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リスナーメール:住宅ローン、昨年から仲介手数料まで借りられるように。要注意です

水谷 きょうはどんなお話でしょうか。

大垣 きょうは割と立ち入ったご質問をいただいているので。ラジオネーム、きょうのおかずは何にしようさんからです。僕は、仲介業者を通して、仲介手数料と住宅ローンを満額で組みました。家を買うのに、家のお金と仲介手数料3パーセント、多分中古だと思うので、かかるので、これを両方借りて、要するに手持ち資金ゼロでお借りになったということですね。で、ローンの審査が通って、今年の4月から払い込みになる予定なのですが、お勤めになっている会社の親会社が変わったということだと思うんですけど、毎月の支払いがどうもできそうになくなったので、キャンセルをなさりたいということなんでしょうね。仲介業者に言ったところ、ローンはやめてもらっていいんだけど、仲介手数料は一括で支払ってもらわないといけないですよと言われたんですが、どうなんでしょうか。

水谷 これ、どうなんですか。

大垣 これだけだとすごく詳しい状況は分からないんですけど、おそらく、先に中古を買う契約をなさったかと思うんです。そうすると、売買契約の中には、ローンがもし組めなくなったときは、特に売主さんとの関係では何の問題もなく解除っていうんですけど、なかったことにしていいですよっていう条項は入ってるんです。というのは、だいたい売買してからローンを申し込むので、通らないのにどうしてくれるって言われると困るので。ですから、多分そこまではもういっちゃって、それで、ローンも通っちゃった。で、本来はこのままいくはずだったんだけど、たくさん借りていらっしゃるので、返すのがご不安になって、この事例だと、そもそも買わないことになさったんじゃないかなと思うんですよね。そうすると、一旦契約したものを解除しても、その契約をするところで働いてくれた仲介屋さんへの報酬ですよね。仲介手数料っていうのは、これはやっぱり払わないといけなくなっちゃいます。なので、業者さんによっては、かわいそうだからって、こういうご事情なので、正直に話せば。

残間 少し割り引いてくれたり。

大垣 そういうことはあるかもしれませんけど、法的に、払えよって言われたらちょっと苦しいかもしれないですね。

残間 払わざるを得なくなると。

大垣 これ、結構でかい金額ですよね。家のお金の3パーセントっていうと、100万超えるお金になることが多い、っていうか普通越えると思いますので、ちょっと、まあ、辛いなっていう感じですかね。

残間 こういうことって、ないことではないよね、人生で。

大垣 あります。よくあるので、一応、仲介のところにも書いてるんです、大抵。もらいますからねって。だから、多分、そうだと思います。ただ、僕はこの方の、置いとくっていうか、この方に絡めてなんですけど、実は、この、仲介手数料まで含めて全部貸してくれて、要するに、3000万の家買って、なおかつ、あと90万の手数料までパンパンに借りて1円も自分でお金を出さないで借りられるようになったのって、去年かな。

水谷 今そうなんですか。

大垣 ごく最近なんです。

水谷 そうなんだ。

残間 昔は少しは払わないといけなかったの。

大垣 仲介手数料を貸してくれなかったんです。家のお金じゃないので。

残間 そうか。

水谷 それは最初に払っちゃいますよね。

大垣 住宅金融支援機構っていう国の機関でもこれをやってくれるようになったんですけど、この原因、それはなぜですかっていうと、当然景気対策ですよね。景気をどんどん上向きにしたいっていうことで、とにかく。投資が、今あんまり会社がやらないので、家をたくさん作ってもらうっていうのは経済にとてもいいことなので、じゃあ、できるだけお金を借りやすくしようじゃないかということで。それ自体はいいことなんですけどね。ただ、その結果、やっぱり、無理しちゃう人が出ちゃうんですよね。だから、ローンが、とにかく楽になるっていうのは悪いことじゃないんですけど、余裕が、例えば、余裕があるんだけど、この際こんなに金利が低いんだから全額借りちゃえっていう方にとっては、すごくいいことなんですけど、お金がカチカチなんだけど、とにかくちょっと背伸びしてやっちゃえってやると、今回みたいなことが起こると、バッファがないので、余裕がないので、辛いことが起こるんですね。ですから、国は、決して、皆さんに家が買えるようになるといいなって、多分そういうふうに偉い人は言うと思いますけど、本音ベースで、こんなの、そんなことは何十年も思ってきたわけで、そんな中でも、でも、不動産屋さんに払う仲介手数料っていうのは家の値段じゃないんだから、そんなところに貸したら、担保もないわけでおかしいでしょうって、いうので、ずっときたのが、なんでこんなに最近オッケーになったかっていうと、そこは、やっぱり。

残間 景気浮揚か。

大垣 景気っていう、上から目線の話なので、だから、それに乗っかって、みんながハッピーかどうかは、必ずしも考えてませんので。

残間 なるほど、そうだね。

大垣 それは英語で●(16:02)っていうんですけど、買い主気をつけなさいの原則っていう。いいことはしてあげるんだけど、最後に責任取るのは買主なんだから、買主の側でよく考えるんですよっていうことで。ちょっとそう思っておかないと、最近ゆるくなっちゃってることが多いので、つい乗っかっちゃっていっちゃうとしんどくなっちゃう方もいると。

水谷 自分がローンを組んだときは、手数料って、まずそれはもう現金で払わないといけないっていう時代だったので。今そうなってるんだと。

大垣 銀行的にはそれは貸さないです。だって、払ってしまう費用なので。費用は貸さない。家はものなので、それには貸していいんですけど、今は大丈夫です。大丈夫なので気をつけてください。

残間 知らないとね。

水谷 だからこそ気をつけろということですね。家とお金を考える、大人ライフアカデミーでした。