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かeせるオプションの概要

水谷 きょうはどんなお話でしょうか。

大垣 きょうはね、大垣先生の新発明の話。

残間 発明なの。

大垣 だって、特許。

残間 発明の、更に新。

大垣 特許を出したので、一応発明なんです。あのね、これをまず見てください。これはBMWって会社の、一面抜き広告だったんです。新聞のね。会社で、ベンヴェっていうんでしたっけ。

残間 うん。

大垣 お金持ちの乗る車でしょう。これ、宣伝の文句を見てください。

残間 BMWの正直価格。じゃあ、今まで正直じゃなかったの?

大垣 そういうことじゃないんだって。人生において、車は大きな買い物です。でしょう。で、喜びを手に入れると同時に不安もつきまといます。

水谷 不安。

大垣 そんなあなたにBMWができること、みたいに。これ、何が書いてあるかって、いわゆる、残価設定ローンの宣伝だけしてあるんですよ。

残間 へえ。

水谷 残価設定ローンっていうのは。

大垣 3年か4年乗りますよね、BMWに。その後、普通だと下取りしてもらうじゃないですか。次の車だったら。下取りがいくらになるかって分からないじゃないですか。ところが、これはもう、最初からいくらでスト決めてくれるので。

水谷 だって、あれによって違うんじゃないですか。乗った距離とかによって。

大垣 違わないの。例えば、いくらぐらいするんだろうね、BMWって。考えたこともない。例えば500万円だとしますよね。それで、それが3年後に400万とかになると、100万だけ返せばいいわけ。っていうことになってるの。これで買うの。

水谷 ええ?

大垣 っていうか、これが今、1面抜き広告。この中に、車の宣伝はどこにもないんですよ。

残間 本当だ。頭金ゼロ、ボーナス払いゼロ、残価の心配ゼロ。

水谷 本当だ。

大垣 要するに、今世の中が、自動車買うんだってこんな感じになってるわけ。っていうときに、です。ジャーンなんですけど、家買うときにみんな不安じゃないでしょうか。

水谷 それは不安ですよ。

残間 喜びを手に入れると同時に。不安もつきまといます。

大垣 これ、全く、車っていうのを住宅に変えても同じでしょう。ということでですね、一言で言うと、何を開発したかっていうと、ローンを家買うときに借りますよね。いろいろあってやっぱり職場が変わったとか、返せなくなくなりそうだっていうときに、今はだいぶ返しちゃった後だったらいんですけど、最初の10年位だと、ローンの残高が結構残ってるじゃないですか。

残間 ええ。

大垣 それを家売って返そうと思っても、残債っていうんですけど、残っちゃうんですよね。ローンが。そうすると、その分どうしようかってことで動きが取れなくなったり。万が一本当に返せなくなっちゃうと、抵当権で処分されちゃったりすると、残っちゃいますよね。

残間 うん。

大垣 アメリカではこれ、ノンリコースって言って、その分はもう返さないでいいっていう仕組みの州も結構あるんですけど、日本は残っちゃうので、残ったら、抵当権でやっても返せなかったんだから。

残間 要するに借金として。

大垣 うん、返すんですよって。でもさ、そもそもそんなもん返せるぐらいだったら。

残間 もともと、家を。

大垣 そう。もともと返せてるわけだから、どうなるかっていうと大体自己破産になっちゃって、そうすると私も何人もそういう方を見てるんですけど、だいたい生活保護までいくんです。住宅ローンを返さなくなって次はね、離婚なんですけど。離婚で、奥さんはとにかく単身者になってリスクを阻んで。でもどうしようもないのでっていうことになりがちなんですね。

残間 なるほどね。

大垣 それで、という状態の時に、JTIに、じゃあ家はとりあえず手放しても構いませんから面倒みてくださいって言われたら、じゃあ買ってあげよう、っていうわけにはいかないんですけど、それを今の借り上げの制度で運用して、で、もうその方に代わってゼロになるまで。

残間 住宅ローンを肩代わりしてくれるの。

大垣 します。で、売れば差額があるような場合でも、もうそういうことがならないように。かeせるオプションっていうんですけど、このオプションがついてる家は、そのオプションを行使すれば、じゃあよろしくっていえば、あとはJTIのほうで毎月ずっと返しますよって。

水谷 それ、いい。

残間 みんなに言うと、どうしてそうなるの? って言うんだけど、大垣さんの頭の中でものすごいガガガって。

大垣 いや、ガガガじゃないんですけど。

残間 何年にもわたって計算しないと、数字の。

大垣 いやいや、数字の問題じゃないんですよね。

残間 だけど、普通の人は考えつかなかったわけでしょう。

大垣 家って価値が2つあるわけです。一つは売る。売るとどうなるかっていうと、そもそもですけど、これから水谷さんが家を買おうかなと思ってる時に中古の家が出てて、何か安いわねって見に行くじゃないですか。どうも、返せなかった人が抵当で流れてるらしいわよって言われたときに、買おうと思います。ちょっと安くしてほしいなとか思ったりしませんか。

水谷 思います。

残間 不運をね。

大垣 ねえ。そのまま不運を背負い込みそうとか、そういう話になりがちじゃないですか。だから大体ですけれども、ちょっと叩かれるんですね。それから、まあ、昨日まで住んでた家ですからピカピカじゃないし。そうすると、本来の価値よりだいぶ低い価格でしか売れないっていうのが1つあるんですね。で、それに対してそれより前にちゃんとお願いしますって言っていただければ、実は3LDKで庭付きの一戸建てで、カーポート付いてますよって言って、新宿まで30分とか、仮にそんなのが10万円ぐらいで借りられたら悪くないなと思ったりしませんか。

水谷 はい、思います。

大垣 そうすると、10万は入ってくるわけですよ。で、その辺だと多分12、3万は返されてるかもしれない。

残間 ローンはね。

大垣 そうすると、2、3万ぐらいはやっぱり足りないんですね。だからやっぱり自分でそういうことをやろうと思っても、その2、3万が払えなかったややっぱりできないんですけど、でも、2〜3万でしょう。だから、これをこちらでもし負担していて、どんどん貯まって行きますよね。でも、その最後返し切ったときに貯まり切った金額が、例えば、土地は減らないわけだから、土地のお金分くらいでカバーできるんだったら、やってあげれば、その人って結局、ローンが残らなかった人なんですよね。こういうふうに、運用したらいくらなんだろうっていうふうにして考える価値のことを、収益還元価値って、難しいですけど。収益を還元する価値っていう言い方をするんですけど。

 収益還元価値って、結構ローンの残高より大きい状態のことが大きいんです。なんだけど、処分価値っていって、売ったらガクッと下がって、ロスが出るんですね。だから、収益還元価値的にはまけてないんだから、別に、我々のような公的機関が引き取ってあげても、別にその、あえて損になることをしてるわけじゃないんですよ。数字的には正しいことをしてるわけですよね。

 これ、だから、ローンじゃないんですよ。家なんですよ。だから、ローンを返せる家の話なので、いい家しかダメなんですね。で、とりあえず、この10月の2日からは、今まだ一社です。ミサワホーム。ここが最初にやってくださって、今これから買われるミサワホームは、原則全部この仕組みができるようになります。

残間 セーフティーネット付き。

大垣 これをどんどん増やしていきたいなと思ってるんですけどね。

水谷 また改めてこの話は伺いたいと思います。大人ライフアカデミーでした。