丈なもの建てさせないといけない」っていうところから、目線が、それも大事だし、でももっと大事なのは、帯として、一つのバイオトープみたいに、家を持たせていくようないろんなシステムってのが、その横に本当はないといけなくて、そういうのが、昔の大工さんが目配りしてるって言うのをもうちょっと。

残間 公益的に。

大垣 仕組みとして。

残間 よく、大垣さんのやってるJTIなんかでも話になるのは、その家の人が本当に丁寧に使っているとか、メンテナンスをちゃんとその都度やってると価値が下がらないって話が出てくるじゃない。民間レベルもそうだけどそれをもう少し公益的にやろうっていうこと?

大垣 そうです。例えば国はそのレベルなんだけど、もしお建てになった家があれば、30年経ったお家を今借り上げさせていただくでしょう。で、建てた会社さんが残ってるケースのほうが少ないんですよ。だから、そうすると、そもそも建てた時の図面が散逸してたりとか。いつ建てたかも分からなくて、そうすると「建築確認書とってきてくださいね」って言うと、何ですかって話から始まって。まあ、そうですよね。

残間 何年も経ってるから。

大垣 そうすると、役所って20年ぐらいすると捨てちゃうので、もう何も残ってないんですよね。だから、やっぱりご自分で、建てた後もできるだけ建てられた文章もきちっとこれはって残しておかれると、自分ではわからなくてもすごく役に立つものですので。それからやっぱり、建てられた会社さんとかよくコンタクトを取られて、めんどくさくても時々見てもらうとね、家が生き物としてね持っていく。

残間 人間だって人間ドッグやるんだからね。

大垣 そう。ものじゃなくて生き物だって考えたほうがいいっていうのが、最近思うことなので、それをお話ししたいなと。

鈴木 ありがとうございました。大人ライフアカデミー2020でした。