リスナーメール:63歳。投資額、200万から増やすべき? ビヘイビア・ギャップについて
水谷 きょうはどんなお話でしょうか。
大垣 ちょうどお葉書を頂戴しました。「63歳迷える子羊さん」、女性の方。
残間 珍しいね、葉書って。
大垣 そうですね、すごくきれいな字で。「このコーナー、関心があってよく聞いています。何回か前だと思うんですけど、多分ラップの話になったときだろうな。ラップアカウントの話になったときだと思うんですけど、もう覚えてませんよね。
水谷 はい。ラップって今、YO、YOのラップかと思いました。
大垣 違うんですね。2、300万ならそんなに変わらないというようなことを言ったっていうんだけど、ちょうど200万の投資を、100万買い足して300万にしようかなと思ってたときなので、迷っていたんですけど、変わらないよと言われて、そんなもんかなってがっかりっていう。感想を頂戴しています。
それとの絡みなんですけどね、確かに上がるときは上がるんですけど、この「上がる」っていうのがですね。ちょっと前の事なんですけど『ビヘイビア・ギャップ』っていう、日本語に訳されてなくて、あんまり流行らなかった。行動、ビヘイビアのギャップって、どういうことだろうということなんですけど。実は投資信託とか買うときに、「うちの投信はこんなにいいです」とか「こんなに風に上がったり下がったりしてますよ」っていうのを、線で見せる。山あり谷ありみたいな線で見せてくれて、大体ちょっとずつ上がってますよみたいになってて。
これを見て、「こんなによく利回りの出ている商品なんだな」と思って皆さん買うんですけど、このビヘイビアギャップっていう本でですね・・・。
残間 まだ翻訳されてないんですね。
大垣 翻訳されてないの。もうだいぶ前の本なんだけど。まぁ割と軽い本なんです、一般向けの軽い本なんですけど、簡単に一言で言うと、「この投資信託いいぞ、こんなに上がってるぞ」って言われるとつい、水谷さんは、「そんなにいいんだ」って言って山の上で買っちゃうんですね。
山の上で買うわけです。で、「だんだんいろいろアメリカも不安定だし下がってきたぞ」ってなって谷のほうにいくと、水谷さんは売らなきゃって言って下がったところで売るんですね。なので普通は下がったところで売って、上がったところで売らないと儲からないので。それで、彼が色々と調べてみたところによると、投資信託の上がった下がったと、その上がった下がったを見て投資家が買う、いつ買うかの動きは必ずずれているので、それでそれを結構ちゃんと真面目に調べたところ、投資信託そのものの利回りと、その投資信託を買った人たちの利回りとは、必ず買った人たちの利回りが負けていると。
もう、統計的にそうだったっていう話なんですけど。実際、後付の講釈ですが・・・。
残間 水谷さん(笑)。
大垣 水谷さんはもうきょうは終わりましたね。全然もう興味ないね。私もう違うわ、いいわみたいな。さっきも、なんかね、高いところで買わされて、安いところで売らされてさとかって思ってね。
残間 私に関係ない話って。
水谷 別にそっぽ向いてたわけじゃないんですけど、ちょっと他の原稿をチェックしちゃって。
大垣 仕事中に片付けをすんなよっていう話ですね。
残間 前も大垣さんこの話ししたけど、やっぱりなかなかみんなずれるんだね。
大垣 ずれる。だから、僕は、200万から300万にあげるんじゃなくて、この100万は私に使うと思って、なんか私が私で良くなることに使ったほうがいいと思う。
水谷 私に投資すると。
大垣 人に任せて「増やしてよ」じゃなくて。
水谷 それが一番安心。
大垣 僕はそうやって、自分で主体的に幸せになれることを考えた方が、この環境だといいかもしれない。
残間 そうか、でも、気持ちはわかるよね。100万円があるから300万にしちゃおうかな、みたいなね。
大垣 うん、気持ちはすごく分かる。
水谷 大人ライフアカデミーでした。