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リスナーメール:ファンドラップについて教えてください!

水谷 家とお金を考える、大人ライフアカデミー。聞いて得する、家とお金を中心とした豆知識のコーナーです。今日は何のお話でしょうか。

大垣 お葉書をいただきました。珍しいんですけど。すごいシンプル。「大垣先生、ファンドラップについて教えてください」。終わり。っていうのがあって。「実は去年夫に内緒で買っちゃった」んだそうです。

水谷 女性ですね。

大垣 はい。匿名という。

水谷 匿名希望の女性。

大垣 何買ったか知らないで買ったのか。

水谷 ファンドラップっていうのは。

大垣 ファンドっていうのは、投資信託みたいなやつで。これは最初に運用をするファンドマネージャーの会社が、「何とかアセットマネジメント」みたいな会社が、大きいお金をまず設定したものを作って、この持ち分を買うんですね。だから、自分は買ってるものは、ファンドの投資信託の株みたいなものっていえばいいのかな。その中に入ってる株を買ってるわけじゃなくて、中にいっぱい株とかがいろんなものが入ってる会社なんですよ、どっちかっていうと。会社みたいなもののその持ち分、出資持分を買ってこれを売った買ったできるようになっていたり、お金がほしかったら解約してお金に変えたりする。これはファンド、投資信託って呼んでるものです。ファンドラップっていうのは、やってる事は株買ったり、社債買ったりってやってるんですけど、何を買うかを証券会社にお任せにしちゃって、何も言わないでも勝手に「これとこれとこれがいいんじゃないですか」みたな感じで買ってくれる。

残間 相談はないの。

大垣 最初に「私はこんな感じでいきたい」って言うふうに。結構大きい金額のやつは相談してやってもらいます。ちっちゃいやつは、割と、「安定コース」とか「リスクを取りに行くぞコース」とか、いくつかのパターンが分かれていて。それを選ぶと、実際に買うのは証券会社にお任せっていうことなんですね。もともとはそういう感じでやってたんです。大体株を買う方ってほんとにお金持ちが多くて、自分でこれ買ってあれ買ってって、僕らだと、「文化放送の株買うぞ」って言うとそれでもうかなり息切れしちゃって、あとはもう2、3社買ったら精一杯っていう感じでしょう。でも、お金がたくさんあると、いろいろ、食品買ったら自動車も買ってとか、分散したいとかって。実際に分散できるぐらいのお金があるとめんどくさいじゃないですか。だからもうお預けっていう感じで。それで、営業マンの人が「任してください」みたいな感じでやって。

 これが一時期問題になったんですね。そうするとやっぱり下がったりすると怒られるじゃないですか。そうすると証券会社のほうでいいお客さんだとちょっと元本を落としてあげたりとか、やっちゃいけないことなのですけど、問題になったので、一旦ダメっていう話になって。それで、投資信託っていう集めて全然違う、証券会社と違う人が運用するっていうだけになったんですけど。

 だんだん規制もきちっとできるようになってきたので、また証券会社のほうでお任せみたいなことをやっていいよってことになったんです。でも投資信託と違って1口1万円から買えるっていうわけにはいかなくて。最初の頃はやっぱり最低5000万ぐらいないとって。特別扱いっぽいことなので。それがだんだん下がっていって、今は300万ぐらいまで金額が下がってきてるんですけど。投信とそんなには変わらないんですけど、手数料が多少安くなるときもある。

残間 こういう人は、どういうところから勧められるのかな。

大垣 そうです、今ファンドラップやりませんかって。

残間 誰が来るの。

大垣 証券会社とか。今は銀行もみんな証券会社持ってますから、それで買いませんかって。そうすると自分のところにお金が落ちるわけですよ。運用の手数料が、投信だとアセットマネージャーの人に落ちるんですよね。運用の手数料が。証券会社の人は、売った買ったしたときの手数料しか入ってこないんですけど、預かり物っていうのは預かってるお金ももらえるので。運用の手数料も取れるので。証券会社的にいうとおいしいっていうんでしょうかね。そんなようなもんですけど。

水谷 この方はどうなんですか。夫に内緒でって。

大垣 もう、「株などというものは死んでもやっちゃいけない」っていう人だったら内緒にしといたほうがいいと思いますけど、そうでなければ、普通に投信を買ってるのと大して変わらないので。上がったら儲かるっていう。

残間 きっと、不安がよぎってるんでしょうね。

水谷 教えてくださいっていうところから始まってますから。

大垣 去年あたりだと、どうだろう。でもここんとこ株あがってますからね。不安だったら買ったときより上がった感じのときにうっちゃって、また退避して。小刻みにやったほうが。若い時はじっとないものとして持ってて、20年位したら結構上がってたみたいなのがいいんですけど。年取ってやると、そんなに長くは投資しないんだとすると、ちょっと上がったところで、手数料引いても儲かってるんだったら一旦全部キャッシュにして、中洲に一度おいといて、休憩みたいな感じで。それでまた下がってきたときに買って、上がったときにまたキャッシュに変えてっていうふうにして、ちょっとずつちょっとずつ階段を上るようにやっていたほうがいいかもしれない。

残間 大変だね、お金がある人も。

大垣 めんどくさいからね。どのくらい儲かるんだってのが、3億あったら結構儲かるかもしれないけど、300万だと、ちょっと気持ちがいいぐらいのお金しか儲からないから。

残間 どれぐらい儲かるの、300万で。うまくいくときは。

大垣 それは分かりません。最近はどうですかね、そんなに上がらないでしょう。うまくいったときに安く売って高く買えればいいんですけど。一般的にはどういうふうに言われているかっていうと、投資信託が上がったり下がったりしますよね。この上がったり下がったりする、そこだけ見てると、上がったときはこんなに儲かったっていうことになっているはずなんですけど、普通の人にどうなるかっていうと、上がったときに「今が買い時です」ってくるので高いところで買って、そうするとだいたい下がるので、「下がっちゃった、これ以上下がったらどうしよう」と思って売る。なので、投資信託そのものの利回りの動きよりも、それを買ってる人の利回りの動きは絶対に悪くなるっていう、そういう。

水谷 遅いっていうことですか。

残間 時差がある。

大垣 時差というか、大体は高いところで買って安いところで売るので。投信そのものは高くなって褒められるべきなんですけど、それを買ってる人は、損をするというのが。損をするとは言わないけど、成績は投信そのものよりは絶対悪くなるって、学問的には言われてるんです。

水谷 この女性も、これから気をつけながら。

大垣 上がったっていうときにこれ以上上がると思わないで売っちゃう。

水谷 そういう思い切りが必要ですね。またわからないことがあったらこの番組にお寄せください、お待ちしております。家とお金を考える、大人ライフアカデミーでした。